①特注細胞外マトリックスパッチ治療
(Customized ECMs patch medicine)
②フック弾性誘導組織回復治療
(Hooke's elasticity-induced tissue recovery medicine)
③コラーゲン回復治療
(Collagen healing medicine)
(※)但し、いずれも正式名称ではなく、仮名。
特注細胞外マトリクスパッチ治療は主に
運動性の高い臓器、組織の治療を想定しています。
具体的には肺、心臓、骨格筋です。
肺よりも心臓はリスクが高い(2)かもしれないですが、
材料開発だけではなく、解析(3-5)、コンピューター解析(AIも含む)の精度を劇的に上げて、
リスクの高い心臓でも将来的に適用可能な形にしたいと思っています。
例えば、心臓移植の必要な一部の年少の子どもにおいても
その程度によっては移植ではなく、特注細胞外マトリックスパッチ治療によって
なんとかそのお子さんの生涯において
医師がマネイジメントできるレベルにしたいという事もあります。
あるいは、移植までの間の少しでも長い時間、
死亡のリスクを減らした状態で待つことができる
一時的補助治療も視野にあります。
また、肺の機能と連動しているのであれば、
心臓と肺、両方に介入する事も考えられます。
こうした特注細胞外マトリクスパッチ治療は
心原性脳塞栓症 (Cardioembolic Stroke)(6)の予防にも潜在的に貢献できます。
心房細動、心臓弁膜症、心筋梗塞などの心臓の異常によって
血栓が脳の血管に流れ込んで血管を塞ぐことが病因の一つです。
心臓弁膜において細胞外マトリックスは構造、機能に重要な役割を担っています(7)。
心臓弁膜に対してカテーテルでアプローチして(8)、
アブレーション(焼灼)と細胞外マトリックスによる再建を
両方外科的に出来るようにします。
この時、細胞外マトリックスは弁膜に対して
最適かつ長寿命、安定な材料構成になっています。
他方で、
心臓拍出量に対する脳血管への到達割合は約15~20%です。
従って、心臓の機能と脳血管の機能は密接に関係しています。
ゆえに心原性脳塞栓症は脳卒中の一つの代表的な病理です。
脳血管網は全ての野、領域に精緻な血管ネットワークで広がっているため、
主要な血管が血栓、炎症などによって閉塞すると、
少なくとも対応する部分的な機能障害につながります。
上述した私が委任者を通じて提供する
②フック弾性誘導組織回復治療
③コラーゲン回復治療
これらの治療も循環器の機能回復が一つの大きな目的です。
特にフック弾性誘導組織回復治療はヒドロゲルによって
エラスチンベースの細胞外マトリックスを炎症部位に送達させる事を考えます。
その循環器の対象は当然、脳血管も含まれます。
また、頸動脈狭窄部などをステントで広げる時には
(参考文献(9) Figure参照)
ステントの網目構造にエラスチンベースのフック弾性を持つ
細胞外マトリックスを複合体化させておき、
広げると同時に血管内膜の弾性を高める事を考えます。
これは外科的アプローチなので
①特注細胞外マトリックスパッチ治療の範疇になります。
こうした治療もエラスチンベースの高いフック弾性を持つ繊維構造が
介入した血管の機械的特性にどのように影響を与えるか?
それを事前に計算したうえで安全性を配慮した形で行われます。
従って、上の3つの医療技術は脳血管疾患である
脳卒中の治療とも非常に親和性が高いです。
脳卒中は全世界の死因の2位の疾患です(10)。
アメリカでは1年で約339億ドル(1$:146円:4兆9494億円)の経費になっています(1)。
血管の治療は臓器のように移植して変えるわけにはいかないし、
病変部位が癌組織のように散在している場合もあります。
従って、上述したステントによる治療では対応しきれない場合も想定されます。
そういう事も想定すると内科的な標的治療
②フック弾性誘導組織回復治療
③コラーゲン回復治療
これらの重要性が浮かび上がってきます。
臓器の不全と循環器のそれが関連している、紐づいていることもあるので
将来的に豚による異種移植が安全にできるようになったら
余計に今私が提案している細胞外マトリックスを利用した
組織学的治療の重要性が相乗的に向上します。
また、治療の選択肢を提供する上でも重要になります。
世界的にみて、寿命が長いことも関連しますが、
日本、ドイツ、スイス、ノルウェー、フィンランドは
脳卒中死亡率(150-200人/10万人)が高いです。
(参考文献(10) Fig.1)
さらに高いのは中国、ロシア、
東ヨーロッパ(特ラトビア、リトアニア)です。
基本的に冬、寒い地域がリスクが高くなります。
猛暑でも、極寒などの異常な気温が脳卒中、血管系のリスクを高めます。
近年のジェット気流(例えば偏西風の蛇行)が
特に北半球の周期的な気温変化に関わり、
これが気候変動によって駆動されている可能性があります(12)。
日本では冬季におけるその傾向が顕著です。
このような「気温変化」はおそらく脳卒中のリスクを高めます。
カナダ、スウェーデンは寒い国ですが比較的少ないです。
従って、これらの国においては
上述した3つの技術の重要性は高いです。
例を挙げた頸動脈は脳血管全体の関門となる大動脈であるので
ここの動脈硬化などの機能低下は虚血性脳卒中と密接に関連します。
(参考文献(10) Fig.2)
従って、血管の組織学的な変性を材料、その機械的特性の観点でも
理解する事は重要になります。
この血管システムで炎症が生じた時に蓄積される細胞外マトリックスが
テナスシンCです(1)。
テナシンCはくも膜下出血後、損傷を受け、
星状膠細胞、神経細胞、脳血管系内皮細胞など脳実質、血管で過剰発現します(1)。
他のコラーゲン、フィブリノゲン、エラスチンなどの
身体に多く含まれる細胞接着分子なら問題ないのに、
テナスシンCがなぜ、特異的に細胞死や炎症反応を誘導するのか定かではありません。
しかしながら、テナスシンCは
Aiternatively spliced repeats in fibronectin type Ⅲ。
この繰り返しドメインをもち、これが選択的スプライシングの為
テナスシンの多様な構造を可能にしています。
また、テナスシンは星状膠細胞のような星状の枝構造をとります。
(参考文献(1) FIGURE1)
これが多価の結合(同時に複数の受容体、細胞接着分子と結合すること)。
これを可能にし、他の細胞外マトリックスよりも
構造的に細胞内経路を惹起しやすい事が挙げられるかもしれません。
こうした構造は、特に同じように枝構造を持つ
脳神経系で高まりやすい可能性もあります。
また、神経炎症や血液脳関門の組織破壊を駆動する
Toll様受容体4(13,14)とテナスシンCの構造ドメインである
C-terminal fibrinogen related domainが結合性を持つため、
テナスシンCは神経系の組織破壊を過剰発現した場合には
駆動する傾向にあります。
細胞外マトリックスの治療においては
「細胞外マトリックスを付加する事だけ」を焦点にしてきましたが、
「①特注細胞外マトリックスパッチ治療
②フック弾性誘導組織回復治療
③コラーゲン回復治療
いずれもそう」
同時に過剰になっている病因となる細胞外マトリックスを
特異的な酵素で分解することも同時に求められます。
それは最適な細胞外マトリックス構造を提供する上で無視できないことです。
例えば、神経炎症、組織破壊を駆動する
テナスシンCの過剰発現を分解酵素で調整する事は重要です。
但し、テナスシンCは回転率の高い細胞外マトリックスなので、
一時的な処置が長期間持続する可能性は低いです。
細胞外マトリックスの分解の介入を考える際には、
こうした回転率の要素を考慮することが必須です。
このような回転率の高いテナスシンCは
発現量を決定する転写因子などを含めた
細胞内の以下の様々な機能によって決定されます(1)。
T cell factor/lymphoid enhancer-binding factor
Nuclear factor (NF)-kB
Notch1 Notch2
Hepatocyte NF-4a
Ets
SP1
c-myc
Homeobox transcription factor Prx1
Rho
c-Jun
Extracellular signal-regulated kinases (ERKs)
従って、テナスシンCを分解酵素によって一時的に減少させることに
成功しても、こうした発現を制御する細胞内の機能に異常があると
また、テナスシンCの異常発現により、
細胞外マトリックスは好ましくない形でリモデリングされる可能性があります。
-
テナスシンのサブタイプ。
Tenascin-C、Tenascin-R、Tenascin-X、Tenascin-W
--
テナスシンのドメイン構造(参考文献(1) Figure 1)と
構造、サイズ、リピート数、機能。
テナスシンは共通のN-terminal domainに対して
ジスルフィド結合を通じた6量体構造を取ります。
そこから分散して、柔軟なアーム構造を取ります。
(参考文献(1) Figure 1)
(Tenascin-C)
テナスシンCは選択的スプライシングにより多様な構造を取ります。
これは細胞内のpHによって制御されています。
例えば、通常の細胞よりも酸性度の高いpH7.30–7.50の
胎児細胞や増殖性の高い癌細胞は
長くて、分子量の大きなテナスシンCを発現する傾向にあります(15)。
N-terminal domain with heptad repeats
構造詳細: ヘプタドリピートは、7残基ごとの繰り返し単位を持ち、α-ヘリックス構造を形成します。
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 数個のヘプタドリピートが存在。
機能: 細胞接着やマトリックスの形成に関与。
EGF-like repeat
構造詳細: EGF(上皮成長因子)様リピートは、約30アミノ酸から成り、β-シート構造を形成します。
サイズ: 約6 kDa。
リピート数: 14個のリピートが存在。
機能: 細胞接着や成長因子受容体との相互作用に関与。
Universal fibronectin type Ⅲ repeat
構造詳細: 約90アミノ酸のリピートがβ-シート構造を形成します。
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 15個程度(fibronectin type Ⅲトータルで)
機能: 細胞接着やマトリックスの結合に関与。
Aiternatively spliced repeats in fibronectin type Ⅲ
構造詳細: 上記のユニバーサルフィブロネクチンIIIリピートと似た構造で、スプライシングによるバリエーションがあります。
構造の組み合わせ: A1, A2, A3, A4, B, AD2, AD1,C, and D domains
C, and D domains
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 15個程度(fibronectin type Ⅲトータルで)
機能: 特定の組織や発生段階での機能に関与。
C-terminal fibirnogen repeat domain
構造詳細: フィブリノーゲン様リピートは、約50アミノ酸から成り、β-シート構造を形成します。
サイズ: 約20 kDa。
リピート数: 1〜2個のリピートが存在。
機能: マトリックスの構造的支持と結合に関与。
-
(Tenascin-R)
テナスシンRは2つの異なる大きさ持つサブタイプがあります。
TN-R 160 (160kDa) TN-R 180 (180kDa)です。
Alison Woodworth(敬称略)らがFig.1Dに示すように(34)
あらゆるドメインに複数の糖鎖が側鎖として存在できます。
これらの糖鎖は通常、分子質量比で10-20%を占めます。
テナスシンCでは6量体、テナスシンXでは3量体でしたが、
テナスシンRでは2量体、3量体構造を取ります(Ref.(34) Fig.1E)
N-terminal domain with heptad repeats
構造詳細: ヘプタドリピートは、7残基ごとの繰り返し単位を持ち、α-ヘリックス構造を形成します。
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 数個のヘプタドリピートが存在。
機能: 細胞接着やマトリックスの形成に関与。
EGF-like repeat
構造詳細: EGF様リピートは、約30アミノ酸から成り、β-シート構造を形成します。
サイズ: 約6 kDa。
リピート数: 4.5個のリピートが存在。(Ref.(33) Fig.1)
機能: 細胞接着や成長因子受容体との相互作用に関与。
Universal fibronectin type III repeat
構造詳細: 約90アミノ酸のリピートがβ-シート構造を形成します。
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 8,9個程度(Ref.(33) Fig.1)
機能: 細胞接着やマトリックスの結合に関与。
主に結合特性を持つのは6-8番目のフィブロネクチン構造です(37)。
C-terminal fibrinogen repeat domain
構造詳細: フィブリノーゲン様リピートは、約50アミノ酸から成り、β-シート構造を形成します。
サイズ: 約20 kDa。
リピート数: 1〜2個のリピートが存在。
機能: マトリックスの構造的支持と結合に関与。
-
(Tenascin-X)
全体で450kDaの糖たんぱく質です。
下述するように5つの特徴的なドメインをもちます(26)。
テナスシンCでは6量体ですが、
テナスシンXは3量体です。
(参考文献(26) Figure 1)
N-terminal domain with heptad repeats
構造詳細: システイン残基を7つ持ちます。これによって安定したジスルフィド結合を実現し、
3量体の核となるドメインとして機能しまs。ヘプタドリピートは、7残基ごとの繰り返し単位を持ち、α-ヘリックス構造を形成します。
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 4つ。
機能: 細胞接着やマトリックスの形成に関与。
EGF-like repeat
構造詳細: EGF様リピートは、約30アミノ酸から成り、β-シート構造を形成します。
サイズ: 約6 kDa。
リピート数: 18.5個のリピートが存在。
機能: 細胞接着や成長因子受容体との相互作用に関与。
Universal fibronectin type III repeat
構造詳細: 約90アミノ酸のリピートがβ-シート構造を形成します。
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 32個(27)
機能: 細胞接着やマトリックスの結合に関与。
Alternatively spliced repeats in fibronectin type III
構造詳細: 上記のユニバーサルフィブロネクチンIIIリピートと似た構造で、スプライシングによるバリエーションがあります。
構造の組み合わせ: A1, A2, A3, A4, B, AD2, AD1,C, and D domains
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 15個程度(fibronectin type Ⅲトータルで)
機能: 特定の組織や発生段階での機能に関与。
C-terminal fibrinogen repeat domain
構造詳細: フィブリノーゲン様リピートは、約50アミノ酸から成り、β-シート構造を形成します。
サイズ: 約20 kDa。
リピート数: 1〜2個のリピートが存在。
機能: マトリックスの構造的支持と結合に関与。
-
(Tenascin-W)
テナスシンWはNターミナルドメインのcoiled–coil相互作用で3量体構造を形成し、
この2つのトリマーが結合する事で「hexabrachion」6つの枝構造を形成します。
(参考文献(38) FIGURE 1)
N-terminal domain with heptad repeats
構造詳細: ヘプタドリピートは、7残基ごとの繰り返し単位を持ち、α-ヘリックス構造を形成します。
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 数個のヘプタドリピートが存在。
機能: 細胞接着やマトリックスの形成に関与。
EGF-like repeat
構造詳細: EGF様リピートは、約30アミノ酸から成り、β-シート構造を形成します。
サイズ: 約6 kDa。
リピート数: 4個のリピートが存在。
機能: 細胞接着や成長因子受容体との相互作用に関与。
Universal fibronectin type III repeat
構造詳細: 約90アミノ酸のリピートがβ-シート構造を形成します。
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 15個程度(fibronectin type Ⅲトータルで)
機能: 細胞接着3やマトリックスの結合に関与。
Alternatively spliced repeats in fibronectin type III
構造詳細: 上記のユニバーサルフィブロネクチンIIIリピートと似た構造で、スプライシングによるバリエーションがあります。
構造の組み合わせ: A1, A2, A3, A4, B, AD2, AD1,C, and D domains
サイズ: 約10 kDa。
リピート数: 1~9個程度(fibronectin type Ⅲトータルで)
機能: 特定の組織や発生段階での機能に関与。
C-terminal fibrinogen repeat domain
構造詳細: フィブリノーゲン様リピートは、約50アミノ酸から成り、β-シート構造を形成します。
サイズ: 約20 kDa。
リピート数: 1〜2個のリピートが存在。
機能: マトリックスの構造的支持と結合に関与。
--
それぞれのサブタイプで発現が見られる組織、細胞種
Tenascin-C (TN-C)
胎児の組織
胎児の腱や軟骨、発生中の心臓、胎児の脳
成人の組織
傷害部位(傷口周辺の結合組織)、炎症部位(炎症を起こした組織)、癌組織(多くの種類の腫瘍)、筋肉(特に筋疾患の際)、肝臓(肝硬変など)
細胞種
繊維芽細胞、血管内皮細胞、神経細胞、骨芽細胞、筋細胞
Tenascin-R (TN-R)
中枢神経系
脳(特に発達中の脳や脳の可塑性が高い領域)、脊髄
細胞種
神経細胞(特に抑制性神経細胞)、グリア細胞(オリゴデンドロサイト)、シュワン細胞(末梢神経系)
Tenascin-X (TN-X)
結合組織
皮膚、腱、筋膜、内臓(特に消化器系)
細胞種
繊維芽細胞、筋細胞、血管平滑筋細胞
Tenascin-W (TN-W)
発生中の組織
骨形成中の骨、発達中の腸
成人の組織
骨(特にリモデリング中の骨)(39)、腸管、腎臓(39)、脾臓、幹細胞ニッチ(39)、平滑筋(39)
細胞種
骨芽細胞、血管内皮細胞、結腸上皮細胞
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テナスシンの人の全タンパク質の割合:1%未満
テナスシンRの人の脳内全タンパク質の割合:0.1%未満
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テナスシンの寿命は以下です。
テナスシンCなど傷害を負ったときに一時的に機能するサブタイプは寿命が短く、
結合組織に作用するテナスシンXは寿命が長いです。
おそらくエラスチンやコラーゲンとの結合によって
複合体としての寿命は変化すると考えられます。
Tenascin-C (TN-C)
寿命: 数日から数週間
説明: TN-Cは傷害や炎症時に急速に発現し、組織修復が進むにつれてその量が減少します。特に、創傷治癒や炎症反応の際に一過性に増加することが知られています。
Tenascin-R (TN-R)
寿命: 数週間から数ヶ月
説明: TN-Rは中枢神経系において安定して発現し、特に神経細胞の発達や可塑性に関与しています。神経組織は他の組織に比べてターンオーバーが遅いため、TN-Rの寿命も比較的長いです。
Tenascin-X (TN-X)
寿命: 数ヶ月
説明: TN-Xは結合組織に広く存在し、その安定性と長寿命は結合組織の構造的支持に重要です。コラーゲンやエラスチンとの相互作用により、長期間にわたり機能を維持します。
Tenascin-W (TN-W)
寿命: 数日から数週間
説明: TN-Wは発生過程や骨リモデリングなど特定の条件下で発現します。これらの条件が変わるとその発現量も変動し、比較的短期間でターンオーバーすることが多いです。
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それぞれのテナスシンサブタイプが結合できる
細胞外マトリックス、細胞接着分子、受容体、それらとの結合親和性を示します。
(Tenascin-C (TN-C))
細胞外マトリックス
フィブロネクチン: 約50 nM
ラミニン: 20-100 nM
コラーゲン: 数十 nM
細胞接着分子
インテグリン α9β1: 10-20 nM
インテグリン αvβ3: 数十 nM
インテグリン αvβ6: 数十 nM
受容体
EGF受容体: 数十 nM
アネキシン II受容体: 数十 nM
(Tenascin-R (TN-R))
細胞外マトリックス
ヒアロン酸: 数十 nM
プロテオグリカン: 数十 nM
細胞接着分子
L1CAM(L1細胞接着分子): 数十 nM
NCAM(神経細胞接着分子): 数十 nM
受容体
β1インテグリン: 数十 nM
(Tenascin-X (TN-X))
細胞外マトリックス
コラーゲン: 数十 nM
フィブロネクチン: 約50 nM
細胞接着分子
インテグリン α11β1: 数十 nM
フィブロネクチン受容体: 数十 nM
受容体
EGF受容体: 数十 nM
(Tenascin-W (TN-W))
細胞外マトリックス
ラミニン: 20-100 nM
コラーゲン: 数十 nM
細胞接着分子
インテグリン α8β1: 10-20 nM
インテグリン αvβ3: 数十 nM
受容体
EGF受容体: 数十 nM
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テナスシンの機械的特性は
ピークの力: 137 pN(ピコニュートン)
ピーク間隔: 約25 nm
(参考文献(11)より)
これから計算できます。
テナスシンの断面積を10mm^2とし元の長さ 100 nmとすると
テナスシンの弾性係数は54.8MPaです。
エラスチンの弾性係数が0,1MPaから10MPaなので
それよりも5~500倍硬い材料となります。
--
(テナスシンC)
テナスシンCは胎児などの組織の成長期や癌の組織成長(浸潤も含む)など
細胞数を増やすときに重要な役割をする細胞外マトリックスです(16)。
従って、組織成長因子などの分泌物と相関性を持ちます。
テナスシンCは選択的スプライシングフィブロネクチンタイプⅢドメインの
数によって分子量を変える構造的性質があり、
大きい分子量は細胞増殖を促す反面、
分解酵素である
Matrix metalloproteinases(MMPs),
Leukocyte elastase
Other serine proteases
これらに分解されやすい性質を持ちます(16)。
これはこれらの分解酵素のアクセスサイトが
高分子量テナスシンCで長く形成されている
選択的スプライシングフィブロネクチンタイプⅢドメインに多くあるからです。
従って、それが少ない低分子量のテナスシンCは構造的に安定です。
こうした酵素活性が高いことは
逆に多くのタンパク質と結合性を持つ事にもつながっているので
細胞の足場として機能し、細胞増殖を促したり、
インテグリンなどと結合し、TLR4と協働する事で
MAPKsやNF-κBを駆動し、組織の炎症を誘導します。
(参考文献(1) FIGURE3)
このMAPKsは血管の内膜である内皮組織の物質バリア性の決定因子の一つである
オクルーディンやクローディンから成る密着結合を形成する
細胞接着分子が安定的に集合体として形成するために必要な
足場タンパク質(Scaffolding proteins)であるZO-1の分解酵素である
MMP-9の活性、分泌量に関わります。
MAPKsの不活性化はMMP-9の分泌量を減らし、密着結合の崩壊
あるいは細胞外マトリックスの崩壊を防ぎます。
テナスシンC、特に高分子量のものは
細胞接着分子であるインテグリンやToll-like receptor4と結合して
このMAPKs経路を誘導します。
このTLR4はグリア細胞、神経細胞、
脳血管の内膜にある内皮細胞、中膜にある平滑筋細胞
さらには血小板や免疫細胞など多様な細胞に発現されているため
テナスシンCはTLR4を通じて、
これらの細胞のTLR4活性経路を誘導する機会を有します。
上述したことで、テナスシンCが脳出血などで多く分泌されると、
脳出血自体が血管組織の崩壊を示しますが、
それに誘導される形でテナスシンCが過剰分泌されると、
さらに血管内膜の内皮組織の崩壊を密着結合依存的に招きます。
特に血液脳関門では密着結合の役割りは大切になっているので、
「負のスパイラル」「カスケード(雪崩現象)」として
脳血管組織の崩壊を誘導してしまいます(21)。
--
テナスシンCはグリオーマ(神経膠腫)と関連が深く(15)、
グリオーマでは分子量の大きなテナスシンCの発現が高まります。
(参考文献(15) Table 6)
このグリオーマはThomas Wälchli(敬称略)らがFig.1に示すように(17)、
間葉系幹細胞のようにグリオーマ幹細胞が
脳血管の外膜(周皮細胞のほう)から分泌型としてアプローチして
脳血管の細胞群(内皮細胞を含む)の細胞形質を変えて
血液脳関門を破壊し、血管系に浸潤して組織形成します。
他方で
脳腫瘍の発症率(annual global age-standardized incidence)は
男性で10万人あたり3.7人(女性:2.6人)です(18)。
乳がん:女性で年間100,000人あたり約125例
肺がん:男女合わせて年間100,000人あたり約60例
前立腺がん:男性で年間100,000人あたり約110例
大腸がん:男女合わせて年間100,000人あたり約45例
これなので、他の部位の癌に比べて発症率は1/10以下です。
これはおそらく癌が上皮組織に成長しやすい事と関連しています。
従って、血液の癌である白血病も少ないです。
成人急性骨髄性白血病(AML):年間100,000人あたり約4.3例
成人慢性リンパ性白血病(CLL):年間100,000人あたり約4.1例
小児急性リンパ性白血病(ALL):年間100,000人あたり約3.0例。
テナスシンCは神経系の成長や疾患と関わりが深いです。
このテナスシンCも一般的な細胞外マトリックスとは
少し異なる性質を持っています。
神経系においては比較的移動性が高い事です。
従って、この移動性からグリオーマ幹細胞などの移動性を
補助する可能性があります。
脳は特別な組織で神経系には脈略叢が上皮細胞様なのを除いて
他の心臓、肝臓、腎臓とは違って上皮組織がありません。
したがって、疫学でも示されるように
もともと癌化しにくい部位ではあります。
子どもが白血病や脳腫瘍が多いのは
逆に言うと高齢者を中心とした大人で発症が多い
癌の80-90%を占める上皮組織性のがんの発症率が極めて低いという事です。
子どもにおいて成長中にも関わらず、上皮細胞性の腫瘍形成に対して
非常にリジットなシステムで保護されている事は
腫瘍学における一つの重要なテーマです。
細胞の働きだけに着目するのではなく
上皮細胞の周りの細胞外マトリックスの分布、材料構成、量、構造なども
考慮する事が高齢になって生じやすい癌の共通的な
新手の治療の発見につながる可能性があります。
子ども、若者の上皮組織の周りの細胞外マトリックス量、材料構成、分布、構造は
高齢のそれとどう異なるか?それについて整理します。
量
若い組織: ECMの量は比較的豊富です。組織の成長と修復が活発であるため、ECMが豊富に存在し、新しい細胞の生成や再生を支える役割を果たします。
高齢の組織: ECMの量は減少する傾向があります。細胞の再生能力が低下し、組織の修復や成長も鈍化するためです。
材料構成
若い組織: コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸などの成分がバランス良く含まれています。特にエラスチンの含量が高く、組織の柔軟性と弾性を保っています。
高齢の組織: コラーゲンの量が増え、エラスチンの量が減少する傾向があります。その結果、組織が硬くなり、柔軟性が低下します。また、ヒアルロン酸の減少により、水分保持能力も低下します。
分布
若い組織: ECM成分が均等に分布し、細胞間の結合が強固です。これにより、組織全体が健康で均一な状態を保ちます。
高齢の組織: ECM成分の分布が不均一になることが多いです。一部の領域ではコラーゲンが過剰に蓄積し、他の領域では不足することがあります。
構造
若い組織: ECMの構造は緻密で、しっかりとしたネットワークを形成しています。細胞間の結合が強く、組織全体が弾力性と強度を持っています。
高齢の組織: ECMの構造が崩れ、疎なネットワークになることが多いです。これにより、組織の弾力性が失われ、強度も低下します。
機能的影響
若い組織: ECMは細胞の成長、分化、移動を積極的にサポートし、組織の再生と修復を促進します。
高齢の組織: ECMの劣化により、細胞の成長や分化が阻害され、組織の修復能力が低下します。また、細胞間のシグナル伝達も弱まるため、組織全体の機能が低下します。
このような違いがありますが、
量、材料構成、分布、構造を若者に上皮細胞の近くに近づける事を考えます。
細胞自体は経年により劣化しており、それを取り換える事は容易ではありません。
こうした細胞のゲームチェンジャーは
細胞分裂の切符であるテロメアにあると思いますが(20)、
細胞外マトリックスも今まで見逃されてきましたが、
アンチエイジングにおける「変化点」を与える可能性があります。
細胞外マトリックスの場合は特に入れ替わりが少ない安定的な材料で
さらに量として多い「エラスチン」は取り換える事がおそらく可能です。
そのためには適切な送達技術が求められます。
ヒドロゲルによる細胞種特異的薬物送達システムが貢献できるところです。
細胞以外の細胞外マトリックスに焦点を当てる事は
それが機能的に働く若者、子どもで発症が著しく少ないことを考慮すると
癌に対する「共通的な」治療や予防につながる可能性があります。
これをOpen AIに評価させました。
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あなたの考えは非常に興味深いです。細胞外マトリックス(ECM)に焦点を当てることで、特にエラスチンを若者のような状態に近づけることができれば、組織の弾力性や修復能力を向上させる可能性があります。ヒドロゲルを使用した細胞種特異的薬物送達システムは、この目的に役立つでしょう。
エラスチンの取り換えと送達技術
エラスチンの取り換えは、以下のような手法で行うことが考えられます:
エラスチンを含むヒドロゲルの開発:
エラスチンを含むヒドロゲルを作成し、これを特定の組織に送達します。ヒドロゲルは、水分を保持しつつ、生体内で徐々に分解される特性を持つため、持続的なエラスチン供給が可能です。
細胞種特異的ターゲティング:
ヒドロゲルに細胞種特異的なペプチドや抗体を結合させることで、特定の細胞や組織に対して選択的にエラスチンを送達することができます。
局所送達システム:
ヒドロゲルを注射や塗布によって局所的に送達し、エラスチンを効率的に目的の組織に届けます。
ECMの健康と癌予防
若者や子どものECMが健康であることが、癌の発症率の低さに寄与している可能性があるという仮説も興味深いです。以下は、その関連性についてのいくつかの考察です:
ECMと細胞シグナル伝達:
健康なECMは、正常な細胞シグナル伝達をサポートし、異常な細胞増殖を抑制する役割を果たします。エラスチンの取り換えによってECMが健康な状態に保たれると、細胞の異常増殖を防ぐことができます。
組織の修復と再生:
健康なECMは、組織の修復と再生を促進し、ダメージを受けた細胞や組織を早期に回復させる能力があります。これにより、癌の発生リスクが低減する可能性があります。
免疫監視機能の強化:
ECMが健康であることは、免疫細胞の移動や機能をサポートし、異常細胞の早期発見と排除に寄与します。
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少し議論は脱線しましたが、
テナスシンCは脳腫瘍と関連のある細胞外マトリックスです。
このテナスシンCの血液脳関門の破壊は
脳腫瘍の形成にも関与しているかもしれません。
このテナスシンCはアルツハイマー病でも発現量が高まります。
これを抑制する事でアルツハイマー病の病理である
アミロイドベータの蓄積を減らし、
シナプス後膜に局在する主要なスキャフォールドタンパク質
アダプタータンパク質、足場タンパク質であり、
神経連結の強化に関わる
postsynaptic density protein 95が
マウスのケースで高まったとされています(19)。
但し、テナスシンCそのものが悪いのではなく、
その分泌量や選択的スプライシングによる分子量によっては
神経保護的な役割もあるかもしれません。
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サイトカイン(Cytokine)
成長因子(Growth Factor)
低酸素(Hypoxia)
活性酸素種(Reactive Oxygen Species, ROS)
(参考文献(1) FIGURE3)
これらの発現は高い確率で高分子量のテナスシンCの発現を高めます。
例えば、サイトカイン、低酸素、活性酸素種は循環器の条件でいえば
内皮組織が硬化などで炎症していて、免疫系が高まり、
一部、狭窄、閉栓などによって虚血になり、低酸素になり、
血糖値、血中脂質量が高いことによって
ミトコンドリアが過剰に活性化されることにより活性酸素種が高まります。
このような循環器の条件が揃うと
高分子量の活性なテナスシンCが多く分泌され、
血管の組織破壊を誘導してしまいます。
これは、おそらく脳卒中の一つの病理です。
従って、②フック弾性誘導組織回復治療によって
血管の弾性を高めたら、血糖値、血中脂質量を減らすための
「血液(循環物)の改善」の介入がしたいです。
しかし、血中脂質量や血糖値は肝臓、腎臓、脂肪組織などの
細胞によっても恒常的に決まってきますから、
仮に輸血で入れ替えてもすぐに元に戻ってしまいます。
少なくとも輸血の効果は永続しません。
身体全体に影響を与える
食習慣、運動、禁煙(減煙)、適正飲酒量、
ストレスケア、睡眠などの介入は必要になりますが、
循環器の組織を広範に改善する事ができれば、
身体はシステムで動いているので、
肝臓、腎臓などを含めた臓器の改善を含めて
血液の質が改善する可能性もあります。
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上述したように脳出血、炎症などによって
高分子量のテナスシンCの発現が過剰になると
血液脳関門を含む脳血管の組織崩壊につながります。
こうした血液脳関門の組織崩壊は
脳卒中を含め血管性疾患である動脈硬化、
すなわち、血管の内膜、中膜、外膜が硬くなることで生じます。
この一つの原因はこれらの細胞に細胞外マトリックスを節として
機械的に連結する細胞外マトリックスの機械的特性に帰します。
例えば、コラーゲンの量、割合が過剰になり
フック弾性を持つ、血管の可逆的な収縮、伸張運動に貢献する
エラスチン濃度、あるいは絶対的な柔らかさに寄与する
ヒアルロン酸やそれに伴う水分が不足する事で生じます。
組織が硬くなると機械的信号伝達(machanotransduction)によって
テナスシンCと同様に密着結合に作用し、
血液脳関門の破壊を招くことがマウスのiPS細胞由来の
血液脳関門組織で確認されています(22)。
従って、血管の硬化は様々な因子によって
組織崩壊の負の連鎖を誘導します。
その一つの要因である機械的特性を整える事。
すなわち、安定性の高いエラスチン、あるいはその繊維構造を
届ける事で崩壊誘導のベクトル量を下げることができます。
従って、このような観点でも
◎フック弾性誘導組織回復治療(仮名)に従って
ヒドロゲルを送達媒体として循環器のエラスチン量を整える事を
成功させる事は重要です。
--
今のところ、初期の脳の損傷(Early brain injury)を
臨床で正確に診断する事は難しいです(1)。
しかし、こうした損傷が大きな損傷のトリガー、火種になりますから、
リスクがある患者さんに対して、
あるいは定期健診で初期の脳血管や腫瘍血管の損傷を診断する事が大切です。
バイオマーカーもありますが(23)、
バイオマーカーでは「正確な位置」が特定できません。
従って、MRIなど水の多い血管などの軟組織を分析するのに適した
解析手段で、安全に人に対して非侵襲で検査することが望ましいですが、
現在の技術では血管の細かい動きを分析する分解能がありません。
例えば、最も太い血管である大動脈は2.5cmくらいの径ですが、
血管の動きは1%~4%程度であり、それを10%の精度で観ようとすると
最低で100μm、最大で25μm辺ピクセル像が必要になります。
このスケールは現在の高解像度のMRIが300μm辺くらいですから、
精度が少し足りません。これは「最も太い血管」ですから、
それよりも径の小さな血管の動きを解析するとなると
さらに1桁以上の解像度改善が求められます。
その為には主磁場の強度を上げる事が中心ですが、
それと同時に、
入射ラジオ波パルスの光源としての半値幅を狭くすることが
桁で解像度を向上させる上で必須となります。
また、検体、すなわち患者さんに掛ける磁場を安定化させる事も重要です。
さらに、精度が高まった時には
受光系、測定系の精度も挙げる必要があります。
こうした複合的な取り組みで解像度を上げる必要があります。
一方で、こうした血管の動きの分析は「4次元(動画)」ですから
今のMRIの静止画の画像では分析できません。
従って、例えば、血管の収縮、伸張の周期は心拍に連動しているので
おおよそ0.6秒周期だとすると、
その動きを10周期観ようと思ったら、
最低でも同じスライスポイントで6秒間分析する必要があります。
時間がかかる測定なので、
初めは簡便なバイオマーカー分析をして
脳血管にリスクが認められれば、
その脳領域に絞って、集中的に分析する事も
検査プロトコルとして求められます。
当然、出血がある部分は組織の異常がありますから、
こうした動きの評価の中での異常が示されます。
これは人が眼でみてわからない可能性があるので、
人工知能やプログラミングによるソフロウェアによって
画像解析する必要があります。
こうした精緻な画像解析をAIで行う際には
コンピューター上での演算において「並列解析」が必要ですから
演算装置のコア数が大切になります。
その病院や大学病院であれば大学構内に
特別にアクセスできるGPUを有する
パソコンを別途用意する事が求められます。
あるいは、共通に利用できるサーバーが必要です。
従って、環境のGPU、すなわち中央演算装置のコア数を高める事は
画像解析の上で必須となりますから、
単にAIの一般的な技術開発だけではなく、
医療の画像解析、動画解析をAIや
コンピューター上で行う際にも必要となる事です。
上述したMRIの改善はこのコンピューターを使った
今までにない画像解析、組織の運動解析が前提となっています。
また、こうしたMRIの動画解析は
fMRIで解析できる血流の動きも解析できます。
こうした血流の動きの異常も当然、出血部ではありますから、
それも初期の脳血管損傷を分析する上で重要です。
従って、fMRIは軟組織の分析に適しており、
さらに、解像度を上げるための改善余地が残されている事から、
非常に重要な測定形式です。
想定される検査プロトコルとしてまとめると
まずはバイオマーカーで脳血管系のリスクを分析して、
脳血管系にリスクのある患者を層化します。
リスクがある患者に対して、
脳血管系に絞って分析していく五事になります。
この時点で、測定総体積が減少するため、
患者さんの身体、心の負担を含めて
測定の負担は減る事になります。
この時にドップラー超音波検査(24)、fMRIなどで
血流の分析のほうが容易であれば、
先に血流の分析をします。
そうした血流の分析で異常が見られたところに絞って
一番難しいと考えられる血管の動きの機械的特性を
超高分解能MRIやCTで検査します。
この時には領域がかなり絞られているため、
一つのボクセル当たりに時間がかけられるため、
より精細な分析が可能です。
この機械的特性の分析は最終的に弾性係数を高めるエラスチンによる
医療介入、すなわち患者さんの治療の為に必要です。
従って、この層化された検査プロトコルは
異常が診られた時に医療介入、治療するまでを想定したものとなっています。
--
(テナスシンX)
エーラス・ダンロス(Ehlers-Danlos)症候群という疾患があります。
小児慢性特定疾病情報センターにおいて
先天性代謝異常の疾患に含まれます。
一般的にはコラーゲンの産生、成熟などに異常が出る事から
関節や血管などの結合組織に先天的に異常があります。
出生5000人に1人ですが、程度には軽度から重症まであります。
軽症の患者では、関節の柔軟性が少し高い程度や、
皮膚が少し柔らかい程度の症状がみられることがありますが、
これらの症状が顕著でなかったり、
日常生活にあまり影響を与えない場合もあります。
従って、5000人に1人というと多いですが、
こういった日常生活ができる軽症の患者も含まれます。
しかし、このエーラス・ダンロス(Ehlers-Danlos)症候群は
両親から共に遺伝子異常を引き継ぐ稀な常染色体劣性遺伝形式では
テナスシンXの欠乏によって引き起こされることがあります(25)。
Joost Schalkwijk(敬称略)らが皮膚、指関節の図をFigure 2で示すように(25)、
結合組織が異常に柔らかくなります。
下述するようにテナスシンXはコラーゲンの線維化において
皮膚、肝臓、腎臓、消化器、骨格筋、腱、靭帯などで
クロスリンカーとして重要な役割を果たすので、
これが欠乏すれば、
コラーゲンの異常であるエーラス・ダンロス(Ehlers-Danlos)症候群と
同様の症状を示すということです。
すなわち、タイプⅠコラーゲンが過少になると
参考文献(25)Figure2のように組織が異常に柔らかくなるという事です。
このことからコラーゲンタイプⅠは
結合組織の適度な剛性(適度な硬さ)の重要な決定因子の一つであると言えます。
--
テナスシンCは血管、中枢神経系などの炎症部位ですが、
テナスシンXは皮膚、骨格筋(29)、消化器、心臓(29)、靭帯、腱などで
発現が多く見られます(26)。
Ulrich Valcourt(敬称略)らがFigure 2(組織分析)で示すように(26)
皮膚、神経系、腱、肝臓、腎臓において
特に細胞の間隔が少し空いている間質の部分に密に構成されています。
こうした結合組織に影響を与え、
結合組織において重要な役割をする細胞接着分子にも同様に関与します。
なぜ、テナスシンが欠乏すると組織が柔らかくなり、形の安定性が下がるのか?
はっきりしたことはわかりませんが、
テナスシンCはインテグリンと結合性を持つほかに、
細胞外マトリックスの網目構造の形成において重要な役割を持ちます。
その中で剛性に影響を与えるコラーゲンの3次元ネットワーク化を支持します(30)。
Ulrich Valcourt(敬称略)らがFigure 3に示すように(26)
コラーゲン繊維構造のクロスリンカーとしての働きがあります(31)。
また、タイプⅠコラーゲンを位置安定化に貢献するので
テナスシンCが欠乏するとコラーゲンは繊維として形成できず、
細胞や循環器を通して代謝され、発現量が低下します。
--
テナスシンは胚形成の後期に発現が高まるので、
おそらく臓器形成において重要な役割を果たしています(28)。
--
人の身体の中の機械的特性は容易に評価することはできませんが、
高齢の人の肌、皮膚はたるみがあり、伸びやすく、戻りにくいことは
私たちが感覚的に知っている事です。
これは機械的特性でいえば、剛性、フック弾性が下がっているという事です。
これを支えるのはタイプⅠコラーゲンやエラスチンですが、
このタイプⅠコラーゲンの皮膚での組織化を支えるのがテナスシンXなので
これらの細胞外マトリックスが減少している可能性があります。
こうした細胞外マトリックスの変化は
テナスシンXでいえば、
皮膚、肝臓、腎臓、消化器、骨格筋、腱、靭帯で生じている可能性があり、
例えば、上皮組織のメカノトランスダクションが下がることで
細胞増殖が下がり、移動性が上がり、細胞は丸くなり、
細胞接着強度が下がることで組織の連続性が低下してしまいます。
また、こうした細胞外マトリックスは
癌細胞の浸潤や転移の可能性を高める事が考えられます(32)。
細胞組織の健全な連携性が低下するため、
上皮組織は腫瘍形成しやすくなると考えられます。
従って、高齢の方、
あるいは癌治療中、あるいは癌から回復した患者さんに対して
細胞外マトリックスの剛性やフック弾性を
適性に高める事は健全な上皮組織の形成を助ける上で大切になるはずです。
従って、
(2)フック弾性誘導組織回復治療
(3)コラーゲン回復治療
これらは上皮組織に関してはセットで考える必要があります。
特に細胞間隔があいている上皮組織の基底を含めた間質、周辺部部に対して
医療介入に依り、どうやって適正な機械的特性を持つ
細胞外マトリックスを形成することができるかを考える必要があります。
コラーゲン、エラスチンは寿命が長いので、
細胞種特異的薬物送達システムの利用などにより
適切な配置プロトコルが実現すれば、長持ちするので
継続的な治療が必要なく、革新的な治療になる可能性があります。
--
(テナスシンR)
上述したようにテナスシンRに関しては発現されている組織、細胞種が下記となります。
中枢神経系
脳(特に発達中の脳や脳の可塑性が高い領域)、脊髄
細胞種
神経細胞(特に抑制性神経細胞)、グリア細胞(オリゴデンドロサイト)、シュワン細胞(末梢神経系)
従って、神経系システムにのみ、排他的に存在します(33)。
現在確認されている限り、このようです。
機能としては神経系細胞の移動、接着、分化に関与します。
ただ、テナスシンRは神経細胞の数が安定した妊娠後期に産生されるので、
神経組織の組織化に主に関与していると考えられています。
テナスシンRはテナスシンR自身とシス結合することで
軸索伸長、ミエリン形成、神経細胞周辺のECM網目構造形成に関わります。
この網目構造はヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸プロテオグリカン、
リンカータンパク質などから構成されます(36)。
(参考文献(33) Table 1)
また、下に整理するように中枢神経系の他の細胞外マトリックスと
異種的に結合親和性を持って相互作用します。
レクチカン、フィブロネクチン、フォスファカンです。
また、神経細胞上のイオンチャンネルとも結合性を持ちます。
--
テナスシンRが神経系で結合、相互作用できるリガンド、
結合ドメイン、組織分布、生物学的機能についてまとめます。
(参考文献(33) Table 1)
1. 電位依存性ナトリウムチャネル
相互作用ドメイン: FN1–2, FN6–8
組織分布: ランビエ絞輪
生物学的機能:
シナプスの超微細構造の変化
ランビエ絞輪の安定性の調節
伝導性、シナプス可塑性、長期増強に影響
正常な伝導性の維持に必要
-
2. レクチカン(Lecticans)
相互作用ドメイン: FN3–5, カルシウム依存性
組織分布: 中枢神経系のマトリックス
生物学的機能:
細胞外空間のサイズの調整
細胞間および細胞-マトリックス間の相互作用を調整
-
3. フィブロネクチン(Fibronectin)
相互作用ドメイン: CS(コンドロイチン硫酸)GAGs
組織分布: 中枢神経系の様々な領域(ニューロンやミクログリア細胞を含む)
生物学的機能:
細胞-マトリックス相互作用の調整
神経細胞の移動と軸索伸展の促進
RGD依存的または非依存的なメカニズムによる抗接着性の提供
RGD依存的メカニズムが迅速な離脱を引き起こす
-
4. ジシアログリオシド(Disialogangliosides)
相互作用ドメイン: 主にTN-R180
組織分布: GD3 + , O4 - オリゴデンドロサイト前駆細胞
生物学的機能:
インテグリン依存性の接着を抑制
神経細胞の移動を調整
焦点接着キナーゼを通じた細胞内シグナル伝達を引き起こす
オリゴデンドロサイト前駆細胞の最終分化を制御
-
5. スルファチド(Sulfatides)
相互作用ドメイン: 主にTN-R160
組織分布: O4 + オリゴデンドロサイト
生物学的機能:
安定した接着を提供
-
6. CALEB
相互作用ドメイン: 不明
組織分布: 中枢神経系の様々な領域、主に胚性神経系
生物学的機能:
軸索成長の調整
シナプス形成に関与
-
7. F3/11
相互作用ドメイン: EGF(ラット), FN2–3(ニワトリ)
組織分布: 中枢神経系の様々な領域
生物学的機能:
軸索伸展、束化、シナプスネットワークの調整
細胞のコンテキストや局所環境に応じて接着を促進または抑制
ミクログリアに対しては反接着作用を持ち、軸索伸展を抑制し、忌避刺激を引き起こす
髄鞘形成中に安定した接着を提供
-
8. テナスシンC(TN-C)
相互作用ドメイン: CS GAGs, カルシウム依存性
組織分布: 中枢神経系の抑制性ニューロンおよび運動ニューロンの周囲
生物学的機能:
組織修復や腫瘍変換中の細胞-マトリックス相互作用の調整
-
9. ニューロファシン(Neurofascin)
相互作用ドメイン: FN2–5
組織分布: 中枢神経系の様々な領域
生物学的機能:
局所的な軸索ガイダンスの調整
神経細胞の接着促進
胚性脊髄神経細胞の長期的な接着を強化
-
10. フォスファカン(Phosphacan)
相互作用ドメイン: EGF, カルシウム非依存性
組織分布: 抑制性ニューロンの周囲および軸索に関連
生物学的機能:
細胞-マトリックス相互作用の調整
神経突起の成長を促進し、神経突起形成を調整
--
テナスシンRの転写産物mRNAは神経細胞、タイプ2星状膠細胞で産生されます。
従って、これらの細胞からもテナスシンRは合成、分泌されます。
--
(テナスシンW)
テナスシンWは上述したように骨形成のサイトで主に発現されます(38)。
テナスシン-W(Tenascin-W)は、骨芽細胞(オステオブラスト)の移動を
促進することが知られています。
これにより、骨形成が必要な部位に骨芽細胞が効率よく移動し、
新しい骨組織の形成が促進されます。
骨が組織として機能するためには硬さが重要ですが、
その硬さを生み出すのが鉱物、ヒドロキシアパタイト(カルシウムリン酸塩)です。
カルシウムやリン酸が沈着して骨組織が硬化します。
そのミネラル化にテナスシンWは関与します。
このリン酸化酵素、アルカリホスファターゼ(ALP)の活性を向上させる事も
テナスシンWの機能の一つです。
テナスシンWは固形癌、腫瘍形成にも関与します(38)。
テナスシンWは限られた細胞種で細胞接着を調整する機能があるため、
上述したように骨を始めとした、組織の形成、リモデリングに関わります。
--
テナスシンWは様々な固形癌、腫瘍組織で過剰発現が見られます。
乳がん、大腸がん、脳腫瘍、腎臓がん、卵巣がん、
前立腺がん、膵臓がん、肺がん、メラノーマ(皮膚がん)。
これらです(38)。
従って、細胞外マトリックスのリモデリングは
腫瘍形成は組織学的な異常であり、
細胞外マトリックスは組織学と密接に関わりがある事から
普遍的な現象といえます。
だからこそ、上述した多様な癌と関連性があります。
このテナスシンWはそれぞれの腫瘍において
①細胞外マトリックスと相互作用
②細胞接着の調整(結合組織破壊の促進)(40)
③細胞骨格のリモデリング(細胞の遊走、侵襲促進)
④成長因子の活性化(血管新生の促進など)(41)
⑤転移の促進(42)
これらなどを通じて、腫瘍形成に関与している可能性があります。
またテナスシンWは選択的スプライシングドメインを持ちます。
癌化が進んでいる時にはテナスシンWは結合活性が高い
フィブロネクチンドメインを追加的に形成する傾向があります(38)。
すなわち、テナスシンWは高分子量になり、
6量体から成る枝構造が長くなります。
Richard P. Tucker(敬称略)らがFIGURE 3で示すように(38)
テナスシンWは乳房、腎臓、大腸、脳、肺、皮膚で
通常の状態ではほとんど間質に発現が見られませんが、
癌化すると細胞間の間質の部分に
非常に高密度で発現、分布が診られます。
従って、癌化に関与する主要な細胞外マトリックスの一つであり、
癌化で変化する代表的な細胞外マトリックスです。
従って、このテナスシンWの発現を落とす事、
あるいは特異的な分解酵素で分解することも
癌の治療としては考えられます。
また、通常組織では発現がほとんど見られませんから、
高精度のバイオマーカーとしての潜在性もあります(43)。
また、癌に対する細胞種特異的薬物送達システムとしての可能性もあります。
テナスシンW特異的な結合性やモノクローナル抗体を
薬物や細胞外小胞と複合体化させる事で、
腫瘍組織に薬物や細胞外小胞を特異的に送達できる可能性があります。
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2024年8月10日土曜日
CAMome,
Cell-type-specific delivery system,
癌・腫瘍学,
構造生物学,
骨代謝学,
細胞外マトリックス,
循環器学,
創傷治癒学,
脳神経病学
テナスシンの構造と機能
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