2020年10月17日土曜日

再生医療との相乗効果-より良い人生の後半の基礎のために

いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。

人生100年時代と言われます。
41歳の私はそれに則ると後59年残されています。
今や60歳の人も高齢とは言えません。
「それからの人生、何をして楽しむ?」
と問われる時代です。
そんな中で「身体は資本」といわれます。
「心」と「体」の健康が常に幸せな人生の基本にあります。
しかし、自分の体全体で全くリスクのない人はいません。
ある人は、脳にリスクがあるかもしれません。
それが心臓、肝臓、胃、膵臓、骨、血液、腎臓、腸、、、、
いろんな体の組織で考えられます。
逆に言うとどんな人も全ての体の組織でリスクがある
訳ではありません。
例えば、80歳と高齢になっても
「血管と臓器は健康ですね。
でも少し脳にはリスクがありますよ。」
というようなことがあるかもしれません。
その様な高齢の方にとっては
脳の状態を良くすることが優先されます。
ある方は、
「人生の後半。良い時間を送れば幸せだ。」
といわれていました。
バイクで日本全国を回られるのを楽しみにしているようです。
その中で、
リスクの高い「一部」を良くできれば
ベースとしてその幸せを支えることができます。
私は、細胞特異的輸送系統と
山中伸弥先生が発明されたiPS細胞の再生医療の融合によって
それに貢献できるのではないかと夢見ています。

例えば、心臓のリスクが大きな方がいるとします。
心臓は右心房、右心室、左心房、左心室
などの領域や冠動脈などの血管があります。
心臓の表面にはミクロにみれば上皮細胞があります。
そのリスクがある人は心臓「全体」に問題を抱えている
わけではありません。
ある特定の領域に問題がある事がほとんどだと思います。
そうした時にある「特定の」問題を抱えた部分を
「in situ」「in vivo」で特異的に治療できる方法がないか?
その組織において問題を抱えるとは
遺伝子的に何らかの「変異」があることがほとんどだと思います。
その「変異」は細胞表面に発現されるたんぱく質に
現れることが多くの場合あります。
その問題を生じた(遺伝子変異が生じた)ことによって
細胞の表面に特異的に現れたタンパク質に
特異的親和性を持つ装飾因子を施したナノ粒子の中に
「細胞の分化時計を戻すような」遺伝子ベクターを入れ
細胞を若返らせることができれば、
ひょっとすると組織の中で
「老化」「癌化」「線維化」「炎症」などの問題を生じた
部分を選択的に治療できる可能性があります。

再生医療は通常、生体外で組織を完全に作って
体内に入れることが通常だと思います。
例えば、心臓に問題があるならば、
最終的な目標としては、
心臓を生体外で完全に作って、
それを移植することがあると思います。
そうではなくて
すでにある心臓の中で
問題がある部分を「バンドエードを貼るよう」に傷を治して、
修復しながら良い状態を保つことができないか
という発想です。
この方式で問題になるのは
すでに組織として出来上がっている細胞群に対して
細胞を若返らせて形質変換することです。
そこで形、機能を変えることになるので、
そのような機械的な事を含めた
ストレスに耐えられるか?です。
これを解決するためには分子生物学だけではなく、
ミクロ、マクロ解剖学などの組織の構造について
詳しく知る必要があります。

もちろん、生体内で再生医療をすることは
癌化するリスクもあります。
また生体内で細胞の分化時計を戻すような機序が
自然に存在しなければ、
生体内に「ない」生理機序を人工的に作ることになりますから
その中で「予期しない」リスクを生む可能性があります。
そのようなリスクがありますが、
その「リスク」は常に「ベネフィット」と
天秤がかけられるものだと思いまます。
もちろん人の健康に貢献するためには
非常に精緻なプログラムで治験を進める必要がありますが、
よりリスクが高い状況の中から進められると思っています。

私がより良い治療を夢見ている
「癌治療」に関しても
生体内再生医療は新しい見識を示すものだと思っています。
つまり癌細胞を特異的に遺伝子ベクターによって
初期化、若返らせることができたら
その癌細胞はどうなるか?ということです。
癌細胞はすでに癌化していますから
リスクが多少あったとしてもベネフィットが生まれます。
ただ、遺伝子変異を与えることによって
悪性度が上がる可能性は否定はできません。
今後、このiPS細胞の技術に関わらせていただくことにおいて
常にこの素晴らしい再生医療の技術を
細胞特異的輸送系統と融合させて
より良い癌治療に貢献できないか考えていくつもりです。
すでに直近で動いていますが、
明日からまた気持ちを新たに行動していくつもりです。

私たちの皮膚に損傷を負っても、
自然とその領域は治っていきます。
その様なイメージで
通常は再生しない組織においても
炎症が起こっていたり、癌化していたり、
あるいは周りと比べて老化していたりする部分において
その領域に特異的に存在している受容体を認識して
「選択的に」細胞を初期化、あるいは若返らせて
分化時計を戻して、よりよい状態に持っていけないか?
それによってより良い人生の後半に貢献できないか?
探っていきます。

もしこのアイデアが広く受け入れられるならば、
どの国が、誰が先行して、これをするということが
重要ではありません。
1日も早くこれを、あるいはこれに派生することを
広く、安全な形で世の中の方に提供することが大事です。
少なくとも私は動いていきます。

以上です。


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