小脳は運動記憶、認知、自律神経系制御など
様々な機能を有しており、人の場合は脳幹の後ろ側に
外観がカリフラワー状として存在します。
小脳は大脳の1/10の大きさにも関わらず、
大脳よりもはるかに多くの神経細胞があるとされています。
従って、今まで活発に研究されてきました。
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その神経信号においては精緻につながっている
神経束は顆粒細胞、プルキンエ細胞を順に活性化して
小脳皮質に出力します(1)。
下オリーブ核から伸びたClimbing fibreは
GABA作動性神経細胞であるプルキンエ細胞を活性化して
神経細胞を繋ぐシナプスの可塑性を制御します(1)。
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脳神経回路においては
運動系、感覚系の神経系を連携に関わる
抑制系介在神経細胞があります(以下)。
・Molecular layer interneurons (MLIs),
・Purkinje layer interneurons (PLIs),
・Golgi cells,
・Excitatory unipolar brush cells (UBCs)
・Supportive Bergmann glia.
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Velina Kozareva, Caroline Martin(敬称略)らは
マウスの小脳において組織的に15区分し、
それぞれにおいて小脳の神経回路に関わる
細胞種の特徴を細胞レベルの高い処理能力の
転写プロファイリング(snRNA-seq)によって明らかにしています(1)。
それによれば
プルキンエ神経細胞は小脳の領域ごとに異なり、
小脳後部の小葉(部位)では高い多様性を持っている
とされています(1) 15,16。
小葉の介在ニューロンの亜型は離散的であるよりも
遺伝子的特徴が連続的であるとされています
(Ref.(1) Fig.3a)。
その介在ニューロンの一つである刷子細胞も同様であり、
このように遺伝子的特徴が連続である事によって
シナプスを介した電気信号による神経回路の調整が
より連続的であることを示しています。
また介在ニューロンには
2つの遺伝子的に異なるタイプ(MLI1,MLI2)があります
(Ref.(1) Fig.4a)。
神経発火、活性化、電気カップリングなどの
電気生理学的な特徴において大きく異なるとされています
(Ref.(1) Fig.4g,h)。
//Cell-type-specific delivery system//ーー
今回の小脳の小葉ごとの分析によって
今までよりも領域ごとの異種性が高いことが示されました。
脳の様々な領域の細胞種が明らかになる事によって
その細胞種特異的な表面タンパク質を見つけることで
脳内の領域ごとの効率的な輸送が可能になる可能性があります。
異種性が高いことは特異的輸送の可能性を高めます。
脳全体の領域ごとの細胞レベルの分析が進むことによって
脳の生理や病理などの理解だけではなく、
薬理、薬剤輸送においても貢献されると考えられます。
ーー
(Reference)
(1)
Velina Kozareva, Caroline Martin, Tomas Osorno, Stephanie Rudolph, Chong Guo, Charles Vanderburg, Naeem Nadaf, Aviv Regev, Wade G. Regehr & Evan Macosko
A transcriptomic atlas of mouse cerebellar cortex comprehensively defines cell types
Nature volume 598, pages214–219 (2021)
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Author information
Author notes
These authors contributed equally: Velina Kozareva, Caroline Martin
Affiliations
Broad Institute of Harvard and MIT, Stanley Center for Psychiatric Research, Cambridge, MA, USA
Velina Kozareva, Caroline Martin, Charles Vanderburg, Naeem Nadaf, Aviv Regev & Evan Macosko
Department of Neurobiology, Harvard Medical School, Boston, MA, USA
Tomas Osorno, Stephanie Rudolph, Chong Guo & Wade G. Regehr
Department of Psychiatry, Massachusetts General Hospital, Boston, MA, USA
Evan Macosko
(2)
Witter, L. & De Zeeuw, C. I.
Regional functionality of the cerebellum.
Curr. Opin. Neurobiol. 33, 150–155 (2015).
(3)
Guo, C. et al.
Purkinje cells directly inhibit granule cells in specialized regions of the cerebellar cortex.
Neuron 91, 1330–1341 (2016).
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