2020年7月13日月曜日

COVID-19:ネットワークのアプローチで弱体化させる

いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。

NHK教育テレビ(さん)の7/12(日)放送
サイエンスZERO 
"withコロナ時代"にいまこそ知りたいウィルスの正体
を見ました。
その放送内容の中で、
過去にオーストラリアでうさぎが異常繁殖し、
強力なウィルスによってその量をコントロールしようとしたときに
その毒性が時間の経過につれてどんどん下がっていった
というのがあります。
7年後には、死亡率が1/3になったといわれています。
その理由は、
ウィルスが増殖していくときに
強力なウィルスはウサギを含む宿主を死滅させてしまうために
宿主を必要とするウィルスは生き残れない
というのがあるからです。
従って、
弱毒の特徴を持つウィルスほど生き残りやすいために
原理的にウィルスは弱毒化していく可能性があるということです。
しかし、
番組に出演されていた
京都大学ウィルス・再生医科学研究所の朝永啓造先生は、
新型コロナウィルスにおいて
どれくらいのタイムスパンで弱毒化が起こり
人と自然に共生できるようになるかは未知数といわれています。

また、コロナウィルスはRNAウィルスであり、
RNAは不安定で、動的であることから
突然変異が起こりやすいので、
そうした時に弱毒化が原理通りにストレートに進むかも
わかりません。

先ほど「宿主」といいました。
ウィルスが寄生する母体は
大きく見れば、人や動物、あるいは植物です。
新型コロナウィルスでは人に多く感染しています。
しかし、宿主はスケールを変えることができて
例えば、各臓器であったり、
もっと細かく言えば細胞です。
それも宿主と言えると思います。
もし、強毒性を持ったウィルスが宿主を死滅させるとしたら
それを持った細胞が死滅することになります。
細胞が死滅するときには、
同時にウィルスの一部も破壊される可能性も考えられます(?)。
そうしたら
体内でも強毒なウィルスの生存は脅かされます。
逆に弱毒性のウィルスは生き残りやすいです。
実は、
新型コロナウィルスは弱毒性の特徴を持つから
つまり軽症患者が多いから
これだけ広がったとも言われています。
それも原理的には納得できる部分です。

つまり、
これはネットワーク理論のアプローチで考える事ができます。
グラフ理論ではノード(点)に対して
複数のエッジ(線)が伸びます。
この「点」が宿主、「線」の数が増殖数です。
より強毒な遺伝子、特徴を持つ「太い線」は
ノードの部分で宿主が死んでしまうため
そこで終端してしまいます。
そこからエッジが伸びることはありません。
未来に対して線を伸ばせるのは
生き残った証であり、
そのためには宿主を生き残こす必要があるので、
弱毒である必要があります。
そうするとしばらく時間が経つと
その時にある宿主の中のウィルスは
過去よりも弱毒になると考えられます。

このネットワークのアプローチは
実は、日本でも社会的に試みられています。
クラスターを抑え込むのも、
多くの「線」の元となる「点(この場合人)」の部分を
隔離して「終端」させることです。
それによって原理的には
ウィルスの増殖を減らすことができます。

今、感染者数が増えていますが、
一つはPCR検査数が増えているからです。
もちろん第二波、あるいは第一波の残りの可能性もあります。
しかし、今政府、自治体が行っているのは
多く発生しているところを把握して
抑え込みに行っています。
経済を優先する必要があるために
今までのように完全には自粛しない中で、
それでも多く感染を生み出しているところを明らかにして
隔離して、発展を終端させようとしています。

経済を止めるわけにはいきませんから
ある程度の拡散は避けられませんが、
これを愚直に続けていくことだと思います。

もっと大切なのは
強、中程度
通常より強い毒性を持つウィルスを持つ患者さんを
確実に隔離することです。
例えば、
若い人の感染が増えている中で
ある特定の地域が重症化する傾向が強ければ、
そこは、今までよりも強く隔離する必要があります。
それが店であれば、
そこは閉鎖する必要があるでしょう。

あるいは薬やワクチンのアプローチとして
「強毒なウィルスだけ」うまく死滅させることができる
薬、ワクチンが開発されれば、
機能を少なくすることができるため
副作用を小さくすることができるかもしれません。
例えば、
異常の元になる免疫系に強く作用する
何らかの機能、遺伝子を発見できれば
それに対応する酵素、タンパク質、核酸などを
ピンポイントに弱める薬なども考えられます。
あるいは
細胞内に入るための鍵となる
Sタンパク質を全部ではなくても減らすことが
有効かもしれません。
ウィルスをもちろん死滅させることが基本ですが、
社会に流布するウィルスを弱体化させるため
ネットワークのアプローチで考えると
「強毒なウィルスだけ死滅させる」
という視点も生まれてきます。

あるいは、今後海外との渡航制限をどう緩和するか
という点においては
疫学データにおいて、
死亡率が高い国、地域においては慎重に判断する必要がある
というのもあるかもしれません。
それも強毒なウィルスを如何に終端させるか?
という視点に基づきます。

その中でほしいデータとして
人口当たりの死亡率ではなくて
感染者あたりの死亡率の推移が知りたいです。
さらには無理かもしれないですが
PCR検査数あたりの感染者および死亡者数の推移です。
今、日本が出しているデータを見ると
人口当たりの死亡者の割合が減っている国は
ほとんどない状態です。
ウィルスの毒性が高まっているかどうかの
一番重要なデータは
「実際に罹患している数」に対する「死亡者数」の推移です。
もしそのパーセンテージが減ってきていれば
毒性が下がっているといえます。
しかし、それを難しくしているのが
実際に罹患している人の数を知るのが非常に困難な事です。
無症状、軽症の方で認知されていない人も恐らくいるし、
検査の検出限界もあります。
極端な話、新型コロナウィルスが体内に1個いれば
それは「感染者?」という話にもなります。
この本当のデータを得るのはおそらく不可能です。
しかし、
少なくとも感染がすでに広がっていて
頭打ちになっている国で
重症の患者さんの数がどうなっているか?
というざっくりとした見積もりはできるかもしれません。
時間が経てば自然とわかってくることですが、
政府、自治体、企業、組織、個人事業主
フリーランス、未来を担う学生(さん)としては
先の事を知る必要があるので、
これは知りたいポイントだと思います。
ウィルスが強毒になっているのか?
あるいは現状維持か?
もしくはここで記した通り弱毒になりつつのあるのか?
ということです。
海外が人種問題であんなにパニックになっている状態で
人々が密になっている状態で、
深刻な医療崩壊の問題が出てこないのが
私は気になります。
初めのニューヨークの状況と
今は少し異なるようにみえるのは私だけでしょうか?
ここを特に政府、自治体、企業、組織の
重要なポジションにいる方
あるいは社会で先を見通そうとしている方は、
冷静にしっかり見る必要があります。


おそらくこれだけウィルスが世界中に蔓延している中で
絶滅させることは不可能です。
うまく共生していく必要があります。
その中で「ウィズコロナ」といわれます。
そうしたときに
どうやったら人にとって毒性を下げるか?
というのが重要になります。
その一つのアプローチは
今述べたようなグラフ理論、ネットワーク理論です。
それを
様々なスケールの生理学、医学、疫学
あるいは社会学、経済学、
などいろんな面で適用することで、
いろんなバランスを取りながら
ウィズコロナ時代をうまく乗り切っていけると考えます。

以上です。


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