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今、治験最終段階のあるワクチンの
治験結果を見る限り、フェーズⅠ、Ⅱでは、
重度な副作用はみられないということです。
存在しても、
軽度な熱、腫れ、寒気などです。
熱は1日、2日で解熱します。
しかし、デング熱、RSウィスル、SARS、MARS
など過去の感染症に対するワクチンでは、
ワクチンは万能ではなくて、
副作用を呈する場合もありました。
その副作用の一つとして
抗体依存性感染増強(ADE:Antibody dependence enhancement)
があります。
これは抗体の質が良くない場合に起きるリスクが高まる
といわれています。
質が良くないとは、中和能が低いということが
一つの要因としてあります。
それが免疫細胞表面にあるFc受容体に結合する(1,2)ことで
炎症性の免疫機能を惹起してしまうことがあります。
それによってワクチンを接種することで
副作用が強く出る可能性があります。
また、免疫細胞のバランスが崩れることで
呼吸器疾患を惹起してしまうこともあります
(enhanced respiratory disease ERD)。
免疫機能のバランスが崩れるとは、
CD4活性のT細胞のうちTh2型に偏ったパターンになると
(TH2 cell-skewed pattern)
好酸球の上昇、
IL-4、IL-13、IL5サイトカイン
NK細胞の減少
などを通じて肺の炎症が起こる可能性が示唆されています。
(参考文献(3) Fig.1参照)
従って、過去の事例から考えると
ワクチン開発においては、
〇質の良い抗体の産生を促せる事
〇T細胞の発現のバランスを注視する事
が必要要件としたあると考えられます。
以上です。
(参考文献)
(1)
Kam, Y. W. et al.
Antibodies against trimeric S glycoprotein protect hamsters against SARS-CoV challenge despite their capacity to mediate FcgammaRII- dependent entry into B cells in vitro.
Vaccine 25, 729–740 (2007).
(2)
Yip, M. S. et al.
Antibody-dependent infection of human macrophages by severe acute respiratory syndrome coronavirus.
Virol. J. 11, 82 (2014).
(3)
Shan Su, Lanying Du & Shibo Jiang
Learning from the past: development of safe and effective COVID-19 vaccines
Nature Reviews Microbiology (2020)
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