2024年9月14日土曜日

高解像度、多機能磁気共鳴分析/全頭部固定焦点式超音波装置の実現可能性の1次評価

(前提)
MRI装置においては、まだ私自身、実務経験がないのは事実ですし、
装置の中も開けてみたことがないのも紛れもない事実なので、
世界最高性能のMRI装置の実現のためには、
まだまだ、確認、学習しないといけない事が多くあるのは当然です。
そもそも無茶苦茶な注文を自分自身にしている事になるし、
それが当たり前としては決して出来ないという事を
少なくともこの読者には前提として伝える必要はあります。
また、Open AIなど生成AIに頼りすぎるのも問題です。
ここもある程度、改めなければなりませし、
大切な情報に関しては事実関係を多面的に確認する必要があります。

(背景)
では、なぜ、そんな無理難題を今の段階で自分1人に課しているのか?
Lily Keane(敬称略)らがFig.2に示すように
小児脳腫瘍は大人に比べて、頭蓋内の脳の色んな部分に生じます(12)。
さらに、子どもの悪性度の高い脳腫瘍の代表である
Medulloblastomaは疫学的には1年間で
100万人に5人の子どもしか罹患しません(13)。
日本の子どもの出生数は2024年で70万人をいま下回っていますから、
日本の場合で言えば、典型的に罹患しやすい20歳までの子どもが考慮し、
ここ9年間の年間平均出生数が仮に80万人としたら
1年間でたった80人しか罹患しない事になります。
このMedulloblastomaは小脳にできますが、
小脳の中でも脳腫瘍ができる部位によって4つのサブタイプがあります(13)。
これらが異なる癌細胞の形質があり、
それぞれ精密には適した薬が違うとすると
厳密には日本では1年間で20人の子どもに対して
一つの薬剤を研究開発、生産、維持しなければなりません。
これが経済的に極めて非現実的であるかがわかります。
小児脳腫瘍は形質多様性が高いので、
根本的に共通的に薬効示す薬剤を見つけにくいという事があります。
そうすると、大きな腫瘍に対しては外科的に切除する
あるいは放射線で死滅させるというアプローチが必要になり
それは従来から選択されている方法です。
物理的にとる、高エネルギーで細胞死させるという事です。
これは比較的癌がどういった形質であろうが
ある程度、共通的なアプローチにはなります。
ただ、癌が組織の深くにある場合や
散在(小さい組織として分散)している場合には
こうしたアプローチは難しくなります。
そうすると薬物治療との組み合わせも必要になります。
細かい事まで話するとこの記事の内容からして冗長になるので
また、いずれどこかで説明するとして、ここでは簡潔に済ませます。
高解像度磁気共鳴分析/全頭部固定焦点式超音波装置は
治療においては
細胞種特異的薬物送達システム、投薬条件の決定など
内科的な治療にも貢献する可能性は高いし、
高密度焦点式超音波温熱治療、サーマルアブレーションによる
内科的治療との組み合わせ、異なる方法で
脳腫瘍をMRIの温度分析で位置ガイダンスしながら行うことができます。
治療手段(モダリティー)が増えるという事は
それだけ多様な小児脳腫瘍に柔軟に治療として対応できる
という事につながるはずです。
逆に言えば、こういう環境を整備せざるを得ないという事です。
本当のところ私の場合は、
細胞種特異的薬物送達システムの実現が最も重要なはずです。
なぜなら、2020年9月から
地道に考えてきた唯一の共通的テーマだからです。
でも、小児脳腫瘍の治療を現実的に考えた時に、
この送達システムの実現も含めて、
上述した一体型装置は絶対に必要だし、
おそらく今の仕様では性能が足りないから、
それを満たすように性能を上げていく必要があるという事です。
従って、慣れない装置開発もしないといけません。
疫学的、遺伝子的な事も含めて
小児脳腫瘍の事を今まで詳細に分野横断的に調べてきたからこそ、
このような判断に至ります。
今、実施している事としては
最先端の研究レベルの事だけではなく、
最高性能の装置を実際に臨床まで持っていこうとするものですから、
単に科学論文を読んで、そこから創案してきた
今までの4年間の取り組みのレベルよりも数段以上高度です。
多分、私から情報を受けている側のほとんどの人は
こうした主張をしない限り、わからない、気づかない事だと思います。
それをさらに日本の地域発展と重ね合わせて
システムを組んでいるわけですから
相当に、自分に対してストレス、重圧を与えていることになります。
長期的に離脱しないでやっていく上で、
もう少しバランスを考えていく必要はあります。
資源を集める上で期待は必要ですが、
過剰な期待は最も重要な持続可能性を損ねることになります。
情報の発信者として私、その受信者としての読者。
当然、強い意志をもってこの取り組みをしていますから、
今の計画した取り組みを辞める事は100%ありませんし、
そうした決意は1ミリも動いていませんが、
双方で、少し冷却、リセットする必要はあるだろうという事で
プロジェクトの進行には変更はなく、毎日実施していきますが、
論文誌、新聞などのメディアとのアクセスを制限して
かつ、自分自身の医療の部屋の記事の更新を中断する事にしました。
その期間は9月7日(土) ~ 9月14日(土)までの一週間です。
こうした私の意志、提供している付加価値、
当たり前のように出てくる無料の記事。
そうしたことも踏まえて、
読者側としても今一度、考え直してほしいという事です。
この1週間、排他的に集中して
磁気共鳴分析/全頭部固定焦点式超音波装置の調査を実施します。
その背景は、私の中でそれだけ無理難題だけど
必要不可欠な重要なテーマであるという事に対する
行動としての証明、自分に対する約束と
社会に対するメッセージでもあります。
また、自分にとって所縁のある窒化ガリウム系をどのように利用できるか?
あるいはそれは難しいか?
その判断の精度を早いうちに高めたいということがあります。
ここに私の勘違いがありましたら、
より正しい判断をしたいという事も理由としてあります。

(内容)
MRIの空間分解能を決める上で重要なのが
傾斜磁場の定量化です。
基本的に普及している3TのMRIでの傾斜磁場は大きくて
30-45 mT/mと言われています(1)。
この値から目指す空間分解能を
周波数コーティングで200μmとすると、
そこでどれくらいの磁場の変化があるかが計算できます。
そうすると6.0-9.0μT/200μmとなります。
これをΔB0とすると

Δf0 = γ×ΔB0

重水素は15.35MHz/2.349T (水素は100MHz/2.349T)
重水素γ= 6.53 MHz/T
(参考文献(2) Table 1)
この差から重水素は如何にMRIのラベリングとして優れているかがわかる。

そうすると Δf0 = 39.2-58.8Hz/200μmとなります。

少なくとも10MHzくらいのラジオ波において
その半値幅はだいたい5桁から6桁落ちの 20-30Hzくらいではないと
おそらくこの分解能は実現できません。

まずは、この計算が妥当かを判断する必要がありますが、
重水素で周波数コーディングで200μmの空間分解能を目標にすると
傾斜磁場が定まれば、
それに必要とされるラジオ波の周波数の半値幅、正確性が決まってきます。

次に考える必要があるのが
そのラジオ波を発生させる入射系についての物理です。
(CF1)RF coilの交流信号信号の正確性
 RFコイルのQ値(品質係数)
 RFコイルのインピーダンスマッチング
 RFシステムの温度変動
 RFパルスの正確性
(Cf2)RF coilの交流電流信号と近接磁場振動の関係
(CF3)磁場振動と電磁場(ラジオ波)放出の関係
(CF4)RF coilの交流信号信号と主磁場の干渉
(CF5)近接磁場振動と主磁場の干渉
(CF6)ラジオ波と主磁場の干渉
(CF7)電磁波の多重反射や外部干渉

出発点として以上の要因を考慮し、一つ一つ丁寧に考えていきます。


磁気共鳴装置は本当に良く考えられていて、関心する限りですが、
基本的なメカニズムも英語でもなかなか調べられないほど複雑ではあります。
日本においては高校生で習うレベルの
基本的な交流回路、電磁誘導、電磁波の内容になりますが、
頭の中で整理して考えるとなると結構難しいです。
RF coilはMRI装置の最も内側にまかれます。
その外側ににはGradient coilsがあり、
真空層、液体窒素層(77.4K)、液体ヘリウム層(4.2K)があり
真空で温度伝搬を最小限にし、温度を段階的に下げていって
最も内側に超電導コイルを形成します(3)。
この設計も本当に良く考えられています。
真空層は日本の水筒の魔法瓶のメカニズム、コンセプトと同じです。
Gradient coilsはその名の通り、
MRimaging測定において位置をエンコードするための
傾斜磁場をx軸、y軸、z軸に掛けるためのコイルです。

超電導コイルは直流電流。
(超電導なのでクーパー対によって送達と現時点での理解)
これが流れるのに対し、
RFコイルは交流電流が流れます。
交流電流ですから電流の流れる向きが周期的に逆転し、
また電流値も周期的に変わります。
即時的な電流に対する磁場(磁束の向き)は厳密には
超電導コイルが生成する磁束の向きと一致するか反転するかになります。
この磁束の向き、強度が交流信号によって周期的に動くことが
磁場の振動を作り、それと直行する形で電場が誘導されます。
これは電磁波そのもので、これがラジオ波になります。
電磁波のイメージは参考文献(4)の図に示されます。
このような電場と磁場の幾何学的関係は
基本的に光を専門的に扱う人なら公知のことです。
従って、RFコイルの交流信号から誘導されるラジオ波は
超電導コイルが生成する磁束の向きに対して
直行する向きに進むことになります。
RFコイルは被検体の周りの最も内側の領域に
連続的に巻かれていて、交流電流を流します。
RFコイルの向きを調整できるように回路の向きが設計されます。
現時点では、限られた情報の中でこのように理解しています。
上述した情報は基本的なことですが、案外どこにも記載されません。
Open AIでもすぐにこのような整理された形での回答は得られません。

このようにラジオ波が生成されますから、
基本的にはラジオ波の電磁波の周波数は
電磁波の磁場の周波数と一致しますから、
交流電流の周波数と一致する事になります。
他方で、放出されるラジオ波のフーリエ変換した時の
周波数成分はδ関数のように1本の線にはならず、
おそらくガウシアン分布を持っています(5)。
(参考文献(5) Fig.3)
これが上述したラジオ波の半値幅であり、
周波数コーディング成分で200μmを達成するためには
10MHzの周波数のラジオ波であれば、
現時点での(仮の)見積もりによれば
その5桁から6桁落ちの20~30Hzくらいにする必要があります。
これはRFコイルの周りに発生する磁場の揺らぎの周波数成分の正確性に関連し、
それはRFコイルの交流信号の周波数成分の正確性に関連します。
「一致する」としないのは、
外部ノイズや主磁場などの干渉があると現時点で考えているからです。
10MHz程度のラジオ波に対して
20-30Hzくらいの精度の周波数正確性を持つラジオ波を生み出すために
どういった要素が一番、根本的に、あるいは大きく律速しているか
現時点で掌握していません。
それについてこの記事で情報が限られている中で
可能な限り深く掘り下げていく事を目的とします。

実際にOpen AIにラジオ波の周波数正確性の限界を
10MHzの交流信号に対して概算してもらいました。
これが正しいかわかりませんが、
(FP2)磁場強度の安定性: ±1 Hz(11)
(FP3)RFコイルの設計と品質: ±0.1 Hz
(FP4)外部ノイズおよびシールド: ±0.5 Hz
(FP5)温度変化と環境条件: ±1 Hz
(FP6)機械的振動と衝撃: ±0.2 Hz
(FP7)電子回路やシグナル処理の限界: ±0.1 Hz

これらを合計すると±3.9Hzとなります。
1Hzで0.1ppmくらいの正確性なので
これを0.01ppmくらいまで各要素できれば、
入射側の解像度における制約は恐らくほとんどなくなります。
今度は、受光側の信号強度の低さが
MRI解像度の主要な制限要因になります。

こうした一つ一つの要素を最適化すると
もし、
「MRIで周波数コーディング成分で200μmを達成するためには
10MHzの周波数のラジオ波であれば、
現時点での(仮の)見積もりによれば
その5桁から6桁落ちの20~30Hzくらいにする必要があります。」
この計算が妥当であれば、
理論的にはこの10倍くらいの解像度。
現実的にも200μmの周波数解像度は可能かもしれません。
これ以外の根本的な制限要因として
解像度を上げると、それだけ患部から得られるラジオ波積分強度が下がるので
同じRFコイルで受け取る信号強度も弱くなり、
それによってコントラストが出にくいという事もあります。
これを考えると、S/N比を最大限上げる為、
室内、装置内のノイズをできるだけ減らす必要があります。
後は、ラジオ波の半値幅が狭くなることは、
基本的には積分強度は変わらないはずなので、
ピーク強度が上がる事と、
ベースとしてのラジオ波を上げるために
RFコイルに流す交流電流を上げる事も検討します。
それでシグナルの信号の低下を一部、補償する事も考えます。

実際に磁気共鳴分析において、
励起した電子がどのような放射角でラジオ波を放出するかは
材料の分子状態を特定する上で一つの重要な情報になります。
放射角に依存してRFコイルがラジオ波信号をアンテナとして受信して
交流信号に変える際に、その位置が絶対的に異なりますから
交流信号が分析回路に届くタイミングが異なります。
また、RFコイルに入るラジオ波の角度は
信号強度、位相、受信パターン、共振周波数、信号タイミング。
これらのパラメータに影響を与えます。
今、実際に磁気共鳴分析で被検体から出たラジオ波の放射角を
分析しているか?そういった機能があるかはわかりませんが、
原理的にラジオ波の放射角を上の要因から分析できる可能性があります。

MRI装置においては、RFコイルはラジオ波の発振器として機能し、
かつ被検体から放出されたラジオ波を
データとして取り扱う事ができる電気信号(交流信号)に変える
受信器、アンテナとしても働きます。
この受信感度を上げる事は高解像度のMRI装置をを実現する上で
必須の項目となります。
基本的にMRIでRF coilでの受信感度を考える際には
どれだけS/N比を上げられるかという事に一つは収束します。
そのRFコイルのS/N比に関わる要素は

(SN1)Coil Quality Factor Q
説明: コイルのQファクターは、コイルの共振回路がエネルギーをどれだけ効率的に蓄えるかを示す指標です。高いQファクターは、より少ないエネルギーで高い信号強度を得られることを意味します。
低抵抗材料の仕様、高いインダクタンスがQ = (ωL)/Rであるため関連します。

(SN2)Preamplifer Noise Figure F
説明: プリアンプのノイズフィギュア(F)は、プリアンプが導入するノイズの量を示します。低いノイズフィギュアは、より良いS/N比を実現します。

(SN3)Temperature T
説明: 温度はコイルや回路のノイズレベルに影響を与えます。温度が高いと、熱ノイズが増加し、S/N比が低下します。

(SN4)Field Strength B0
説明: RFコイルがアンテナとして受け取る励起された電子から放出されたラジオ波の積分強度。

(SN5)Geometry Factor g
説明: ジオメトリーファクター(g)は、RFコイルの形状やサイズに関連する因子です。適切なコイルの設計により、感度を最大化できます。

(SN6)Filling Factor η
説明: フィリングファクター(η)は、RFコイルが対象領域をどれだけ効率的にカバーしているかを示します。高いフィリングファクターは、より多くの信号を受信することを意味します。

(SN7)Volume V
説明: コイルのボリューム(V)は、コイルが信号を受信できる領域のサイズです。大きなコイルは、より多くの信号を集めることができます。
(参考文献(10) FIGURE 9)

数式では信号ノイズ比は
 
S/N ∝ (Q * B0 * η * V) / (F * (T)^0.5 * g)

基本的には高解像度のMRIではB0が顕著に低下する事が考えられる為、
他の要因でカバーする必要があります。
例えば、RFコイル/Gradientコイルの外側には真空層を挟んで
液体窒素層があるが、同じ液体窒素供給源を使って
RFコイルも液体窒素温度で冷却する事を考えるとS/Nは室温に比べて

Ratio(S/N) = (300)^0.5 / (70)^0.5 = 2.07

従って、おおよそ2倍、S/N比が向上することになります。
また、RFコイルを密に巻くことでもS/Nを向上させます。
このRFコイルはMRI装置では螺旋状に巻かれますが、
隣り合うRFコイル(交流回路)が干渉しないように
絶縁層で隔離する事が必要です。
従って、filling factor ηを1にすることは原理的にできませんが、
絶縁層を高性能化して、より薄い絶縁層で電気的に隔離できると
その分、ηがあがり、多くのラジオ波を受信できるため
S/N比はそれに比例して向上します。
この数式をみると、温度では2倍程度しかかわらないです。
一方で、信号強度は高解像度にすると1/10。1/100
あるいはもっと低下する可能性があります。
こうした桁の変化に対して、それを桁で補償できるパラメータは
上述した中では Q値ということになります。
Q値は抵抗に反比例しますから、
今使われている材料の抵抗値に対して1/10、1/100の材料が見つかれば、
当然、Q値もそれに応じて桁で上がる事になります。
もう1つは上には含まれていないけど、
あらゆるノイズを桁で低下させる事も求められます。

MRI装置の将来的な普及を考えた時に、
一つ懸念されることは液体ヘリウムのヘリウムが希少ガスのため、
とりわけ発展途上国には普及されにくいとされています(14)。
従って、液体ヘリウム温度ではなくて
液体窒素温度で超電導を示す材料の開発が継続的には求められます。
例えば、
MgB2は超電導を示す動作温度が39Kであります。
複雑な混晶ではなく、バルク形成が可能で、
原材料であるマグネシウムとホウ素は比較的安価であり
製造プロセスも単純であるため、経済的です。
トラップ磁場、その超電導状態で安定的に発生できる磁場は1.5テスラであり、
そのときの温度は最大で20Kでした。
ただ、液体ヘリウムを使うにしても、
20Kでの動作の場合は現在のNbTiの動作温度よりも高いため、
液体ヘリウムを減らす事ができます。
高い結晶粒界密度の物を作製できたら、
それがない場合に比べて1.7倍くらい高いので
実際にMRIでの仕様に近づいてくるかもしれません。
他方でカーボンドーピングなどの技術もあります(17)。
経済的な材料である事と、
液体ヘリウム温度では高い磁場強度が実現できる可能性がある事と、
仕様に応じて液体ヘリウム量を減らせることから、
現在のNbTiの代替材料として期待されます。
ただ、どれだけの主磁場を生み出させるかだけではなく、
シミング前の時点で
10~100ppmオーダーでの安定した磁場を生み出す必要もあり、
突破しないといけない壁は複数あります。

MRI装置で超電導コイルを納入し、くみ上げて、設置したすぐの
主磁場の不均一性は2桁以上、必要とされる仕様よりも高いため、
その後、「Shimming(シミング)」と呼ばれる
静磁場(主磁場)を安定化させる調整を行います(18)。
シミングの技術としては
パッシブシミング: 磁場均一性を調整するために、永久磁石のシムピースをMRI装置内に配置する方法です。これにより、物理的に磁場を調整します。
アクティブシミング: 電磁石を使用して、磁場の均一性を動的に調整する方法です。シミングコイルを用いて、磁場の不均一性を補正します。
ダイナミックシミング: MRIスキャン中に磁場の不均一性をリアルタイムで補正する方法です。これにより、より精密な画像が得られます。
これらがあります。
実際に今の最高性能の0.1ppmで3TのMRI装置では
以下の複数のシミングを多重的に行うとされています(Open AI)

--
1. パッシブシミングとアクティブシミングの組み合わせ
パッシブシミングは、MRI装置の設計時に物理的なシムピースや永久磁石を配置することで、基本的な磁場の均一性を提供します。
アクティブシミングは、電磁コイルを使用してリアルタイムで磁場の微細な不均一性を補正します。
これにより、動的に変化する磁場の不均一性にも対応できます。
アクティブシミングコイルは超電導コイルの外側に液体ヘリウム温度で冷やされた状態で設置されます。
また、x,y軸に傾斜磁場をかける傾斜磁場コイルの外側にも配置されます(19)。
当然、アクティブシミングコイルは最終的にppmオーダーで主磁場を均一にすることを
目指しますから、このコイルの磁場は主磁場に対して3桁から4桁小さなものになります。

2. シミングチューニング
シミングチューニングは、装置の設計段階で、最適なシミングパラメータを決定するための詳細な調整を行います。これにより、最初から高い磁場均一性が確保されます。
具体的にはシミングコイルの電流や配置などのパラメータを最適化します。

3. スキャン中のシミング
スキャン中のシミングは、スキャン中にリアルタイムで磁場を調整する方法です。これにより、患者の体内の変化やスキャン条件に応じて、磁場の均一性が維持されます。
スキャン中のシミングは当然、磁場を非常に精密に制御できる
シミングコイルの電流値をスキャンしながら磁場を測定する事によって
その磁場の不均一性が最小となるようにリアルタイムで調整します。

4. 自動シミングシステム
自動シミングシステムは、スキャン前やスキャン中に自動的にシミングを行います。これにより、操作ミスや調整の手間が減り、精度が向上します。

組み合わせの利点
パッシブシミングによって基本的な磁場均一性が確保され、アクティブシミングによって微細な調整が行われます。
シミングチューニングによって、初期設定の精度が高められ、スキャン中のシミングや自動シミングシステムによって、スキャン中の変化にも対応できます。
まとめ
これらのシミング技術を組み合わせることで、高精度な磁場均一性を実現し、MRIの画像品質を最大限に向上させることができます。各技術が補完し合うことで、装置の性能を最適化し、診断精度の向上に貢献します。
(回答終わり、一部追記)
--
当然、0.1ppmを0.01ppmの磁場安定性にするためには
シミング前の主磁場の安定性を高める事も重要なうえ、
シミングコイルがより精細に磁場を調整する
すなわち主磁場の1/100000くらい精度を持つ
小さな磁場発生コイルが必要です。
さらに、その精度にあう磁場センサーが必要になります。
この性能がシミングの基本的な要素です。
後はシミングコイルの電流回路数を増やす事です。
それによりより細かい高次の磁場不均一性制御が可能になります。

上述したことは周波数コーディング成分の空間解像度なので
それに応じて位相成分の空間解像度を上げる必要があります。
今、どちらが律速になっているかわかりません。
すなわち、位相解像度には余裕があるのか?
それとも位相解像度で空間分解能を決めているのか?
あるいは、空間分解能は立方体ではないのか?
必ずしも立方体に近くする必要があるか現時点では未知です。
それについて理論的に検証してみました。

位相分解能の限界がどれくらいか?

仮に100MHzに対して72回のサンプリングを取れるとしたら
位相分解能は5°ということになります。

位相シフトの計算式は以下です。

ΔΦ ≒ γ * G * Res(y) * T(Gy)

ΔΦ:位相分解能(rad)(0.175rad = 5°)
γ:ラーマー比(水素:約42.58MHz(2π*10^6rad/s)/T)
G:勾配磁場の強度(T/m)(30mTs)
Res(y):y軸空間分解能(m)(200μm)
T:y軸勾配磁場の印加時間(s)

厳密な検証は必要ですが、
この式でRes(y):y軸空間分解能が決まるとなると
200μmでの
y軸勾配磁場の印加時間は109μsとなります。
1mmでの
y軸勾配磁場の印加時間は22μsとなります。

そうするとy軸勾配磁場の印加時間の制限は
むしろボクセル幅を大きくとった方が強くなるので、
位相コーディングによる空間分解能の制限は
おそらく今の1mmに律速していないと思われます。
それよりも周波数コーディングの制限に合わせたり、
検出できるラジオ波の強度の問題であると考えられます。

繰り返しになりますが、
こうした情報は調べる限り、
アクセス可能なところでは見つからなかったので、
現時点では検証が必要な1次評価となります。


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