いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。
日本でのどれくらいの子供が重症化したか?
というのは公表されていないと思いますが、
一般的に子供の重症化の頻度は
大人に比べてかなり低いと認識しています。
しかし、重症化しないというわけではなく
例えばアメリカでは300人程度の子どもが
多系統の炎症シンドローム
(multi-system inflammatory syndrome:MIS-C)
という疾患に罹ったというデータがあります(1-3)。
平均年齢は8歳程度です(5)。
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重い症状としては
・激しい腹痛
・高血圧(血管拡張に対する抵抗性有する)
・心外傷(左心室機能障害、冠動脈瘤など)
これらが確認されています(4,5)。
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炎症応答として
・C-reactive protein
・Erythrocyte sedimentation rate
・D-dimers
・Fibrinogen
・Interleukin 6 (IL-6).※
これらの数値が上昇しています(5)。
※IL-1と合わせてIL-6はサイトカインストームを防ぐ
ための治療ターゲットとして定められています(10,11)。
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川崎病とは異なる部分もありますが、
症状としての類似性
・Fever・Rash・Conjunctivitis・Mucosal symptoms
・Swollen hands and feet
これらが認められます。
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治療としては
・抗体療法(静脈注射免疫グロブリン)75%
・コルチコステロイド(免疫抑制剤)66%
となっています(5)。
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臨床結果は
平均の入院日数6~7日
生存率は98%です(5)。
しかし、後遺症などの情報は記載されていません。
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症状の特徴
・呼吸症状などの前触れなしに突然発症する(5)。
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B細胞の特徴
・ナイーブ、DN2エフェクターB細胞
・Extrafollicular※ activation pathway
が考えられます(5,7)。
※卵胞外の経路で
多くのSARS-CoV-2特異的な中和抗体を
生み出す必要がある時の初期に活性化されます(6)。
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・他の臓器に影響を及ぼすような交差反応性を示す
「自己抗体※」の可能性(5)。
※自己免疫疾患と関係がありサイトカインストーム
の一つの原因となり得ると考えます。
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・自己抗体と抗体依存性感染増強の関連の可能性も考えられる(5)。
免疫細胞を含むFcγ受容体を介して起こるとされていますが、
その後のサイトカインストームと関連があります(7)。
しかしながら、
その経路は新型コロナウィルスでは未確認(8)なので
あくまで想定、仮説となります。
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・スーパー抗原の可能性
免疫細胞に活性を与える受容体の結合性を高める
スーパー抗原のような構造が
新型コロナウィルスのスパイク構造に見つかっています(12)。
このような構造が作用していれば
サイトカインストームの一因となることが考えられます(5)。
日本では症例は極めて少ないですが、
感染者数がまた増加傾向にあるので、
子どもに対しても適切な医療が行えるように
世界の症例を参考にして
情報共有することが必要だと考えます。
以上です。
(参考文献)
(1)
Riphagen, S., Gomez, X., Gonzalez-Martinez, C., Wilkinson, N. & Theocharis, P.
Lancet 395, 1607–1608 (2020).
(2)
Toubiana, J. et al.
Br. Med. J. 369, m2094 (2020).
(3)
Verdoni, L. et al.
Lancet 395, 1771–1778 (2020).
(4)
https://www.ecdc.europa.eu/en/publications-data/paediatric-inflammatory-multisystem- syndrome-and-sars-cov2-rapid-risk-assessment
(5)
Olivia M. Martinez, Nancy D. Bridges, Ellen Goldmuntz & Virginia Pascual
The immune roadmap for understanding multi-system inflammatory syndrome in children: opportunities and challenges
Nature Medicine (2020)
(6)
Matthew C. Woodruff, Richard P. Ramonell, Doan C. Nguyen, Kevin S. Cashman, Ankur Singh Saini, Natalie S. Haddad, Ariel M. Ley, Shuya Kyu, J. Christina Howell, Tugba Ozturk, Saeyun Lee, Naveenchandra Suryadevara, James Brett Case, Regina Bugrovsky, Weirong Chen, Jacob Estrada, Andrea Morrison-Porter, Andrew Derrico, Fabliha A. Anam, Monika Sharma, Henry M. Wu, Sang N. Le, Scott A. Jenks, Christopher M. Tipton, Bashar Staitieh, John L. Daiss, Eliver Ghosn, Michael S. Diamond, Robert H. Carnahan, James E. Crowe Jr., William T. Hu, F. Eun-Hyung Lee & Ignacio Sanz
Extrafollicular B cell responses correlate with neutralizing antibodies and morbidity in COVID-19
Nature Immunology (2020)
(7)
Woodruff, M. et al.
Nat. Med. https://doi.org/10.1038/s41590-020-00814-z (2020).
(8)
Iwasaki, A. & Yang, Y.
Nat. Rev. Immunol. 20, 339–341 (2020).
(9)
Arvin, A. M. et al.
Nature 584, 353–363 (2020).
(10)
Kaushik, S. et al.
J. Pediatr. 224, 24–29 (2020).
(11)
Gruber, C. et al.
medRxiv https://doi.org/10.1101/2020.07.04. 20142752 (2020)
(12)
Cheng, M.H., Zhang, S., Porritt, R.A., Arditi, M. & Bahar, I.
bioRxiv https://doi.org/10.1101/2020.05.21.109272 (2020).
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