子どもはなぜ癌に罹りにくいか?
子どもは組織を成長させる成長期にあり、
細胞分化、増殖が活発に起こり、細胞数が増えていく状態です。
通常、こうした状況は確率的に癌化を駆動するものですが、
逆に、疫学的に子どものがん発生率は高齢の方に比べて顕著に低いです。
もちろん細胞そのものの寿命も関連していると思います。
例えば、染色体の遺伝子の変異や変異のしやすさに影響する
DNAを取り巻く周囲の物質の劣化などは
細胞の老化と関連すると考えられ、
そうした細胞の機能の完全性が
子どもの場合、構成する一つ一つの細胞において高いという事も考えられます。
これは単一細胞レベルでの観点です。
もう1つは「細胞間の協力」というのがあります。
この協力とは具体的にどういうことか?
1つは細胞間の「物質の交換」にあります。
この物質の交換において非常に重要な役割を果たすのが
ギャップ接合で、コネキシンなどが代表的な細胞接着分子です。
ギャップ接合は環境と絶縁した形で物質の交換を行うため、
環境から物質を細胞が取り込む場合に比べて、
資源となる細胞が対となる細胞に対して
機能的に与える影響は大きいと考えて自然です。
例えば、肝臓のケースを考えます。
肝臓が正常な場合においても
おそらくごく一部の細胞は癌化している可能性があります。
しかし、そういった癌化した細胞は
周りの通常細胞の監視によって細胞死が誘導されます。
これは免疫的な作用もあると思いますが、
一つの重要な機序は
正常細胞と癌細胞の間のギャップ接合を通じた物質の交換によって
癌細胞が多様な形式で細胞死するというモデルです。
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こういった仮説から
ギャップ接合を利用した多様な癌の概念的治療を提案することができます。
結論から言うと
癌細胞同士の物質の交換は多くの場合、癌増殖に関与し
癌細胞と通常細胞の物質の交換は多く場合、癌抑制に関与する。
したがって、癌細胞同士の物質の交換を抑制しながら、
癌細胞と通常細胞の物質の交換を促進します。
これは細胞外小胞を用いても行う事が出来ます。
すなわち、通常の若い、子どもの細胞、
あるいはiPS細胞技術を用いて、
その癌の関連の深い良質な通常細胞を選び出し、増殖させます。
例えば、肝細胞がんでは通常の良質な肝細胞を選び出します。
そこから分泌される細胞外小胞を利用します。
これが正しいかどうかはわかりませんが、
この概念的治療の確からしさを実証する手段として、
ギャップ接合を通過できる1000ダルトン以下の
癌細胞内、通常細胞内の癌増殖因子、癌抑制因子を整理し、
仮に通常細胞内で癌抑制因子が多ければ、
通常細胞から癌細胞への物質の交換をギャップ接合依存的に促進する事は
冗長なシステムを持った多様な癌に対しての概念的治療となります。
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この場合、細胞外小胞を使う事もできますが、
細胞のほうがよいかもしれません。
つまり、送達キャリアとして細胞そのものを使うという事です。
細胞外小胞では送達できる物質の種類、量が限られるからです。
癌細胞はギャップ接合のチャンネルの制御不全があり、
チャンネルを閉じていることもあるので、
こうしたチャンネルを開かせる事は必須です。
他方で、
質のいい正常細胞で抗癌性の物質を多種類、多く含んだ
正常細胞と癌細胞をギャップ接合で接合させ、
そのうちの1000ダルトン以下の物質を癌細胞に届けます。
こうしたことは自然な身体が持つ癌抑制プロセスである可能性がありますが、
これを人為的に、治療として行うということです。
したがって、細胞接着分子を利用して
細胞を目的とする癌組織まで特異的に送達し、
かつギャップ接合を促進するようなシステムを組み込みます。
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私は細胞外小胞に注力するので
細胞を使った医療に関しては他の代表者に委任しますが、
つまり、このアイデアはその代表者に委譲するということですが、
細胞外小胞の製造の為には細胞の製造も欠かせません。
したがって、細胞そのものを薬物送達キャリアとして利用する治療は
細胞外小胞を薬物キャリアとして利用する治療と
関係性、親和性が非常に高く、
カネ、人、モノ、時間などの資源を共有化する事ができます。
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