血管年齢測定というものがあります。
血管には内皮細胞や収縮の為に必要な筋細胞があり
それが一つの評価基準になっています。
人が年を重ねると、あるいは生活習慣が不適切だと
血管の機能が低下する事が考えられます。
一般的に考えられるのは梗塞や硬化です。
筋細胞が死滅して、弾力性を失うことが硬化です。
あるいは内皮細胞が糖を吸収して膨満することで
血管壁が厚くなり、機械的特性が変わって硬化したり、
あるいは閉塞の原因にもなります。
血管が硬くなると、あるいは経路が梗塞によって遮られると
高い圧力をかけて血液を全身に流さないと
酸素、免疫細胞、栄養などを全身の組織に運べなくなります。
従って、結果として身体のバランスとして高血圧になります。
もちろん血液の液体としての粘性なども関係しますが、
血管の「管(くだ)」としての機械的特性は一つの大きな要素です。
ー
日本では高血圧になると降圧剤が処方されることがあります。
利尿作用を高めたり、神経系の命令を改変したり、
筋組織の機能を改変したり、、、
様々なタイプの降圧剤があります。
しかし、血管年齢が高い状態で血圧を無理に下げると
特に低血圧になりやすい起床時において
頭がぼーっとする軽い意識障害が出る事があります。
これはその人の血管の状態と血圧の関係が整合していない事の
表れの一つではないかと考えています。
従って、少なくとも適性血圧の水準というものは
その人の血管の状態によって変わってくると考えられます。
但し、それが負のスパイラルになって悪化する場合には
それを阻止する必要があります。
そうした場合、治療としては、
もっと根本的に血管の組織としての特性を如何に回復させるか
あるいは血液の液体の状態を改善させるか?
このような事が必要になります。
ー
血液、血管の状態は生活習慣と関わります。
高血糖はリスク因子ですから
Valter D. Longo, Maira Di Tano, Mark P. Mattson & Novella Guidi
(敬称略)らが示すように間欠的な空腹感を取り入れる(2)ことで
血糖値を日常的に下げる時間を設ける
あるいはそれに伴い減量するという事も考えられます。
重度の肥満の場合はJulie R. Lundgren氏らが報告しているように
薬剤(Liraglutide)と運動を組み合わせるという方法もあります(3)。
また、今述べた様に日常的に歩行などを含む
「軽い」有酸素運動などで筋細胞を積極的に使い
血液を含む体液の循環を活性化すれば
循環器系の機能改善に貢献すると考えられます。
ー
Oliver Soehnlein & Peter Libby(敬称略)ら
ドイツ、スウェーデン、アメリカの医療研究グループは
組織学的な観点で動脈硬化について見識を述べ
それに対する臨床応用について総括されています(1)。
ー
今までにない切り口での治療の可能性を
細胞特異的輸送系統を含めて
本日よりliver Soehnlein氏、Peter Libby氏らの
報告に沿って丁寧に、段階的に考えていきます。
ー
//概要//(1)ーーー
動脈硬化に関連する死亡例、後遺症などが世界的に増えてきています。
これは肥満、運動不足などの生活習慣が関わっている可能性があります。
動脈硬化とは組織の炎症であり、他の疾患を併発することもあります。
従って、炎症の生理経路を掴み、それを標的とした治療は
動脈硬化を予防、治療するにあたって有望な道筋です。
臨床研究の中で炎症を防ぐアプローチは
明白に動脈硬化による他の疾患の併発を防ぐことを示しています。
この進展は臨床前段階の人による血管組織の炎症を防ぐための研究を
先鋭化させる事が必要であることを正確に示しています。
Oliver Soehnlein & Peter Libby(敬称略)らは
Ref.(1)の中で炎症を防ぐためのあらゆる可能性を探ります。
サイトカイン、獲得免疫、向回復機序促進などを考えます。
これらのアプローチは
従来標的とされた高脂血症、高血圧、生活習慣などと並行して、
補助的に適用する事が可能です。
多面的に、有効に動脈硬化に対して治療を行い
患者さんの生活の質を向上させるための臨床実績を積み上げていきます。
ーーー
(Reference)
(1)
Oliver Soehnlein & Peter Libby
Targeting inflammation in atherosclerosis — from experimental insights to the clinic
Nature Reviews Drug Discovery (2021)
ー
Author information
Affiliations
Institute for Experimental Pathology, Center for Molecular Biology of Inflammation, Westfälische Wilhelms-Universität, Münster, Germany
Oliver Soehnlein
Institute for Cardiovascular Prevention, Klinikum der Ludwig-Maximilians-Universität, Munich, Germany
Oliver Soehnlein
Department of Physiology and Pharmacology, Karolinska Institute, Stockholm, Sweden
Oliver Soehnlein
Brigham and Women’s Hospital, Harvard Medical School, Boston, MA, USA
Peter Libby
ー
(2)
Valter D. Longo, Maira Di Tano, Mark P. Mattson & Novella Guidi
Intermittent and periodic fasting, longevity and disease
Nature Aging volume 1, pages47–59(2021)
ー
Author information
Affiliations
Longevity Institute, Leonard Davis School of Gerontology and Department of Biological Sciences, University of Southern California, Los Angeles, CA, USA
Valter D. Longo & Novella Guidi
IFOM, FIRC Institute of Molecular Oncology, Milano, Italy
Valter D. Longo & Maira Di Tano
Department of Neuroscience, Johns Hopkins University School of Medicine, Baltimore, MD, USA
Mark P. Mattson
ー
(3)
Julie R. Lundgren, M.D., Ph.D., Charlotte Janus, Ph.D., Simon B.K. Jensen, M.Sc., Christian R. Juhl, M.D., Lisa M. Olsen, M.Sc., Rasmus M. Christensen, B.Sc.Med., Maria S. Svane, M.D., Ph.D., Thomas Bandholm, Ph.D., Kirstine N. Bojsen-Møller, M.D., Ph.D., Martin B. Blond, M.D., Ph.D., Jens-Erik B. Jensen, M.D., Ph.D., Bente M. Stallknecht, M.D., D.M.Sc., Jens J. Holst, M.D., D.M.Sc., Sten Madsbad, M.D., D.M.Sc., and Signe S. Torekov, Ph.D.
Healthy Weight Loss Maintenance with Exercise, Liraglutide, or Both Combined
The New England Journal of Medicine 2021; 384:1719-1730
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Author Affiliations
From the Department of Biomedical Sciences (J.R.L., C.J., S.B.K.J., C.R.J., L.M.O., R.M.C., M.B.B., B.M.S., J.J.H., S.S.T.), the Novo Nordisk Foundation Center for Basic Metabolic Research (J.R.L., C.J., S.B.K.J., C.R.J., L.M.O., R.M.C., J.J.H., S.S.T.), the Department of Clinical Medicine (T.B., J.-E.B.J.), University of Copenhagen, and the Departments of Endocrinology (M.S.S., K.N.B.-M., J.-E.B.J., S.M.) and Clinical Research (T.B.), Copenhagen University Hospital–Amager and Hvidovre, Copenhagen, and the Steno Diabetes Center Copenhagen, Gentofte (M.B.B.) — all in Denmark.
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