統合失調症のライフリスクは1%(1-3)なので
決して低くない数字です。
一つの生理としては
ドーパミンが過剰になることが挙げられます。
Schizophrenia Working Group of the Psychiatric Genomics Consortium
の遺伝子座の結果によれば、
ドーパミン受容体2(DRD2)に異常がみられるケースがある
多いとされています(4)。
グルタミン酸神経伝達物質に関わるいくつかの遺伝子に
異常があるとされています(4)。
ー
基本的に抗精神薬においては
脳内伝達物質の活性に関わる受容体において
DRD2だけに作用する薬というのはまだ一般的ではなく
セロトニン受容体なども含めた複数の受容体に作用するものが
処方されることがあります。
そうした場合、ドーパミンが抑えられても
同時にセロトニンの受容体も抑えられるため、
抑うつ的な症状が副作用として出る事が考えられます。
ー
そうした場合、
その神経伝達物質の過多、過少を上位で調整する
GABAの働きを強める事が一つの戦略として考えられます。
おそらく統合失調症の治療においては
経験的、対症療法的な治療の中で
薬剤の効き目などを医師が判断していて
その生理機序についての理解は十分ではないと考えられます。
ー
また統合失調症においては
感情障害、発達障害、自閉症などが混在する事も考えられます。
そうした場合、
その患者に合わせた治療が求められますが、
いくつかの候補となる薬を試す中で
問診、診断などを通じて合う薬を探していくアプローチになる
と考えられます。
ー
また長く続けている治療の中で
特定の薬においてはそれを中断することで
吐き気などの軽い神経症状がでることがあります。
そうすると有望な治療が生まれたとしても
そちらに変更する際において障害になります。
ー
これらの神経伝達物質の量は
心の問題だけではなく運動機能にも影響を与えます。
そうすると生活の質を落とす原因にもなります。
ー
冒頭で述べた様に生涯に罹るリスクは1%であり、
精神疾患全体で見るともっと高い数字なので
社会的、医療的、患者
それぞれの視点でコミュニケーションを取りながら
よりよい医療を考えていく必要があります。
(Reference)
(1)
Saha, S., Chant, D. & McGrath, J.
A systematic review of mortality in schizophrenia:is the differential mortality gap worsening over time?
Arch. Gen. Psychiatry 64,1123–1131 (2007).
(2)
World Health Organization. The Global Burden of Disease: 2004 Update (WHOPress, 2008).
(3)
Knapp, M., Mangalore, R. & Simon, J.
The global costs of schizophrenia.
Schizophr.Bull. 30, 279–293 (2004).
(4)
Schizophrenia Working Group of the Psychiatric Genomics Consortium
Biological insights from 108 schizophrenia-associated genetic loci
Nature volume 511, pages421–427 (2014)
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