//背景//ーー
新型コロナウィルスで検査というのは、
非常に医療だけではなく、社会経済においても重要です。
例えば、
速く、安く、一気に、精度のよい検査方法が普及すれば
陽性者をいち早く隔離することができるため、
ウィルスを閉空間の中に閉じ込めることができます。
これは感染対策の基礎であるとされています。
その精度が優れた検査によって上がります。
今のオミクロン株のように一気に広がっている時期ではなく、
特に、オミクロン株が南アフリカで広がった初期に
いち早く、上述した優れた検査を迅速に行い、
初期に隔離に成功すると大きな広がりを防ぐことができる
可能性が高まります。
これは、今だけにとどまらず、
今後の感染症の多くで当てはまる事です。
//検査方法概要.Ref.(1)//ーー
Nicole L. Welch, Meilin Zhu,
(敬称略)ら医療研究グループは
CRISPRベースの検査方法(2)を
検体と検知物質(CRISPR)をマイクロオーダーで
空間的に閉じ込め、それを回路上につなげて
検体と検知物質を1対1で混合させます。
それぞれのドット上の位置情報が
各検体と1対1で対応し
ウィルス検出方法が蛍光発光なので
その発光パターン、強度によって
一気に、安く、早く、精度の良い
優れた検査方法を実現されています(1)。
新型コロナウィルス(SARS-CoV-2)だけに限らず、
SARS、コモンコールドコロナウィルス、
インフルエンザなど21種類のウィルスに適用可能です。
また、CRISPRの標的を変えることで
変異を見るもできるため、
デルタ株やオミクロン株も差別化して検出可能です。
ウィルスの絶対量もRNAの量に依存するので
レポーターRNAの蛍光発光量(光の強さ)に
依存すると考えられます。
速度に関しても
従来のCRISPRベース検知方法よりも
80分程度短くなり、トータルで130-160分程度です。
このマイクロ流体を使った回路のセットは
13ドル以下であるとされています。
(Fluidigm, San Francisco, CA)
従って、価格的にも安い検査方法です。
ドット上の位置と発光、その強度を見るだけなので
分析の際の専門性も要しないとされています(1)。
//まとめ//ーー
ウィルスの検査方法に関しては、
薬などと異なり、治験などの承認が必要ありません。
従って、生産性なども含めて一定の評価基準を満たせば、
すぐに導入する事も可能です。
日本も含めて優れた検査の需要は高いので、
新型コロナウィルスも含め感染症対策において
検査技術の確立は1つの骨子となると考えられます。
(参考文献)
(1)
Nicole L. Welch, Meilin Zhu, Catherine Hua, Juliane Weller, Marzieh Ezzaty Mirhashemi, Tien G. Nguyen, Sreekar Mantena, Matthew R. Bauer, Bennett M. Shaw, Cheri M. Ackerman, Sri Gowtham Thakku, Megan W. Tse, Jared Kehe, Marie-Martine Uwera, Jacqueline S. Eversley, Derek A. Bielwaski, Graham McGrath, Joseph Braidt, Jeremy Johnson, Felecia Cerrato, Gage K. Moreno, Lydia A. Krasilnikova, Brittany A. Petros, Gabrielle L. Gionet, Ewa King, Richard C. Huard, Samantha K. Jalbert, Michael L. Cleary, Nicholas A. Fitzgerald, Stacey B. Gabriel, Glen R. Gallagher, Sandra C. Smole, Lawrence C. Madoff, Catherine M. Brown, Matthew W. Keller, Malania M. Wilson, Marie K. Kirby, John R. Barnes, Daniel J. Park, Katherine J. Siddle, Christian T. Happi, Deborah T. Hung, Michael Springer, Bronwyn L. MacInnis, Jacob E. Lemieux, Eric Rosenberg, John A. Branda, Paul C. Blainey, Pardis C. Sabeti & Cameron Myhrvold
Multiplexed CRISPR-based microfluidic platform for clinical testing of respiratory viruses and identification of SARS-CoV-2 variants
Nature Medicine (2022)
(2)
Michael M. Kaminski, Omar O. Abudayyeh, Jonathan S. Gootenberg, Feng Zhang & James J. Collins
CRISPR-based diagnostics
Nature Biomedical Engineering volume 5, pages643–656 (2021)
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