2024年7月12日金曜日

インテグリンの構造と機能

インテグリンは細胞膜貫通タンパク質であり、
細胞表面に発現する細胞接着分子でです。
細胞と細胞外マトリックスの接合、細胞と細胞の接着に関与します。
インテグリンの主なリガンド(結合相手)は
細胞外マトリックスでは
フィブロネクチン、ビトロネクチン、ラミニン、コラーゲン、フィブリノーゲン
などが挙げられます。
一方で、細胞では
ICAM-1(Intercellular Adhesion Molecule-1)
VCAM-1(Vascular Cell Adhesion Molecule-1):
PECAM-1(Platelet Endothelial Cell Adhesion Molecule-1)
E-カドヘリン(E-cadherin)
MAdCAM-1(Mucosal Addressin Cell Adhesion Molecule-1)
これらです。
従って、免疫グロブリンファミリーが多く含まれます。
また、インテグリンはヘテロ2量体構造をとり、α鎖とβ鎖があります。
α鎖とβ鎖の構造の違いによってサブタイプとして分類され、
そのサブタイプは24種類発現されています。
その型によって発現される細胞種は以下のように異なります。
また、型によって結合相手、リガンドは以下のように異なります。
(白血球)
ICAM:αLβ2, αMβ2, αXβ2, αDβ2, 
Eカドヘリン:αEβ7
VCAM:α4β7, α4β1
(線維芽細胞、内皮細胞、筋芽細胞)
VCAM:α4β1
フィブロネクチン:α5β1
(血小板)
フィブロネクチン:αⅡbβ3, αvβ3
(線維芽細胞、内皮細胞)
オステオポンチン,フィブロネクチン:αvβ3, αvβ5
(線維芽細胞、癌細胞)
TGF-β:αvβ1, αv1β6, αvβ8
(内皮細胞(リンパ管), 肝細胞、造血幹細胞)
VCAM,フィブロネクチン、オステオポンチン、テナシン-C:α9β1
(平滑筋、メサンギウム細胞)
ネフィロネクチン、フィブリリン-1、オステオポンチン、テナシン-C:α8β1
(上皮細胞、角化細胞、神経細胞、心臓、骨格筋)
ラミニン:α3β1、α6β1、α7β1、α6β4
(線維芽細胞、骨芽細胞、軟骨細胞、筋線維芽細胞)
コーラゲン:α1β1、α2β1、α10β1、α11β1
(参考文献(1) FIGURE 1より)
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インテグリンの細胞外ドメインは
α鎖:(細胞膜側から)Calf-2, Calf-1, Genu, Thigh, β-propeller
β鎖:β-tail, I-EGF 1-4, PSI, Hybrid, βI domain
このように構成されています。また、
α鎖のβ-propellerドメインとβ鎖のβIドメインが頂端部で結合します。
β-propellerは名前の通りプロペラのような構造をとります。
また、これらの結合部に対となるリガンドが結合します。
(参考文献(2) Fig.2)
これらの細胞外ドメインは80-150kDaであるとされています。
細胞外の複雑な3次元折り畳み構造を持つドメインから
右巻き螺旋の形をしているαヘリックス構造が
細胞質側に延びる構造を取ります。
インテグリンは細胞膜中、細胞質側で
細胞外のようにドメインを持たず、
言い換えれば、複雑な折り畳み構造をとらない(unstructured)。
とされており、10-70残基を持ちます。
ただ、インテグリンの細胞外の結合活性は
細胞内の特にβ鎖のαらせん構造がどういった物質と相互作用するか
によって決定されます。
Dok1というタンパク質が結合している場合には
インテグリンのα鎖、β鎖の細胞内構造が交差した構造になっています。
一方で、Talinというたんぱく質が結合した場合には
α鎖、β鎖の細胞内構造が開かれた構造になります。
交差した構造では細胞外ドメインが
「稲穂が垂れ下がるような(bent-closed)」折れ曲がった構造になるため、
上述したα鎖のβ-propeller構造とβ鎖のβI domainが
細胞質側に向きを変える為、露出しない構造となります。
これらのドメインは結合に関わるため、
幾何学的に考えても結合活性を失う事になります。
一方で、開かれた構造では
インテグリンの細胞外ドメインが立ち上がった構造となり、
上述したα鎖とβ鎖の結合面が細胞外の方向に向き
露出した形となるため結合活性が向上します。
ここで、重要なのがDok1とTalinのどういった立体構造、物質特性、
結合特性などがインテグリンの結合活性の決定因子の一つである
α鎖とβ鎖の細胞内αらせん構造の位置関係に関与しているか?ということです。
それに関してはOpen AIに聞く限り、明らかではありません。
しかしながら、
Michael Bachmann(敬称略)らがFIGURE 3Eに示すように(1)
インテグリンの不活性状態(Bent-closed)の状態での
細胞質側のアクセサリタンパク質はα鎖とβ鎖の細胞質のαらせん構造の
両方に作用し、空間的に制約する事で、絡み合うような構造を誘導し、
結果、アロステリック作用を含めて、
細胞外ドメインがベンディングするような構造を誘導している可能性があります。
一方で、
活性化するときにはタリンだけではなく、
キンドリン、ビンクリンなどの複数のアクセサリタンパク質が
β鎖の細胞質らせん構造と排他的に結合する事によって
α鎖との一定の距離を維持する事に貢献している可能性があります。
(参考文献(1) FIGURE 3E)
-
上述したようにβ鎖が細胞質のαらせん構造でタリンと結合する事で
インテグリンがオープン、活性な構造になった時には、
インテグリンの頭頂部の構造も変化します。
具体的には、β鎖のβI domainとHybridを架橋する
α7ヘリックス構造がβI domainに存在するα1-α1'ヘリックス構造と
構造的にロックが外れ、
Hypbrid構造とβI domainの間に大きな隙間ができます。
一方で、こうした配座の変化はα-properllerドメインと
βI domainとの相互作用を高めます。
α-properller構造の中にはサブタイプごと異なる
アスパラギンサイトがあります。
例えば、αvではD218、α5ではD227といったようにです。
このアスパラギンは中性の条件では
COO^-の負電荷を帯びます
一方で、βI domainには正電荷であるCaイオン、Mgイオンがあります。
オープン構造ではこれらの距離が近くなり、
(参考文献(1) FIGURE 3A, 3B)
高い静電気引力が生じます。
結果として、構造的に安定となります。
その構造安定性がリガントとの高い結合活性、親和性に繋がるとされています。
こうした金属イオンによる静電気引力に基づく
構造安定性を手に入れた結合サイトを
Metal Ion-dependent Adhesion Siteと呼びます。
この金属イオン依存的に安定化された結合サイトは
アスパラギンサイトとリガンドのRGDドメインの
結合間の空間的距離を小さくし、
その距離に反比例して結合活性が上がると考えられます(1)。
こうした時に高まる親和性はクローズド配座に比べて
約200-6000倍高いとされています(1)。
こうした親和性の違いはインテグリンの型によって大きく異なります。
また、Michael Bachmann(敬称略)らがFIGURE 8に示すように(1)
インテグリンが細胞外マトリックスと結合し、
構造として成熟していく過程で
結合親和性が増幅される機序も存在します。
具体的にはβ鎖の細胞内のαヘリックス構造に細胞骨格を含めて
多くのアクセサリタンパク質が結合する事によって、
α鎖とβ鎖の距離がより大きくなることによって生じます。
これを「Extended Open Conformation」と呼びます。
前述した数千倍高い結合親和性はこのような
拡張されたオープン配座での親和性の値が反映されます。
このインテグリンの活性状態は
複合体化下テトラスパニン-ケモカイン依存的にも変わる可能性があり、
ケモカインを多く含む炎症部位や腫瘍組織に対する
薬物の特異的送達において
こうした生物学的性質を利用できる可能性があります。
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細胞がどのような機序で移動するか?
これについてのモデルを調査し、考え、本質を理解することは
ネイチャーベースの薬物送達システムを実現する上で
欠かす事のできない骨子です。
細胞や細胞外小胞の移動のためには
ケモカインなどの化学的合図(Chemical cue)の他に、
機械的合図(Mechanical cue)が必要です。
言い換えると移動の為の「線路のような」「動線となる」機能が必要です。
細胞が上皮間葉転換して、移動性の高い間葉形質を手に入れ
固定的な組織から離れて、間質を移動するときには
その間質に存在する動線となるような機械的合図が必要です。
この時、重要な役割を果たすのが細胞外マトリックスです。
細胞や細胞外小胞が細胞外マトリックスを足場として利用するためには
当然、細胞外マトリックスが持つ結合部位と結合する必要があります。
細胞と細胞外マトリックスの結合に関与する
代表的な細胞接着分子はインテグリンです。
インテグリンは主に細胞外マトリックスのRGDサイトと結合します。
このインテグリンは単に結合するだけではなく、
結合を通して、細胞外マトリックスの3次元構造(配座:Confomation)を
改変する働きがあります(3)。
従って、インテグリンは動線そのものを改変する機能を有しています。
人の身体は骨格筋や骨があるからしなやかに運動することができます。
そうした物質のネットワークは細胞レベルでも構築されています。
インテグリンは
間質の柔らかい骨のような役割を果たす細胞外マトリックスと
細胞内の骨格であるアクチンなどの細胞骨格と
それよりも物質的に太く、強靭な中間径フィラメントを繋ぐ役割があります。
従って、インテグリンは
細胞内外の物質的なネットワークの節としての機能を有し、
細胞の柔軟な運動に関わっていると考えられます。
ただ、実際には
身体の骨や骨格筋から成る物質的ネットワークに関して、
基本的には関節や腱などは外れることなく固定的です。
一方で、細胞と細胞外マトリックスの物質的なネットワークは
その連結部にあたるインテグリンは着脱が可能なので、
身体のマクロな物質的なネットワークとはことなり、
固定的ではなく、動的(ダイナミック)です。
そうした特性が細胞の運動、移動の自由度を高めています。
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細胞接着分子をCAMomeで分析するときに、
結果としてそれぞれのタンパク質とその型(isoform)が
分析した臓器の細胞種別に出力されると想定されます。
往々にして細胞接着分子の科学論文では
細胞接着分子を単独の物質として記述し、
それが独立して作用しているような描写があります。
これは、わかりやすくするためです。
しかし、これは正確ではありません。
実際には高度にクラスター化している事があります。
従って、CAMomeから機能的な解釈をするときには
よりマクロな視点、具体的にはクラスター化なども考慮する必要があります。
インテグリンに関しても
マイクロメートルのスケールでクラスター化しています。
そのクラスター化の程度は様々な状況で異なります。
そうしたクラスター化の程度を分類して術語[用語]体系を築いています。
例えば
〇Nascent adhesions
〇Filopodia-tip adhesions 
〇Focal complexes
〇Focal adhesions
〇Fibrillar adhesions
〇Hemidesmosomes
これらのようにです(参考文献(4) Box.1).
これらはそれぞれ、
複合体としてのサイズ、物質構成、組織化状態、
寿命、局在化(どこに存在するか?)、機能が異なります。
こうしたインテグリン複合体はいきなり完成形を示すのではなく、
個別のインテグリンが細胞外マトリックスとの結合を通して
あるいは細胞内のアクセサリタンパク質や
細胞骨格のリモデリング、細胞膜の脂質ラフト、
細胞膜の形などを通じて成熟していくと考えられます。
例えば、Rho遺伝子は細胞骨格を整列させ、
細胞膜の形状を平坦化させる働きがあるため、
細胞と細胞外マトリックスの結合における大面積化に貢献します。
従って、このRhoシグナルはインテグリン複合体の
成熟化に密接に関与します。
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インテグリンは細胞内外のシグナル伝達に関わります。
では、こうしたシグナル伝達を具体的にどのような機序で生じるか?
細胞内から細胞外へのシグナル伝達は
細胞内の成長因子などの信号を受けて、
インテグリンのβ鎖のαヘリックス構造にタリンやキンドリンなどの
アクセサリタンパク質が結合します。
上述したように、それによってβ鎖のαヘリックス構造の
α鎖に対する構造的な独立性が高まり、
それによってアロステリックにインテグリンの細胞外ドメインの
3次元構造が変化します。
この構造変化はインテグリンと細胞外マトリックスの結合活性を高めます。
こうした結合はさらにインテグリンの結合活性を高めるとともに
インテグリンのクラスター化を誘導します。
こうした成熟プロセスによって
細胞と細胞外マトリックスの相互作用が高まります。
こうした一連のプロセスがInside-out signalingとして定義されます。
一方で、
細胞外での細胞外マトリックスとの結合は
同じく3次元構造の改変を伴ない、
細胞内のインテグリンのアクセサリタンパク質の多様化に影響を与えます。
Focal adhesion kinase (FAK), Src family kinases
などのタンパク質分解酵素も引き付け、
これらの物質によって細胞内信号経路が誘導されます。
例えば、MAPK/ERK pathway, PI3K/Akt pathwayなどです。
こうした経路は細胞核のDNAに転写因子として作用し、
細胞の機能に影響を与えるタンパク質形成に関与します。
こうした一連の機序はOutside-in singnallingと呼ばれます。
従って、ここからより詳細に詰めていくためには
こうしたインテグリンと細胞内外で結合する物質が
どのような力によって遠隔の構造変化を誘導するか?
それについての研究、理解が必要です。
現時点で一つ言える事は
アロステリック効果が生じている事です。
このアロステリック効果は
Monod–Wyman–Changeux modelで一つ概略的に説明されます(5)。
アロステリックサイトと呼ばれるところに
物質が結合すると遠隔にある構造の
緊張と緩和の平衡状態が変化するというモデルです。
この緊張状態はタンパク質でいえば、
3次元構造が非常に密に折りたたまれた状態で
様々な結合サイトの露出度が下がっていて、
結合親和性、受容体としての結合活性が下がっている状態です。
インテグリンの場合はbent-closed conformationにあたります。
それが正のアロステリック因子によって
緩和状態になり、構造はよりオープンになります。
それのよって多数の結合部位の露出度が高まり、
結果、結合活性が上がるという事です。
では、なぜ、このような緊張と緩和が駆動されるのか?
それは、それぞれの構造においてケースバイケースであると考えられます。
インテグリンの場合は細胞内にある2つのαヘリックス構造の
位置関係、角度が変わる事によって
それと連動して細胞外のドメインの位置関係も変わり、
緊張と緩和の平衡状態が動きます。
Alvaro Torres-Gomez(敬称略)らが示す
Figure 1aを見るとイメージできると思います(6)。
実際にインテグリンの構造変化は非常にダイナミックです。
完全に折れ曲がった構造が、立ち上がるまで変化します。
このようなドメインの移動距離が大きい変化を駆動するためには
一般的には単量体ではなく、多量体である必要があります。
2つの異なる柔らかい棒が先端でつながっていて、
それを両手で持っている事をイメージしてください。
先端の密着性は非常に高いとします。
左手の棒と右手の棒の位置関係を変えると、
構造全体がどのように変わるでしょうか?
その影響は1つの棒の構造的な変化よりも大きいと考えて自然です。
では、こうした位置の変化はどのような機序で起こるでしょうか?
この本質的な問いに対しても
インテグリン複合体の構造を冷静に考えれば
合理的な解を見つける事ができます。
インテグリンは前述したように「β鎖特異的に」
細胞内のαヘリックス構造のアクセサリタンパク質が結合し、
それらがリンカーとなって
細胞骨格であるアクチンや中間径フィラメントと結合します。
中間径フィラメントは細胞核から延び、
細胞の形を決める一つの重要な細胞骨格です。
こうした構造は「弾性」があるので、
引っ張ったり、押したりする力があります。
この力がインテグリンのβ鎖のαヘリックス構造に伝わる事で
β鎖とα鎖の相対的な位置関係が変わります。
そうするとその位置関係の変化に敏感に反応して
細胞外ドメインの位置関係も変わります。
実際にインテグリンのN-terminalのβヘリックス構造と細胞骨格を連結させる
タリンは100nm以上ストレッチすることができます(14)。
上述した細胞骨格で弾性のあるアクチンにおいて
インテグリンの機能に与える機械的力は
これらのアクチンがタリンなどを通して
インテグリンに引っ張り応力をかける事です。
それによって細胞外マトリックスもそうした引っ張り応力を受けることになりますが、
もう一つの変化としては、
インテグリンのα鎖、β鎖の位置関係が大きく変わります。
上述したようにこうしたタリン、アクチンは
インテグリンのβ鎖のαヘリックス構造に特異的に結合しているからです。
(参考文献(4) Fig.4d)
結果、配座の変化が起こり、結合サイトの露出度も変わり、
特性としては結合親和性が変化します。
一般的に考えて、こうした力をβ鎖が受けているほうが
独立性が高まるため、結合親和性が高まります。
従って、Pakorn Kanchanawong(敬称略)らがFig.1に示すように
不活性な状態では細胞骨格はインテグリンに結合していませんが、
活性度が上がって、クラスタリングしてくると
その細胞質側には密に細胞骨格が結合している状態になります。
これは上述した異種2量体のアロステリック効果のモデルから
段階的、合理的に説明することができます。
本当に、生物、人の身体、よくできていますね。驚きです。
--
インテグリンのbent-closed conformationである不活性状態は
細胞質側のαヘリックス構造に結合する
複数の抑制系タンパク質によって安定化されます。
それがFiamin(7), SHARPIN(8), LCP1, KRIT1-ICAP1 complex(9)です。
インテグリンをタイトな構造にして不活性にするためには
α鎖とβ鎖の距離を近接させる事が有効です。
Fiaminはインテグリンの
N端末(α鎖:αヘリックス構造末端部位)と
C端末(β鎖:αヘリックス構造末端部位)両方に結合でき、
その間にinter-cytoplasmic tail claspと呼ばれる
留め金のような構造を形成することで
bent-closed conformationを安定化させます(7)。
SHARPINはN端末(α鎖:αヘリックス構造末端部位)と結合し、
β鎖のC端末に結合を活性化させる
タリン、キンドリンの誘導を抑制する機序があります(8)。
--
この段落の事実を知ると、
私が今しようとしていることは決して容易ではなく、
道のりは険しいということを示します。
インテグリンは細胞膜貫通タンパク質で
細胞外、細胞膜、細胞質内に構造を持ちます。
これらの特定の部位に結合できるアクセサリタンパク質の集合、
その集合を「Adhesome」と呼びます。
代表的には細胞質に結合できるタリンやキンドリンなどの
タンパク質はありますが、
こうしたアクセサリタンパク質の種類は
Edward R. Horton(敬称略)らの分析によると
少なくとも2,412種類見つかったとされています(10)。
インテグリンの活性やインテグリンを通した生体内外の信号に
これらのタンパク質は関わると考えられます。
従って、上述したようなタンパク質は
影響を与える事ができる物質のごく一部でしかないということです。
インテグリンや他の細胞接着分子でも
その活性や機能に影響を与えるタンパク質の種類が
私たちの想定を超えるくらい多いとすると、
巨大な複合体としてみた時に生体内に
最も細かく言えば、細胞に
冗長かつ多様な形式によって影響を与えうるということです。
細胞接着分子は確かに細胞の移動、着脱、浸潤に関わる事は確かですが
与える影響はもっと広範で
細胞の転写機能など遺伝子学的なことを含めた
タンパク質の形成にも関わる可能性がありあす。
従って、私が提案する技術システムは
〇細胞外小胞
〇細胞接着分子
〇CAMome
〇iPS細胞との融合
〇細胞種特異的薬物送達システム
〇人工知能、スーパーコンピュータ
これらに加えて
〇CAM-Glycome(各細胞接着分子-糖鎖の集合)
〇CAM-Adhesome(各細胞接着分子-アクセサリタンパク質の集合)
〇マルチオミックスデータベース構築(CAMome,CAM-Glycome、CAM-Adhesome)
これらが考えられます。
仕事量から考えると、
例えば、日本だけで出来るレベルでは少なくともありません。
これらを多元的にしないと生物の根源的な理解には
到底、及ばないといえます。
--
このような「Adhesome」は
細胞種やインテグリンのアイソフォーム特異的に変わる可能性があります。
従って、こうしたAdhesomeが
インテグリンの活性や信号伝達に関わるとすれば、
このAdhesomeを臓器別、細胞種別に人のケースですることで、
臓器、細胞種特異的にインテグリンに結合できる
タンパク質の探索にもつながります。
例えば、
タンパク質Aという物質が
腎臓のポドサイト(糸球体上皮細胞)の
インテグリンのAdhesomeの解析によって特異的に存在する
ということが明らかになったとしましょう。
ポドサイトに発現されるインテグリンはインテグリンαvβ3で
これは血管新生に関わるインテグリンでもあります。
従って、少なくともポドサイト特異的なインテグリンではありません。
このタンパク質Aはポドサイトで
インテグリンαvβ3に結合できる事が明らかになりました。
このインテグリンαvβ3-タンパク質A複合体は
ポドサイトでしか見られない現象だとします。
このタンパク質Aを人為的に投与する事はどのような意義が想定されるでしょうか?
このタンパク質Aはインテグリンαvβ3と結合できるので
ポドサイト以外の部位でも複合体を形成する可能性があります。
ただ、このタンパク質Aがインテグリン誘導形式で
ポドサイトの遺伝子発現や
何らかの細胞の機能に重要な役割があって、
それが他の細胞種ではない場合、
このタンパク質Aを人為的に投与する事は
腎臓のポドサイトの重要な機能をインテグリン依存的な機序で
誘導する事ができる可能性があります。
各細胞接着分子に対するAdhesome解析の出口戦略としては
こうした可能性も視野に入れておく必要があります。
様々な細胞種で分析を行った結果、
共通的になAdhesome(アクセサリタンパク質)は
わずか60種類だった(10)ということは、
細胞種や状況に応じた特異的なたんぱく質が
それだけ多いことを明示します。
--
このようなCAMome、Adhesomeは原理的には植物にも影響を与えます。
しかし、そうだとしても、
「それが国際連合の持続可能な開発目標で定められる
気候変動の抑制、生物多様性の維持、環境保護につながるか?」
このような疑問を持つ人もいると思います。
例えば、細胞種特異的薬物送達システムを使った
正確な遺伝子編集ができるようになったとしても
当然、「コスト」の問題があります。
「人でもコストが顕著な問題になるのに、
個別の植物にそんなにコストかけられないでしょ?」という
意見が生じることは極めて自然です。私の頭の中にもあります。
また、そうした遺伝子編集が生態系に与える影響も当然あります(11)。
従って、遠い関連性(テレコネクション)も含めた
包括的な分析によって影響を考える必要があります。
しかしながら、それでも
私はCAMomeやAdhesomeなどの物質の種類の分析は
気候変動の抑制、生体多様性の維持、環境保護に対して
一定の意義あると考えています。
それはどういった理屈に基づくか?
「植物の生命現象の本質的な理解」は
現在では想定できない解決策を提示する事は間違いないからです。
例えば、私はインテグリンのアロステリック効果について
かなり本質に迫るところまで分析しました。
それによってはじめて提示できるソリューションがあります。
「植物の生命現象を深く理解すること」は
単に遺伝子編集などの手段に限らず、
様々な選択肢を私たち人間に与えてくれます。
私たち人間の人為的な活動で生態系を変えている部分もありますから、
自分たちの責任で、それを良い方向に変える事も必要です。
その変化ために様々な選択肢を持つ事は非常に重要です。
従って、CAMome, Adhesome, Glycomeなどの
物質の種類の分析は意味があるし、
それを先進的に医療で成功させることも
植物、動物など様々な波及的効果があります。
--
細胞は非常に細かく見れば、形は複雑なトポロジーを取り、
所々、突出したところがあります。
比較的、曲率が低い形で突出した領域を
ラメリポディア(lamellipodia)と呼びます。
こうした領域は細胞内外での物質との相互作用が高く、
物質を引き付ける性質があります。
このような特質は細胞膜に着目すれば、
細胞膜にコレステロールなどの脂質が集中する
脂質ラフトがある事が主要な要因として関連します。
この脂質ラフトはラメリポディアを
形成するために必要だと報告されています(12)
また、同時にインテグリンを引き付け(12)、
インテグリンのクラスター構造の形成にも関わります。
こうした突出領域は必然的に細胞骨格も集中的に形成されます。
(参考文献(13) Figure 3)
当然、細胞膜が突出した形を取るので、
このインテグリンクラスターは
細胞外マトリックスとも強く結合します。
こうしたインテグリンのクラスター化が生じるという事は
当然、個別のインテグリンが細胞膜上を動くことができる
マイグレーションできるということです。
一方で、脂質ラフトのような物質との相互作用が強い
ところでインテグリンがクラスター化すると
インテグリンの移動度は低下し、固定されることになります。
(参考文献(4) Fig.3b)
--
中学生、高校生の学習段階にあるみなさんでも理解可能な事です。
人の身体は〇、◇、□、△といったような単純な形ではありません。
身長、体重などによって細かい形は違いますが、
大雑把には人の身体の形は類似する部分もあります。
明かにカエルとは形が違います。
でも、カエルと人間の体内を調べ、細胞を採取すると
単一細胞レベルでは類似する細胞があって、
「何の外的な力を与えていない状況では」
形がかなりのレベルで一致する細胞種もおそらくあります。
でも、上述したように生物の個体としての形、大きさは
カエルと人間では異なるし、
中に存在する様々な臓器の形と大きさも異なります。
高校の生物を履修している学生さんは知っていると思いますが、
人の体内でも様々な細胞の形があります。
腎臓のポドサイト(腎臓上皮細胞)、脳の星状膠細胞、
あるいは癌細胞は独特な形をしています。
人の身体がなぜ、複雑な形を維持できるか?
それも常識的に理解可能な事です。
骨(骨格)や筋肉(骨格筋)が主になって
身体の形が安定的になるように力学的に支持しています。
逆説的には、もし、皆さんの指、一つ一つに骨が無ければどうなるでしょうか?
その形は崩れます。それは容易に想像可能です。
ここからはみなさんがなかなか理解できないレベルにはなりますが、
細胞レベルで見ても、
体を骨や筋肉などで支持するようなシステムが存在します。
細胞の骨格となるような物質が様々な径で存在し、
細胞の形を支えています。
細胞の水分量は重量比で60-70%、体積比で70-85%です。
ほとんどが水ですから、
もし、こうした細胞を支える骨格がなかったら
学生のみなさんは、細胞はどんな形になると思いますか?
みなさんのノートに書いてみてください。
ドラゴンクエストをやったことがある人なら、
バブルスライムのような形を書く人もいると思います。
いずれにしても形は崩れますよね。
例えば、ロボットに詳しい学生さんはいるでしょうか?
そのロボットの身体を構築するときに必ず要する素因、機能は何ですか?
それを答えられる人はいるでしょうか?
パソコン上でロボットをあらかじめ設計するときには
そうした機能をより意識的に明示すると思います。
ネットワークの節と線で形の元となる設計をすると思います。
この節の働きもものすごく重要です。
学生の皆さんは人や生物の身体の中で
こうした形の元となるネットワークの節の役割をする部位は何だと思いますか?
分かる人は、手を上げてみてください。
そうです。正解です。答えは「関節」と「腱」です。
では、この講堂の後ろの列にいる大学生に聞きます。
細胞レベル、ミクロレベルでネットワーク理論を当てはめた時、
エッジ(線)、ノード(節)において節の働きをする
身体の中の物質は何だと思いますか?
さすがに手を上げられる人はいないですね。
実は、この答えは無数にあり、難しいです。
しかし、確実に言える事の一つは「インテグリン」です。
身体の形を支えるのは巨視的なレベルで見れば、
骨格や骨格筋ではありますが、
細胞レベルで見た時に、組織の位置、形、大きさなどを支えるのは
細胞骨格や細胞の間に存在する細胞外マトリックスです。
あるいは血管もあるかもしれません。
インテグリンは細胞と細胞外マトリックスを繋ぐ
代表的な細胞接着分子です。
より具体的には細胞骨格と細胞外マトリックスをつなぐ役割があります。
従って、インテグリンは
細胞骨格と細胞外マトリックスの間で「関節のような」役割を果たします。
しかし、身体の関節と異なるのは、
「動くし」「集まるし」「くっついたり、はなれたりする」ことです。
実際に、関節や腱にこのような機能があると困りますよね。
ここが一つ大きく異なる点です。
科学論文ではまだ見たことがないですが、
こうした細胞レベルのミクロなレベルでのネットワークを線で描いて、
そのつながりをネットワーク理論に基づいて分析して、
組織の形態形成を考えるという研究もあっていいと思います。
ロボットとパソコンが好きな皆さんが、
パソコン上でネットワークでロボットの形を設計するようにです。
こうした細胞同士や細胞と細胞接着分子をつなぐ働きがあるのが、
細胞接着分子で細胞間をつなぐ代表的な接着分子はカドヘリンです。
このカドヘリン、皆さんは誰が発見したか知っているでしょうか?
カドヘリンを発見されたのは日本人です。
理化学研究所の竹市雅俊先生です。
カドヘリン以外にクラウディンという細胞接着分子もあります。
これも細胞間の接着にも関わり、
もう一つの大切な機能として組織の区画を守る機能があります。
皆さんが当たり前に知っている事として、
血管の中に流れる血液があります。
その血液は血管の外には普通は滲出しませんよね。
それがなぜだかわかりますか?
当然、組織があるからですが、
でも、その組織、全て連続的につながっているでしょうか?
細胞間には隙間がありますよね。
では、なぜ、血液は外に出ないのでしょうか?
そうしたバリア機能に関わるのがクローディンです。
細胞間の距離を縮めたり、物質的に捕獲して進出を制限します。
このクローディンを発見されたのも日本人です。
京都大学のS Tsukita先生が発見されました。
カドヘリンを発見された竹市雅俊先生は
医療の分野で国際的に栄誉あるガードナー国際賞を受賞されています。
それに比べると、あまり知られていません。
こうしたカドヘリンやクラウディンなどの細胞接着分子も
インテグリンのように節として可動性に富んでいないかもしれないですが、
細胞レベルで見た時の骨格の一部として機能します。
こうした物質は常に機械的な力を受けています。
例えば、皆さん中で運動部に所属している人がいると思います。
身体を動かすときには骨格や骨格筋を動かしますが、
そうした時には筋肉では伸びたり、縮んだりします。
こうした伸張、圧縮の力を機械的ストレスと定義します。
こうした力は細胞レベルでも常に受けています。
こうした力による支持があるから、
細胞は複雑な形を維持できるということもあります。
例えば、細胞がバームクーヘンの切れ端のような形を取るとします。
何の力が加わっていないときは、おおよそ四角形の形をしているとします。
では、バームクーヘンのような形を維持するためには
どのような力が必要でしょうか?
そのためには外周側を引っ張る必要がありますね。
こうした引っ張る力を得るためには細胞骨格が必要です。
また、こうした力があるからバームクーヘンのように
組織が曲がる事ができます。
みなさんは、もし、組織が曲がる事ができなければ、
どんな問題が生じると思いますか?
そうです。よく気づきましたね。
曲がる事ができなければ、臓器は作れません。
この曲がるという事が複雑な形を可能にしている
一番、基本的な素因です。
先ほど、インテグリンの関節としての機能の違いを述べました。
みなさん、覚えていますか?
それは「集まる」「動く」「くっつく」「離れる」でしたね。
こうした機能と今述べた機械的ストレスがあるから、
細胞は動くことができます。
こうした動きは非常に精巧に制御されているので、
例えば、みなさんが外傷を皮膚に負ったときに
自然にそうした傷がふさがります。
あるいは、臓器は古くなる一方ではなく、新しい細胞に交換されます。
こうした身体の大切な機能を支えるのが、
細胞接着分子を介した細胞の移動です。
このような現象は、人だけに限らないため、
多細胞生物の生命現象の根幹となるものの一つです。
少し大袈裟ですよね。でも、多分、本当です。
だから、細胞接着分子の事を生命科学に取り組む人たちの多くが
理解する事がとても大切です。
地球は生命に満ち溢れていますよね。
今述べたような細胞レベルでのネットワーク理論は
ある程度、生物に共通的に当てはめる事ができるので、
こうしたことが様々なバックグラウンドを持った人が理解することで
あるいは今、学業に励んでいるみなさんが
今日、全国から東京大学に来てくれて
私の講演を聞いて、理解して、社会人になる事で
将来、今は決して想定できない大切な気づきが生まれる可能性があります。
当然、私一人では力不足です。
そうした気づきは地球の持続可能性に関わるような
大事な発見になることもあります。
例えば、今日、世界のリアクションを見てみると
世界のトップであるハーバード大学は
遺伝子編集に力を入れていることがわかります。
そうした介入は私が提案している技術の出口戦略として
多くの知識レベルの高い専門家が思いつくものですが、
本当に想定される応用がそれに帰結するかどうかはわかりません。
例えば、植物や生物に対して、簡単に変えられる生育条件で
インテグリンのような細胞レベルの接着機能を改変できるとしたら、
その生育条件で育てる事で、
生物の保護や成育状態を変えられるかもしれません。
そうしたことは経験的にわかっていましたが、
細胞レベルの(力学的)ネットワークを含めた
生命現象の基礎をちゃんと理解する事で、
より詳しい因果関係(原因と結果の関係)がわかる
という事が生じるかもしれません。
みなさんが今後、社会人になって、研究職も含めて
理系の技術的な仕事に就く人に伝えたい、とても大切な事は、
「スケールを変えて」物事を考えるという事です。
今日、安田講堂でみなさんに話したテーマが
この理念に則ると気づいた人はいるでしょうか?
時には素粒子レベルで、
あるいは原子、分子レベル、高分子レベル、細胞レベル、
組織レベル、臓器レベル、生物の個体レベル、
生物間のネットワークレベル、様々なスケールをとることができます。
頭の中でイメージする世界で、
あるいはインターネットの力を借りて、視覚的に明示して、
スケールの異なる観点を持つ事で、
より本質的な理解につながることがあります。
細胞レベルの事が、なかなか実際の治療につながらない一つの理由が
こうしたスケール間の連携が
まだうまく機能していないことが挙げられます。
こうした考え方の枠組み(フレームワーク)は生命科学に限りません。
最前列にいる中学生の皆さんには全体的に難しくて
理解しにくかったと思います。
最後に、中学生の皆さんに伝えたい事は、
家に帰って、興味のある何かを観察してみてください。
例えば、地方の郊外に住むみなさんは家に庭がありますよね。
その庭の植物の葉を見てみてください。
全体を見るのと、虫眼鏡、顕微鏡で見てみてください。
そうした道具がなければ、
遠くからみるか、近づいてみるかでもいいです。
そうした時に、何が変わるでしょうか?
何かを生み出す仕事はみなさんが扱うモノを観察する事が基本にあります。
その「観る」という中に、
みなさんの頭の中で「物差し」を持っていください。
私が技術者として企業で働いていた時に
その企業の利益に最も革新的な技術で貢献された一人の先輩がいました。
その先輩は「モノが語ってくれる」と言われました。
勝手に頭の中だけで世界をつくるのではなく、
自分が生み出したモノをしっかり観察する事を大切にされていました。
今日、中学生、高校生、大学生の全国の皆さんに話した内容は、
私が科学論文の情報に基づいて頭の中で生み出した理論です。
だから、実際に自分が実験に関わって、モノを観察したら、
実は、違う事実があるかもしれません。
私は若い20代の時には頭の中で世界を作る傾向にあったので、
この先輩から「モノをちゃんと見る」ということを学びました。
そこから経験を得て、それを改定するなら、
「スケールを変えて、モノを観る」ということです。
そのスケールがさっき中学生の皆さんに話した「ものさし」です。
この話、ボリュームとしては10分あれば十分です。
--
上の学生さんへの教育を想定した話の中で高度な内容として重要なのが、
バームクーヘンに例えた、細胞の曲がりのモデルです。
例えば、呼吸器や消化器では上皮組織は陥入構造を取るため、
その凹凸を形成するためは高い曲率で上皮細胞を曲げる必要があります。
このとき物理的には当然、表面側の引っ張り応力が強くなっている状態です。
言い換えれば、「異所的に(Ectopic)」力が働いているということです。
ここでOpen AIにこのような質問を投げかけてみました。
「臓器形成の際に必要になる細胞の曲がりを支持する異所的な引っ張り応力の異所性はどのようなシグナルによって駆動されますか?」
--
分泌シグナル分子:

成長因子: BMP(骨形成タンパク質)、FGF(線維芽細胞成長因子)、TGF-β(トランスフォーミング成長因子β)などは、細胞の分化と移動を調節し、組織の形態を形成する。
モルフォゲン: ショウジョウバエの翅芽形成や脊椎動物の肢芽形成におけるシグナル伝達に関与する。
細胞接着分子:

カドヘリン: 細胞間の接着を介して力を伝達し、細胞の並びや形態を制御する。
インテグリン: 細胞外マトリックスとの相互作用を介して細胞の位置や形を決定する。
細胞内シグナル伝達経路:

Wntシグナル経路: 胚発生や細胞極性に関与し、組織の形態を制御する。
Hedgehogシグナル経路: 胚発生中の様々なプロセスを調整し、形態形成をサポートする。
機械的シグナル:

細胞骨格の再編成: アクチンフィラメントやミオシンの動的な再編成が細胞の形態変化を引き起こす。
流体力学的な力: 血流や細胞間液の流れが細胞に機械的な応力を与えることで、形態形成を促進する。
エピジェネティックな調節:

DNAメチル化やヒストン修飾: 遺伝子発現の調節を通じて、細胞の分化や形態形成に影響を与える。
これらのシグナルやメカニズムが複雑に相互作用しながら、臓器の形態形成を支える細胞の曲がりや引っ張り応力の調節を行っています。
--
この答えを分析すると、重要な部分が伝わっていないことがわかります。
力の異所性はなぜ、生じるのか?
Open AIやGoogle検索では良い情報にたどり着けなかったので
自分の頭で考える事にしました。
(ただ、シグナルによって生じるか?と書いたのが悪かった部分もあります。)
一つの推定としては異所性とは、物質の分布の異所性です。
つまり、力に関わる物質の濃度勾配が生じているというモデルを立てます。
例えば、アクチンやミオシンなどの細胞骨格が、
多く力を必要とする部分に集まっている場合、
その部分の引っ張り応力が強くなり、結果、細胞が伸びて、
全体としての細胞の形において曲率が生じるというものです。
そうするとなぜ、このような物質の勾配が生じるのか?
それを根本で駆動するのが、
細胞膜の脂質ラフトであると考えました。
脂質ラフトはコレステロールなどが集まる領域で
多くのアクセサリタンパク質を引き付けます。
また、インテグリン、カドヘリンなども引き付けられます。
インテグリン、カドヘリンはアクチンやミオシンなどとも連結するため、
多く集まっている領域は必然的にアクチンやミオシン濃度が高まります。
そうするとそこの引っ張り応力が高まります。
一方で、引っ張り応力が高まっている領域で
組織の構造を守るためにはしっかり細胞を固定する必要があるため、
細胞同士の接着を高めるカドヘリンや
細胞と細胞外マトリックスの連結に関わるインテグリンが
高密度で存在する事で、
そうした曲げるための強い力が加わっている状態でも、
細胞は剥がれることなく存在することができます。
さて、この一連の文章をOpen AIに評価させてみます。
--
(Open AIの答え)
あなたの考えは非常に興味深く、細胞の形態形成における力の分布と細胞骨格の役割を説明するための一つの有力な仮説です。この仮説に関するポイントを以下にまとめます。

脂質ラフトと細胞骨格の勾配形成
脂質ラフトの役割:

脂質ラフトは、細胞膜内の特定の領域であり、コレステロールやスフィンゴリピドなどが豊富に含まれています。これらのラフトは、特定の膜タンパク質やシグナル分子を引き寄せ、クラスターを形成します。
脂質ラフトにインテグリンやカドヘリンなどの接着分子が集まることで、これらの分子がアクチンやミオシンと連結し、細胞骨格の再編成を促進するというメカニズムが考えられます。
細胞骨格の勾配形成:

インテグリンやカドヘリンの高密度領域が形成されることで、その周辺のアクチンフィラメントやミオシンが集積し、細胞内に濃度勾配が生じます。
この濃度勾配により、特定の領域で引っ張り応力が高まり、細胞が伸びたり曲がったりすることが可能になります。
力の分布と組織の安定性
引っ張り応力と接着分子:
引っ張り応力が高まる領域では、細胞の接着を強化するために、カドヘリンやインテグリンが集まりやすくなります。
このことにより、細胞同士の接着や細胞と細胞外マトリックスとの連結が強化され、細胞の構造的安定性が保たれます。
検証の可能性
実験的検証:

この仮説を検証するためには、脂質ラフトの形成とそれに伴うインテグリンやカドヘリンの集積、そして細胞骨格の再編成を観察する実験が必要です。
脂質ラフトを標的とする蛍光標識や、インテグリン、カドヘリンの局在を観察するライブセルイメージングが有用です。
シグナル伝達の役割:

脂質ラフトがどのようにしてインテグリンやカドヘリンを引き付けるのか、そしてそれがどのようにして細胞骨格の再編成を引き起こすのかを詳しく調べる必要があります。
例えば、ラフト内のシグナル分子(例えばSRCファミリーキナーゼなど)がどのように関与しているかを調べることが考えられます。
結論
あなたの仮説は、細胞の形態形成における力の分布と細胞骨格の役割を説明するための興味深い視点を提供しています。この仮説を支持するためには、実験的な証拠を集めることが必要です。しかし、現時点では理論的に妥当であり、今後の研究によって検証されることが期待されます。
--
本質的には同じ内容なのですが、質問次第でOpen AIの答えは随分変化します。
この辺が、生成系AIの課題であり、人しか生み出せない価値領域です。
少し話を戻して、まとめると、
インテグリンやカドヘリンなどの細胞接着分子、
それを集める細胞膜の飽和脂質量、
細胞内でリンクする細胞骨格、
これらが構造的にリンクしていて、
細胞内で均一に分布しているわけではありません。
こうした濃度勾配が異方性(anisotropic)の構造を誘導します。
実際には腎臓などの臓器は簡単な形で形容できない
入り組んだ構造を取りますが、
局所でそれぞれ違う曲率で、違う方向に曲がる事があり、
それが入り組んだ構造を形作りますが、
その形状を支えるのは
こうした細胞接着分子、細胞膜飽和脂質量、細胞骨格の濃度勾配であり
これらが何らかの細胞内のシグナルによって複雑に駆動され、
結果、リアス式海岸のような入り組んだ構造を可能にしていると考えられます。
これはかなり本質に迫る考察だと思います。
では、そういった脂質の膜流動がきっかけであるとすると
臓器の形成などで必要な秩序ある、規則性ある形の元となる
細胞の曲率につながる脂質の動き、走化性は
どういった機序、力によって駆動されるか?
電気的な力か、硬さの違いなどの機械的な作用か、
分子勾配などの化学的な作用か?
もし、そうであったとしても、局所的にかつ規則的に
そういった力の源泉を生み出す機序は何なのか?
ここまで来ると、正直、理解不能です。
イオンチャンネルを通じた各種イオンの濃度など
細胞接着分子以外の、あるいは
細胞外の作用も関係しているかもしれません。
--
インテグリンが細胞外マトリックスとの結合によって活性化され、
クラスタリングされるとすると、
細胞膜の突出部分(ラメリポディア(lamellipodia)など)に
インテグリンが集まる機序は、
その細胞膜の脂質量だけではなく、
細胞膜上に集合体として形成される糖たんぱく質の影響を受けるかもしれません。
この細胞膜上に形成される糖たんぱく質の集合体を
「グリコカリックス(Glycocalyx)と呼びます。
Matthew J. Paszek(敬称略)らがFigure 1cに示すように(15)
グリコカリックスの分子の長さがインテグリンよりも長い場合には
インテグリンは細胞外マトリックスまで空間的な制約で届かなくなります。
Grazia Marsico(敬称略)らが描写したFigure 4(16)を
参照するとより明瞭な理解につながります。
糖化物質は上述したようにインテグリンの側鎖として
比較的低分子量でもその活性化に影響を与えると考えられますが、
糖化物質が細胞膜貫通ドメインを持ち、
より独立性が高い構造体であっても
インテグリンなどの細胞接着分子に対して影響を与えます。
側鎖として働く、糖化物質の一般的な機能と同様に
複合体、集合体であるグリコカリックスは
インテグリンの構造体としての安定性に寄与します。
(参考文献(16) Figure 4(D)より)
参考文献(16) Figure 4(E)のインテグリンのクラスタリングの機序は
この段落の冒頭で述べた様に細胞外マトリックスとの結合によって
誘導されると考えられます。
結果、細胞骨格も集合するため、
あるいは下述する力学的機序によって細胞膜は突出すると考えられます。
私たちが壁を押すときには、反発力が働きます。
その反力は壁がスポンジのように柔らかい時と
コンクリートの壁のように硬い時では力の大きさが異なり
硬い時のほうが高い反発力が働きます。
グリコカリックスがインテグリンよりも長い場合、
そのグリコカリックスを通じて、
細胞外にあるタンパク質(細胞外マトリックス)を
機械的に押す力が生じています。
そうするとそれに応じて反発力が働き、
その押した部分において、
細胞膜は内側への力を受ける事になります。
細胞は一般的には柔らかいので、
結果、その部分がへこむことになります。
そうすると今度は細胞質側に存在する
タリンなどが力を受ける事になります。
そのような力のバランスから
グリコカリックスの密度に揺らぎがあって、
低密度になっているところは逆に盛り上がる、
凸になる力のベクトルが働くいうモデルです。
ただ、おそらくこうしたグリコかリックにおける
細胞膜の曲性は細胞全体の広範囲の曲性というよりも
ラメリポディアのような局所的な突出を誘導するものであると考えられます。
--
ラメリポディアのような局所的な突出を
脂質ラフト、グリコカリックス、細胞骨格、インテグリンは
複雑に連携しながら誘導します。
物理的、数学的に考えると、
細胞膜が直線である場合と、波打つ場合では
細胞の閉空間の外周は波打つ場合ほうが長くなると考えて自然です。
そうすると細胞膜は全体として引っ張られるので、
イオンチャンネルのような間に穴がある
細胞膜貫通タンパク質もある程度
膜の伸張によって引っ張られることになります。
こういった引っ張り応力はイオンチャンネルをオープンさせることに
繋がると思われるので、
結果、様々なイオンが細胞外で交換される事が促進されるはずです。
これが、インテグリンなどを介した、
「Mechanically activated ion channels」の本質であると考えました。
膜が曲がる事自体は一方は開かせますが、
もう一方は閉じる事になるので、
そうではなくて、全体的に引っ張る力が関係しているのではないか?
というモデルになります。
従って、イオン濃度は細胞の機能と密接に関わるので、
細胞の局所的な形を含めた全体の形が
イオンチャンネルの開閉に影響を与えるとすると
細胞がどのような形をとるかは
イオン濃度依存的にも細胞の機能に影響を与えていると考えられます。
--
Paulina Moreno-Layseca(敬称略)らがFig1bで示すように(17)
インテグリンは細胞内信号を誘導します、
この信号は例えば、遺伝子発現などのも影響を与えます。
参考文献(17)Fig.1bを見ると
「あたかも電磁波による通信にように」
細胞内にインテグリンが信号を送っているように思えますが、
実際はそうではなく「物質の移動」によって
細胞内の機能に働きかけています。
信号の正体が物質の移動だとすると、
インテグリンがエンドサイトーシスを通して、
細胞質の嚢胞として取り込まれた状態でも、なお信号を送る、
言い換えれば、物質の移動を行うとすれば、
例えば、細胞核との相対的な位置関係、
言い換えれば、距離が変わります。
嚢胞がより細胞核に近い位置に移動すれば、
物質を通じた遺伝子的な相互作用の効率は高まると考えられるので、
インテグリンが活発に細胞内に取り込まれている状態では、
細胞内の機能に与える影響も高まるという事も想定されます。
--
インテグリンのエンドサイトーシスは
直感的にはインテグリンが集まった領域よりも
独立した領域のほうが起こりやすいと考えられる部分もありますが、
そうではなく、インテグリンが集まった領域の方が
起こりやすいとされています。
エンドサイトーシスは
クラスリン依存的(①)、非依存的(②)に関わらず、
それぞれ
①Clathrin adaptor disabled homologue 2  (Dab2) 
②Galectin-3,  extracellular carbohydrate-binding lectin,
これらの物質の誘導、作用が必要なので、
総体的に物質との相互作用が強い状態のほうがエンドサイトーシスは誘導されます。
インテグリンがクラスター化されていると
細胞内には多くの、多様な物質が塊として存在するため、
上述したエンドサイトーシスに関わる物質を誘導しやすくなります。
この事から、インテグリンは多く集まっている領域の方が
細胞内に取り込まれやすくなります。
--
インテグリンは細胞内への逆行性輸送(retrograde transport)によって
細胞内小胞を通して、ゴルジ体、小胞体に輸送され、
一部は分解されます、一部は再度細胞外にある程度極性を持って輸送されます。
このような代謝回転(ターンオーバー)、リフレッシュ機能があります。
こういった、細胞膜上と細胞内の動的機序は
細胞上で発現されるインテグリンの量の調整にも関与します。
例えば、Paulina Moreno-Layseca(敬称略)らFig.3dに示すように(17)、
ショウジョウバエの羽根は波打つ構造を取ります。
その形を整えるためには細胞の接着性を変える必要があり、
インテグリンの集合体で結合を高めて、結果組織として細くする部分と
その結合を弱めて、太くする部分を作り、
結果、波打つ構造を実現します。
その時にはインテグリンの細胞外の発現量を制御する必要があり、
インテグリンの結合力を弱めている領域では
細胞内に取り込まれたインテグリンが
再度、細胞外に発現されないように細胞内で
多く分解されるような機序が働くと想定されています。
インテグリン生成の遺伝子的な機能以外に
そのような代謝的、細胞生物学的な機序によっても
細胞膜上のインテグリン密度は制御されているという事です。
先ほど述べた様に、あるいは参考文献(17)Fig.3aで示されるように
インテグリンが細胞外へ再び戻されるときには
「Polarized」つまり、その位置が無秩序ではなく、
特定の部位に制御されて戻る事になります。
こうした位置の制御因子は、平均的なインテグリンの密度だけではなく、
局所的なインテグリンの密度の揺らぎ、
言い換えれば、インテグリンのクラスタリングにも影響を与えると考えられます。
例えば、細胞の曲性を得るためには
外周側を相対的に引っ張る必要があります。
その力を生み出す、あるいは耐えるためには
高密度の細胞接着分子や細胞骨格が必要です。
そのための重要な素因はインテグリンの密度を高める事です。
このような密度を高める機序は
脂質ラフトといった細胞膜の物質構成だけではなく、
インテグリンがエンドサイトーシスなどを通した逆行性輸送を通して
リフレッシュされたときに生じる分布の極性、
つまり偏りにも影響を受けます。
すなわち、インテグリンが集まる必要のあるところに
小胞体からエンドソームを通じてインテグリンが優先的に送達されている
可能性があるという事です。


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