いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。
ワクチンの効力において
生み出される抗体の中和能はワクチンの効力を決める中核です。
ワクチンにおける細胞性免疫、液性免疫
それらに関わる自然免疫、獲得免疫系などにおいて
一定の交差性が認められる可能性がありますが、
基本的には生み出される抗体が
新型コロナウィルス株に対して
細胞感染を防ぐ能力に優れているかが一番大切な要因となります。
従って、
世界全体で広がっている変異系統において
治験を終えて承認が下りて、
接種が世界で逐次進められ行くワクチンにおいて
それらに対する中和能を評価していく事は
極めて重要な要因となります。
ーーーーーーーー
Kai Wu(敬称略)らアメリカ合衆国に医療研究グループは
モデルナ社製のワクチンmRNA-1273について
各変異に対しての中和能を比較評価されています(1)。
本日はその報告内容の一部を読者の方と情報共有したいと思います。
ーーーーーーーー
//変異について//ーーーーーー
※主に流行が確認された国、地域
--
B.1.1.7変異系統:イギリス
B.1.351変異系統:南アフリカ
P.1:ブラジル
B.1.427/B.1.429:アメリカ(カリフォルニア州)
ーーーーーー
//変異サイト//ーーーーーー
--
B.1.1.7:∆H69∆V70-∆Y144-N501Y-A570D-D614G-P681H-T716I-S982A-D1118H
--
B.1.351:L18F-D80A-D215G-∆L242∆A243∆L244-R246I-K417N-E484K-N501Y-D614G-A701V
--
P.1:L18F-T20N-P26S-D138Y-R190S-K417T-E484K-N501Y-D614G-H655Y-T1027I-V1176F
--
B.1.427/B.1.429
Version 1 (v1): S13I-W152C-L452R-D614G
Version 2 (v2): S13I-P26S-W152C-L452R-D614G
--
(参考文献(1) Supplementary appendix Tableより)
ーーーーーーー
//中和能//ーーーーーー
※試験管内で50%ウィルス量を減らすことができる希釈量
つまり値が大きいほど薄い濃度でウィルスを減らすことができる。
--
D614G(従来株):10^3台前半
B.1.1.7:10^3台前半
B.1.351:10^2台前半(1/10程度に低下)
P.1:10^2台後半(1/5程度に低下)
B.1.427/B.1.429(v1):10^2台後半(1/5程度に低下)
B.1.427/B.1.429(v2):10^2台後半(1/5程度に低下)
-
B.1.1.7+E484K:10^2台後半(1/5程度に低下)
--
(参考文献(1) Figure.1より)
⇒
南アフリカ、ブラジル、カリフォルニアで確認されている
変異系統においてはモデルナのワクチンに関して
ワクチンの効力が変わる可能性があります。
同様にファイザー社製に関しても当てはまる可能性があります。
特に日本と関係の深いカリフォルニアに関しては
両国の渡航に関して、注意が必要です。
ーーーーーー
以上です。
(参考文献)
(1)
Kai Wu, Ph.D. Anne P. Werner, B.S. Matthew Koch, B.S. Angela Choi, Ph.D. Elisabeth Narayanan, Ph.D. Guillaume B.E. Stewart‑Jones, Ph.D. Tonya Colpitts, Ph.D. Hamilton Bennett, M.S.Seyhan Boyoglu‑Barnum, Ph.D. Wei Shi, Ph.D. Juan I. Moliva, Ph.D. Nancy J. Sullivan, Ph.D. Barney S. Graham, M.D. Andrea Carfi, Ph.D. Kizzmekia S. Corbett, Ph.D. Robert A. Seder, M.D. Darin K. Edwards, Ph.D.
Serum Neutralizing Activity Elicited by mRNA-1273 Vaccine
The New England Journal of Medicine March 17, 2021
登録:
コメントの投稿 (Atom)

0 コメント:
コメントを投稿