オミクロン株の感染力はデルタ株よりも強く
自然選択的に現在の世界の主要流行株になっています。
重症化のリスクは疫学的には低い
一方で、割合が低くても肺炎に罹る人もいます。
そのように中等症以上に状態が悪化する人は
・ワクチンを未接種
・リスク因子(高齢、基礎疾患など)
これらが挙げられます。
従って、基礎疾患などリスク因子のある人には
一定の条件のもと(発症から5日以内)
現在承認されている飲み薬である
モルヌピラビルが処方されています。
ー
Emi Takashita(敬称略)ら医療研究グループは
このモルヌピラビル(EID-1931)に対して
ワイルドタイプ、アルファ、ベータ、ガンマ
デルタ、オミクロン株
それぞれの薬剤感受性(IC50)を調べてられています(1)。
オミクロン株はモルヌピラビルが作用する
RNAポリメラーゼに変異が入っている(1)ので、
薬剤感受性が変化することが懸念されていますが、
他の株に対して、ほとんど変わらない
抗ウィルス効果となっています。
**:0.51±0.14
アルファ:0.95±0.17
ベータ:0.60±0.21
ガンマ:0.41±0.13
デルタ:0.83±0.41
オミクロン:0.43±0.08
値が低いほど効果が高い。
**:SARS-CoV-2/UT-NC002-1T/Human/2020/Tokyo (A)
このモルヌピラビルにおける
オミクロン株に対する抗ウィルス効果の感受性
(ワイルドタイプと変わらないか、高い)
これについては他の報告と同様です(2)。
従って、複数の報告で確認されています。
ー
一方、レムデシビルは
**:1.04±0.32
アルファ:0.83±0.19
ベータ:0.63±0.20
ガンマ:0.91±0.33
デルタ:1.12±0.20
オミクロン:1.28±0.42
従って、ワイルドタイプとほぼ同等の効果があります。
ー
同様にプロテアーゼ抑制剤であるPF-07304814
これについても
オミクロン株を含めて
変異株同士での顕著な差はありません。
(参考文献(1) Table.1)
ー
一方、モノクローナル抗体については
他の報告でも示されているように
オミクロン株では効果が著しく低下します。
10倍から1000倍以上
ワイルドタイプに対して中和能力が低下します。
(参考文献(1) Table.1)
ー
これは臨床の結果ではないので、
そのまま結果が反映されるかわかりません。
その点は注意が必要であるとされています(1)。
特にモルヌピラビルの処方は世界的に始まっているので
その疫学的報告が待たれます。
(参考文献)
(1)
Emi Takashita, Ph.D. Noriko Kinoshita, M.D. Seiya Yamayoshi, D.V.M., Ph.D. Yuko Sakai-Tagawa, Ph.D. Seiichiro Fujisaki, Ph.D. Mutsumi Ito, D.V.M. Kiyoko Iwatsuki-Horimoto, D.V.M., Ph.D. Shiho Chiba, Ph.D. Peter Halfmann, Ph.D. Hiroyuki Nagai, M.D. Makoto Saito, M.D., D.Phil. Eisuke Adachi, M.D., Ph.D. David Sullivan, M.D. Andrew Pekosz, Ph.D. Shinji Watanabe, D.V.M., Ph.D. Kenji Maeda, M.D., Ph.D. Masaki Imai, D.V.M., Ph.D. Hiroshi Yotsuyanagi, M.D., Ph.D Hiroaki Mitsuya, M.D., Ph.D. Norio Ohmagari, M.D., Ph.D. Makoto Takeda, M.D., Ph.D. Hideki Hasegawa, M.D., Ph.D. Yoshihiro Kawaoka, D.V.M., Ph.D.
Efficacy of Antibodies and Antiviral Drugs against Covid-19 Omicron Variant
The New England Journal of Medicine January 26, 2022
(2)
Pengfei Li, Yining Wang, Marla Lavrijsen, Mart M. Lamers, Annemarie C. de Vries, Robbert J. Rottier, Marco J. Bruno, Maikel P. Peppelenbosch, Bart L. Haagmans & Qiuwei Pan
SARS-CoV-2 Omicron variant is highly sensitive to molnupiravir, nirmatrelvir, and the combination
Cell Research (2022)
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