自分が実施して始めてわかったことです。
- 運動
- 全身のストレッチ
- 栄養
- 空腹
- 体重
- 痛み
- パソコンワーク
これらを管理しながら生活するのは容易ではありません。
私の場合、自らが提案して、
理屈もある程度わかっている状態なので
それなりにモチベーションはでますが、
それでも生涯続けられるかわかりません。
ましてや、生命科学の専門的知識がほとんどない人が
こうしたことを医療機関の助けなしに行うこと。
これを長期間、安全に続けるとなると
相当難しいだろうと思います。
空腹の時間はやっぱり苦痛なので、
運動して、筋肉をつけながら、
体重を維持することは大変だと思います。
ただ、私一人でできる事では当然ないですが、
30年後により理想に近い形で
生涯に渡る健康のハンドブック、ガイドライン。
こうしたものができれば、
迷った時にはそれを軸に考えればいいので、
そういう意味では
ここ1か月でより健康維持が難しい
小児がんのサバイバーシップ。
健康について考える事。
それは数多くの中の出発点の一つにはなる。
このように自負はしています。
脳腫瘍を含めて、小児がんサバイバーの人が
疫学的にどれくらい肥満のリスクが
顕性疾患のない人に比べて、
治療後の年齢別で変化していくか?
それについての詳しいデータはありませんが、
顕性小児がん既往歴のある人は、
肥満にリスクが上がる可能性があります(1)。
また、治療の際に放射線治療を受けたかどうかが、
心臓血管の疾患も含めて、肥満のリスクを上げる
可能性があるかもしれません(2)。
例えば、 主にアメリカのSt. Jude Lifetime Cohort Studyでの
2,548人の平均29.9歳(24.1–37.1 years)の調査では
重篤な肥満(BMI40以上)のリスクが53倍高いこと示されています(3)。
一般的に肥満とされるBMI-30以上が37%でした(3:Fig.1)。
但し、アメリカにおいては
小児顕性疾患既往歴を含めない一般的な人の
肥満の割合もほとんどの州が30%を超える状況なので、
BMI-30以上という基準では
疫学上、リスクが高いどうかは不明です。
但し、BMI-40以上という極めて重篤な肥満に関しては
有意な差がある可能性があるとされています(3)。
小児がんサバイバー人が肥満になりやすい理由としては
以下、多因子が考えられます。
1- 治療による代謝への影響
1.1- 放射線治療(特に頭部や胸部)
頭部への放射線治療が下垂体や視床下部に影響を与え、
ホルモン分泌の異常
(成長ホルモン不足、甲状腺機能低下、性ホルモン分泌の低下)
これが起きる場合があります。
これが代謝を低下させ、肥満につながることがあります。
1.2- 化学療法
一部の化学療法薬が筋肉量を減少させ、
基礎代謝率を低下させることがあります。
また、治療中の栄養状態の変化も、代謝や体重に影響します。
2- ホルモンバランスの変化
2.1- 甲状腺機能低下症
頭頸部や胸部への放射線治療が甲状腺に影響を与え、
ホルモン分泌が低下することで肥満のリスクが高まります。
2.2- 性ホルモンの低下
性ホルモンの減少は体脂肪の増加や筋肉量の低下を引き起こし、
肥満リスクを増加させます。
3- 運動量の減少
がん治療後の疲労感や身体的制限
(例えば、心肺機能の低下や関節の障害)
これが運動能力を低下させるため、
エネルギー消費が減り肥満につながります。
4- 心理的要因
4.1- ストレスや心理的トラウマ
小児がんの治療過程やその後の生活で経験するストレスや不安が、
過食や不健康な食習慣につながることがあります。
4.2- 抑うつ症状
抑うつは活動量の減少や不健康な食事選択を引き起こしやすく、
肥満のリスク要因となります。
5- 生活習慣の変化
がん治療後、規則正しい食生活や運動習慣が保てない場合、
エネルギーバランスが崩れ、肥満のリスクが高まります。
6- 治療による筋肉量の減少
筋肉量が減少すると基礎代謝が低下し、
同じ食事量でもエネルギーが余りやすくなります。
ただ、小児がん既往歴のある人の体の症状は様々で
少なくとも一部の人が、肥満について知り、
生活習慣を見直すことで
肥満に対する内分泌系の異常も含めて
予後の状態を緩和させることができる可能性があります。
カギとなる生活習慣を以下に挙げます。
1- 運動習慣
1.1- 心肺機能の強化
運動は心拍、呼吸数を自在に自分で日常的に変化できる
数少ない人に与えられた機能です。
自分の感覚に敏感になることが大切です。
- 運動後体調が悪くなる
そのようにならない程度の
心拍、呼吸数があがる運動を
自分自身の感覚をある程度頼りにして
時間、強度、頻度を決定します。
心肺機能が上がる事で
小児がん既往歴のある人の
肥満を伴う心臓血管疾患のリスクを下げられる可能性があります。
1.2- 筋肉の強化、ストレッチ運動
今、ある全身の筋肉の質、量を上げる事を目的とします。
筋肉の質とは
- 遅筋線維(持久力)の弾力性(材料可塑性)
- 遅筋線維のミトコンドリア量、機能向上
- 遅筋線維の細胞核数、機能向上
筋肉の量とは筋線維の数です。
これらは有酸素運動によって
心拍、呼吸数が上がる運動を繰り返すことによって
向上していきます。
また、筋肉を意図的に伸ばす
ストレッチ運動を加える事で
筋組織のカルシウムを含むイオンチャンネルを増やし
より有効に筋肉を収縮、鍛えることが可能になります。
それに伴い、段階的に運動の負担も小さくなります。
ストレッチ運動のコツは
- 痛み、筋肉の伸長など感覚に敏感になる
- 痛みが強くない程度の動きを探す
- 一度な長い時間筋肉を伸ばさない
- ストレッチ介入する機会を分散させる
- ストレッチ介入する筋肉は基本、全身
理学療法士の方などの指導を受けられる環境では
筋肉の動かし方の指導を受けてももちろんいいですが、
1日に1回程度のまとまったストレッチ運動では
日常の介入としては足りません。
むしろ、数分の少しの程度を下げたストレッチ運動を
1日10回以上、こまめに行うのがいいです。
理学療法士にない患者側の利点は
痛覚、筋肉の感覚、体を動かしたときの感覚、違和感など
患者さん自身が持っている感覚は
それぞれ当然、患者さんしかわからないことです。
少なくとも私はあなたが
どういったストレッチ運動で
どれくらいの痛みを感じるかわかりません。
それは理学療法士の方も同じです。
自分の「感覚」を信じて、
痛みが全くないということはないですが、
「これくらいの痛みなら慢性痛にならない」
という程度の動き、程度を探して、
ゆっくり、慎重に、体全体を動かしていくことです。
その動かし方は、違和感を強く感じなければ、
どういった動きでもいいです。
とにかく、首から足先、指先にいたるまで
丁寧に少しずつ、1日時間を見つけて何度も
自分の感覚を信じながら動かしていきます。
1.3- 座り生活の改善
上述したこまめなストレッチ運動習慣は
座りがちの生活(Sedentary lifestyle)の改善につながります。
例えば、エコノミー症候群があります。
あれは、座った状態で非常に高度に長く動かないこと。
これが一つの原因です。
従って、顕性疾患のない方でも
パソコンなどを使ったデスクワークは
基本的に座りがちの生活になり、腰痛など
体の様々なところを痛める原因となりえます。
上記(1.2)で1日10回以上、
数分でいいので、ストレッチ運動を行うように推奨しました。
これは理学療法士の方のプログラムでは
人的資源の関係で不可能なことです。
患者さん自身が自分で逐次、行う必要があります。
ストレッチ運動を行う際には
都度、椅子から立ち上がって、
家、職場環境で体を動かすことになるので
座りがちの生活を改善することにももちろんつながります。
しっかり、適度な程度を探して
怪我することなしにストレッチ運動が習慣化すれば、
筋肉の収縮効率もあがり、
それによりBDNFによる脳の機能も向上し、
腰痛なども含めて、
体全体の慢性痛も改善する可能性があります。
もちろん、ストレス改善もあります。
基本的に1- 運動では
「自分の感覚によく耳を傾ける」ことが大切です。
怪我のリスクなしに行うことは難しいです。
「トライアンドエラー」を繰り返し、
それぞれの患者さんが自分に合った運動を
日常生活の中で(時に失敗を)楽しみながら
探していくプロセスが重要です。
初めは思っているよりも、他人と比較して
体が全然動かなくてもいいです。
ゆっくり、慎重に体を動かして
自分にとって良い程度を探していきます。
あなたが今日からそれを開始すれば、
すでにそれは好循環サイクルに一歩、
踏み入れることに少なくとも大きな違いはありません。
1.4- 不慣れな動きを探す
運動では体の動きを洗練させることが大切になります。
例えば、片足立ちのバランス運動は
おそらく運動時の捻挫などのリスクを下げると思われます。
なぜなら、片足でバランスを保つ中で
足首の柔軟な動かし方が学習できるからです。
不慣れな体の運動、バランス運動は
強力に脳の機能を高めることになります(4)。
片足立ちも含めて
自分自身で運動の仕方を発見していく形でいいと思います。
例えば、市民プールの中でも
水中は日常的ではありませんから、
色んな(不慣れな)運動をおそらく考え出すことができます。
これら運動は、小児がんサバイバーの人が
一般的に抱える問題である
- 視床下部-下垂体-副腎軸(HPA軸)
これの症状の緩和にもつながります。
睡眠、成長、食生活(食欲)、性欲、ストレス緩和など
多くの問題を解決してくれる潜在性を有します。
もちろん、この記事で問題にする
「肥満解消、適正体重維持」
これにも関わります。
2- 食事、栄養
食事、栄養は運動と並ぶくらい基本的なことで
小児がん既往歴のある人が
予後においてより健康な生活を送るうえで
考える、見直す必要のあることです。
基本的に放射線治療などで視床下部などに
損傷をおうと、食欲に関する機能が低下するので
難しさがあるのですが、
それでも、食欲に関する機能が
完全に失われるわけではありません。
運動の項目でも述べたように
- 自分の感覚(食欲感覚)
これを何よりも大切にすることです。
すなわち
- おなかが空いた
- もう満腹である
こうした自分自身のシグナルを大切にすることです。
すなわち、おなかが空いていないのに
決められた時間だから食べる。
これをできるだけ避けるということです。
また、すでに肥満の人は
- おなかが空いた
この時間をしんどいけど、少し割合として
満腹の時間よりも伸ばす必要があります。
脂肪細胞も含めて、
体を構築する細胞がエネルギー枯渇になると
グレリンなども含めて
空腹のサインを出すはずですが、
こうした空腹のサインをある程度、我慢して
食事量を少し減らしていく生活を続けないと
体重は良いように減少していかないからです。
食欲のサインを大切にするということは
視床下部-下垂体-副腎軸の機能を
より日常生活の中で
自然に回復していくことにもつながります。
確かにおなかが空いたというシグナルを
ずっと続けていると摂食障害のリスクもありますが、
自分で感覚を信じながら
トライアンドエラーで適度を探していく必要があります。
これは、運動と同じことが言えます。
あなた自身の感覚は
医師、医療スタッフ、私
誰もが当たり前ですが知りえないものです。
あなたの感覚は、あなたのものです。
従って、運動、食事に関しても
ヒトからあーしなさい、こーしなさい
ではなくて、
自分の中で痛み、空腹の苦痛などと相談しながら
自分を信じて適度を探していくことです。
それはあなた自身の自立(自律)した生活力にもつながります。
従って、
私もあなた(患者さん、お子さん)の
感覚を直接知ることができないので、
運動、栄養に関して
何をどれくらい食べるなど
具体的かつ細かいことは言えません。
ある程度、抽象的なことしかいえません。
3- 呼吸、肺機能
呼吸というのは当たり前すぎて
多くの人が日常生活の中で意識しないことですが、
運動、循環器、脳神経系の健康を考えるうえで
一つ大切なことです。
深呼吸をすれば、横隔膜が大きく動くので
呼吸機能においてカギを握る
横隔膜筋を鍛えることができます。
また、肺胞、葉、肺全体を大きく動かすことで
肺組織の弾性や毛細血管網を変えることができます。
従って、少し息を止めて、
酸素需要を適度に上げた状態で深呼吸をする。
いつでも、どこでもできる
こうした意識的な呼吸への介入は
運動、食事と並んで基本的な事の中で大切なことです。
4- まとめ
現在人を悩ませる痛み(Pain)と同様に
肥満も現代病の一つです(5,6)。
食事制限、薬というところに目を向けがちですが、
(全身)運動、呼吸なども含めて
それぞれの方が与えられた
頭から、指先、足先に渡る全身で
こういった問題を解決することを考えます。
そのためには、人が動物として与えられた
全身が持つ感覚を大切にしながら、
自分の中で健康的な生活を最適化、定義していくこと。
それが求められます。
その過程を楽しめばいい。
このことが言えます。
例えば、
私はバランス感覚が悪いです。
電車で揺さぶられるとつり革を持っていないと
すぐにバランスが崩れてしまいます。
それを若い時からずっと悩んでいましたが、
「運動としてできないことがチャンス」でもあります。
従って、眼を閉じて片足でたつ。
眼を閉じて片足でストレッチ、運動する。
そうするとすぐにバランスを崩しますが、
そうしたなれない動きを悲観するのではなく、
脳への学習の機会として
自分の物差しをもって楽しむということです。
ヒトと能力を比べて、優れている、劣っているではなくて
自分の中での基準、適度、改善を
自分の感覚を信じて探していく、楽しんでいく作業です。
基本的に肥満の中で問題となるのは
BMIの値そのものだけではなく、
どれだけ内臓などリスクが高い領域の
脂肪細胞が肥大化しているか?です。
脂肪細胞は最大で10倍程度体積を上げられるので、
それは、脂肪細胞が同じでも
大きく脂質量を体の中で変え、
それに伴い体重増加を可能にすることを示します。
肥大化した脂肪細胞のうち中性脂肪(トリグリセリド)は
90~95% に達すると考えられています。
従って、すでに肥満を呈している人が
適正体重に落としていく物質的作業として必要なことは
この蓄積した中性脂肪を分解、排出することを考えます。
この中性脂肪はエネルギーの過剰な蓄積。
これに変わりないですから、
そのエネルギーを他の組織のエネルギー源として
利用して、1つ1つの脂肪細胞から
この中性脂肪を体の適応の中で減らしていく作業が必要です。
ただ、ことはそんなに単純ではありません。
空腹になると食事摂取の際、
体の適応して脂肪を蓄積しやすくなることと、
脂肪細胞から分泌されるレプチン(満腹ホルモン)が
過剰になることで、
食事をしたときの満腹の感覚が鈍り、
必要以上の食事、エネルギー摂取をするリスクが高まります。
従って、場合によれば、
薬剤、医療介入が必要です。
しかし、そうであっても
日常の食生活を自分の感覚と共に
永続的に見直す必要があります。
基本的に脂肪細胞の中性脂肪を減らしてく際には
上述した運動習慣が大切になりますが、
しかし、運動によって
骨格筋に対して、脂肪細胞の中性脂肪が
エネルギー源としてどういったプロセス、条件、時間で
利用されていくかの詳しい理解が必要となります。
中性脂肪からエネルギー源への変換プロセス(8)
1- リパーゼによる分解
脂肪細胞内で、ホルモン感受性リパーゼ(HSL)や
モノアシルグリセリドリパーゼ(MGL)がトリグリセリドを分解し、
脂肪酸とグリセロールに変換します。
2- 血流への放出
分解された脂肪酸は血液中に放出され、
アルブミンに結合して骨格筋に運ばれます。
3- 筋細胞での取り込み
骨格筋細胞は脂肪酸を取り込み、
細胞内のミトコンドリアで
β酸化を経てエネルギー(ATP)を生成します。
骨格筋は酸素が十分ある状態(有酸素運動時)に
脂肪酸を優先して利用します。
従って、継続的に運動を行う有酸素運動が有効です。
しかし、
グリコーゲン(炭水化物)に比べて脂肪酸は
エネルギー供給に時間がかかります。
例えば、グリコーゲンは
無酸素解糖: 数秒以内(最大30秒程度の短時間でピーク)。
有酸素代謝: 数十秒で開始。
一方、脂肪酸は
10~20分以上もかかってしまいます(Open AI)。
もしくは数分(Search Labs | AI )。
おそらく血中の循環では
糖の摂取と差が出ないはずなので、
脂肪細胞がエネルギー不足の信号を受け取って、
脂肪酸に分解し、血中に放出するまでに
一定の時間がかかるということだと思われます。
特に肥大した細胞は
ほとんどが中性脂肪で覆われているため
その中で細胞の機能を発揮し、
脂肪酸に分解するまでに時間がかかるかもしれません。
なぜなら、アドレナリンなど
低血糖時に放出されるホルモン感受性のある
脂肪分解酵素を
アドレナリンの信号を受けて
脂肪細胞で遺伝子的な作用で放出させる必要がありますが(11)。
細胞膜から距離があったり、
中性脂肪で多く覆われていると
それに対するシグナル速度が遅くなる。
このことは十分に考えられるからです。
もし、そうであるとしたら
肥大化した脂肪組織のほうが
低血糖を受けて脂肪酸が骨格筋に放出するまでに
時間を要する可能性もあり、
中性脂肪の絶対量が多いことで
分解される量、供給されるエネルギーが多くなることで
供給が亢進される(かもしれない)作用と
拮抗する可能性があります。
このことから運動してエネルギー不足に感じたときに
炭水化物、糖を摂ると、
有効の脂肪細胞の中性脂肪を骨格筋のエネルギー源として
利用できず、
有酸素運動による体重の減少は期待できません。
従って、
運動後の骨格筋の合成、修復の機会も合わせて、
運動中、運動後に感じる空腹感を
あまり満たさない状態で長く維持する必要があります。
これには一定のリスクを伴いますが、
運動して脂肪組織を減らすための条件として
時間をかけてエネルギー供給しないといけないですから
どうしても必要な事となります。
これは安静時にも言えます。
エネルギー不足の状態をある程度、長くしておかないと
脂肪組織の脂肪酸は分解して
それを細胞のエネルギー源として利用してくれません。
ただ、運動の際、エネルギー不足を長くとると
筋肉組織の崩壊にもつながるため、
食欲などの感覚も含めて考えると
脂肪組織を有効に減らしていくことは難しさもあります。
一つの提案としては
筋肉の修復に関わる
脂質の少ないたんぱく質を特に運動後に適量摂り、
炭水化物、糖を減らして、
脂肪酸を有効に利用する条件を考えます。
基本的に適正体重維持という観点において
筋肉量、体脂肪率、BMIの目安は
1- 筋肉量
男性: 40~45%
女性: 30~35%
2- 体脂肪率
男性: 14~24%
女性: 21~31%
3- BMI
普通体重 18.5~24.9
肥満(1度) 25.0~29.9
おおよそこれくらいです。
筋肉量を多めという観点では
BMI 23-25くらいがいいのではないでしょうか?
従って、脂肪を減らすといっても
ある程度の脂肪量は必要ということです。
私は現時点において少なくとも
標準的な体の組成、重さは
少なくとも健康を阻害しないと考えています。
脂肪細胞から分解された脂肪酸がエネルギーとして供給されるとき、
人は以下の感覚を経験することがあります:
1- 空腹感(エネルギー不足の信号)
2- 低血糖症状(だるさ、集中力低下、手足の震え)
3- エネルギー不足感(特に運動中)
4- 身体の疲労感
(脂肪酸からのエネルギー利用が炭水化物利用より遅いため)
血糖値が下がると体の適応として
アドレナリンとノルアドレナリンを出して
肝臓からグリコーゲンを分解させて
血糖値を上昇させようとします(9)。
中性脂肪の分解は
hormone-sensitive lipaseという脂肪分解酵素によって生じ
これがアドレナリンによって駆動される可能性があります(10)。
従って、
脂肪組織に対して中性脂肪から
脂肪酸に分解されるプロセスでは
空腹、エネルギー不足によって血糖値が下がり、
アドレナリンが出ている状態ともいえるので
肝臓から補償的なプロセスが働くとはいえ、
低血糖の症状がある程度出ても不思議ではありません。
これらの感覚は、体がエネルギー不足を補うために
脂肪酸を利用しているサインであると捉えることができます(Open AI)。ここの辺のバランスは、はっきりわかっていません。
しかしながら、
体の予備的な脂肪組織が使われるというのは
一種の緊急事態ではあるので
体にとって心地よい感覚は一般的には伴わない
と考えるが自然です。
従って、
一気に脂肪組織を減らすという介入は
こうした感覚を考慮すると好ましくありません。
こうした感覚を分散しながら
時間をかけてゆっくり減らしていく必要があります。
ゆえに、脂肪組織の分解、肥満の解消は
「決して楽ではない」ということです。
このことから
未然に肥満を予防すること
あるいは肥満を重度化させないこと
これは後に肥満を解消することの苦しみを
考慮すると必要なことです。
運動したからと言って
楽に脂肪組織を減らせるわけではありません。
ただ、時間をかけて
しっかり、上で述べたような特徴を考慮して
適切なエネルギー、栄養補給のもと実践していけば、
こうした苦痛は時間で薄まることも考えられます。
一つ、お伝えできる方法としては
脂肪が分解しているときには
低血糖、空腹の苦痛がありますが、
脳神経系は循環器のめぐりが良くなって
良く働くということもあります。
従って、学者の方の中には
朝食だけ食べて、あとは食べないという方もいます。
これは脳のパフォーマンスという観点で、
その人にとってそれがあっているからです。
極端な食事制限はおすすめできませんが、
基本的に肥満を解消するためには
ある程度の時間の空腹感を我慢する必要があるので
そうしたときに
逆に頭脳系は比較的さえている。
精神状態は安定している。
日中眠くない。
このように感じることができれば、
その感覚を自覚、大切にすることによって
あるいは脳を使う仕事、作業をすることで
少しですが楽に空腹感と付き合うことができます。
無理はいけませんが、
こうしたことも自分の感覚の中での
トライアンドエラーです。
リスクのない選択肢はありません。
最近は子供もBMI-25を上回る過体重の割合が
世界的に増えています。
低中所得国でも例外ではありません。
子供は成長期で基本的には太りにくいはずですが、
こうした事態が生じていることは由々しきことです。
世界の過体重で未成年の割合が7.5%を
男性、女性両方下回っている国は非常に限られています。
それを実現している代表的な国は
インド、サウジアラビアです。
日本、韓国もこの基準を満たしません。
日本は女性では7.5%を下回っていますが、
男性は7.5-15%となっています。
高所得国の中ではアメリカが深刻です。
特に女性の過体重の割合が37.5%以上です(5:Fig.1)。
こういった肥満が増えている背景には
- 運動不足
- 過剰なカロリー摂取
これらが挙げられますが、
今の現代社会で普通に生活していると
自然とそうした肥満に向かう生活に誘導されるということです。
例えば、
私は子供のパソコン教育が重要である。
このように言いましたが、
パソコンは基本的には机に座って作業することが
立ってするよりもやりやすいですし、
基本的に動かしているのは指先だけです。
こうした教育を促進することは
適切に運動、もっといえば動くことそのものを
子供に対して適切に機会を設けないと
子供の肥満に伴う心身の不健康につながる可能性があります。
また、一方で、食生活に関しては
人はカロリーを摂れる食事が
当然、種の保存の観点から快楽であるため、
手軽に便利にそして美味しい飲食物が
日本をはじめ、先進国に安く流通していることです。
例えば、
ヒトが加工している食材のほうが
食中毒のリスクも少なく、
手軽に、安く食べることができます。
スマートフォンの普及も関係しているかもしれません。
こうした一般的な社会状況は
当然、小児がん罹患歴のある人も同じですから、
さらに体重管理という点で
ハンディキャップを抱えているわけですから
肥満を解消しながら、健康的な生活を送る。
ここに大きな難しさがあります。
今、ここである種、偉そうに書いているわけですが
かくいう私も、20代後半から
基本的に過体重で過ごしてきました。
今、肥満は解消していますが、
それでも、非常に体重の管理に気を使っています。
そうしないと、また過体重、肥満に逆戻りです。
一度、
肥満を経験した人はそうでない人に比べて
おそらく一時的に解消したとしても
肥満状態に戻りやすいからです。
本当に、すぐに体重が増える状況です。
だからこそ、
世界的にこれだけ肥満が増えているということです。
比較的に日本、韓国は
飽食、ホワイトワークの世の中において
うまくこの肥満問題と付き合っているほうだと思われます。
特に、日本の女性はそうです。
基本的に、肥満というのは「暇、退屈」も関係すると思います(7)。
手持ち無沙汰、すなわちすることがないから
何か食べよう、、、
そういった欲求、空腹感が強いと
よりそうした摂食行動が容易になります。
空腹感と長く付き合うための工夫があります。
例えば、
空腹感を感じたときに、
日常的な食材などの買い物を徒歩でいく。
歩いているときには運動、作業をしていますから、
強制的に摂食行動は避けられますし、
歩く、買い物行くという目的があることで
自分が空腹であることを忘れることもあります。
自分の関心のある事、好きな事を
空腹のときにすることです。
特に、大阪大学の大学生、職員の方や
この大学を目指す学生さんなど
勉強がもともと得意な人は、
空腹のときにより集中できる能動的な様式で
勉強、知的作業をすることもおすすめです。
なぜなら、空腹のときのほうが
おそらく多くの人の頭が冴えるからです。
そうすると空腹の時間が1時間、2時間と伸びます。
このように空腹の時間とうまく
自分の行動、習慣を利用しながら
付き合うことができたら、
例えば、大人のヒトであれば、
ヒト、配偶者との会食など
あまり、食事制限を考えたくない場で
ついつい食べ過ぎても、
1人のコントロールができる時間に
しっかり、空腹時間を作って埋め合わせすれば、
体重制御の難しさも緩和します。
若い女性とかでも、
体重をうまく制御できている人は
こうした調整をうまく日常生活で取り入れています。
例えば、
夜しっかり美味しいものを食べたいから
昼はすごく軽めにしています。
こういったことがあります。
そうであれば、
人と食べるときには気にしたくないから
自分一人の時には食事制限します。
こういった塩梅も成り立ちます。
一方で、関心の持てる事を作ることは
年齢関わらず、肥満予防のために大事なことです。
その関心は、実は
心身の健康とも密接に関わります。
すなわち、心身が健康であると
関心が持てることも増えてくるということです。
例えば、私のように40代半ばのひとで
以前は野球をしていたけど、
肩、膝などの故障、体が年齢と共に動かなくなって
野球をするのが好きだけどやめている。
こういったことは
自分の大切な趣味を一つ失ったと等価です。
しかし、
非常にこまめなストレッチ運動なども含めて
運動習慣を作れば、
再び、完全ではなくても野球ができるかもしれません。
そうすると若いころに楽しんでいた
趣味が1つ復活することになります。
中年、高齢になっても中程度の運動ができる。
このような心身の健康があると
それだけ関心の持てる幅も広がるということです。
これは、人生を豊かにするし、
肥満の予防にもなります。
人生、80年あるわけですから、
80歳になっても心身が健康で
体が良く動くということは、
トータルとして脳神経系の適応によって
必ずしも幸せには感じないですが、
全体としてみたときのウェルビーイングにつながります。
これは、おそらく今後30年で実現可能です。
なぜなら、私は
この1次評価の取り組みで
主に、小児脳腫瘍についての治療を考えますが、
その中のサバイバーシップを考えるにあたり、
より一般的な健康についての定義を試みています。
この排他的な取り組みは
調査期間として1か月も要していません。
その一つの理由は科学論文もありますが、
Open AIなどの人工知能もあります。
多くの健康関心のある人が
今後、30年でラージ言語モデルなども利用しながら、
再度、健康について定義していけば、
また、それを自分自身の生活の中で
実験的にためしていけば、
おそらく、今まで以上のことがわかります。
そうすると今、10代、20代、
あるいはこれから生まれる人は、
「若いうちにいろいろ楽しいことしなよ。」
「体が動かなくなってくるから。」
このようなアドバイスは成立しなくなります。
すなわち
「人生、80年全体。よい苦しみ方をすれば
まあまあ体も動くし、楽しめるよ。」
ということが成立する可能性があるということです。
上述したように肥大した脂肪組織の90%以上は
トリグリセライド(中性脂肪)ですが、
これは肝臓、筋肉、膵臓にも蓄積します(5)。
肝臓ではそうした状態を脂肪肝と呼びます。
低血糖になると肝臓から中性脂肪が分解されて
糖の材料となるグリセロールが作られます。
これで、血糖値を整える補償的作用が成立します。
しかし、日常、空腹を経験せずに
すなわち血糖値を下げずに食事をしていると
こうした肝臓からの中性脂肪の排出機会を奪うことになることと
食事から一定、肝臓へ中性脂肪が運ばれるため
肝臓の脂質量は多くなります。
従って、非アルコール性の脂肪肝は
- 座りがちな生活(パソコン仕事)
- おなかを空いていなくても食べる(飽食)
- 運動不足
これらが密接にかかわる
私も含めた現代人が抱えた
生活習慣病の一つといえます(12)。
脂肪肝を解決するためには
肝臓から脂肪を抜く必要がありますから、
運動、空腹などによって
定期的に頻繁に低血糖にすることで
肝臓の血糖値調整機能を適切に刺激して
肝臓の中性脂肪をグリセロールと脂肪酸に
分解させないといけません。
肝臓の脂肪の恒常性、ホメオスタシスのためには
排出機会を定期的に用意する必要があるので
特に空腹感を経験することが大切です。
このライフスタイル介入は
基本的に脂肪組織を退縮させることと
戦略は同じです。
すなわち、運動による介入も
有酸素運動で、運動後におなかが空いたからといって
炭水化物、糖を多く摂ると効果が半減します。
上述したように空腹のサインがいわば
肝臓から脂肪を抜くチャンスでもあるので
脂肪肝の人は、
「今、肝臓から脂肪が抜けているんだ。」
このように思って、空腹をある程度我慢する必要があります。
ただ、あまり、まじめに急ぐと
摂食障害のリスクや低血糖で体調が悪くなることもあるので
自分の感覚を信じて、適度を探すことです。
これもトライアンドエラーです。
基本的に肥満解消、適正体重維持の本質的なことは
脂肪細胞のマネジメントに一つ収束します。
例えば、BMIが26というと
日本の基準では肥満(1度)ですが、
筋肉量が非常に多く、体脂肪率が低い場合には
非常に健康的と判断することができます。
筋肉量は運動のところで定義したので
ここで適正体重を考えるにあたっては
脂肪細胞に焦点を当てる事にします。
基本的に
- 脂肪細胞を減らす
- 脂肪細胞を小さくする
- リスクの高いところに脂肪細胞をつけない
- 細胞に蓄積した中性脂肪を落とす(肝臓、骨格筋、膵臓)
これらがあります。
ただ、より正確には適正レベルに落とすということです。
従って、ゼロにするわけではない。
このことは注意しておく必要があります。
カロリー過多になると、脂肪細胞では
- 肥大(Hypertrophy)
- 新生(Hyperplasia)
これら両方が生じます(28)。
これらはともに体の正味のトリグリセライド(中性脂肪)。
これを増やすことに貢献します。
肥大(Hypertrophy):
既存の脂肪細胞が中性脂肪を蓄えることで大きくなります。
これは、脂肪組織がエネルギーを貯蔵する初期の段階で起こります。
上述したように脂肪細胞は10倍程度肥大化でき、
肥大化した脂肪細胞の90%以上は中性脂肪となります。
新生(Hyperplasia):
脂肪細胞が一定の大きさに達すると、
身体は脂肪細胞の数を増やす(分裂や新たな細胞を作り出す)ことで、
追加の中性脂肪を貯蔵する能力を拡張します。
このプロセスは、特に肥満が進行する際に顕著です。
従って、
中性脂肪が主に食生活、運動不足によって
恒常的に供給過多となると
脂肪細胞が肥大化し、一定割合
脂肪細胞は分裂して、細胞数が増えます。
それによって、脂肪の貯蔵能力が増加します。
脂肪細胞の寿命は8-10年です(13)。
従って、一度増えた脂肪細胞は容易には細胞死しないので
私のように体重超過を経験すると
体重減少してトリグリセライドを減らしたとしても
脂肪細胞の細胞数は大きくは減少せず、
細胞を小さくするだけです。
また、過食、運動不足によって脂肪が供給されると
容易に脂肪細胞は肥大化し、また体重超過を経験します。
これを「Adipocytes memory」と呼びます。
こうしたことは少なくともマウスで確認されています(14)。
従って、脂肪組織が肥大化すると細胞数が増えますから、
一度、肥満を経験して、細胞数が増えると
比較的容易にリバウンドしてしまいます。
このことから
今、若い人、中年の人において
肥満を経験したことがない人は、
体重を適正に維持することはとても大切です。
また、
子供の肥満が増えていますが(5)、
子供の時にも肥満を経験すると
その後の人生で脂肪細胞が増えていますから、
肥満を経験しやすくなります。
肥満を経験した人も
肥満には程度がありますから、
今以上の重度な肥満を経験しないように
注意する必要があります。
また、10年、20年と適正体重を維持すれば
喫煙習慣後の禁煙における呼吸器組織の回復と同じように
脂肪組織の代謝回転(ターンオーバー)によって
脂肪細胞数は適正に制御され、減少し
その体形を維持しやすくなります。
日本でも子供を含めて
特に男性が過体重の割合が増えています。
食文化の変化なども起因しています。
私も含めて、飲酒習慣もあります。
飲酒は適度であれば、循環器系へのメリットが
ある可能性があります。
脳神経系も悪いとは限りません。
美味しい料理と適度なお酒はやめる必要はない。
このように思われますが、
脂肪肝、過体重など一定の病理のある人は、
飲酒の際に料理を減らすか
飲酒以外の時に食べる量を減らすか
あるいは、運動量を増やすか
いずれかの生活習慣の改善が必要です。
他方で、
伝統的な和食(日本食)などの価値。
これを見直して、保護して(守るべきもの)、
適正体重をしっかり維持することは非常に大切です。
それは当然
小児がんサバイバーの人にも言えることです。
基本的に体重維持のためには
体重計に多くのり、計測することが良いです。
体重も水分量などによって変化するので
1日1日の体重の数字に
一喜一憂する必要はありませんが、
体重が明らかにドリフトしながら増えていっていることに
早く気付くためには
日常的に計測することが重要です。
上述したように脂肪細胞が増えると
メモリー効果があり、太りやすい体になる。
このような可能性があるからです。
上述したように低血糖になった適応して
体に貯蔵されているトリグリセライド(中性脂肪)が
糖の元となるグリセロールと脂肪酸に分解し、
グリセロールにより血糖値が調整されて
脂肪酸が他の細胞のエネルギー源となります。
従って、
脂肪組織、肝臓、すい臓、骨格筋に貯蔵された
脂肪酸は体が低血糖になったときに
任意の割合で貯蔵されたトリグリセライドが利用されることになります。
このことは、
日常で空腹状態や
朝起きたときなど食事間隔があいて
低血糖になっている状態において
その血糖値の調整手段とエネルギー供給の手段として
体に貯蔵されたトリグリセライドが利用されることですから
まさに、こうした状態のときに
ゆっくり脂肪組織が退縮しているということです。
他方で、
脂肪肝などの解消は
脂肪組織が当然、多くあれば、
空腹になったときに、脂肪組織も利用されるわけですから
相対的に肝臓から排出される中性脂肪量は
脂肪組織のそれも利用されることで
脂肪組織が少ない場合に比べて、少ない可能性があります。
従って、
脂肪組織が多く体重過多になっていて
さらに脂肪肝の診断が出ている場合には
じっくり減量していく必要があります。
これはすでに医療機関の指導でそうなっていることです。
しかし、減量する目的、背景としては
上述したようなことがいえます。
脂肪細胞は骨格筋の細胞と同様に
体の循環器を通じて様々な細胞に影響を与えます。
脂肪細胞が放出する内分泌物質は以下です。
5種類のアディポカイン
- レプチン、
- アディポネクチン、
- ケメリン
- アペリン
- ビスファチン
2種類のリポカイン
- パルミトレイン酸
- リゾホスファチジン酸
脂肪組織が多くなると循環器中のレプチン濃度。
これが慢性的に高くなります。
血中のレプチンが増えると
細胞の適応として、過剰なレプチンの影響を減らそうと
細胞のレプチン受容体の発現を低下させます。
これがレプチン抵抗性です。
レプチンは海馬のシナプス形成にも関わっています(15)。
従って、レプチン抵抗性が生じると
脳の記憶、学習に関わる海馬の
レプチン依存的な神経形成に異常が出ます。
逆に言うと
空腹、満腹を日常的に適度に経験することで
空腹のときにレプチン濃度が低下し、
満腹の時にレプチン濃度が上昇します。
通常
標準体重にある人が満腹の時に放出するレプチン量は
5–15 ng/mL
これくらいであるとされています。
しかも、その濃度は一時的です。
一方で
肥満時では、これが常時30ng/mL以上。
重度では100ng/mL以上になることがあります。
標準体重にある人が空腹のときには
レプチン量が1–5 ng/mL。
これくらいに下がります。
一般的に体はこうした「変動」が大切です。
レプチン量が低下すると、体の適応として
レプチン感受性をレプチン受容体を亢進させてあげようとします。
その状態で、一時的に満腹を経験し
レプチンが上昇すると
海馬のレプチン受容体が良く作用し、
シナプス形成をします。
従って、
- おなかを空かせる
- しっかり食べる
この日常的なサイクルは非常に大切となります。
レプチンは体の各細胞には必要な物質です。
現代社会では肥満に伴い多くなりがちですが、
脂肪細胞が減りすぎて、レプチン量が不足することも
細胞にとっては問題となります。
以下、レプチンが各臓器に及ぼす
ポジティブな影響の概略を示します。
これは「適量」作用している場合です。
1- 心臓(Cardiovascular System)
レプチン感受性が高いと、
血管の拡張を促進し、血圧の調整に寄与します(16)。
2- 腎臓(Kidneys)
レプチンは腎臓でナトリウム排泄を調整し、
体液バランスを維持します。
3- 肺(Lungs)
レプチン感受性が正常な場合、
炎症抑制作用を通じて肺の保護に寄与することがあります。
4- 肝臓(Liver)
レプチンは脂肪分解を促し、
肝臓内の脂肪蓄積を減少させます。
5- 腸・胃(Gut and Stomach)
レプチンは腸管のバリア機能をサポートし、
腸内細菌のバランスを整える可能性があります。
6- 骨格筋(Skeletal Muscle)
レプチンは筋肉細胞のエネルギー代謝を向上させ、
脂肪酸の利用を促進します。
7- 骨(Bones)
レプチンは骨の成長やリモデリングを調整します。
従って、適度な脂肪組織のもと、
日々、空腹状態と満腹状態の変動を
個人に合わせて適度に経験させることによって
主に脂肪組織から放出される
アディポカインの一つであるレプチンは
上述した様々な臓器、組織に影響を与えます。
レプチンと異なり、アディポネクチンは
白色脂肪組織から放出されますが、
肥満や2型糖尿病の患者さんでは
分泌量が低下します(17)。
アディポネクチンもレプチンと同様に
神経系に対して食欲の機能に働きかけます。
具体的にはPOMCニューロンを活性化させ(18)
食欲を抑制させます。
活性化されたPOMCニューロンは、
交感神経系を介してエネルギー消費を
増加させる作用を持っています。
これにより、脂肪の分解や体温の上昇が促進され、
全体的なエネルギーバランスが調整されます。
従って、
アディポネクチンの作用が正常に機能することで、
過剰な食事摂取や脂肪の蓄積が抑えられ、
肥満やインスリン抵抗性などの
代謝障害のリスクが低下する可能性があります。
ケメリン(Chemierin)は炎症性に関わりますが、
BMIと血中濃度が正の相関があるため
肥満の人ではケメリン濃度が高まっています(19)。
従って、適正な血中濃度の変動では
組織の抗炎症性の効果があるのかもしれません。
アペリン(apelin)はアディポカインと機能が類似し、
抗炎症性と神経保護効果(20)があるかもしれません。
従って、脂肪細胞、中性脂肪が過剰な場合、
アぺリン濃度が顕著に低下したことが
子供のケースで確認されています(21)。
アぺリンを投与することで
血中中性脂肪量が減少したことから(22)、
アぺリンは体が備えた脂肪蓄積抑制系機能である。
このように捉えることができます。
このようなアディポネクチン、アぺリンは
脂肪組織から放出され、
神経保護効果もあるため、
適量の脂肪組織の重要性を示唆するものです。
こうした適正な脂肪組織の
抑制系内分泌物質を機能させるためには
脂肪組織を適正にし、肥大化、増加させないことが大切です。
従って、一般的に定められた
標準的な脂肪率であれば、
その脂肪は体にとってメリットをもたらす可能性があります。
より細かく言うと
アディポネクチンやアぺリンは
中性脂肪分解機能があります。
それぞれの脂肪組織の細胞に中性脂肪が蓄積されると
これらのたんぱく質の発現が
脂肪細胞の細胞核で高まり、脂肪を分解しようとします。
しかし、その中性脂肪があまりにも多くなってくると
これらの遺伝子は過剰に亢進されるため
遺伝子保護機能としての
エピジェネティック因子による抑制や
構造が開き、酸化ストレスなどで
変異が入るリスクが高まります。
実際に因果関係はわかりませんが
アディポネクチン遺伝子(ADIPOQ)の変異が
肥満初期と関連があることが示されています(23)。
肥大化した、
すなわち脂肪酸が蓄積された肥満細胞では
細胞核の遺伝子構造に大きな改変が入っている可能性があり、
そうした肥満細胞は
ライフスタイルの改変によって
中性脂肪量が減っても、
一旦、崩れた遺伝子構造が完全には回復しない。
このような可能性があります。
従って、中性脂肪がまた蓄積されると
脂肪組織が本来持つ
アディポネクチンやアぺリンなどの
脂肪分解機能は抑制されたままかもしれません。
これも「Adipocyte memory」これを一部説明します。
すなわち、容易に中性脂肪は
肥大化を過去経験した肥満細胞では
再度、蓄積されるということです。
これはすなわち「太りやすい」ということです。
従って、脂肪細胞には数、大きさ。
これ以外に細胞の機能としての質があります。
質の悪い脂肪細胞は、
中性脂肪分解効率が低いため、
エネルギー不足になっても
該当する脂肪細胞のトリグリセライドが
グリセロールと脂肪酸に分解されるまでに
時間がかかってしまいます。
一般的に
肝臓は物質の代謝を担う細胞で再生能力も高いので
肝細胞に蓄積された中性脂肪の分解能力は
脂肪細胞に比べて高いと考えて自然ですし、
脂肪細胞のように大きく肥大化しないので
細胞1つ1つの中性脂肪の許容容量も限定的です。
従って、
肥満により脂肪肝になり、
生活習慣介入で減量していったとき、
肝臓の中性脂肪から優先的に減少していく。
このように考えられます。
従って、脂肪肝は減量すれば
比較的迅速に回復し、肝機能もそれに応じて
完全ではなくても正常化するかもしれません。
実際に10%体重を減少させるだけでも
肝臓の機能を回復させるには十分かもしれない
という見解も出されています(25)。
しかし、
肥大化した脂肪細胞は
簡単には中性脂肪は分解しません。
特に男性の場合は、
腹部に多くの脂肪細胞が蓄積する傾向が
特に私のような中年以降では生じます。
「ビール腹」なとども呼ばれます。
私も体重が標準体重に戻っても
おなか周りの脂肪だけはある程度残っています。
いくつかの素因はあると思いますが、
一つは上述したように
凝集して組織化して、肥大化すると
脂肪細胞の質が低下することです。
これによって減量しても
この部分、細胞の中性脂肪はなかなか減少しません。
ただ、おなかは腹部に力をいれることによって
「ひっこめる」ことができます。
こうした運動を「ドローイン運動」と呼びます(24)。
これにより、筋肉や血管循環を改善できる可能性があるし
おなか周りの脂肪組織に
一定の機械的ストレスを与えることで
脂肪細胞の形質を変える事ができるかもしれません。
脂肪の分解を活性化できる可能性がありますが、
細胞骨格が再編したり、
炎症反応を誘導したり
分化特性を変えたり(場合によれば増える)、
これらが生じる可能性があり、
必ずしも脂肪組織の退縮、形質改善に効果があるか?
それはわかりませんが、
ドローイン運動は上述したように
自発的な力が必要ですから
腹部の筋肉を鍛えられますので
単に脂肪細胞単独に力を与えるときに
考えられるデメリットが生じるかはわかりません。
一方で、
重度の肥満の人を治療するにあたっては
脂肪細胞の
- 量が多い
- 大きい
- 脂肪分解能が低い
これらが重複している可能性があり、
改善することはかなり難しさがあります。
Glucagon-like peptide-1 (GLP-1)である
Semaglutideによって(週1回の投与)
1年後に16%程度の体重減少が
確認されたことが示されています(26)。
これは
血糖値を上昇させるグルカゴンを抑制し、
インスリン受容体発現を亢進させ、
インスリン感受性を向上させる働きがあります。
従って、食事を制御すれば、
低血糖になることが期待され、
それによって脂肪が分解される可能性があります。
また、同時に脂肪分解の効果がある
一方で、肥満時に減少する
- アディポネクチン
- アぺリン
これらを投与することによって効果があるかもしれません。
但し、遺伝子的に作用させない場合、
常時、投与する可能性があるかもしれません。
一方で、
アディポネクチンに構造が類似した
食品に含まれるオスモチンがあります。
これはトマト、じゃがいもなどに含まれていますが、
これらがアディポネクチンと同じような作用があるか?
それについても焦点を当てる価値がありますが、
まだ、(特に臨床での)科学的根拠が不足している状態です(27)。
ただ、もし、オスモチンが
アディポネクチン同様の脂肪分解効果があるとすると
食品からとれるので、
常時、カロリーを制御しながら
食習慣に取り入れることができます。
サプリメントもあります。
脂肪組織は、筋組織と同様に
ライフスタイルによって
組織の大きさを大人になっても劇的に変えることができます。
今まで、人類の歴史で、
これほどまで飽食の時代はおそらくなかったと思われるので
ずっと長い間、人類が顕性の肥満を経験してきた
わけではないと思われますが、
筋組織に関しては、特に男性に関しては
海、陸で狩猟をするときに
あるいは住居の移動で
頻繁に筋肉を使った可能性があるので
発達させていたかもしれません。
例えば、Open AIの回答では
狩猟採取の時代の人類の
脂肪率は約10〜15%で
筋組織は現代人の1.5〜2倍あったとされています。
脂肪組織は肥大させるためではなくて
食料が安定にとれない時代の飢餓に耐えるための
人類の適応であったと考えられます。
これらは骨や断片的なDNA分析を基にされています。
但し、こういった体の組成が
高齢期を含めて現代人にとって
最適かどうかはわかりません。
この脂肪細胞は非常に大きくなりますから
ここから放出される物質の
体全体への影響は大きいはずです。
上述したようにレプチンがその代表ですが、
それ以外にも
遺伝子の転写を変えるmiRNAが
脂肪細胞から細胞外小胞を通じて放出されれば、
その量は多くなるため、
レプチンと同様に
体全体に与える遺伝子的影響は大きい。
そのように考えても違和感はありません。
脂肪組織は腹部だけではなく、内臓にも付着します。
(28:Fig.1b)を見ると
心臓の周りにも付着する可能性があります。
心臓の動きは非常に精密に調整されているため
心筋の周りにこうした脂肪組織がつくと
組織としての機械的特性が変化するために
場合によって、心房細動などのリスクを伴うかもしれません(29)。
細胞外マトリックスなどのリモデリングも生じますが(28)、
脂肪細胞は比較的柔らかいのですが、
伸長後、元に戻る力が弱いです。
どういった柔らかい物質でも付加的に表面に形成されれば
物質を変形させるために必要な力は大きくなるので
それにより硬くなり、
かつ、筋組織の重要な伸長後の圧縮特性が下がります。
このように心臓に脂肪組織が蓄積することがありますが、
そもそもなぜ、臓器に脂肪細胞が蓄積するか?
その経路を考えることが重要です。
脂肪細胞の前駆細胞は間葉系幹細胞です。
間葉系幹細胞は組織の間質にありますから、
特定のシグナルを受けると
間葉系幹細胞は脂肪細胞に分化します。
その特定のシグナルの一つが
Peroxisome proliferator-activated receptor γ
(PPARγ)
これです(30)。
これはインスリン感受性を高める受容体で
血中インスリン濃度が上がると亢進されやすいので
すなわち食事により血糖値が上がると
臓器にある間葉系幹細胞は脂肪細胞に分化しやすいです。
血糖値は血中の糖の濃度ですから
糖が過剰になりやすいところの間葉系幹細胞が
脂肪組織に分化しやすいということと
脂肪細胞に分化するためには
組成として脂質が多いので
材料として脂肪が必要です。
従って、糖と脂質が集まりやすい部分の
間葉系幹細胞が脂肪に分化しやすいことになります。
その臓器は間違いなく肝臓ですから、
腹部の多くの内臓脂肪のシーズ(種、核)は
肝臓にある間葉系幹細胞であり
そこから内臓脂肪組織が肥大化している可能性があります。
皮下脂肪や内臓脂肪が組織化すると
さらなる高血糖状態が
脂肪組織の肥大化を招きます(41)。
実際にPPARγを亢進すると
皮下脂肪への蓄積が促進されたことが示されています(39)。
ただし、PPARγの亢進により、
内臓脂肪の蓄積が抑制されるかどうか?
それについては議論の余地があります(28)。
他方で、皮下脂肪は内臓脂肪に
先立って発達するという見識もあります(40)。
内臓脂肪が肝臓よりも下側に分布する理由は
脂肪組織に栄養を提供する
血管網の構築を含む循環器の作用もあると
考えられますが、
解剖学的な理由もあります。
肝臓の上側は胸腔と腹腔を分ける
横隔膜が存在します。
この横隔膜は呼吸機能に関わるため
非常に組織として堅牢で、硬く、変形しにくいため
脂肪組織は肝臓から上側の
横隔膜を超えて胸腔には解剖学的に分布しにくい。
このように考えられます。
では、なぜ、女性は皮下脂肪が多く、
内臓脂肪が蓄積しにくいのか?
それはエストロゲンが
間葉系幹細胞の脂肪細胞への肥大、
分化を抑制するからです(31:Figure 1)。
性ホルモンは肝臓の基本的機能に関わるので(34)、
この抑制効果が大きいです。
ただ、肝臓のエストロゲンレベルは
低くても高くても脂肪肝のリスクが上昇するとあります(33)。
一方で、
性ホルモンは紫外線や酸化ストレスに
構造的に弱い可能性があります。
多くはステロイド骨格から形成され
- ヒドロキシル基
- 芳香環構造
これらを持ち、ヒドロキシル基は酸化、
芳香環構造は光、酸化に対して不安定です。
体の表層近くは、こういった外部ストレスを受けやすいため
性ホルモンが構造的に安定して働きにくいことがあります。
従って、女性ではカロリー過多になったときには
エストロゲン抑制作用が働きにくいかもしれない
皮下に脂肪細胞をためるような適応をとる。
このようなことが考えられます。
ただ、
皮下に蓄積した脂肪は
生活習慣病につながりにくい
脂肪組織としては健康を害しにくい部位となります。
そのほかはは大腿筋周りです(40)。
但し、高血圧とはつながる可能性があります(40)。
実際に閉経後の女性は内臓脂肪がたまりやすい。
このことが示されています(32)。
従って、エストロゲンが
内臓脂肪に抑制的に働いている可能性が示唆されます。
重要なのは性ホルモンは内臓脂肪が蓄積される
肝臓、胃、腸では
一番、肝臓で作用しやすい可能性があることです。
その理由として、性ホルモン分解酵素CYP450は(35)
肝臓に多く存在します(36)。
性ホルモンの分解酵素が多くあるということは
それだけ性ホルモンの作用が強い。
このことを暗示するものです。
従って、
性ホルモンが内臓脂肪に関連しているのであれば、
その内臓脂肪の起源、種は
肝臓の間葉系幹細胞が関与している。
このような仮説は一定の関連性を有します。
ただ、一旦、内臓脂肪として肝臓とは
離れた位置で組織化すると
独自の血管網が築かれ(37)、
肝臓の代謝とは独立した形で
組織としての恒常性が構築される可能性があります。
従って、内臓脂肪量と
肝細胞内脂質量とは
相関がない場合もあるとされています(28)。
しかし、これは仮説を域を出ず、
本当に内臓脂肪の起源、核が
肝臓の間葉系幹細胞であることが正しいかどうか?
これについてはわかりません。
上述した仮説も合わせて考えると
糖、脂質が肝臓に多く届くと
男性の場合は、内臓脂肪を増加させることになる
可能性があります。
糖と脂質は細胞のエネルギー源ですから
主要栄養素として摂取する必要がありますが、
過剰な糖と脂質は
脂肪肝や内臓脂肪の促進につながる可能性があります。
例えば、アルコールを飲むと
腹部の脂質量は増える傾向にあります。
いくつかの要因があると思われますが、
一つは、
肝臓でアルコールが代謝されると
酢酸ができ、アセチルCoA という中間代謝産物が生じます。
このアセチルCoAが
肝臓で糖から中性脂肪の合成を促進します(38:Figure 1)。
従って、ビールなどアルコール飲料自体にも
糖分があることと
多くの食品が糖分、脂質を含むことで
体の中で中性脂肪ができやすくなります。
他方で
アルコールの分解を肝臓は優先するため、
代謝機能がアルコール分解に資源を割かれてしまいます。
それにより、付加的に摂取した
食品などの栄養素がそのまま
すでに形成された脂肪組織に送達されやすい。
このこともあるかもしれません。
脂肪細胞が肥大化し、脂肪分解機能が低下すると、
慢性的な脂肪酸のリークが生じることがあります(40)。
エネルギーが十分に足りているときなども
タイミング無関係に放出されるため
こうした脂肪酸は他の臓器
- 骨格筋(42)
- 膵臓(40)
- 腎臓のポドサイト(43)
- 大きな主要血管(28,44)
これらに蓄積されます。
こうした脂肪細胞のトリグリセライド分解不全、
常時のリークは循環器にでるわけですから
高脂血症(脂質異常症)とも関連があります(45)。
従って、血液検査では
- 血圧
- LDLコレステロール
- 中性脂肪
- 血糖値
これらをすべて管理する必要があります。
LDLコレステロールは
- 食物から摂取する脂質
- 主に中性脂肪から分解されて生じる脂肪酸のβ酸化
これらによって生じます。
中性脂肪は
食べ物からの過剰な糖、脂質によって
細胞内で生成され、蓄積されます。
これらは食物からの脂質、脂肪酸などが
密接に関わっていますが
あえて分けてみる理由は
LDLコレステロールは物質として
直接的にアテローム性動脈硬化と関連があるからです(46)。
血管組織の付着して、血管の弾性を下げるため
LDLコレステロールが(特に顕著)高い場合には
そうしたリスクを考慮して、
食事改善、運動などライフスタイル介入が必要となります。
では、同じ脂質であるω3不飽和脂肪酸は
なぜ、こうした代謝異常を改善するのか?
その理由は以下です。
1- LDLコレステロールの産生抑制
ω3脂肪酸はSREBP-1cの抑制を通じて
LDLコレステロール合成を減少させます(47)。
2- 中性脂肪の合成抑制・分解促進
ω3脂肪酸がSREBP-1cや
CC(アセチル-CoAカルボキシラーゼ)の活性を抑制し
LDLコレステロールと同じく
中性脂肪の合成を減少させます。
さらに
ω3脂肪酸は脂肪分解遺伝子発現を上げる事で
脂肪分解を促進します(48)。
3- 抗炎症作用による動脈硬化予防
ω3脂肪酸は炎症性サイトカインの産生を抑え、
血管壁の炎症反応を軽減することで
動脈硬化リスクを下げます(49,50)。
4- 血液粘度の低下と血栓予防効果
ω3脂肪酸が血液の粘度を低下させ、
血栓形成や血管の閉塞リスクを減少させます(51)。
但し、当然、過剰摂取はリスクをもたらします。
ω3脂肪酸が実際にメタボリックシンドロームに
どのように影響を与えるか?
その疫学研究は非常に限定的ですが
DHA生産量(漁獲ゾーン)が
世界的に多い地域はおおよそ決まっています(52:Fig.1)。
最も高い地域は中緯度で
東は日本から東アジア、東南アジア、南アジア、
中東、西はトルコまでです。
ただし、これは地球温暖化のシナリオ次第では
2100年に高緯度側にシフトする可能性があります。
今度は肥満のグローバルマップを見ます(53:Figure 1)。
これをみると一部は例外はあるものの、
アフリカを除いて、
DHAを多く含む魚を漁獲できる地域の
平均的なBMIは低いです。
従って、
DHAの消費量は肥満
メタボリックシンドロームを関連がある。
このような可能性があります。
ある程度、グローバルな傾向があるので、
アメリカが肥満傾向の解消を目指されるなら(54)、
多因子による介入が必要だと思われますが、
その中のお示しできる
一つのソリューションとしては
DHAの消費量を上げていくことだと思われます。
すでに
メイン州 (Maine)
マサチューセッツ州 (Massachusetts)
アラスカ州 (Alaska)
ワシントン州 (Washington)
オレゴン州 (Oregon)
カリフォルニア州 (California)
これらの地域は魚の消費量が多いです。
CDCのデータを拝見すると、
このうち
カリフォルニア州 (California)
マサチューセッツ州 (Massachusetts)
これらは少し肥満率が全米でみて相対的に低いです。
(56:Map:Overall Obesity)
これは魚の消費量は関係しているかもしれません。
特に、サーモン。
サバ、イワシ、マグロ、タラ。
これらの魚はすでに人気のあるもので
DHA量が中程度から高程度です。
日本も水産庁の統計によると(55)、
魚介類の消費量は2001年をピークに
2018年には40%近く減少していますが、
日本もアメリカに
- 食文化のお伝え
- 調理法のお伝え
- 水産物の輸出
- 養殖技術のお伝え
- 飲食店(寿司、鍋など)の進出
- 日本観光されたときの食体験
これらなど、多様な形式で
貢献できることはあるかもしれません。
そもそも、アメリカ、カナダ、ヨーロッパの人は
アジア人よりも体が大きいですが、
それは早くから家畜などの
牛、豚、鶏などの動物性の肉を食べたからである
という可能性もあります。
一方で、1万年以上前の数万年かにおいて
私たちの祖先であるホモサピエンスは
海岸を移動したという
「海岸移動仮説(Coastal Migration Hypothesis)」
これが
考古学や遺伝学、地理的証拠から一定の支持を
受けているとされています。
赤道付近では食べ物が豊富にあったとされていますが、
当時、農耕もまだ発明されておらず、
氷河期であったため、
現在の中緯度地域では
食料の安定調達が陸では難しかったということが
当時の生活の中であったかもしれません。
網の発明により
魚のほうが持続可能な形で安定的に食料を収穫できるため
この当時は、どちらかというと
狩猟採取は陸の動物ではなく魚であった可能性もあります。
特に海岸移動仮設が成り立つならそうです。
考えてみると、自然食品で栄養価の高い
現在の果実も当時からあったかはわかりません。
しかし、魚に関しては
氷河期で5℃程度、
平均海水温が異なった可能性がありますが、
現在、収穫されているそのままの
魚が生息していた可能性もあります。
もし、魚を主食としていたとしたら、
ホモサピエンスが当時、何万年も食べていたもの。
食中毒には注意する必要があるものの、
それそのものを原理的に加工せず食べる事ができます。
(例えば、刺身、お寿司、ぶつ切り水炊きなど)
これには栄養学、人類学、進化学、遺伝子学において
大きな意義があるかもしれません。
BMIがなぜ、健康において
絶対的な指標とならないか?
今、現代人を悩ませているのは肥満ですが、
もっというとメタボリックシンドローム。
すなわち代謝異常です(57)。
上述したように肥満、体重の維持の目的は
トリグリセライド、中性脂肪量の管理です。
LDLコレステロール、血糖値もありますが、
これらは体の脂肪量と一定の相関はあると思われます。
今の代謝異常は
- 筋肉量の減少
- 体脂肪率の増加
これらが基本的な原因です。
脂肪が蓄積しやすいところは決まっています。
- 腹部(内側)男性
- 腹部(外側)女性
- 大腿部 女性
- 肝臓
- 膵臓
- 骨格筋
これらです。
脂肪組織が一番肥大するのは腹部なので
身長と体重で定義されるBMIよりも
ウェスト。これがより代謝異常を図るうえでは
重要な指標となっています。
ほとんどの国が90cmがボーダーライン。
男性に関しては日本が一番厳しく85cmです(57:Table2)。
女性において
ウェストが80cmの人と94cmの人。
これの腹部の内臓、皮下脂肪の
細胞の径を比較したものがありますが、
ウェストが大きいほうは
より代謝異常で問題となる内臓脂肪の
脂肪細胞が明らかに肥大していることがわかります(57 Fig.1)。
上述したように脂肪細胞が肥大するということは
細胞内に90%以上の割合で
トリグリセライド、中性脂肪があり、
その圧倒的な量によって、
その細胞の脂肪分解機能がゆがめられています。
これを「Dysfunctional adipocyte」と定義されます(57)。
このような肥大した脂肪細胞は
血糖値とは無関係に脂肪酸をリークさせるので
常時、血中の脂質量があがり、
また、それらが血管も含めて
全身の臓器に付着、固着します。
この原因は明らかに「食べ過ぎ」「運動不足」です(4)。
従って、私は自分自身にも言い聞かせるつもりで
少なくとも「おなかが空いてから食べよう」。
このように提案しています。
現代社会は飽食でどうやってもカロリー過多になりやすいです。
日本や韓国でも以前はスリムな人が多かったですが
今では男性を中心に肥満の人が増えています(57)。
そういう世の中ですから、
せめて、おなかが空いていないなら食べるのをやめる。
これだけでは不十分な可能性がありますが、
でも、カロリー過多の一部は解消されます。
繰り返しになりますが
脂肪組織が一度、肥大化して機能不全になったら
そこから薬剤、食事制限、運動で
肥満を解消したとしても、
その機能不全の脂肪細胞は縮小しても残りますから、
また、緊張感が解消されて、食べてしまうと
すぐに中性脂肪をためて、肥大化してしまいます。
なぜなら、脂肪分解能力が
遺伝子的にも低下しているからです。
これを根本的に解消するのは10年規模の時間が
かかる可能性があるので、
今、肥満でないなら、それを維持することが大切です。
現時点で肥満でもそれ以上の重度の肥満にならないこと。
それが同様に重要です。
子供が肥満になるということは
成長期であることを考慮すると
相当に生活習慣が乱れている証拠なので、
大人がしっかり介入する必要があります。
小児がんサバイバーの人は
視床下部に障碍があって、
食欲の調整が難しくなっているケースがあったり、
あるいは、痛みなどで運動が難しいかもしれません。
運動が難しくて、食欲シグナルも乱れているとすると
体重維持はより困難になるので、
場合によれば、医療介入が必要です。
ただ、基本は同じです。
野生動物はおなかが空かないと狩りはしません。
自分の食欲の感覚を大切にして
おなかが空いたら食べる。
そういう習慣を続けることで
視床下部の機能も少なくとも悪化はさせない。
このような可能性もあります。
運動も難しいかもしれないけど、
体調と相談して、できるだけ頑張ってみる。
体を動かさないと腰部なども含めて
色んな所に痛みが出てくる可能性があるので
徒歩だけでもいいので体を動かしたいです。
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