細胞種特異的輸送系統
(Cell-type-specific delivery system)を
実現するためには、
それぞれの細胞種が
どのような表面タンパク質を発現しているか?
というのを掌握する必要があります。
人の身体には
少なくとも200種類の細胞種があり、
表面タンパク質は2000種類以上がある
という報告もあります(2)。
1つ1つの細胞に対して
細胞種の特定と表面タンパク質の特定を
その都度、行っていくには非常に多くの労力がかかり
現実的ではありません。
また、同じ細胞種でも
検出される表面タンパク質に偏差がある
という事実もあります(1)。
そこで
Justin Lakkis(敬称略)らは
CITE-seqという方法で
細胞内に含まれるRNAと(ラベル付き)表面タンパク質を調べ、
同時に
単一細胞レベルで細胞種がわかる
scRNA-seqと組み合わせることで、
そのRNA情報の重なりから
CITE-seqで出てきた情報において
細胞種を特定し、
偏差が生じた表面タンパク質を修正、補充し、
それを表面タンパク質のデータベースとしました。
そのデータベースを基礎として
scRNA-seqで調べた単一細胞レベルの
RNAパターンから
補正されたCITE-seqのデータベースを参考にし
表面タンパク質を類推するというものです。
(そのように理解しています。)
これをJustin Lakkis(敬称略)らは
sciPENN(Fig.1)と呼んでいます。
//考察//ーー
各細胞種の表面タンパク質のデータベースを
作る事は骨の折れる、労力のかかる作業ですが、
RNA情報という共通性を生かして
他の細胞種の識別という
表面タンパク質情報において重要な項目を持つ
分析手法とRNA情報を重ねて、
機械学習で一致性を分析し、
より少ない労力で
RNA群と表面たんぱく質のデータベースを作り、
処理としてはより速い(?)
single-cell RNA-seqで尋問、クエリすることで
表面タンパク質の有無を機械学習で
確率的に調べるというのは
合理性のある方法であると考えられます。
(参考文献)
(1)
Justin Lakkis, Amelia Schroeder, Kenong Su, Michelle Y. Y. Lee, Alexander C. Bashore, Muredach P. Reilly & Mingyao Li
A multi-use deep learning method for CITE-seq and single-cell RNA-seq data integration with cell surface protein prediction and imputation
Nature Machine Intelligence (2022)
(2)
Damaris Bausch-Fluck, Ulrich Goldmann, Sebastian Müller, and Bernd Wollscheid
The in silico human surfaceome
PNAS 115 (46) E10988-E10997 (2018)
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