(背景)
医療プロジェクトの最も中心的な技術である
(s)細胞種特異的薬物送達システム
これの薬物キャリアをエクソソームと指定しています。
そのエクソソームはiPS細胞技術で精製された
神経細胞由来の物を利用する可能性が高いですが、
リソースの細胞が免疫細胞の変更される確率もゼロではありません。
実験してみないとわからない部分もあるからです。
エクソソームに関しては1次調査としては
エクソソームへの物質の封入技術、分離技術に関しては終了しました。
まだ、未調査で必須かつ重要な技術は
「エクソソームの装飾、エンジニアリング技術」です。
エクソソームに任意のタンパク質を装飾する事が
細胞種特異的薬物送達システムの実現で前提となっているので
それについて1次調査、評価する事が必要になっています。
合成生物学のアプローチで
細胞外小胞への任意のタンパク質のカーゴ、
すなわち小胞内への任意のタンパク質などの
物質の搭載につい報告されています(1)。
この合成生物学技術を使えば、
エクソソームに任意の薬物を封入するという
プロセスを省略できる可能性があります。
CAR免疫細胞技術などでも同様でありますが、
プラスミドなどでトランスフェクションした遺伝子情報に基づいて
細胞内で細胞膜に装飾したいタンパク質を発現させます。
その時に細胞質に多くの装飾タンパク質が生まれることになりますが、
細胞膜に発現されるためには
細胞膜へ輸送されるための特定の機序が必要になります。
ただ、装飾するタンパク質が膜貫通性を持ち、
細胞膜に表現する自然な特性を有している限りにおいては
特別にガイドが行われているか?どうかは定かではありません。
エクソソームの場合も同様です。
任意のタンパク質をエクソソーム膜に装飾させる場合には
細胞接着分子のように元々、細胞膜に発現されるたんぱく質の場合は
必ずしも要さない技術かもしれませんが、
小嶋 良輔(敬称略)らが示すように(1)
テトラスパニン(CD63,CD9)の末端に
任意のタンパク質を融合するように
タンデムな遺伝子情報を持つ遺伝子をトランスフェクション氏
その複合体としてリボソームで発現させることです。
この時、テトラスパニンのC末端は
エクソソームの内腔側にくるため
そのたんぱく質はカーゴとして内腔に収まる事になります。
この記事で考える必要があるのは、
「外側」に装飾させる事です。
テトラスパニンの場合、N末端もC末端も内腔側に位置するため(2)
エクソソームの外側への装飾を誘導するために
テトラスパニンをガイドとして利用する場合、
もう一工夫必要であると考えられます。
その場合、EC1、EC2など外側にあるドメインと
構造の途中で複合体化するような遺伝子配列を組みますが、
その際により柔軟に複合体化するように
柔軟なリンカー配列(例:GGGGSの繰り返し)を挿入する必要があります。
ただし、このような構造とする場合には
テトラスパニンが本来持つガイドとしての機能を
損なわないように設計、最適化する必要があります。
繰り返しになりますが、私が想定している装飾分子は
元々、自然に細胞膜表面に発現される細胞接着分子ですから、
細胞膜に貫通して発現される自然な機序、特性を有します。
従って、テトラスパニンと複合体化させてガイドさせる
合成生物学技術を必ずしも要さない可能性があります。
(化学的アプローチ)
化学的アプローチとしてはクリックケミストリーが利用できます。
アジド-アルキン環化付加反応(CuAAC)を利用するため、
エクソソーム表面にアジド(N3)基を導入。
任意のタンパク質へのアルキン基の導入します。
Cu(I)触媒を添加し、
反応は穏やかな条件下(通常、室温または37℃、水性溶媒)で行われます。
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