いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。
新型コロナウィルスと共存していくためには
社会として集団免疫を築いてく必要があります。
もし、集団免疫なしに向き合っていくとなると
今のように
・マスク・3密回避・消毒・手洗い・うがい
・移動制限など
レベルの高い感染対策を続ける必要があり
それによって経済が大打撃を受けます。
また、人の心理的健康面にも影響があります。
新型コロナウィルスは特効薬ができたとしても
感染から無症状の期間が一定ありますから
それによって治療が後手に回る部分が
どうしてもあります。
そこが早期の治療を難しくします。
従って、ワクチンのような予防的介入は
インフルエンザやSARS-CoV-1などよりも
重要性が高いと考えられます。
このような背景から
ウィズコロナ時代において
一番賢明な方法はワクチンによる集団免疫の獲得です。
おそらく過去に1度
新型コロナウィルスのワクチンを接種するのと
そうではないのでは
大きく免疫の状況が異なると考えています。
抗体の維持期間によっては
インフルエンザのように
年間1回は接種する必要があるかもしれません。
また変異株などの影響で
ワクチンのモデルチェンジも必要になる可能性もあります。
そうであったとしても
過去に1回接種したことがあるかないかはとても重要です。
細胞の免疫記憶が長く続く可能性があるからです。
1回でも新型コロナウィルスの特徴を
身体が知るという事は大切です。
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そのように免疫機能が築かれて
新型コロナウィルスの社会の感染状況
あるいは病床逼迫度合いが改善してくれば、
様子を見ながら国際的な移動も含めて
社会経済を開放していくことになります。
そうすれば世界のGDPなどの経済指標が
今まで下向きでしたから
一気に回復することが予想されます。
今回はバブルのように経済が無理に膨張して
反動で経済が冷え込んだわけではなく、
需要がある中で感染拡大によって
経済活動を止めざるを得なかったわけですから
再開された時のプラスの反動はあるはずです。
従って、
・集団免疫を獲得する
・感染対策によってウィルスの絶対量を減らす
これらの両立を如何に早く確立するかが
経済に大きく影響を与える事になります。
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Juan Camilo Castillo, Amrita Ahuja, Susan Athey
(敬称略)らアメリカ、イギリスの研究グループは
ワクチンの分配、市場設計、経済の影響について
報告されています(1)。
本日はその内容を参考にしながら
筆者の視点で読者の方に情報を提供し、
共有したいと考えています。
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具体的な数字の精度は計算モデルによると思うので
実情に対しては誤差があると思いますが、
その中でも確実に言える事は
ワクチン1回接種当たりの費用と
それで生じる社会経済の利益を相対比較すると
1回あたりにかかる費用を
社会経済の接種1回あたりの利益は
大きく上回るということです。
その差は最大で100倍くらいになります。
もっとも少ない見積もりでも10倍程度です。
つまり
仮にワクチン接種1回の費用が60円だとしたら
その接種によって生じる社会的利益は
6000円程度に最大なるということです。
もちろん
その人にその収入が入ることを意味しませんが、
社会の経済の流れの中で
1人当たりの平均において
それくらいのインパクトがあるということです。
そして、この金額は
時期が早ければ早いほど高くなります。
従って、ワクチン供給体制、接種体制が
早く世界的に整い、集団免疫が獲得されると
そのコストに対する社会経済のメリットは
相対的に大きくなるということです。
(参考文献(1) Global value of vaccine capacity参照)
もちろんワクチンの接種は
薬剤の費用だけではなく、
開発費用、運搬、人件費、設備、施設など
様々な費用があるのでそれを勘案すると
(社会経済利益)/(ワクチンのコスト)
この相対比は下がると思いますが、
等価である1を下回ることはほぼないと考えられます。
もちろん5年後、10年後はわかりません。
従って、
今は全体としてはコストが大きくなるかもしれないし
それを国で負担するとなれば、
国民の税金が使われるわけですが、
その費用は集団免疫を獲得すれば回収でき
さらにそれを上乗せできると考えられます。
そう考えると
今は費用のことよりも
とにかくワクチンをどうやったら早く接種できるか?
それに集中する必要があります。
おそらく日本国内の事で精一杯という事は
あると思いますし、
それくらい困難で危機的状況です。
しかし、今は経済は一国で終始するものではありません。
そうした中でグローバルに
どうやったら感染を収束できるか?
それを考えていく必要があります。
基本的にはファイザー社(さん)のように
-80℃の低温の設備がいるようなワクチンは
設備の整った先進国に回して、
アストラゼネカ社(さん)のように
冷蔵保存(2~8℃)で保持できるようなワクチンは
設備の整わない発展途上国に回すのがいいと思います。
実際にそうなっていると思います。
参考文献(1)の見積もりでは
先進国は70%ワクチン接種率は
世界の全体よりも半分の期間で達成されるとされています。
その様な計算がベースとなっています。
ワクチンの流通ロスを如何になくすか?
それをグローバルに考えていく必要があります。
COVAXと連携しながら
どういうルート、ネットワークが好ましいか?
今後の逐次増強される生産能力を鑑みながら
考えていく必要があると思います。
参考文献(1)でも
ワクチンの市場設計と経済性の中で
最も大切なのは「スピード」と読み取ることができます。
世界でもそうですが
日本でも長期化すればするほど
状況は深刻なるという事は日々感じられる事です。
以上です。
(参考文献)
(1)
Juan Camilo Castillo, Amrita Ahuja, Susan Athey, Arthur Baker, Eric Budish, Tasneem Chipty, Rachel Glennerster, Scott Duke Kominers, Michael Kremer, Greg Larson, Jean Lee, Canice Prendergast, Christopher M. Snyder, Alex Tabarrok, Brandon Joel Tan, Witold Więcek
Market design to accelerate COVID-19 vaccine supply
Science 10.1126/science.abg0889 (2021).

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