いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。
医療現場の方は常に新型コロナウィルスがいる環境で
防護服を身に付けて自身の感染を防ぎながら業務に当たられています。
新型コロナウィルス専用病棟は今は一床でも増やしたい状況です。
その様な状況の中、コロナ病棟は
非常に重要な役割を担っているので、
医療従事者の方が感染するわけにはいかないという重圧がある
と拝察します。
2月の末にワクチンの接種ができれば、
対策は変わらないと思いますが、
今までの治験のデータに沿えば感染リスクは下がりますので
気持ち的には少しは解放される部分があると思います。
その中でもう一つ重要な情報としては、
環境中のウィルスの寿命だと思います。
ウィルスは目に見えませんから
どれだけ増殖能力を持ったウィルスが
空間内、設備、防御服、医療器具などに付着しているか?
またそれがどれくらいの減少率か?
というのはわかりません。
それらを丹念に消毒することによって
ウィルス数を激減させて、リスクを最小限にしていると思います。
Samantha B. Kasloff氏, Anders Leung氏, James E. Strong氏,
Duane Funk氏 , Todd Cutts氏からなる
カナダの医療、研究チームは
医療の防護服を中心に新型コロナウィルスの増減を
21日間にわたり測定しています(1)。
医療に従事される方が使われている防護具の一部は
使い捨てかもしれませんが、
参考までに一部内容とデータを紹介いたします。
//調べた素材//ーーーーー
①ステンレス鋼(医療器具などで使われる)
②プラスチックフェースシールド
③ニトリル手袋
④ケミカルグローブ
⑤N95マスク
⑥マスク(3M Particulate Respirator 8233, N100)
⑦防護用衣料(Tyvek)
⑧コットン
(詳細な仕様は参考文献(1) Table 1より)
ーーーーー
//ウィルス量の評価方法//ーーーー
50% Tissue Culture Infectious dose assay (TCID50 )
Vero E6 cells in a 96 well plate format
従って、
ウィルスが実際に猿の細胞内で増殖できる能力を
有しているかという増殖能力を定量化しています。
破壊されているウィルスは
残骸としてRNAが残ることが考えられます。
それではなく、
ここで評価しているのは増殖能があるウィルス量です。
ーーーー
//ウィルス量の初期設定//ーーーー
10^6 TCID50/ml
(10^11 RNA copies/mlに相当(2))
※
中等症、重症の患者さんの血中のRNA量の中央値は
10^5.11~10^6.17 RNA copeis/ml程度(3)
⇒
従って、初期のウィルス量はかなり高密度であると評価できます。
ーーーー
//増殖能を持つウィルス量の推移//ーーーー
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(グラフ)
参考文献(1) Figure 1
A:ステンレス鋼(医療器具などで使われる)
B:プラスチックフェースシールド
C:ニトリル手袋
D:ケミカルグローブ
E:N95マスク
F:マスク(3M Particulate Respirator 8233, N100)
G:防護用衣料(Tyvek)
H::コットン
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(数値データ) 参考文献(1) Supplementary Tableより
<1桁落ち、90%低下>
A:ステンレス鋼 4時間~1日
B:フェースシールド 4時間~1日
C:ニトリル手袋 4時間~1日
D:ケミカルグローブ 1時間以内
E:N95マスク 4時間~1日
F:マスク(3M)4時間~1日
G:防護用衣料(Tyvek) 4時間~1日
H:コットン 1時間以内
--
<3桁落ち、99.9%低下>
A:ステンレス鋼 3日
B:フェースシールド 4日~7日
C:ニトリル手袋 2日
D:ケミカルグローブ 1時間~4時間
E:N95マスク 4日~7日
F:マスク(3M)4日~7日
G:防護用衣料(Tyvek) 4日
H:コットン 1時間以内
--
<検出なし>
A:ステンレス鋼 21日
B:フェースシールド 21日以上
C:ニトリル手袋 14日
D:ケミカルグローブ 7日
E:N95マスク 21日以上
F:マスク(3M)21日以上
G:防護用衣料(Tyvek) 21日
H:コットン 1日
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ーーーー
//私の追記、考察//ーーーーー
ウィルスの量がかなり多く、グラフから
初期の低下量が時間に対して速いので
実際に防護服に付着しているウィルスの量では
もっと低下率は緩やかになると考えられます。
ただ、
コットン、綿は低下率がかなり早いので
この点に関しては医療を行う際に参考になると思います。
また、
医療関係者以外の一般の方においても
マスクの選択の際には、コットンを選ぶと
ウィルスの増殖能が速やかに下がる可能性があるため
有力な選択肢になると考えられます。
ーーーーー
以上です。
(参考文献)
(1)
Samantha B. Kasloff, Anders Leung, James E. Strong, Duane Funk & Todd Cutts
Stability of SARS-CoV-2 on critical personal protective equipment
Scientific Reports volume 11, Article number: 984 (2021)
(2)
Sia, S. F. et al.
Pathogenesis and transmission of SARS-CoV-2 virus in golden Syrian hamsters.
Nat. Res. Rev.(2020)
(3)
To, K. K. W. et al.
Temporal profiles of viral load in posterior oropharyngeal saliva samples and serum antibody responses during infection by SARS-CoV-2: an observational cohort study.
Lancet Infect. Dis. 20, 565–574 (2020).
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