2022年10月13日木曜日

細胞外小胞のバイオマーカー(主にRNAs)としての可能性と派生的効果

細胞外小胞の内容物の中で
おそらく最も関連性が高いものとして
研究されているのがmicroRNAs(miRNAs)です。
元々、ノンコーディングRNAは核酸として
重要視されてきませんでしたが、
転写、翻訳に関わるmRNAに作用する事で
翻訳の制御に関わるとされています。
従って、遺伝子の一つのスイッチ、つまみとも言えます。
このmiRNAsによって翻訳される特定のたんぱく質の量が
変わってきますから、
細胞内に存在するタンパク質の種類と量も
変わってくることが推定されます。
それが細胞の形質異常につながり、
病気の発症の元となっている可能性もあります。
細胞外小胞は細胞内で作られるので
細胞内の特定の物質を内腔に含みながら、
細胞外へ放出されます。
従って、細胞内に存在する
miRNAsやタンパク質などを含んでいます。
その増減が異常であるため
細胞外小胞内の該当するmiRNAsとタンパク質が
バイオマーカーとなります。
その細胞外小胞の一部は体液の流れに乗って
全身を循環します。
従って、採血によって特定できる可能性もあります。
一方で、
このようなmiRNAsやタンパク質は
通常の遊離した状態で血液などから
採取する事も可能ですが、
細胞外小胞に覆われて、その内腔に含むことで
それぞれの分解酵素から守られる事が想定されるので
より大元の細胞内にあった状態を
反映したナイーブな構造のそれらを検出する事が
できると期待されます。
miRNAsとタンパク質両方の異常が分かれば、
そのつながりを調べるきっかけになると思います。
そこに相関がない可能性もありますが、
相関があれば、新しい病理の発見につながる可能性があります。
細胞外小胞が元の細胞の情報を引き継いでいる
と考えると、バイオマーカーを特定した時
同時に存在しているタンパク質や
その他の物質を調べる事で
バイオマーカーとしての信頼性が上がるだけではなく
今述べた様に、
病理の新たな理解につながる可能性もあります。
ただし、
細胞外小胞は細胞よりも100倍程度小さい
100nm程度で、かつ異種性も高く、
区分け、分離、不純物の除去などが難しいため
上述したことを精度よく、低コストで
実現する事は依然として難しいとされています。
--
本日はNobuyoshi Kosaka(敬称略)らが総括した
癌治療におけるバイオマーカーとしての
細胞外小胞の利用性について
RNAs、未来への展望に関するところを参照し、
上述したことを含めて
いくつかの観点で考察、まとめを加えました。
その内容を読者の方と情報共有したいと思います。

//細胞外小胞関連RNAs//ーー
タンパク質に加えて、細胞外小胞内のRNAsは
バイオマーカーとして魅力的な標的分子です。
そのRNAは
〇microRNA(miRNA)
〇mRNA
〇long noncording RNAs(lncRNAs)
〇small RNAs other than miRNAs
これらなどを含みます。
これらは細胞間を細胞外小胞を送達媒体として
移動して、受け細胞でタンパク質翻訳の制御など
細胞内における重要な生理機序などを発揮します。

従って、このようなRNAsを積極的に
医療に応用することが考えられます。
例えば、
mRNAはワクチンに利用されていますし、
miRNAは病変部位の細胞で通常状態から
大きく増減して、その量が標準的な値から
逸脱しているので、それを正すことが
1つの治療機会になる可能性があります。
--
胚幹細胞(ES細胞)から放出された細胞外小胞の
mRNAは造血前駆細胞に輸送され
特異的な機能を示しました(2)。
人、ネズミの肥満細胞株から放出される
miRNAsは2007年に確認されました(3)。
これらのパイオニアとなる研究は
細胞外小胞の未来へ光明を示しました。
細胞外小胞内のmiRNAsの機能は
標的細胞内で証明され、
そこで効果的に遺伝子をサイレンスさせます(4-6)。
細胞外小胞関連のmRNAsとmiRNAsの発見以来
多くの研究者が細胞外小胞のRNAsの機能を確認し、
様々な生理学、病理学において
新手の生物機序を示しました。
それは新たな体液性の制御因子によって仲介されます。
これらの発展に加えて、
細胞外小胞関連のRNAsはバイオマーカーとして
役目を果たすかもしれません。
なぜなら、その内容物は
分泌細胞の形質に依存するからです。
さらに、人の体液のいずれでも見つけることができます(7-9)。
乳がん細胞株の脳への転移は
脳へ転移した癌細胞由来の細胞外小胞の
前進への投与によって促されました。
これらの細胞外小胞は
生体内で脳へ効率的に取り込まれました。
この事は
細胞外小胞による脳への転移の新手の機序を示します。
これは血液脳関門の破壊を誘発します(10)。

転移性を持つ脳の癌細胞由来の細胞外小胞は
転移を促すので、
そのまま薬物送達媒体として利用する事ができませんが、
この脳へ走化性を持つ細胞外小胞において
特に表面リガンド、膜構成、形状、大きさなどの
特性を調べる事で、
どうやったら脳へ有効に届けられるか?
このヒントが得られる可能性があります。
--
脳へ転移する乳がん細胞株由来の
細胞外小胞内にはmiR-181cが含まれ、
それがアクチンの異常な局在化を通して
血液脳関門の組織破壊を促進します。
このmiR-181cは脳への転移がみられる
乳がんの患者さんの血清で見つかっています。
脳への転移がん細胞からの循環細胞外小胞は
血液脳関門の破壊があり、リークがみられるからです。
脳へ転移がみられる乳がん患者さんお
血清から集められた細胞外小胞のmiR-181cレベルは
脳へ転移がみられないがんの患者さんと比べて
顕著に高い事が認められました。
この事からmiR-181cは脳への転移と
関連していることが示唆されます。
--
食道扁平上皮がん(ESCC)の診断のための
細胞外小胞のmiRNAsの潜在性が提案されています。
ESCCを持つ患者さんの血清内の細胞外小胞の
miR-21のレベルは全身性の炎症がない
良性の腫瘍を持つ患者さんの血清に比べて
多いことが示されています。
さらに
腫瘍組織の進行と悪性度は
このmiRNAレベルと正の相関があります(11)。
加えて、血清中のmiR-1246レベルは
ESCCの診断のために使われます。
その感度は71.3%で特異性は73.9%でした。
これは腫瘍、リンパ節、転移ステージによる
生存率を下げるための強い独立的なリスク因子と
なるかもしれません(12)。
ECSSの患者さんの血清でmiR-1246レベルは
上昇していますが、
miR-1246の亢進はESCC生検標本で確認されませんでした。
これは、必ずしもこのmiR-1246が
癌細胞からの発現に関連しない事を示唆しています。

腫瘍組織は癌細胞だけではなく
癌幹細胞、細胞外マトリックス、癌関連線維芽細胞
改変された血管の内皮組織、改変された免疫細胞など
様々な構成要素からなります。
血清の細胞外小胞のmiRNAは
これらの情報を拾う可能性があるため、
癌細胞そのものの信号ではない可能性も考えられます。
しかし、miR-1246に関して
調べる限り癌微小環境との関連性についての
証拠はありません。
--
miR-1246は癌の進行度、悪性度を予測するための
診断ポテンシャルを持つバイオマーカーである
という事が前立腺がんで期待されています(13)。
この研究の中で
進行性の前立腺がんからの細胞外小胞の
血清miRNAsをプロファイルするために
信号増幅のいらない定量方法として
nCounter技術が提案されています。
この技術を使った調査では
miR-1246は血清だけではなく、
前立腺がんの臨床で得た組織、細胞株で
減少していることが示されました。
miR-1246は癌のバイオマーカーとして
有望であることが示唆されます。
--
RNAシーケンスは将来の臨床の使用のための
ゲームチェンジャーになる可能性が高いです。
新たに多発性骨髄腫(MM)と診断された
156人の患者さんのコホート研究から
MMの細胞外小胞関連miRNAsの予後の予測について
スモールRNAシーケンシング分析によって
調べられました(14)。
血清サンプルからの細胞外小胞の
let-7bとmiR-18aは
無憎悪生存率(PFS)と全生存(OS)両方において
顕著な関連性がありました。

これらのmiRNAsにおいて
細胞外小胞を使ったmiRNAsやmiRNA inhibitorの
送達によって、外因的に、人為的に
制御することができたら、
臨床結果が変わることがあるか?
miRNAsは遺伝子の翻訳に関わる核酸なので
癌細胞内のタンパク質の状態が変わった時に
どのようにその癌細胞の全体的な形質に影響を与えるか?
それが一つの観点となります。
いずれにしても
バイオマーカーとして効果的なmiRNAsを
見つける事は、細胞外小胞や合成ナノ粒子を使った
miRNAsを使った標的治療に生かすことが
できる可能性が高いです。
--
このような循環エクソソームmiRNAsの発見は
臨床結果の悪いMMを診断する事を改善します。
さらに
細胞外小胞関連のmiRNAsは
classical Hodgkin's lymphoma(cHL)の
代謝性疾患に影響を与えます。
cHLの患者さんの血漿から
標準化されたサイズに応じたクロマトグラフィーで
細胞外小胞を分離します。
スモールRNAシーケンス分析によって
細胞外小胞内のRNAの種類を包括的に分析し、
健康な人と比較します(15)。
それによるとcHLの患者さんでは
miR24-3p, miR127-3p, miR21-5p, miR155-5p
let7a-5p。
これらが多くなっている事が示されました。
これらは治療、フォローアップ、再発などに応じて
合理的に増減しました。
従って、cHLについて
これらのmiRNAsレベルをモニターする事は
患者さんの状態を管理する上での
1つの手段となりうると考えられます。
--
miRNAだけではなく
細胞外小胞内のmRNAsは受け細胞の
タンパク質を生成させるための機能的な分子
だけではなく、
癌検知の為の診断ツールになります。
卵巣がんにおいて細胞外小胞は
転移における新手の機序が明らかになっています(16)。
中皮細胞中の卵巣がん誘発のアポトーシスからの
細胞外小胞のMMP1 mRNAは
卵巣がん細胞の腹膜への転移を導きます。
それは腹水によって輸送されます。
初期ステージでもこのmRNAはリスク因子になる
といわれています。
--
他のノンコードRNAs、例えばlncRNAsは
癌細胞からの細胞外小胞内に多く存在しています。
これはバイオマーカーになることもあります。
HCC細胞由来の細胞外小胞は
ucRNA(ultraconserved RNA)を含みます。
これは200bases以上ゲノムシーケンスを含む
lncRNAsの一つのグループです。
100%(構造が?)保持されています
人やマウスのゲノムで確認されています(17)。
このucRNAsはHCC細胞間で送達され、
細胞機能を改変します。
細胞間コミュニケーションだけではなく
病気の検出の為のバイオマーカーとして
生物学的に重要であると指摘されています。
細胞外小胞のmiR-21とHOTAIRの発現は
咽頭扁平上皮がん(LSCC)の患者さんで
顕著に高まっている事が示されました。
声帯にポリープがある人と比較された結果です。
これらの上昇は
advanced T classifications (T3/T4)で見られ
臨床ステージに関わらず確認されました。
リンパ節の転移がある患者さんでも
miR-21とHOTAIRの上昇が
リンパ節に転移がない患者さんに比べて
程度が高くなっていました(18)。
胃がんにおいては
血清のlong noncoding RNA HOTTIPが
120人程度の規模で健康な人と比較され、
胃がんの患者さんで高まっていることが
示されました(19)。
この発現レベルは
組織浸潤レベルはTNMステージと顕著な相関があります。
細胞外小胞のlncRNA HOTTIPは
胃がんの診断、予後診断のバイオマーカーとして
潜在性を有しています。
--
他のmiRNA以外のスモールノンコードRNAsが
癌のバイオマーカーとして利用できるかどうか
調べられています。
慢性リンパ性白血病(CLL)由来の細胞外小胞の
RNAシーケンス、プロテオーム分析が行われました。
その結果
CLL患者さんの血漿からの細胞外小胞の
noncoding Y RNA hY4は健康な人よりも
豊富に含まれていることが示されました(20)。
このRNAは単球を免疫抑制表現型に改変し、
免疫チェックポイントであるPD-L1の発現を促進します。
これは、TLR7依存的な様式で
単球の表現型の免疫抑制への偏りを示します。
細胞外小胞内のRNAsは体液内で安定です。
なぜなら、RNA分解酵素に抵抗性を持つからです。

RNA分解酵素の細胞外小胞の内腔内に存在し
プラズマ膜の存在によってRNA分解酵素に
直接的に暴露しないことで構造が守られやすいと
考えられます。
従って、より正確にRNAをバイオマーカーとして
利用する事を考えたときには
構造が保持されている
細胞外小胞内のそれを分析対象にする方が
よいかもしれないということです。
--
このアドバンテージは
〇再現性
〇貯蔵
〇感受性
これらにおいて発揮されます。
qPCRやマイクロアレイRNAシーケンスが
RNAを検出するために利用できます。
これらの技術の利用可能性を考慮にいれると
細胞外小胞内の核酸は
癌の診断のためのバイオマーカーとして
理想的であると考えられます。
癌特異的なmiRNAsは
被膜タンパク質中の
他の癌特異的な分子を利用する事によって
検出することができます。
その結果、高い特異性を持つ癌バイオマーカーの
検出を可能にします。

表面リガンド、タンパク質、核酸など
細胞外小胞に含まれる物質を効率的に活用し、
バイオマーカーとして多重解析することで
その信頼性が向上すると考えられます。

//将来の展望//ーー
細胞外小胞は多数の生体分子を複雑に含みます。
例えば、
スモールRNA, ロングノンコーディングRNA,
ノンコーディングRNA、タンパク質、
DNA、脂質などです。
それらの少なくとも一部は
診断において利用できる情報です。
迅速かつオンチップでのRNA内容物の分析によって
血液から採取した癌特異的な細胞外小胞内の
特異的なRNAの増加が検出されてきました。
それらは
"immuno-magnetic EV RNA analysis"
このように呼ばれます(21)。
DNA、多糖、脂質、代謝生成物のような
生体分子はこの記事では議論していません。
これらの物質も
癌の診断のためのバイオマーカーとして
利用できる可能性があります。
細胞外小胞をバイオマーカーとして利用する
前提として、細胞外小胞の捕獲があります。
そのための新しいプラットフォームの開発が
非常に重要です。
--
癌のバイオマーカーのための最良の標的分子を
決定する事は容易ではありません。
Glypican-1は膵臓がんの検出の為の
バイオマーカーです(22)。
しかしながら、
細胞外小胞のmiRNAをバイオマーカーとして
利用することによってこのGPC-1よりも
膵管腺がん(慢性膵炎との区別を含む)の
診断精度が高かったと報告されています(23)。
一方で
この優位性を持つ結果が正しいかどうかの
判断をすることは早計であるとされています。
なぜなら、
細胞外小胞の研究における
様々な乗り越えるべき課題があるからです。
コスト、スループット、再現性、標準化
規模性など
様々な問題があります。
--
細胞外小胞を捕獲するために
ExoScreen, nPLEX, EV arrayといった
様々な方法があります。
癌バイオマーカーとしての
細胞外小胞の研究は活発に行われてきましたが、
その研究の基礎は完全には明確にされていません。
細胞外小胞がどのように病理に影響を与えているかの
詳細はまだ十分には理解されていません。
さらに
細胞内で細胞外小胞の内容物をソートする機序、
細胞内から細胞外への分泌機序
細胞外から細胞内への取り込み機序などは
部分的な理解や推定に基づいたモデルは立てられている
ものの理解は十分ではありません。
サブ細胞レベルでの解像度における
生体内の動的機序を可視化してトレースする事が
根本的に難しいことも関連していると考えられます。
しかし、
これらの知見は細胞外小胞の重要性を
理解する上で非常に重要です。
ノックアウトマウスなどを用いて
より巨視的に理解するという方法も考えられます。
もう一つの重要な問題は
細胞外小胞を分離する方法に関してです。
超高速遠心分離機や
コラム、ポリマーベースの方法が
これまで利用されています。
それぞれの方法の長所、短所を理解する事が大切です。
例えば、
anti-CD9 antibody-coupledの
高密度で細孔を含むモノリシックシリカマイクロチップが
開発されています。
このコラムでは肺がんの患者さんにおいて
46血清サンプルから細胞外小胞を分離しています。
続いて、肺がん関連抗原である
CD91を検出するために
質量スペクトラムクロマトグラフィーを利用しています(24)。
複雑ではない分離方法の開発が待たれます。
また、再現性の確保のために
標準サンプルを準備する事も大切かもしれません。
miR-16が標準サンプルとして
使われることがあります(25,26)。
--
細胞外小胞をバイオマーカーとして利用する
研究は増えつつのあるので、
今後、さらに癌を含む様々な疾患において
より効果的なバイオマーカーが
特定される可能性は高いです。
より感受性、特異性が上がることが想定されます。
次の5年間で
細胞外小胞を使ったバイオマーカーによる
癌の診断の臨床試験が行われる可能性もあります。
それを行うコストが下がり、
またより方法もシンプルになりつつあります。
しかし、依然として
細胞外小胞を標的とした癌の診断には
課題が残っています(27-29)。

細胞外小胞をバイオマーカーとして利用する場合
ある程度、詳細がわかっていなくても
結果からヒューリスティック(発見的問題解決)な
アプローチで行うことができます。
すなわち、健康な人と比較する
コホート研究で、RNAシーケンスデータを比較し
統計的有意差があるRNAを抽出し
カットオフを設ける事で
癌などの特定の疾患の診断の
感受性や特異性を数字で示すことができます。
しかし、
実際にその特定のRNAが
身体の中でどのような病理においての
重要性を持っているかはこの結果から明らかになる
ものではありません。
バイオマーカーから特定された物質が
どの様な生理機序を持ってるかを
調べる事は重要です。
特定の疾患とのつながりを調べる事で
単に生理学の科学的価値が得られるだけではなく
治療に応用する事ができるからです。
従って、
細胞外小胞のバイオマーカーの利用
特定された物質の生理機序の研究
細胞外小胞を使った治療。
これらは全て有機的につながっていて、
バイオマーカーの研究、開発、応用を進める事は
その有機的なネットワークの原点となる
可能性があります。
このような派生的なつながりを考えると
細胞外小胞を使ったバイオマーカーの開発の
価値は一段上昇します。

//まとめ//ーー
Nobuyoshi Kosaka(敬称略)からなる
医療研究グループの細胞外小胞を使った
癌診断のためのバイオマーカーの総括について
参照しました(1)。
その対象はタンパク質とRNAに絞られています。
細胞外小胞はうまく利用できれば、
非常に精度の高い診断をすることができる可能性があります。
それが実現される事によって
複数の物質が精緻な様式で特定されるので
そこを出発点として研究することで
生理学、病理学の理解に伴う科学的価値が生じます。
これが実現すると、
今度は治療への応用が期待できます。
細胞外小胞は複雑で、
それを総括的に分析する事は様々なコストを伴う事が
想定されますが、
シミュレーションや人工知能などをうまく組み込むことで
それらのコストを抑える事ができる可能性があります。
また、遺伝子学などですでに進んでいる様に
データのシェアなども重要になる可能性があります。
そういう観点で考えると
再現性のための標準化サンプルなどを定める事は
1つ運用の上で重要になる可能性があります。

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