いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。
10年前には東日本大震災がありました。
76年前の3月10日は東京大空襲がありました。
新型コロナウィルスが流行して1年以上経ちます。
上の二つは日本に関する事ですが、
このような負の出来事は世界に押し広げれば
数えきれないほど存在すると考えられます。
その中で悲しみ、痛みを背負って生きている方も多くいます。
またこうしたことではなく
先天的な病、重い疾患、慢性疾患と
付き合って生きている方(人)も多くいます。
生活というのは「続くもの」ですから
社会として一つできることがあるとするならば
「距離感を配慮しながら継続的に寄り添う」
という事だと思います。
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新型コロナウィルスでは後遺症に悩まされている方はいます。
それは日本だけではありません。
倦怠感がずっと続けば、生活の質は低下します。
嗅覚や味覚障害が続けば、
食事や季節の香りも楽しむことができなくなります。
現在の高度化された医療においても
出来る事と出来ない事があると推察しますが、
後遺症の治療に資源を割いて向き合っていくという事は
一つできる事ではないかと思います。
他の向き合うべき疾患も含めて全体を見る中で
より効果的な向き合い方というのを探っていく必要があります。
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Sebastien Ourselin, Tim Spector, Claire J. Steves(敬称略)ら
イギリス、アメリカ、スウェーデン、フランスの
国際的な医療研究グループは
新型コロナウィルスの後遺症の疫学的な調査に関して
詳しく報告されています(1)。
本日はその内容の一部について筆者の視点を追記しながら
読者の方と情報共有したいと思います。
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//条件//ーーーーーー
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(国)
イギリス、アメリカ、スウェーデン
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(期間)
2020年3月24日~9月2日
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(調査方法)
スマートフォン:アプリ
4223955人の大人が登録
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(新型コロナウィルス感染症患者数)
4182人を調査
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//結果//ーーーーーー
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(後遺症の割合と持続期間)
28日以上:13.3%
56日以上:4.5%
84日以上:2.3%
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(リスク因子)
-
<後遺症の症状>
倦怠感、頭痛、息切れ、嗅覚障害、継続的な咳
咽頭痛、熱、異常な筋肉痛、
食欲低下(skipped meals)、胸の痛み
下痢、かれた声、腹痛、せん妄(心の異常)
-
これらの14の症状うち
発症1週目で5つ以上の症状がある場合
後遺症のリスクは3.53(2.76-4.50)(オッズ比)となります。
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(年齢別)
28日後の後遺症。
20代と比較。
30代~40代:2~4(オッズ比)
50代~70代:5~8(オッズ比)
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(性別)
後遺症28日以上リスク(オッズ比)
30代:女性<男性
40代:女性>男性
50代:女性>男性
60代:女性<男性
70代:女性<男性
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調査全体女性比率:72.5%
※つまり女性が多く調査に参加しています。
10日以内女性比率:67.3%(<全体)
28日以上女性比率:79.2%(>全体)
56日以上女性比率:83.1%(>全体)
従って、後遺症のリスクは全体では女性が高いことが
示されています。
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(国別)
(10日以内)
イギリス:1365/3491人=39.1%
スウェーデン:139/473人=29.4%
アメリカ:87/218人=39.9%
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(28日以上)
イギリス:466/3491人=13.3%
スウェーデン:57/473人=12.1%
アメリカ:35/218人=16.1%
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(56日以上)
イギリス:165/3491人=4.7%
スウェーデン:12/473人=2.5%
アメリカ:12/218人=5.5%
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(リスク因子)
28日以上の後遺症が出た方が2倍以上多い併存症は
「ぜんそく」です。
また28日以上後遺症があった方において
新型コロナウィルスで有症状で
通院した人の割合は3割以上であり、
10日以内で症状がなくなった方のうち
93%は通院はしていないという結果になっています。
但し、
日本でのホテル、自宅待機の水準と比較できるか
という点に対しては注意が必要です。
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(症状)
28日以上続く後遺症を持つ方
〇倦怠感(97.7%)/〇頭痛(91.2%)
これらの症状があります。
-
患者さんの数が多く、長く続くのは
倦怠感です。
それに次いで多いのが
嗅覚障害、息切れです。
⇒
嗅覚障害や息切れも倦怠感が併存している方も多いです。
実際に参考文献(1) Fig.3cのネットワーク図から
倦怠感と他の後遺症の関連性が高いことが示されています。
特に今後、慢性疲労症候群も含めて
倦怠感について医学、薬学、医療として
考えていく必要があります。
但し、倦怠感の病因が散逸的である可能性もあります。
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//注意//ーーーーーー
Sebastien Ourselin氏らは
これはアプリによる調査なので
この情報を一般化する際には注意が必要です
という声明を出されています。
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//筆者の視点//ーーーーーー
日本の調査によれば、軽症でも後遺症に
悩まされる方がいるとされています。
ただ、この調査では14の症状が5つ以上
症状があることでリスクが上がっています。
少なくとも感染から1週間で無症状で済む方も一定割合います。
ワクチン接種によって
〇症状が少ない
〇無症状
〇ウィルス量検出限界以下で留まる方
これらの方が多くなれば
後遺症で悩まされる方も減るかどうか
という視点があります。
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以上です。
(参考文献)
(1)
Carole H. Sudre, Benjamin Murray, Thomas Varsavsky, Mark S. Graham, Rose S. Penfold, Ruth C. Bowyer, Joan Capdevila Pujol, Kerstin Klaser, Michela Antonelli, Liane S. Canas, Erika Molteni, Marc Modat, M. Jorge Cardoso, Anna May, Sajaysurya Ganesh, Richard Davies, Long H. Nguyen, David A. Drew, Christina M. Astley, Amit D. Joshi, Jordi Merino, Neli Tsereteli, Tove Fall, Maria F. Gomez, Emma L. Duncan, Cristina Menni, Frances M. K. Williams, Paul W. Franks, Andrew T. Chan, Jonathan Wolf, Sebastien Ourselin, Tim Spector & Claire J. Steves
Attributes and predictors of long COVID
Nature Medicine (2021)
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