Organ-on-a-chipでは調べる組織、臓器や
調べる生理、そのシステムによって
最適なデザインは変わってくるとされています。
Chak Ming Leung, Pim de Haan(敬称略)からなる
医療研究グループは
Organ-on-a-chipの大枠のデザイン、狙い、目的
について総括されています(1)。
本日はその内容の一部、追記、考察を
読者の方と情報共有したいと思います。
//単一臓器システム//ーー
Organ-on-a-chipの装置を単一の臓器に絞った時には
様々な生体内の物質に対して
純粋にその臓器の反応を見る事ができます。
従って、できるだけ複雑性を省き、
最小化する事によって、
目的とは異なる因子を影響が装置に入らないようにします。
単一の臓器のモデルを詳しく調べる際に採用されます。
組織、臓器の大きさは
マイクロスケールになる事もあります(2)。
//マルチ臓器システム//ーー
Organ-on-a-chipの装置内に複数の臓器を組み込むときには
詳細な臓器のモデルを見るよりも
特定の代謝生成物や溶解物質信号などによる
臓器間の相互作用を調べるときに採用されます(3)。
組織、臓器の大きさは
マイクロスケールになる事もあります(2)。
Body-on-a-chipと参照されることもあります(3)。
//トップダウンの組織形成//ーー
調べる組織、臓器の形成において
生体から臓器をスライスするなど
すでに生体内で完成している臓器から
任意の大きさ、場所の組織を取り出す手法です。
//ボトムアップの組織形成//ーー
幹細胞など隔離された細胞から
Organ-on-a-chipの装置内で組織を
培養液中で自己形成させることがあります。
例えば、患者さん特異的な人工臓器を作りたい場合には
iPS細胞、ミューズ細胞など
幹細胞を用いて行うことが考えられます。
その場合、任意の組織に分化させた細胞から
組織を作るのでボトムアップ形式となります。
//固形の臓器チップ//ーー
肝臓、固形の癌細胞、心臓、脂肪組織などで
Organ-on-a-chipを作る場合には
3次元の塊の組織として利用されることがあります。
形状としては
マイクロピラーやマイクロウェルアレイなどが
考えられています(4,5)。
//バリア組織チップ//ーー
腸、肺、皮膚などはアスペクト比が非常に大きく
内腔を含む2次元的な組織の特徴を持つので
内腔の周りにバリア機能のある
それぞれの臓器の組織を並べる場合があります。
最終的に求める機能性によって
その構造や培養手法は選択されます(6)。
//細胞種特異的輸送系統(*)の観点//ーー
(*)Cell-type-specific delivery system
薬剤が本当に標的細胞まで輸送されるかどうかを
調べるシステムのパターンはいくつか考えられます。
例えば、
癌組織など単一の組織において
ナノ粒子が標的とする表面リガンドを
多くむ、少ない、それがない
という条件を組織をエンジニアリングすることで
作製します。
ナノ粒子を蛍光発光させて追跡できるようにして
同じ装置の形、大きさで組織の条件だけを変えて
薬剤の輸送の相対的な差を評価します。
--
複数の臓器を含める場合は
想定されるルートの典型的な組織や
代謝されやすい組織などを通過させた後に
薬剤が標的組織までどれくらいの割合で輸送されるか評価します。
(参考文献)
(1)
Chak Ming Leung, Pim de Haan, Kacey Ronaldson-Bouchard, Ge-Ah Kim, Jihoon Ko, Hoon Suk Rho, Zhu Chen, Pamela Habibovic, Noo Li Jeon, Shuichi Takayama, Michael L. Shuler, Gordana Vunjak-Novakovic, Olivier Frey, Elisabeth Verpoorte & Yi-Chin Toh
A guide to the organ-on-a-chip
Nature Reviews Methods Primers volume 2, Article number: 33 (2022)
(2)
US Food and Drug Administration. Advancing
alternative methods at FDA. US Food and Drug
Administration https://www.fda.gov/science- research/
about- science-research- fda/advancing- alternative-
methods- fda#:~:text=FDA%20Definitions&text=
MPS%20platforms%20may%20comprise%20
mono,inclusion%20of%20organoid%20cell%20
formations (2022).
(3)
Sung, J. H. et al. Recent advances in body- on-a- chip
systems. Anal. Chem. 91, 330–351 (2019).
(4)
Ronaldson- Bouchard, K. & Vunjak- Novakovic, G.
Organs- on-a- chip: a fast track for engineered human
tissues in drug development. Cell Stem Cell 22,
310–324 (2018).
(5)
Zhang, B. & Radisic, M. Organ- on-a- chip devices
advance to market. Lab Chip 17, 2395–2420 (2017).
(6)
Verpoorte, E. et al. in 2015 Transducers — 2015
18th International Conference on Solid- State Sensors,
Actuators and Microsystems (TRANSDUCERS)
224–227 (IEEE, 2015).
登録:
コメントの投稿 (Atom)

0 コメント:
コメントを投稿