いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。
理化学研究所の橋本浩介先生のチームが
110歳以上の超長寿な人は
CD4+キラーT細胞を多く持っている傾向にある
という事を明らかにしました(1)。
このCD4は一般的にはヘルパーT細胞と呼ばれ、
その中のTh2と呼ばれる分類では、
B細胞や抗原呈示細胞と協力して抗体生産を行う
と考えられています。
B細胞は液性免疫にかかわる細胞ですから
新型コロナウィルスが体内に入ってきた時に
細胞感染を防ぐ抗体を放出する際の機能補助と
行う可能性が考えられます。
冒頭で述べた
CD4+は「キラー」T細胞なので
積極的に細胞障害性を示す細胞だと考えられます。
人で見つかることは非常に珍しいそうです。
昨日のアメリカの報告でも
このCD4+というT細胞の減少が重症の患者さんでは
顕著であると言われていて、
これは参考文献(2)の中国の報告でも同じように言われています。
またこれらの2国の報告でもう一つ重なっていることは
CD8+というT細胞の減少も見られることです。
参考文献(2)ではCD3+も重症の患者さんで減っています。
またもう一つ共通することがあって
発症初期の段階からその数が少ないことです。
参考文献(2)では
「Host factor」と呼んでいますが、
ひょっとすると年齢などによって
元々T細胞が少ない人がそうなりやすいかもしれない
という可能性が示唆されます。
従って、新型コロナウィルスに罹患する前に
もし血液検査などでT細胞の量などを測ることができたら
少ない人はリスクが高いので、
より警戒を強めるということはできるかもしれません。
ただ、それを知ることに対しては
一定の懐疑性は残ります。
例えば、
T細胞が多ければ安心してしまう。
あるいは、そうではなければ余計に不安になる。
そういった懸念も一方ではあります。
もちろん、これだけでは決まらない部分もあると思います。
以上です。
(参考文献)
(1)
110歳以上の超長寿者が持つ特殊なT細胞
-スーパーセンチナリアンの免疫細胞を1細胞レベルで解析-
https://www.riken.jp/press/2019/20191113_1/index.html
(2)
Xiaonan Zhang, Yun Tan, Yun Ling, Gang Lu, Feng Liu, Zhigang Yi, Xiaofang Jia, Min Wu, Bisheng Shi, Shuibao Xu, Jun Chen, Wei Wang, Bing Chen, Lu Jiang, Shuting Yu, Jing Lu, Jinzeng Wang, Mingzhu Xu, Zhenghong Yuan, Qin Zhang, Xinxin Zhang, Guoping Zhao, Shengyue Wang, Saijuan Chen & Hongzhou Lu
Viral and host factors related to the clinical outcome of COVID-19
Nature volume 583, pages437–440(2020)
doi.org/10.1038/s41586-020-2355-0
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