新型コロナウィルスで重症化した患者さんの多くは
肺に炎症が診られるといわれています。
それが非常に急速に進み、悪化する場合もあると
理解していますが、
できるだけ早い段階で肺の異常を診断し、
重症化する前に適切な処置を施すことが大切です。
肺炎などを診断するには
一般的に胸部CTが使われます。
その胸部CTにおいて
新型コロナウィルスで肺炎を起こしている人に
所見されるのが、以下の3つです(1)。
①すりガラス陰影(ground-glass opacity)
霞みがかった不透明な部分。浸出液によって空壁を埋めている部分。
②局所的、両側の斑状陰影(local or bilateral patchy shadowing)
不透明な部分がまだら(入り混じるように)存在?
③割れ目上の異常(interstitial abnormalities)
線維上に異常(不透明な部分)が見られる?
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例えば、参考文献(2)のFig.2に
肺炎を患っている方の胸部CT画像が6つあります。
白く塊上に白くなっているのは?
(a)の左下に観られるような
すりガラスのように白くなっているのが①?
(f)に観られるような
点々上に見えている白い部分が②?
線維上に白くなっているのが③?
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Zhichao Fengらは、
他の報告でも肺炎との関係性があるといわれている
(好中球/リンパ球)比(4,5)と
胸部CTの重症度スコアによって
病気の短期的な進行度において
一定の関係性を示すことを報告しています(2)。
評価条件
新型コロナウィルスに罹患した247名の患者さんの
データを統計処理しました。
プライマリコホート141人中
症状安定グループ126人
症状が悪化、進行したグループ15人
(詳細は参考文献(1) Fig.1)
胸部CTの重症度スコアとは
肺を20の領域に区分して
それぞれを0,1,2の三段階に点数化して、
めいめいの領域で
不透明性0%-0点、50%以下-1点、50%以上-2点
とするものです(3)。
従って、肺全体のうち
どれくらいが白く不透明化しているか?
という目安となる指標です。
上述した
CT重症度スコアと(好中球/リンパ球)比の
相関係数は正で0.4とやや高い数字となっています。
また
乳酸脱水素酵素は正の相関で0.7
C反応性タンパクは正の相関で0.67
※入院時
C反応性タンパクは
体内で炎症反応や組織の破壊が起きているときに
血中に会わられる急性期反応タンパクの一つで
急性期に表れるもので、
入院3日後には相関係数が0.42まで下がっているので
まさにタイムリーに表れるタンパク質であると推測しました。
(参考文献(2) Fig.4(a)(b)より)
また症状が安定したグループの
CT重症度スコアの平均は6
症状が進行したグループの平均は10
となっています。
(参考文献(2) Table 2より)
(好中球/リンパ球)比は
症状が安定したグループ:2.5
症状が進行したグループ:4.8
となっています。
以上です。
(参考文献)
(1)
Guan, W. J. et al.
Clinical characteristics of coronavirus disease 2019 in China.
N. Engl. J. Med 382, 1708–1720 (2020).
(2)
Zhichao Feng, Qizhi Yu, Shanhu Yao, Lei Luo, Wenming Zhou, Xiaowen Mao, Jennifer Li, Junhong Duan, Zhimin Yan, Min Yang, Hongpei Tan, Mengtian Ma, Ting Li, Dali Yi, Ze Mi, Huafei Zhao, Yi Jiang, Zhenhu He, Huiling Li, Wei Nie, Yin Liu, Jing Zhao, Muqing Luo, Xuanhui Liu, Pengfei Rong & Wei Wang
Early prediction of disease progression in COVID-19 pneumonia patients with chest CT and clinical characteristics
Nature Communications volume 11, Article number: 4968 (2020)
(3)
Ran Yang, Xiang Li, Huan Liu, Yanling Zhen, Xianxiang Zhang, Qiuxia Xiong, Yong Luo, Cailiang Gao, Wenbing Zeng
Chest CT Severity Score: An Imaging Tool for Assessing Severe COVID-19
Radiology: Cardiothoracic Imaging Vol. 2, No. 2 (2020)
(4)
Curbelo, J. et al.
Neutrophil count percentage and neutrophil-lymphocyte ratio as prognostic markers in patients hospitalized for community-acquired pneumonia.
Arch. Bronconeumol. 55, 472–477 (2019).
(5)
Curbelo, J. et al.
Inflammation biomarkers in blood as mortality predictors in community-acquired pneumonia admitted patients: importance of comparison with neutrophil count percentage or neutrophil-lymphocyte ratio.
PLoS ONE 12, e0173947 (2017).
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