いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。
2021年に入って、正月新たな気持ちで
正月三が日はおせち料理など美味しい料理を食べて
家族でにぎやかにテレビなどを観ながら
お祝いムードの中で過ごしたいと思います。
しかし、
大晦日に東京都や神奈川県などで過去最多となる
新型コロナウィルス感染者が発表され、
医療や特定の経済が著しく脅かされ、
また日常生活、活動も制限を受けるなど、
閉塞感から抜け出せない部分があります。
おそらく、今の感染状況から考えて
医療的、科学の介入なしに
社会的な活動制限(緊急事態宣言なども含む)だけで
新型コロナウィルスを収束させるのは難しいのではないか
と考えています。
もちろん人の活動が抑えられれば、
北海道や大阪府で証明されたように
感染者の数は抑える事ができますが、
また、活動を再開すれば感染が再燃する可能性も生まれます。
その中で多くの出血を伴います。
人々の活動が抑えられれば、
人のローカルな消費が生活に大きくかかわる方は
(例えば、観光業、飲食業など)
経営資金を健全に回して運用することができません。
その金額は非常に大きく、政府が補償することもできません。
1か月、2か月の著しい人の消費の低迷が
生活に大きく影響を与えます。
その影響は私たちが考えているよりも多岐にわたると思います。
そうすると感染を9割程度抑える事が出来て
かつ軽症化にも貢献があるとされるワクチンに期待する
ところもあります。
仮に半数の人がワクチンを接種すれば、
全国の感染者数は1500人~2000人程度になります。
もっと減るかもしれません。
軽症者も重症者もほぼ半分になります。
そうすると医療の面で少し余裕が生まれます。
また医療従事者の方がワクチンを接種すれば、
業務の中の重度な緊張感も幾分か緩和されます。
しかし、
ワクチンも万能ではありません。
-
・大規模に接種するまでに時間がかかる
・一定の副反応がある
・mRNAワクチンは初めてのワクチンである
・接種率が高くならないかもしれない
-
これらのような課題が考えられ
今の世論の調査ではワクチンの接種に積極的な人は半分くらいです。
人がある程度ウィルスと共存して自由に活動できるようになる
集団免疫を獲得にするには
7割、8割程度の接種が必要だといわれていますので、
その割合にはおそらく届きにくいだろうと考えられます。
また接種が勧められているアメリカでは
200万人くらいの接種が終わっていますが、
アナフィラキシーのようなアレルギー反応の割合が
他のワクチンよりも10倍くらい高いかもしれない
という結果も出ています(1)。
・通常100万人に1人程度
・mRNAワクチン10万人に1人程度
もし、ワクチンの接種の中でごく一部の人のそのような問題が出た場合
人の健康に関わる事ですから、
それによって接種を控える人が出てきます。
そうすると接種率は上がらないので、
社会として新型コロナウィルスの脅威は続くという事になります。
新型コロナウィルスが自然に収まってくれることが
一番良いと考える人もいるかもしれませんが、
もし、医療的な介入が失敗すれば
新型コロナウィルスの脅威はずっと背負わないといけないし
これから生じるかもしれない他の感染症に対しても同じです。
従って、
治療薬ももちろんそうですが、
人の叡智によって手に入れたワクチンという武器とともに
新型コロナウィルスと闘うという事が必要になります。
それは「無傷ではできない」
ということを肝に銘じる必要があります。
しかし、その中で
「ワクチンの安全性をどう確保するか?」
それについて考える事の重要性は
健全な社会を取り戻すうえで非常に重要な項目です。
Mariana C. Castells氏, Elizabeth J. Phillips氏は
新型コロナウィルスワクチンの安全性の維持について
包括しています(1)ので、
追記、考察しながら情報共有したいと思います。
(※)
=====の⇒は私の追記、考察に基づきます。
ワクチンというのは、新型コロナウィルスであれば、
その新型コロナウィルスに「似せた」システムで
身体に極めて類似性の高い反応を生み出させることです。
それによって「抗体」が生まれ、感染が予防されます。
その「似せる」ためには
単にウィルスの構造の一部であるSタンパク質
(コロナの突起部分、スパイク)
これを体内で生み出すだけでは不十分です。
身体に「病原体が入ってきた」という信号を伝える必要があります。
その信号を受け取るのは主に
マクロファージ、樹状細胞などの自然免疫系の免疫細胞です。
そのパターン認識受容体に働かせるのは
主に「アドジュバント(免疫補強剤)」と呼ばれ
ワクチンの中に一緒に含まれます。
日本に供給予定のmRNAワクチンの場合は
脂質ナノ粒子にSタンパク質の設計図が入れられていますが、
その脂質ナノ粒子がアドジュバントのように働く
といわれています(2)。
またナノ粒子をPEG(ポリエチレングリコール)という材料で
コーティングすること(PEGylated)で
ナノ粒子の寿命、安定性を高めるといわれています(2)。
従って、
ポリエチレングリコール(PEG)や
それの派生物質(ポイゾルベート)
これらに対してアナフィラキシーやアレルギー反応を持つ人は
接種の対象から外されることが好ましいです(3)。
-----
⇒
(ポリエチレングリコールについて)
この材料は様々な製品に使われ、無害です。
医薬品に使われる場合には効力を延長したり、
副作用を軽減することが可能です。
従って、便秘薬などの薬に使われることが多いです。
しかし、
稀に急性アレルギー症状(アナフィラキシー)を発症する
ことがあります(4)。
従って、特に医薬品などに対して
アレルギー反応を示したことがある人は注意が必要です。
-----
アナフィラキシーは、程度にもよるとおもいますが、
急速なアレルギー反応であり、
心臓血管系の不全などが生じ生命の危機に及ぶこともある(5)ので
それが発覚した時には
エピネフリン(アドレナリン)の投与など迅速な治療が必要です(1)。
-----
⇒
従って、ワクチン接種が行われる時には
そのような事態も想定して
医師を含めた医療スタッフが付き添う事
あるいはアナフィラキシーなども含め
考えられる副反応に対する治療が行える体制を準備することが
大切になると考えられます。
-----
//アナフィラキシーに対して//--------
アナフィラキシーの原因は抗原の結合、IgEの交差結合を
通した肥満細胞の活性によるものです。
その症状に対する組織の反応を促す仲介物質
・ヒスタミン
・プロテアーゼ
・プロスタグランジン
・ロイコトリエン
これらが挙げられています。
症状としては
・顔面紅潮
・じんましん
・咽頭水腫
・喘鳴
・吐き気、嘔吐
・頻脈
・低血圧
・心臓血管の崩壊
これらが挙げられています。
患者は事前の抗原の暴露において抗体IgE感作になります。
つまりそれが繰り返されると徐々に反応が増大されます。
-----
⇒
従って、過去にポリエチレングリコールなど
考えられるアレルゲンに対してアナフィラキシーなどを
含めてアレルギーを持っている人は
安全面を考えると接種の対象から外される必要がある
と考えられます。
-----
治療にはエピネフリン(アドレナリン)が使われます(1,5)。
アナフィラキシーはずっと続く症状ではなく
治療可能な疾患です。
今後、何億人と接種する中でアナフィラキシーがごく少数で出る事は
避けられない部分があります。
しかし、それが起こる事は想定されることですから
先回りした「安全性のロードマップ、ガイドライン」を
設定することが非常に重要です。
また、そのアレルギー反応が
ワクチンのどの物質を通して、生体内でどういう機序で
起こっているのかという因果関係を明らかにすることも求められます(6)。
参考文献(1) Fig.1によれば
・ワクチン接種による臨床症状
・経歴と副反応の因果関係
・予備的な研究機関での情報
・科学的な評価
・安全なワクチン接種、運用の制定
これらが挙げられてます。
-
ワクチンのよるアレルギー反応は製造プロセスにも
関わるとされています。
卵タンパク質、ゼラチン、乳液を使う事などです(6)。
-----
⇒
食品でもアレルギーはありますから、
何億人全ての人においてアレルギー反応をゼロにする
というのは不可能であると考えられます。
従って、ワクチンに対する
情報の透明性は重要になると思います。
製造プロセスから考えられるアレルギー物質を抽出して
それに対してアレルギー経験のある人は
事前の調査で接種対象から外すことが大事です。
実際に
参考文献(1) Table 1で紹介されていますが、
添加剤の情報が日本に供給される
①ファイザー社(さん)、ビオンテック社(さん)
②モデルナ社(さん)
③アストラゼネカ社(さん)
これらの企業において紹介されるので
メーカーから出されている情報、
先行して進められている海外でのデータ、
とともに
専門家の方とともに考えられるアレルギーについて
事前に協議する必要があると考えられます。
例えば、
①、②ではPEG2000
③ではPolysorbate 80
これらがアレルギーをごくまれに生み出す可能性がある
とされています。
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--------
-----
⇒
(追記)
ワクチンには100万人、10万人単位で1人程度の
上述したアレルギー反応が出る事があります。
アナフィラキシーは想定されるリスクの一つですが、
過去の事例から冷静に考える事が大事です。
ワクチンや薬ではなく
私たちが問題なく毎日食べる食品にもアレルギーは
あるわけですから、
このような希少な事例が、
ワクチンに対する「ためらい」を生むことは
大きな社会的損失に繋がります。
冒頭でも述べましたが、
日本だけではなく、世界において
医療と一部の経済は限界に来ています。
そのリスクは計り知れません。
そのリスクを最も合理的に下げる事ができるのは
私はやはり「ワクチン」だと思います。
従って、「正しく恐れて、正しく使う」事が大事です。
10万人に1人という今のデータがあるとして
事前の接種者の振り分けによって
それを1/10にできる可能性もあるし、
100万人の1人の中において
治療を迅速に適切に行えば、さらにそのリスクは下がります。
また、
ワクチンとは関連性があるかどうかわからない疾患もあります。
何億人という人が接種すれば、
その中にはワクチンとは関係のない形で
偶然、現れる疾患もあります。
それを安易にワクチンの接種と関連付けるのも好ましくありません。
今年は、新年の誓いの中で
「新型コロナウィルスとの闘いに勝って良い1年にしよう。」
と心に決めた方もいると推察します。
でも、社会活動だけでは限界があります。
ウィルスと向き合うことは
ワクチンと向き合う事でもあります。
集団免疫の獲得もあるし、副反応も軽いものを含めればあります。
多くの方の理解や協力が必要です。
-----
以上です。
(参考文献)
(1)
Mariana C. Castells, M.D., Ph.D., and Elizabeth J. Phillips, M.D.
Maintaining Safety with SARS-CoV-2 Vaccines
The New England Journal of Medicine December 30, 2020
(2)
Jop de Vrieze
Pfizer's vaccine raises allergy concerns
Science 01 Jan 2021:Vol. 371, Issue 6524, pp. 10-11
(3)
Dooling K, McClung N, Chamberland M, et al.
The Advisory Committee on Immunization Practices’ interim recommen-dation for allocating initial supplies of COVID-19 vaccine — United States, 2020.
MMWR Morb Mortal Wkly Rep 2020; 69: 1857-9.
(4)
長岡悠美、夏秋優、山西清文
「ホーリン(R)V膣用錠に含まれるマクロゴール6000によるアナフィラキシーの1例」
『皮膚の科学』第9巻第5号、日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会
(5)
"Epinephrine".
The American Society of Health-System Pharmacists. Retrieved 15 August 2015.
(6)
Stone CA Jr, Rukasin CRF, Beachkof-sky TM, Phillips EJ.
Immune-mediated adverse reactions to vaccines.
Br J Clin Pharmacol 2019; 85: 2694-706
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