いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。
癌患者さんは新型コロナウィルス感染症にかかりやすいことが
報告されていますが、一人一人で異なるとされています(2)。
また罹患した場合、重症化しやすいとされています(1)。
新型コロナウィルスに感染した時の免疫応答して産生される抗体
SARS-CoV-2 IgG抗体量は、患者さんごとで異なりますが、
癌種別において、その抗体陽転率(rate of serocoversion)
これについては今までよくわかっていませんでした。
ーーーーーーーー
Astha Thakkar, Kith Pradhan, Shawn Jindal(敬称略)ら
アメリカ合衆国の医療研究グループは
癌種や治療別における抗体陽転率の疫学調査を行っています(1)。
本日は、抗体陽転率のデータに絞って
内容の一部を読者の方と情報共有したいと思います。
ーーーーーーーー
//抗体陽転率(Rate of seroconversion)//----------
SARS-CoV-2 IgG抗体PCRテスト
左から:陽性人数/陰性人数/抗体陽転率
--
(癌腫)
血液悪性腫瘍:49/11/81.7%
固形癌:190/11/94.5%
-
(治療別)
抗CD-20治療:10/7/58.8%
幹細胞移植:6/4/60%
内分泌療法:70/1/98.6%
免疫療法:17/0/100%
--
一般の罹患患者さんでは90-100%(3-5)。
⇒
癌患者さんが罹患した場合、一般に比べて
SARS-CoV-2に特異性を示すIgG抗体の産生率は
固形癌に関しては遜色はありません。
血液悪性腫瘍ではやや低い。
血液悪性腫瘍で主に採用される
抗CD-20治療、幹細胞移植は患者数が少ない中ですが
抗体陽転率が有意に低く、
これらの治療を受けている患者さんに対して
ワクチン接種など予防的な医療介入を行う場合においては
それに応じた免疫機能が発揮されるかモニターが必要です。
----------
以上です。
(参考文献)
(1)
Astha Thakkar, Kith Pradhan, Shawn Jindal, Zhu Cui, Bradley Rockwell, Akash Pradip Shah, Stuart Packer, R. Alejandro Sica, Joseph Sparano, D. Yitzhak Goldstein, Amit Verma, Sanjay Goel & Balazs Halmos
Patterns of seroconversion for SARS-CoV-2 IgG in patients with malignant disease and association with anticancer therapy
Nature Cancer (2021)
(2)
国立がん研究センター 東病院
新型コロナウィルス感染症について
(3)
Bryan, A. et al.
Performance characteristics of the Abbott Architect SARS-CoV-2 IgG assay and seroprevalence in Boise, Idaho.
J. Clin. Microbiol. https://doi.org/10.1128/JCM.00941-20 (2020).
(4)
Manalac, J. et al.
Evaluation of Abbott anti-SARS-CoV-2 CMIA IgG and Euroimmun ELISA IgG/IgA assays in a clinical lab.
Clin. Chim. Acta 510, 687–690 (2020).
(5)
Chew, K. L. et al.
Clinical evaluation of serological IgG antibody response on the Abbott Architect for established SARS-CoV-2 infection.
Clin. Microbiol. Infect. 26, 1256.e9–1256 (2020).
登録:
コメントの投稿 (Atom)

0 コメント:
コメントを投稿