2024年12月5日木曜日

小児がんサバイバーシップと運動

小児がん、がん、腫瘍学とは離れた分野である
- 運動(Exercise)
これをなぜ、小児脳腫瘍の1次評価の
優先度の高いテーマとして指定したのか?
その最も大きな理由は、
1次治療で寛解した小児がんサバイバーの人が
生涯、顕性がんに罹患しない、
すなわち再発しないための多様な必要条件のうち、
この「運動(Exercise)」があるとほぼ断定できるからです。
従って、この記事の大項目としては
小児がん患者さんの予後の健康を考えるものですから
- 小児がんサバイバーシップ
これということになります。

小児脳腫瘍の1次評価の調査は、残り1か月しかないので
調査、(読者の皆様と)共有できるテーマは限られています。
その中でも優先度を上げて選択しているテーマは
拡張性、普遍性のあるテーマです。
すなわち
- 小児脳腫瘍(出発点)
< 小児がん < 脳腫瘍 < AYA世代のがん < 一般のがん
< 基本的な細胞病理、健康
< ヒトにとっての健康とは?
例えば、このような拡張性です。
この記事のテーマである「自発的な運動(Exercise)」は
顕性疾患のない人の持続的な健康にもつながるテーマです。
これは、1次評価の時点で資源を無駄遣いせず
共有化しながら進めるという指針に従うものです。
小児脳腫瘍は非常に限られた人しか罹患しない希少疾患です。
私自身は個人的には小児脳腫瘍を優先します。
一方で、私の取り組みが影響が大きいのであれば
特に公的な資源に偏りが生じないような配慮が必要です。
ヒトがかかる病気はある程度、普遍性があるので
小児脳腫瘍の病理や治療を考える中で
普遍性を見つけて、上述した拡張性を追究することは可能です。

この観点から、この記事では
- 自発的な運動
という極めて普遍的なテーマ。
一般の顕性疾患のない人から、様々な顕性疾患のある人
あるいは顕性疾患既往歴のある人
そうした方々に対しての運動の意義。
この定義を試みながら、
小児脳腫瘍、小児がんのサバイバーの人にとっての運動。
それに対する提案を試みます。
私がこの4年半、医療の部屋で蓄積してきた
知識、知恵、経験を活かしながら、
一般的には流布していない情報も含めて共有を試みます。

以上、背景です。


小児がんのサバイバーシップの中で
この運動(Exercise、Physical Activity)。
これについてはおそらく世界的にトップ3に入るくらい
主要に考えらえているテーマであり、
多くの報告においてその重要性が謳われています(1-5)。
日本では、まだ、科学論文報告は少ない状況です。

もちろん、リハビリの期間においては
理学療法士(の方)の指導、管理のもと
運動メニュー、頻度などは順守する必要があります。
運動後に体調が悪くなる。
そういうことがあるのであれば、
それはその患者さんにとって整合していないということです。

アメリカのアトランタにある子供ヘルスケアでは(6)、
適度な運動によって
- 心臓
- 肺
- 骨
- 脳(注意、記憶力)
- 学力
- 睡眠の質
- 適正体重管理(肥満の防止)
- 健康な血圧値、血糖値
- 疲労感の低下
- 不安、うつ症状の解消、改善
これらなどを含めて、生活の質が改善すると明記されています。

顕性疾患のない人でも当てはまりますが、
なぜ、良いとわかっていても運動習慣が身につかないか?
いくつかの理由はあると思いますが、
一つ提案としてあるのが、
運動は「程度、時間、頻度」
これらが可変(自分で好きに変えられる)ということ。
これを認識することです。

例えば、運動習慣のある私でも
毎日、10kmの距離を7分/kmで1時間10分間運動する。
このようなことを「決める」と、
おそらく運動することが嫌になります。
毎日、体調、気持ちが変動する中で
同じペースをずっと1時間以上も続けるとなると
運動を続けることが難しくなり、辞めてしまいます。

運動に積極的になれないのであれば、
「程度、時間、頻度」
これらは全て落としてもいいということです。
例えば、走るのがしんどいのであれば、
- スロージョギング
- 早歩き
- 徒歩(ウォーキング)
これらの運動強度が異なる手段があります。
また、1時間の運動がしんどいのであれば、
その時間を30分、15分に落とせばいい。
そもそも歩くのが好きでなければ、
自転車、水泳でもいいし
人と一緒にしたいのであれば、
人と楽しめるスポーツの中で好きなものを選べばいい。
その中で、程度、頻度を調整すればいいです。

また、運動も程度、時間、頻度は一定である必要がありません。
自分の体調に合わせて変えればいいし、
1回の運動でも運動強度に変化をつけてもいいです。
例えば、5kmをゆっくり走ろう。
このように決めても、
2kmくらい走って、しんどいなと思えば
1kmくらい歩きながら休憩して
また残りの2kmを走ればいいです。

また、ジム、プールなど施設への移動が面倒であれば
自宅から出てすぐに運動することができる
- 徒歩 - 早歩き 
- スロージョギング - ジョギング
これらなどでもいいし、自転車でもいいです。
あるいは家でできる運動もいろいろあります。

運動というのは「何か決めなければならない」
ということは全然ないです。
その日に合わせて変えられる要素は
非常に多様にあります。
例えば、場所、コースも自由です。

このように柔軟に考えると案外楽しく続けられます。
私は運動をもう6年以上続けていますが、
基本的に非常に柔軟に考えているので
若い時のようにメニューを固定していた時と比べて
全然、苦にならない感じです。

ハーバード大学医学大学院
臨床精神医学准教授ジョン J.レイティ先生は
「脳を鍛えるには運動しかない! 
最新科学でわかった脳細胞の増やし方」
この本を日本語翻訳で出版されています。
中身はまだ、全て拝読していないですが、
「運動しかない」というのは
少し誇張されているかもしれないですが、
それだけ脳神経の健康において運動が大切ということです。
ジョン J.レイティ先生は
臨床精神医学の医師なので、
多くの心に問題を抱えた患者さんをみて
その中での運動の大切さを謳われていると思います。
これは細胞生物学的、医学的な根拠はあるかもしれません。


私が今考える運動が与えてくれる
私たちヒトへの機会は以下であるとしました。

- 筋力の調整
- 呼吸数の調整
- 心拍の調整
これらです。

小児がんサバイバーの皆様、読者の皆様、
一度、日常生活を振り返ってみてください。
起床してから、就寝まで。
運動することなしに
呼吸や心拍が自覚できるほど速くなることがあるでしょうか?
確かにこれらは変動しています。
例えば、入浴をすれば、温度が変わるので変わります。
しかし、それは自覚できるほどでしょうか?

当たり前すぎることですが、
運動は自発的にすることができます。

特に、ジョギング、水泳など
有酸素運動においては強度、時間を調整することで
呼吸数、心拍を自在に変えることができます。
このことを先生は言われているかわかりませんが、
ジョン J.レイティ先生の
「運動しかない」ということに
私の中でつながりを感じています。

呼吸数と心拍を動かすこと。
これが人の健康において非常に重要です。
さらに、運動は筋力もつけてくれます。
その筋力は骨格筋だけではありません。
呼吸に関わる横隔膜の筋力や
心臓の心筋、全身の血管の平滑筋。
これらなどあらゆる筋力が鍛えられます。
しっかり「呼吸数」「心拍」
これを最適化しながら運動すれば、、です。


おそらく、運動において、
- 緩和、下降
これについて
- 細胞生物学
- 循環器
- 心臓
- 肺
- 筋組織
- 脳神経系
これら基礎医学から臨床まで
分野横断的に考えた人はほとんどいないと思います。

私は「自発的な運動」において
- 緩和、降下
これについて深く考えることが重要であると定義しました。

それはなぜでしょうか?

その理由は
運動中、強い筋収縮運動をすること。
そのために強度を上げていくこと。維持すること。
呼吸数、心拍を上げて、その状態を維持すること。

これだけが運動に与えられた重要な機会ではないからです。
運動は自発的に緩めることができます。
すなわち
筋肉の運動が緩和していく過程。
呼吸数、心拍が下がっていく過程。
これらが運動をしたときに必ず伴います。

もし、こうした緊張と緩和の「変動」が重要だとしたら。
そうした機会を多くとる事。
緊張と緩和を前提とした運動メニューを考える事。
それにつながります。
すでに、そうした運動方法は古くからあります。
それが「インターバルトレーニング」です。
でも、おそらく
このインターバルトレーニングによって
体の中で実際に細胞レベルでそういったことが起こっているか?
特に緩和過程に着目した研究はあまりないかもしれません。

この記事において、まず、その緩和過程。
それについて考える事を試みます。

脳神経系では
運動中放出されたアドレナリンやノルアドレナリンの分解が進み
交感神経が優位になりますが、
回復期には副交感神経が優位となります。
リラックスを促すセロトニンやGABAが増加します。

循環器系では心拍、呼吸数に連動して
- 運動に関与する骨格筋、
- 呼吸に関与する横隔膜筋
- 心拍に関わる心筋
これらなどのエネルギー需要が高まり、
これら細胞に糖、脂質、酸素などのエネルギー源を
多く輸送する必要があります。
循環器はそれに対応するため
時間当たりのこれら栄養を含む血流量を増やす必要がありますから
血管を一部、収縮させ、
血液の流れを速くしようとします(血圧があがる)(19)。
これは比較的共通にみられる現象です(21)。

ただし、運動中、全身の血圧は一定ではなく
異種性がある可能性がありますが、
安静状態も含めて、循環器の血圧が
それぞれの臓器で局所的にどのように異なっているか
それについてはよくわかっていません。

従って、運動中には
おそらく運動に関わる組織への血流量は上がっている。
このように思われますが、
体全体でどのように調整されているかはわかりません。
しかし、一部の研究で、運動中
消化器の上部、すなわち胃の血流量が低下している。
このことが示されていますが、
十二指腸や腸では顕著な変化がみられませんでした(18)。
このことから、
運動中など過渡的な状態では
全身の血流量に多少の差が生じている可能性が示唆されます。
運動中、食べ物が胃に残った感じがある
というのも消化器の機能が抑えられているからかもしれません。

運動中、活発に筋肉を動かす必要があるので、
骨格筋、心筋、横隔膜筋では
通常よりも高頻度で、高い揺らぎ、割合で
Caイオンチャンネルが開き、細胞内にカルシウムを多く取り込みます。
アクチンフィラメントは
筋線維構造の単位であるマイヨフィラメントの25%
しか占めませんが、
このアクチンフィラメントはらせん状の分子構造をとるため
らせん構造が外側に引っ張られると全体的に収縮します。
カルシウムがアクチンフィラメントに
同じようにらせん状に巻き付いているトロポマイヨシン
フィラメントのトロポニンに結合すると
このフィラメント構造を外側に引っ張るため、
アクチンフィラメントのらせん構造が緩み、
結果としてフィラメント構造が圧縮されることになります。
この時、
太いフィラメントがカルシウムが結合した
トロポニンと結合することによって(30:図1)外側に引っ張られ
らせん構造が緩み、細いフィラメントが縮むかもしれません。
細いアクチンフィラメントの4つの間に
太いミヨシンフィラメントがあり(30:図1)、
それらが互いに結合することによって
細いフィラメントの構造変換、連結性などが伴って
マイヨフィラメントが収縮するかもしれません。
詳しい力学的メカニズムはわかりません。

このときCaイオンは中枢神経系から末梢神経を通じて
筋組織に連結した神経細胞がアセチルコリンが放出し、
脱分極を起こし、筋小胞体からCaイオンが放出されます。

筋ファイバーは階層的な線維構造になっています。
すなわち、
細いファイバー/太いファイバー
これらの単位構造が束となってMyofibrilを形成し
このMyofibrilが束になって筋ファイバーを形成します。
さらにこの筋ファイバーは3つの大きな種類に分かれ
それらがまたさらに束になって筋組織を形成します(31:Fig.1)。
運動を頻繁にする人は、
少なくともMyofibrilは丸い形をしているといいます(31)。
前述したようにファイバーの進行方向に対して
垂直な方向のdivergentな力を利用して伸縮しているため、
理想的な円から楕円や複雑な形になると
伸縮機能に影響が出ます。

逆に、筋収縮が緩和するときには
一酸化窒素が放出され、収縮の原因となっていた
カルシウム濃度を低下させます。
それによって筋組織は拡張します。
このとき筋肉は粘弾性を示すため
弛緩過程で「オーバーシュート:過伸展」する可能性があります(22)。
すなわち、筋線維が持続的等方的収縮を経験することで
拡張後、ストレスがかかっていない状況での
初期状態での長さよりも長くなることです。

こうした現象は骨格筋だけではなく
同じ筋組織である心筋細胞、平滑筋細胞でも生じる可能性があります。
そうすると収縮を経験した血管は
こうした現象により、より大きく解放されることになります。
これが毛細血管であれば
収縮を経験すればするほど、解放されることになるので
血管の流れが円滑になる可能性があります。

実際に運動後の動脈血圧は運動前よりも
1時間以上も20mmHg以上も低下していることが示されます(23:Fig.2A)。
一方で、心臓血液拍出量は運動後も増え、
末梢抵抗が低下しています(23:Fig.3)。
血圧は(拍出量)×(末梢抵抗)なので
血液供給は運動後も増えていますが、
血圧が下がるということは末梢抵抗が顕著に下がっているということです。
末梢抵抗が下がるということは、血管径が広がっている
このことを示します(24)。
従って、体全体でみれば血管径が広がっていて
この末梢抵抗に一番大きく影響を与えるのが
動脈と毛細血管をつなぐ細動脈と考えられています。
(Ref.25)から細動脈は
主要動脈から分岐して
「方向」と「径」が一気に変化するので
この領域で抵抗が生じやすいからです。
従って、細動脈抵抗が下がるというのは
毛細血管全体への血流量の増加を示すことになります。
なぜなら、血圧は下がっていますが
心臓拍出量は運動後も高まっているからです。

興味深いのは、運動を始めて比較的すぐに
心臓拍出量は上がりますが、
逆に血管抵抗の減少には時間がかかります。
しかし、運動中も血管抵抗が安静時に比べて低下します(23:Fig.2,3)。
運動中、開始直後に血圧が上昇するので
基本的には末梢血管には血液が届きにくくなるし、
体が選択性を持たせている可能性もあります。
そのため、多くの部分の血管抵抗を上げているとも解釈できます。
この時に毛細血管血流量が下がっている可能性があるので、
低酸素状態になり、その部分において
血管新生が生じる可能性もあります。
これは正しいかどうかはわかりません。

例えば、脳の毛細血管の全長は600km以上もあるといわれています(26)。
体全体では9,000 - 19,000kmです。
脳の体全体に対する容積は1/40です。
従って、最大でも1/30程度ですから
体全体で見たときの毛細血管の長さは脳は相対的に長いことになります。
元々、中枢神経系への血液拍出量が多いことから(15-20%)合理的ですが、
もし、運動後の血流量が
特に毛細血管に対して増えているとしたら、
脳神経系は適応が高く変化率が小さい可能性がありますが、
影響はあるかもしれないし、
それは血液が届きにくい手先、足先の毛細血管でも当てはまります。

例えば、脳神経系では
実質内の出血が生命活動のリスクとなるため、
血液脳関門を設けて、
特に太い、中程度の血管から出血しにくいような
非常に組織としては強いバリア機能が設けられています。
しかし、脳神経系は多くのエネルギーを必要とする組織です。
そのエネルギーは血管内の血液から摂取する必要があります。
この血液脳関門はそうしたときの障害にならないでしょうか?
血液脳関門は選択的な物質の浸透に関わるので
酸素や糖などの栄養素は通過することができますが、
それでも「浸透率の程度」という評価軸が存在します。
それを補うために、
脳神経系の脳血管は非常に過密な毛細血管系を
構築しているはずです。
毛細血管は径が小さいので出血したときに
すぐに止血できることと、出血量を抑えられるので
基本的に物質交換できるほどに、
血液脳関門を緩くしています。
従って、運動後に、全身の血管が多少なりとも
一時的に開くと、毛細血管への血液量が相対的に増えます。
そうすると、血管新生を促したり、
脳神経内の実質の細胞に多くの栄養が届けられます。
従って、
ハーバード大学医学大学院
臨床精神医学准教授ジョン J.レイティ先生は
「脳を鍛えるには運動しかない!」
このようにいわれるのです。

少なくとも筋組織に伸縮の際に
構造的なオーバーシュートが一定起こるとすると
そうした機会があることは
伸縮の機会を設ければ、弾性が上昇するということです。
これにより毛細血管がわずかに太くなり、
それによってより細い毛細血管が構築される可能性もあることから
特に血流需要が多い脳、
あるいは、心臓、肝臓、腎臓、骨格筋。
これらなどにおいてはより影響が大きい。
このように言えるかもしれません。
但し、毛細血管には平滑筋細胞が存在しない可能性があり、
毛細血管の血流量はそれが存在する細動脈の径によって
制御されているかもしれません。


そうすると拡張の重要性が示されます。
すなわち
運動強度を下げて、休憩したときに生じる
血管拡張、筋組織拡張は
全身の毛細血管に血流を増やし
脳神経や体の末端部などの細胞に栄養を届け、
筋組織の調整、発達を促します。

1回の有酸素運動を仮に1時間行った場合は
(23:Fig.2A)に示されるように
動脈血圧が平常時に漸近してきます。
血液拍出量はあまり変わりませんが、
血管抵抗が下がることで、血圧が下がってきます。
従って、比較的早い段階で
運動後の毛細血管も含めた血流の状態に近づきます。
運動強度にもよると思いますが、
毛細血管に長く血液が不足することはリスクなので
体は適応してきます。
しかし、意図的に運動を中断して、
運動強度をかなり低くするインターバルを設けると
再び、運動を開始したときには
開始時に1回目ほどではないにしろ
動脈血圧がある程度上がると思われます。
血圧が上がるということは
左心室から同じ拍出量を実現するための
パワーが必要になりますから
より多くの心筋細胞、細胞外マトリックスを
強く動かす必要があります。
こういった血圧が上がるタイミングは
連続的な運動の際は開始時が一番顕著なので
インターバルトレーニングでは休憩をはさんで
意図的にその開始機会を多くとるので
血圧が上昇する回数が増え、
その分、心臓の筋組織が鍛えられます。
また、毛細血管も少なくとも一部は
ある程度、酸欠状態となり、
それにより血管新生が促されます。
2回目、3回目、4回目と
徐々にこうした差は減ってきて、適応してくると思いますが、
一定のスパイクは残ると思われます。
血管も収縮しますから、弾性が向上することが期待されます。

しかしながら、連続で運動する場合と比べて
休憩をはさむ分、総運動量(メニュー×時間)が少なくなれば
当然、筋肉を動かす絶対的な時間は短くなりますから
それによって鍛えられる程度が低下する部分もあります。
また、呼吸器の機能も
一旦、休憩をはさむと済むやかに正常時に戻るので
連続で運動しているときよりも
総運動時間が同じだとしても
呼吸数が速くなっている時間は
インターバルトレーニングよりも短くなります。
従って、呼吸筋の負荷はおそらく連続運動の時のほうがあがります。

連続的な運動に対して
インターバルトレーニングが
必ずしも優れるわけではないですが、
少なくとも運動強度に顕著な差を
1回の運動機会で複数回以上設けることで
連続運動にはない特性が得られる可能性があります。

連続運動後の結果からわかるように(23:Fig.3B)、
40分の有酸素運動後、
60分以上も運動後低血圧、血管抵抗低下がみられたので
連続運動であっても、
比較的長い時間、毛細血管が広がり、
体の細部にわたるまで豊富に血液が届けられている。
このように言えます。

もちろん、血管の組織的な変動は
動脈硬化が生じているのような血管では
炎症、出血のリスクがあるため、
- 高齢の方
- 高血圧
- 血管閉塞、閉栓既往歴のある方
- 糖尿病
これらなど血管病理を持つ人は気を付ける必要があります。
しかし、そうであっても
緩やかな程度での連続運動、
インターバルトレーニングによって
血管組織を動かし、弾性を刺激することは
あるいは血液を巡らせることは、
日常的に求められると思います。

運動に前段落で述べたことも含めて
リスクがあります。
高齢の方では、入浴の際の温度変化だけでも
冬場の場合、心臓血管系の事故が生じることがあります。
従って、
運動の強度によっては、
中年、若い人であっても
体に不具合が生じる可能性があると思います。
一気に致命的なイベントが生じなくても
その前段階としての
顕性の症状があるかもしれません。

運動を終えて、休憩したときに
- 吐き気がする
- 倦怠感がある
- 頭が痛い
このような症状があるときには運動強度があっていないか
運動で脱水が生じている可能性もあります。
水分が適正にとれていてそうなる場合は
運動強度、時間、手段などの見直しが必要です。

逆に言うと、運動後に
「心地よい、リラックスできる」
などの感覚があるときには
運動後のセロトニンやGABAなどの副交感神経系の物質が
良く作用していることなので
その人にあった運動ができている。
という証拠にもなります。

運動後の筋肉の状態も指標となります。
強い痛みが残る場合、
それが仮にアキレス腱のような細い血管ではなくても
筋肉は全身つながっているので
全体のバランスとして影響を与えてしまうので
注意が必要です。


小児がんサバイバーの人は
体力の低下を抱えていたり(7)、
内分泌系に異常があったりするので
運動した後に「体調が悪くなる」といったこともあると思います。
そうした場合は、運動強度、手段、時間、機会。
これらなどを修正する必要があります。
ただ、そうであっても、
運動は特に心拍、呼吸数を少しでもいいから上げて
緊張、緩和、上下といったリズム、変化をつけることが
- 毛細血管への血流を促し、全身の細胞に栄養を届ける
- 血管新生させて、栄養供給網を構築する
- 体の調整能力を向上させる
- 筋力を向上させる
これらにおいて少なくとも関わると考えられます。
同じベースでずっと運動してもいいのですが、
それが負担であれば、
間に休憩をいれながら、
変化をつけて運動をすることも
連続運動よりも負荷は少なくなりますが、
そうした運動のほうが心の負担が小さい割には
少し効率がいいかもしれません。


運動において、リスクとなるのが怪我です。
その怪我のリスクが高いのは
基本的には筋組織と骨格を連結する腱の部分や
あるいは神経と近い組織の筋肉が
神経を圧迫することで生じる痛みなども考えられます。

小児がんで一定筋組織が弱っていたり、
高齢の方で筋組織が老化していたりすると
あるいは私のような中年でも当てはまりますが、
腱などの細い筋肉を傷めやすいです。
例えば、ジョギングでは
一番は、アキレス腱の部分です。
ここが怪我すると治りにくいですし、
運動機能に永続的な障害がでることもあります。

従って、下半身であれば、
大腿筋のような太くて、肥大(機能向上)が期待できる
筋肉をしっかり鍛えて、
その筋肉を意識しながら、有効に力を引き出しながら
運動することで
同じ運動強度での細い筋肉への負担を減らすことが
できる可能性があります。

詳しい分子メカニズムはわかりませんが、
大腿筋を意識しながら運動すれば、
大腿筋をより効果的に動かしたり、
筋力をつけたりすることにつながります。
筋肉につながる神経系も強化されるので
それを繰り返せば、運動制御性も上がることが期待されます。

運動で怪我をしないようにするためには
太くて丈夫な筋肉を鍛えて、
その筋肉を意識しながら、より有効に
運動のため利用することです。
筋組織が多いということは
同じ力を発揮するときの単位筋組織への
力学的ストレスが減るからです。

もう一つはそれぞれの筋組織の機能を高めることです。
筋組織の機能は、筋肉の量だけではありません。
その筋肉のフック弾性です。
すなわちどれだけ伸縮できるかの
筋肉のやわらかさです。
そのためにはストレッチ、柔軟運動が大切ですが、
この時も伸ばすことだけにとらわれず、
伸ばした後の緩和する過程もしっかり大切にすることです。
すなわち、伸ばす時間を1回で長くとるのではなく、
何回かに分けたほうがいいかもしれません。
これも最適値があると思います。
基本的に筋線維を伸縮させるほうが
伸ばすだけ、縮めるだけよりも弾性を高めると考えられるからです。
自然に線維構造は力をかけたら戻りますが、
長く力をかけて伸ばしたり、縮めたりすることの
弾性材料としてのデメリットが存在する可能性があります。

これは基本的な運動の際の筋力トレーニングでも
おそらくいえることです。
同じ負荷の運動を続けるということは
その動きの中で伸縮のサイクルがあればいいですが
そうではない場合には、
筋線維を特定の方向に長く力を入れて変化させることになります。

当然、弾性を高めるためには
タンパク質からできている筋線維そのものの
フック弾性も関係するので、
タンパク質単体として、あるいは
複合体としての材料そのもの特性があるので
質のよいたんぱく質が筋細胞の中で作製できるか?
このことも関連します。

また、骨格筋細胞の周りには
Sarcolemmaと呼ばれる通常細胞の細胞膜にあたる
脂質膜があります(27:Fig)。
この脂質膜は一部、食事から摂取した脂質によっても
構成が決定されると思われます。
この脂質膜も筋組織を覆う膜なので
当然、柔らかいほうが筋肉の弾性特性を阻害しません。
牛肉、豚肉、鶏肉などの脂成分は
飽和脂質なので、硬い脂質となります。
運動選手が、肉を摂るときに
脂身のある肉を割けるのはこうした理由があります。
すなわち、飽和脂質をとると
筋組織の周りのSarcolemmaが硬くなり
筋組織の弾性を下げる可能性があるからです。
それ以外にも炎症作用による
たんぱく質分解などもあるかもしれません。
いずれにしても、脂質をとるのであれば、
不飽和脂肪酸のほうが良い可能性があります。

ただ、この証拠は十分ではありません。

野球のイチローさんが
柔らかい筋肉を手に入れるための
トレーニングについて言及されていたことがありました。
- トレーニングの仕方
- 筋線維の材料の弾性
- 筋線維の細胞膜
- 食事、栄養
- 筋肉の維持、成長
上述したことも含めて
考えられるいくつかの要素はありますが、
基本的に高いパフォーマンスを出すうえで
必要な機械的特性はあると思います。
単に柔らかいだけではなく、強さもあると思われるので
単一の物理的特性だけで定義できるものでは
少なくともありません。

他の観点で、分子構造的にいうと
筋線維の収縮はカルシウムの複合体構造内の結合によって
支えられている部分があるので、
その伸縮運動を確保するためには
カルシウムの容量と可逆性が重要になると思われます。
すなわち、カルシウムが
筋線維複合体内に不可的に蓄積されると
その筋線維は圧縮されたままとなるため、
弾性が低下するという仮説です。
従って、カルシウムを供給する能力だけではなく
それを離脱させる抑制系の能力も担保する必要があります。

上述したように心臓からの血液拍出量が
運動中、上昇したとしても
血管抵抗が上がり、血圧が上がると
絶対量での程度は緩和されるかもしれないですが、
相対的には主要血管と毛細血管で差が生じやすくなります。

毛細血管が低酸素状態となると
これが血管生成を促す可能性があります(11)。
これで毛細血管径が拡大し、
運動後に一酸化窒素などの効果もあって
細動脈、毛細血管も含めて拡張すると
拡大した毛細血管も含めて
血液量が少なくとも運動後一定時間
増える可能性があります。
実際に
運動後に血管が拡張し、一酸化窒素が上がると
毛細血管への血流量(酸素供給量)が増えることが
ハムスターのケースで示されています(11)。

毛細血管は組織実質内に精緻に入り込むことが可能な事と
実質との物質交換性に優れることから
細胞への栄養供給において重要な役割を果たします。
言い換えると
毛細血管に血液が多く流れる機会は
体全身の細胞に対して栄養を届ける機会とも言い換えられるので
こうしたタイミングで
各細胞にとって良い栄養を届けることを考える事は
少なくとも一定の合理性があります。

例えば、寒冷魚、深海魚、青魚などに含まれる
不飽和脂肪酸である
DHA(オメガ3不飽和脂肪酸)は
ヒトの脳では合成が難しく
多くは食べ物に依存している状態です(8)。
このDHAは一般的に脳によいと
比較的古くからいわれていますが、
細胞生物学的、分子的に考えても合理性があります。

脳神経系は軸索、シナプスを合わせると
表面積が非常に大きく、細胞膜体積が非常に大きいです。
この細胞膜は脂質からできているため、
神経細胞は他の細胞よりも
軸索、シナプスを通じた
神経連結のために脂質を多く必要とします。

その脂質の中でDHAは主要な物質で
DHAは融点の低い脂質の為、
物質としての流動性が高いです。
- 電気信号の伝導
- シナプス伝達
- イオンチャネルの機能
- 受容体の配置
これらなどの位置調整機能を上げるためには
こうした膜流動性が重要で、
DHAはその流動性に重要な役割を果たします。
また、変形も早いことからシナプス小胞などの
形成時間、性能もあがり、
神経伝達の効率も高まります。
従って、脳は脂質を多く必要とするということと
その中でも不飽和脂肪酸であるDHAが重要です。
但し、脂質膜は一定の硬さが必要な事と
動物性のコレステロールはセロトニンと関連がある事から
動物性の脂質も重要です。要は割合です。

現在の食事の普及の状況。
魚は傷みやすいことから、
動物性の肉は加工が容易なことから、
どうしても動物性の肉に偏ってしまうことがあります。
従って、
小児脳腫瘍サバイバーの方など
脳の機能を回復、向上させることが重要な場合には
意識的に不飽和脂肪酸を多く含む魚を摂取するように
したほうがよいとは思われます。

一方で、
DHAは脳の細胞の細胞膜となるため
脳腫瘍の癌細胞において
どういった影響があるかはわかりません。

しかし、その他の多くの神経系の細胞の
健康状態を上げる可能性は高いです。

DHAは酸化すると害が出るため、
低温か、酸素に触れない条件で調理する必要があります。
従って、刺身、お寿司などか、
あるいは水に包まれ、酸素に触れないで
比較的、低温で調理される煮物、鍋がいいです。
特に鍋の場合は、
スープにDHAが溶け込むため
それを摂取すれば、効率的にとることができることと
多くの場合、食物繊維を含む野菜も
具材として含まれるため
消化器での吸収を助ける働きもあります。
魚は少し高価なので
安価でしかも脂が集まりやすいアラなども取り入れながら
家計をやりくりして、魚の種類も変えて
鍋料理として、お子さんに提供すれば、
お子さんの脳神経系の成長に
多くの場合、利点をもたらすかもしれません。

特にDHAなど脳の脂質膜の流動性を上げるような
不飽和脂肪酸をとるときには、
酸化させない条件で摂取するという前提はありますが、
毛細血管の血流が良い時にしたいので、
食事と運動のタイミングがあります。
できれば、もし、
夜に鍋でDHAを多く含む魚を摂るときには、
難しいかもしれないけど、
食前に運動して、運動後の毛細血管が開いた状態で
脳に良いものを届ければ、
多分、より有効に神経系細胞に
膜の流動性を与えるDHAを届けられるはずです。
あるいは温度変化を経験する
入浴後などもよいかもしれません。

運動、栄養(食事)、学業(勉強)。
これらは互いに障害する因子ではなく
相乗効果があります。
ジョン J.レイティ先生の
「脳を鍛えるには運動しかない! 
最新科学でわかった脳細胞の増やし方」
では、授業前の0時限目に運動をした後の
1時限目、2時限目の授業の成績が上がったことが示されています。
今の子どもにとって
座学、パソコンでの学習は重要ですが、
(楽しい)運動の機会を大人がしっかり用意することで
逆に座学を通した学業の質もあがるということです。
また、運動後に
子供の成長にとって大切な様々な栄養を
その子の特質に合わせた様式で摂取した場合はどうなるか?
(すなわち、脳の成長がより重要な人は
脂質、特に不飽和脂質多めとか。)
運動と学業が相乗効果があるように
運動と栄養も共鳴する部分があるかもしれません。


血管を程度な時間、程度で
収縮させたり、拡張させたりすることは
血管組織の弾性を刺激することになります
運動は特に自然な形で
骨格筋を含めて筋力を鍛えながら、
心肺機能を刺激しながら、血管を動かすので
私たちに重要な機会を与えてくれます。

興味深い調査報告があります。
イランの研究チームによるメタ分析では(9)
分析対象として日本も含まれていますが、
HIIT(高強度のインターバルトレーニング)。
高強度とは最大心拍80%以上(220 - 年齢)。
すなわち、20歳のヒトであれば、160以上の運動。
それを運動と休憩で繰り返す。
そうした場合、5の報告で
コントロール群に対して2.55倍の
一酸化窒素濃度になりました。
日本の調査では3.02倍でした(10)。
一方で、
有酸素運動ではそれが1.36倍でした。
すなわち
高強度のインターバルトレーニングのほうが
運動後の一酸化窒素の濃度が高くなる傾向にあるかもしれない。
このことが示されました。
一酸化窒素濃度は血圧が下がることと相関があるので
心臓拍出量が一定ならば血管抵抗が下がっているということなので
その分、毛細血管に血液が多く運ばれている可能性がある。
このことを示唆する結果です。

こうしたメタ分析を背景として、
心拍、呼吸数、運動時間、インターバル回数、運動の種類
これらなど細かく調整して、
実際に
- 一酸化窒素
- 血圧、血糖値、脂質量、LDL、HDL
- 血管の組織評価
- 心臓の機能
- 肺の機能
- 脳の毛細血管血流量(※)
(※)血流速に着目して計測すれば可能かもしれない
- 脳の機能(運動、注意、認知、学習)
- 精神の機能(ストレス)
これらなど様々な観点で調べると
何か重要な結果が得られるかもしれません。
こうした研究は
理学療法士の方が将来的に運動プログラムを考える
基準に貢献する可能性があります。


定期的な(かつ適度な)運動は
- 癌の発症確率を下げる
- 癌による死亡率を下げる
- 癌の再発率を下げる
これらに関与するといわれています(12)。
従って、運動をしっかり定義すれば、
がんへの予防にもなるし、
罹患しても程度を下げられるし、
治療後も運動をすれば、顕性がんへの発展を防ぐことができる。
この可能性を示唆するものです。

運動の免疫機能への影響は運動を
- 心拍の変動
- 呼吸数の変動
- 筋組織の変動
これらへの機会と定義すると、
多様な免疫細胞は血液中、循環器にありますから、
体の血液の循環に直接的に関わる
- 心拍の変動
これが一番直接的に免疫機能に影響を与えます。
運動をすれば、一時的に白血球数が増える(12)。
(Exercise-induced leucocytosis)
このように言われますが、
毛細血管も含めて、血管網がより
体全体に多く構築されると
少なくとも一時的に免疫細胞が
毛細血管などを含めて体全体に
ある程度、均等にいきわたります。

運動、インターバルトレーニングを毎日すれば、
こういった免疫細胞の分布が
血液の流れに連動するという仮説では
緩和の機会に応じて
体全身の細部にわたるまで生じることになります。

免疫細胞は、体に潜む病原体、炎症、癌を感知して
それを修復する働きがありますから、
初期のもの、微小なものを含めて
体全体で修復、維持する機会が与えられます。
また、免疫細胞のマクロファージなどは
余分なたんぱく質、物質を分解する働きがあるため、
細胞内外の代謝生成物を
脳神経系を含めて調整する働きが
毎日、数回与えられるかもしれません。

免疫細胞の特定部位の集中は
自己免疫疾患や慢性炎症にもつながる可能性があることから
毎日、定期的に免疫細胞を
毛細血管にわたるまで均一に灌流する機会があると
こういったリスクも低減するかもしれません。

小児がんサバイバーシップでは
1次治療後に「顕性がんに発展させない」。
このことがあります。
がんが寛解後も再発することが生じるのは
根本的には残存病変があるからですが、
こうした残存病変を減らすことには
ある程度限界があります。
なぜなら、癌細胞は細胞分裂頻度を下げる様式を
複数持つからです。それが以下です。
- 休眠(Dormancy)
- 幹細胞化(Stemness)
- 間葉転換(Mesenchymal transition)
(Circulated tumor cell)
これらの細胞は細胞分裂しなくて
原理的に長寿命ですから細胞死することは難しいです。
従って、これらの癌は
全身に播種する可能性がありますが、
毎日、免疫細胞が毛細血管なども含めて
体全身細部にわたり、血流に乗って監視してくれれば、
もし転移ニッチで癌細胞が成長し始めても
頻繁に体の細部をチェックしていますから、
より小さい段階で異常を検知して
癌細胞の成長を阻害してくれる可能性があります。

この観点から
- 毛細血管網を全身に築く
- 血管細部にわたるまで灌流する
- 定期的に白血球数を適度にあげる
- これらの機会を毎日作る
これらによって、体の監視機能は高まる可能性があります。

ただし、注意が必要です。
運動は医療機関による介入なしに
個人がそれぞれ自由意志で介入することができます。
それは一つの機会(チャンス)ではありますが、
同時にその裏側にはリスクがあります。
まだ、どういった運動がいいか?
裏側にあるリスクを低減するための基準。
これらなどは正確にわかっていないことから、
運動をするにしても
急激に強度、頻度、時間などを上げることは
危険を伴うかもしれません。
一方で、
運動は人の健康において重要である。
これはある程度グローバルなコンセンサス(意見の一致)がある。
このように評価できます。
従って、裏側にあるリスクを含めて
正しい運動のためのガイドラインの制定。
基礎研究、臨床研究も含めてそれが待たれます。


上述したように運動は
- 心拍の変化
これ以外にも
- 筋組織の変化
すなわち、筋組織を調整、増加させる機会を与えます。
筋力は使用しなければ、退縮します。
これは高齢期で顕著です。
従って、運動は最も効率的な形で
骨格筋だけではなく、心筋、平滑筋、呼吸筋を含めて
筋組織体積を増加させる機会を与えますから、
筋力の維持、メンテナンスの主要な調整因子です。
しかし、
筋力が低下する、サルコペニア(Sarcopenia)。
これになると「免疫機能が老化」するといわれています(13)。
これは癌の免疫逃避とも関連があります(14)。
当然、特に先進国で問題となっている肥満とも関連があります。

上述したように高齢期になると
日常的に運動しないことでの筋力の低下の速度が大きいですから
サルコペニアのリスクが上がります(15)。

例えば、筋力低下がみられる人は
以下のような機能の遺伝子に変異がみられます(15)。

TRHR (Thyrotropin Releasing Hormone Receptor)
甲状腺のホルモン分泌を調節する役割

FTO (Fat Mass and Obesity Associated Gene)
食欲、代謝、脂肪細胞の形成に関与

HSD17B11 (Hydroxysteroid Dehydrogenase 17 Beta 11)
ステロイドホルモン、特にエストロゲンやアンドロゲンの代謝に関与

VCAN (Versican)
細胞外マトリックスの主要な成分であるプロテオグリカンをコード

ADAMTSL3 (ADAMTS-like 3)
細胞外マトリックスの分解に関与

IRS1 (Insulin Receptor Substrate 1)
細胞内の糖代謝や脂肪代謝を調整し、インスリン感受性に影響

従って
- ホルモン
- インスリン
- 肥満
- 筋組織形成、弾性
これらに関連する体の異常が出る可能性があります。


- 日常的栄養
- 日常的衛生環境
- 日常的運動
これらは、心身の健康を長期間保つうえで
すなわち、健康寿命を上げるうえで重要な3項目ですが、
それぞれの項目で「過剰」ということが
リスクとなる可能性もあります。
従って、「適度」ということが重要ですが、
その決定に難しさがあります。
ゆえに、これらの状態が過剰になったときの
明確な評価基準がいくつかあれば、
個々の生活習慣の中でそうした評価基準と照らし合わせて
適度になるように調整が可能になります。


(12:Fig.1)に示されるように
運動中は、白血球数が増加します。
図に示されるように運動後はそれが減少するかもしれないですが、
より厳密には、血管の拡張に伴い
免疫細胞が全身に分散する過程です。
従って、運動に関する医学、医療を定義するときには
運動前、運動中、運動後。
それぞれの段階での変化を捉えることが重要です。
(12:Fig.2)で示されるようなイメージだけど、
その周期を1回の運動の中で複数とってもいいし、
運動の中では
できるだけ心拍と呼吸数を上げたい。
このことがあります。

定期的な運動は心筋を鍛え、収縮力を高めます。
心筋細胞は終末分化細胞であり、通常は細胞分裂しません。
従って、運動で心筋を鍛えたとしても
心筋の中でも特にその機能に関わる
細胞核を2つ持つ双核性細胞の割合自体は変わりません。
ただし、心臓の双核化発展は
単核細胞の増殖よりも遅れる可能性があり、
心臓の機能の冗長な適応に関連している可能性があります(※)。
(※:ここは私の推測、仮説)
ただし、これはマウスのケース。
(16:Graphical Abstract)
人の心筋細胞の中で双核細胞の割合は個人差があるといわれています。
もし、運動能力が向上していく年長の子どもの時期に
運動部などに所属することによって
また、そこで適切なトレーニングプログラムで
心拍の機能を高めていった場合、
人の心臓の適応機能として
人生の早い段階で決定された心筋の細胞数のうち
双核化する割合が増える可能性があります。
これは成人後の大人では見られないかもしれません。

もし、この仮説が当てはまるとすると
小児がんサバイバーの人は
運動能力にハンディキャップを抱えた子供が多い。
このことが日本の研究で示されています(7)。
そうすると、このことに柔軟にコントロールされる
心筋機能の容量が低下する可能性があります。
すなわち、双核細胞の割合が低下するということです。
この時期に、無理のない範囲で
心拍の適正な上下運動を
一部、理学療法士の管理の下で
長期間にわたり、日常的に行うことで
成人後の心筋機能の潜在能力を上昇させることができる。
この可能性があるかもしれません。

双核化細胞はタンパク質合成能が高く、
細胞も大きく、筋組織の肥大化に貢献し、
染色体が倍ありますから遺伝子変異などに強い特徴があります。
また、一般的に寿命も長いです。
しかし、単核化細胞に比べて増殖能がありません。
エネルギー効率が良いため
双核化細胞の割合が多いことは心臓の機能に関わります。
興味深いことに
マウスの双核化細胞の割合は90%といわれ、
ヒトよりも顕著に割合が高いです。
マウスは心臓の鼓動が300〜600 beat/分で
人は60~100 beat/分ですから5-10倍の回数です。
マウスは常に活動的であり、
短時間で急激にエネルギーを消費する動きを繰り返します。
これにより心臓に強い負荷がかかるため、
安定的かつ耐久性のある心筋細胞が必要です。
ということは
人において双核化細胞の割合は個人差があり、
それは遺伝的に決まっている部分はあるかもしれないですが、
成長期の冗長な適応性として
その時の運動需要によって変化するものかもしれません。
そうするとその時期に
どれくらい心拍に負荷をかけて心臓を発達させたかは
成人以降の基本的な心臓の機能に関わる可能性があります。

これは正しくない可能性がありますが、
その可能性はOpen AIには否定されていないので、
当てはまる可能性があるかどうかの検証の価値は
小児がんサバイバーのヒトの生涯の健康を考えるにあたり
十分に存在するという結論です。
私のように大人になってしまうと
もう、成長期には後戻りできないからです。

基本的に日常的な運動によって
心拍を上下させることは
不整脈などのリスクはもちろんありますが、
ベネフィットも当然存在します。
心筋機能が高まることで
一回の収縮運動における心室の
体積変化を大きくとれるようになるため
原理的に血液の1回拍出量を多くとることができます。
必要な血液量は主に全身の細胞のエネルギー需要によりますが、
それが安静時、おおよそ一定の場合には
必要な血液量が決まってきます。
そうすると1回拍出量が多くなると
原理的に体のバランスとして
安静時、心拍数が低下します。
そうすると
確かに運動時に心拍は上下した上がることもありますが、
安静時の心拍数が下がるため、
人生全体で見たときの平均心拍数が
運動したからと言って上昇するわけではありません。
ゆえに
運動することによる付加的な心臓の負担が増えるということは
全体で見たときには必ずしも当てはまらず、
その中で心拍は変化を経験するわけですから
その変化に強い形質が手に入るとも分析できます。

特に、女性。
将来的に出産を経験する人が多いし、
出生率が2でないと原理的にその国は消滅するので、
健康な出産を保証し、安全な医療を提供し、
女性だけではなく、ペアの男性も含めて
子供を持つことに魅力を感じてもらう必要があります。
これは特に先進国で必要になります。
生涯、未婚の人もいるとなると
結婚した人の平均で2人子供を授かっても、
出生率は2に届きません。
非常に悩ましい問題ですが、
今、ここで提案できることが一つあります。

女性が生殖年齢に達し、子宮内に胎児がいるときには
ヒトが2人いるようなものですから、
母体内での血液の需要が大きくなります。
妊娠後期には、血液量が約30〜50%増加し、
これに対応するために心拍数が増加します。
従って、心臓の機能が非常に重要になります。
これは妊娠高血圧腎症とも間接的に関わることかもしれません(17)。

出産は20代から35歳、最近では高齢出産も増えています。
女性も小学校、中学校、高等学校と
日本では進学する人がほとんどですが、
もし、上の仮説。
すなわち、心臓の成長期に
日常的に運動によって適切な心拍数の上下を経験し、
それが、双核細胞の比率に影響するとなると
成人後の心臓の基本的な機能に関わる可能性があります。
当然、出産前も運動習慣があればいいのですが、
心臓の機能が高いことによって
より少ない心拍数で多くの血液を拍出できるようになるため、
妊娠時に胎児に母体に大きな負担をかけることなく
血液を通じて栄養を届けることに成功するかもしれません。

しかし、これは仮説に基づきます。
すなわち、
- どの時期に心筋細胞は双核化するのか?
- その双核化は遺伝的に決まっているのか?
- 双核化割合は双核化時期の運動で変わるのか?
- 双核化割合が増えれば、心臓の機能は高まるのか?
こうした問いがあるわけですが、
これらの問いに対して人において
科学的、医学的に答えを出すことは、
妊娠女性の健康と生まれるお子さんの健康に関わります。
これは、最終的には
日本においても人口減少問題の一つの基本的要素となります。
日本においては産科、新生児医療の医療実績が
世界最高レベルにあったとしても
出生率が2を大きく下回っているので、
もっと本質的、大きな原因が他にあると思われますが、
それでも、出産を支える医療的知識が整うことは
こうした問題を少なくとも悪化させるものではありません。


長距離選手など持久力のトレーニングをしている運動選手は
安静時の肺の毛細血管の容量が
運動選手ではない人よりも有意に高いことが示されています(28)。
その容量は1.5倍に迫る高さです。
(64.6 ± 1.8 ml kg−1 min−1 ← 45.0 ± 1.2 ml kg−1 min−1)
従って、少なくとも有酸素運動は
特に負担が生じている肺、心臓、骨格筋などにおいて
毛細血管網を増加させることが期待されます。
脳のケースでもマウスのケースなので
マウスは心拍数が速いことから人とは程度が異なるかもしれないですが、
運動によって白質、すなわち、
軸索など主に連結に関わる部分の毛細血管が増加した。
このことが示されています(29)。
ここで連結に関わる白質というのが興味深いです。

毛細血管が増えるということは
毛細血管で動脈と静脈が漸次的に変わるので(36:Figure 2)
静脈系の毛細血管も発達するということです。
静脈系毛細血管の発達で
各臓器、組織、細胞の
老廃物や代謝産物(二酸化炭素、乳酸など)。
これらの排出効率が高まることが期待されます。
例えば、脳神経系ではたんぱく質病理、
すなわちたんぱく質が蓄積することが問題になります。
これは中年から徐々に多くの人で進むかもしれません。
しかし、脳神経系の毛細血管が発達していると
タンパク質の排出の能力も高まる可能性があり、
こうしたタンパク質の蓄積が
オートファジー経路とは別因子で抑えられるかもしれません。


生物、ヒトの適応としてはよく考えれば当たり前のことですが、
毛細血管を広げる一酸化窒素のレベルは
高度に空腹状態だと一般的に高まります(32)。
この段落の冒頭で当たり前といったのは
毛細血管を広げることでエネルギー、
栄養取得効率を高めようとするからです。
そうする必要があるからです。
従って、毛細血管を広げて、全身に血液を供給する
という意味においては
空腹になる前に食事をするのではなく、
できるだけ空腹を感じてから食事をするほうが
日常生活の中で定期的に毛細血管を広げて、
血液を巡らせるという意味においてメリットがあるかもしれません。
成長期の子供のころは、エネルギーを欲しているので
1日3食、比較的満腹に近い形で食べても、
間食とかしなければ、
次の食事の機会までに空腹になっていることが多いですが、
私のように中年になってくると、
毎日、1日3食を食べると
必ずしも食事前に空腹になっていないケースがあります。
時間を決めると特にそうです。
食べる量、時間、回数などを調整して
できるだけ空腹を感じてから食べるようにすると
脳神経系、心臓、腎臓、肝臓のように
エネルギー需要の高い臓器の健康や
免疫を含めた循環器そのものの健康によいかもしれません。
食事前に空腹になるような条件。
というのはカロリー過多になるリスクも低下します。

ただ、決めた時間に規則正しく食事をしたほうがいい
という考え方もあり、一部、競合するため、
必ずしも良い効果をもたらすかどうかは未知です。
しかしながら、
特に空腹でもないのに、
食事の間に間食をするというのは
たまにはいいかもしれませんが、
それが日常的になると問題になってくるかもしれません。
野生動物も基本的に空腹にならないと
狩りをしないと思われるので、
人も動物である限り、当てはまる部分はあるのではないか?
このように考えます。

少なくとも空腹度が強い時に食事をしたら
通常よりも「美味しい」と感じる人も多いと思います。
小児がんサバイバーの人も肥満のリスクが高い。
このように示されています(33)。
- 食欲のホルモンの乱れ
- 筋組織の退縮
これらなどもあるかもしれないですが、
日常生活の中で、できるだけ「美味しい」と感じる
空腹の条件で多くの機会、食事をする。
これは大切なことかもしれません。
そういう観点でも、この1次評価のなかで
肥満、適正体重について調べて、
小児がんサバイバーの方も含めて
読者の方と情報共有する予定でいます。

傾向として、空腹の苦痛はあるものの
空腹のときのほうが、頭は良く働くし、
精神状態も良いことが多い気もします。
これは、体全体の栄養状態が不足してくると
脳神経などエネルギー供給が
中断したときのリスクが大きい組織に
優先的に血液を送ろうとする適応が働くからかもしれません。
従って、脳神経系は特に毛細血管を開き、
エネルギー取得効率を上げようとするかもしれません。
そのような状態だから逆に
脳神経全体の循環器のバランスが良くなって、
頭が良く機能し、精神状態も良い
ということがあるかもしれません。
これも、まだ仮説の段階です。

当然、運動中よりは分泌量が減りますが、
筋肉をゆっくり伸縮させるストレッチ運動でも
筋組織からマイヨカインが放出されます。
そのマイヨカインの中には
脳の成長を促すBDNF
(brain-derived neurotrophic factor)。
これがあります(34)。
食事前など空腹のときには
相対的に多く脳に血液が行くと思われるので
そうしたタイミングで無理のない程度に
大きな筋肉をストレッチ運動すると
少し、脳神経系に良い影響があるかもしれません(35)。


筋肉には
- 速筋線維(タイプII線維)
- 遅筋線維(タイプI線維)
これらがあり、一つの筋細胞ないで線維として混在している
場合があります(31:Fig.1b)。
特に持久力の際に伸縮運動に関わる遅筋線維は
ミトコンドリアを使うATP代謝を行います。
速筋線維はATP消費速度が高く、
酸素非依存的(嫌気的)解糖系(グリコリシス)経路が優先されます。
遅筋線維は有酸素の代謝系で
ミトコンドリア密度が高く効率的にATPを産生します(31)。
従って、
有酸素運動、持続的な運動を続けることによって
- 遅筋線維の数、割合が増える
ということも考えられますが、
1つの遅筋線維に着目したとき、
1つ当たりのミトコンドリア数が増えることが想定されます(31:Fig.3)(40)。
ミトコンドリアの分裂と融合を繰り返し
新しいミトコンドリアが生成され、
その環境に整合した形で最適化されます。
ミトコンドリア数が増えると
伸縮運動によって筋線維構造が崩れたときに、
あるいはより高い強度に適応するため
新たに筋線維を合成する必要があります。
その時には細胞核で遺伝子コードされた
ミオシン、アクチンなどのたんぱく質合成が必要で、
食物からの必須アミノ酸などを必要としますが、
合成のためのエネルギー源として
ミトコンドリアから生成されるATPを必要とするため、
ミトコンドリアの数と質が高まることは
ATP合成効率が高まるため、
より少ない糖、酸素からエネルギーを合成できるようになる。
このように考えられます(合成経路:31.Fig.2)。
実際に高いレベルで融合したミトコンドリアは
高いOXPHOS(代謝)容量を持つことが示されています(38)。

逆に速筋線維を鍛える際には
ミトコンドリアの適応能力が低く、
即時的な糖代謝が利用されるので、
瞬発的な運動の後に、しっかり糖、たんぱく質などの
栄養を逐次届けることが重要になります。

筋組織の細胞核数は他の平滑筋、心筋に比べても動的で
筋組織の発達、劣化に伴い変化します。
重要なのは
加齢によって筋肉量が減少(サルコペニア)すると、
筋細胞核の数も減少する可能性があります。
若年期にトレーニングを行った人は、
老年期にも筋細胞核の数を比較的多く維持できるとされています。
従って、筋組織の細胞核数のメモリー効果があるとすると
成長期も含めて、しっかり運動することは
中年、高齢時の筋力を支えるうえでも重要です。
細胞核が増えると
遺伝子的な環境適応が高まるほか、
寿命も向上し、たんぱく質生成能力も向上します。
但し、筋サテライト細胞による
骨格筋細胞への細胞核の影響は一部で報告されているものの(37)、
それの変化、メモリ効果、数の増減に対する
報告は少なくとも十分ではありません。
但し、筋組織は再生、修復、肥大化の中で
周辺にあるサテライト細胞と融合することが確認されています(38)。
このサテライト細胞は細胞核一つ含みますから
その際に細胞核が筋細胞に追加されることは合理的です。
また、こうした多核化細胞は寿命が長いですから
こうしたサテライト細胞による再生機能が
若いころに高い(逆に高齢で低下する(38))とすると、
若いころにサテライト細胞によって
細胞核の数を増やせば、
そのまま何十年もその細胞核数を維持して
体の骨格筋の中に残存する可能性も考えられます。
ここから一部、メモリ効果(Muscle memory(39))が説明できます。
高齢でサテライト細胞依存的な筋組織の再生、修復機能が低下する
一つの大きな理由は、老化によって
サテライト細胞の絶対数が低下するからです(38)。

従って、若いころにしっかりトレーニングすることが重要なので
小児がんサバイバーの人が
筋力が低下している傾向にあることは(7)、
問題であり、子どもの成長期のころに
しっかり理学療法士、学校の先生が支援して、
適切かつ日常的な運動の機会を用意する必要があります。
この時期の運動が、
その患者さんの生涯の筋組織の機能に
ある程度、関連するからです。

運動後の筋肉痛の原因となる乳酸は
筋肉に一定の負荷をかける運動を続けることで
特に遅筋線維のミトコンドリア数が増えることが期待できますが、
ミトコンドリア数が増えると乳酸の分解、排出能力も高まるので
運動後の筋組織が損傷を受けにくい形質と変化します(31)。

こうした筋組織の改変は
速筋線維、遅筋線維にある程度負荷をかけないと
生じないと考えられるので、
特に若いころにより有効に鍛えるためには
運動中、これらが負荷がかかるということは
酸素需要が増えるので、
少なくともそれに呼応して増える呼吸数があります。
ゆえに、呼吸が少し速くなる程度の運動は必要です。

小児がんサバイバーの人は
ちょっとしんどいかもしれないけど、
10分、5分、3分と短い時間でもいいから
少し、息が弾むような運動機会を作りましょう。


ミトコンドリアを生成するためには
少なくともある程度の強度が必要で、
もちろん、高齢の方などは特にリスクがあるのですが、
運動強度が高いほうが、筋組織のたんぱく質の合成に
インパクトがあります(41)。


私は肉体労働も経験しましたが、
肉体労働の時には体重の管理が容易でしたし、
食欲もあり、睡眠も安定していました。
一方で、基本的に座ってパソコンでする仕事は
他の人のケースですが
1日1食でも腹部が出ているケースもありました。
運動量の絶対的な違いですが、
それ以外に、パソコンでする仕事は
何時間も体を座ったまま動かさないことがあるので
それが非常に健康に良くないかもしれません。
一方で肉体労働は労働時間ほとんど
休憩以外は常時体を動かしているので
それぞれの運動強度が低くても
止まっていることが少ないですから
それが一つ大きいのかもしれません。

そうだとしたら
30分、1時間に一回、椅子から離れて
その場でできる簡単な筋力トレーニングや
ストレッチ運動をまめにすることで
こうした問題が一部解決されるかもしれません。
どうしても現代社会は
私のまさに今の取り組みもそうですが、
パソコンを使って仕事することが避けられないことが多いです。
しかし、それには裏側のリスクがあるため、
例えば、8時間労働だとしたら
30分に1回、椅子から立って、3分程度運動するだけでも
16回、運動の機会が分散してあることになりますから、
体の調子などちょっとした違いが出てくるかもしれません。
これは座学が基本の学校でも同じです。

イチローさんがバッターボックスに入る前に
毎回、ストレッチをしていましたが、
投手以外は野球は動かないことも多いので、
とても合理的なアプローチであると私は考えます。
ずっと動き続ける
バスケットボール、サッカー、ゴルフなどとは
変わってくる部分があります。
イチローさんは怪我がほとんどありませんでした。
こうした日々の積み重ねが
あのような累積の歴史的成績につながっている。
このように思われます。
これからプロ野球を目指す野球少年も
これを読んで、しっかり考えてトレーニングして下さい。
小児がんサバイバーの人も、
日常生活を振り返ったときに
ずっと静止している時間が長ければ、
間、活動の休憩をとって、
定期的にストレッチなり体を動かす。
それがあなたの健康を支持する可能性があります。
日々のちょっとした積み重ねです。


筋組織の恒常性、発展のため
筋線維にカドヘリンなど細胞接着分子を介して
貼り付いているいるサテライト細胞は(38:Fig.1)、
毛細血管の近くに分布していることが多いです(42)。
このサテライト細胞は
人為的に細胞を注入したいくらい大切な細胞なので
毛細血管を運動、空腹などによってしっかり構築して、
適切なタイミング、量、栄養素で
サテライト細胞の健康を毛細血管依存的に支持することは
筋組織の健全性、強靭性のため重要になります。
このサテライト細胞が筋組織と融合するときには
細胞膜の硬さも重要な因子である可能性があるため、
不飽和脂肪酸(特にω-3)/飽和脂肪酸。
これらの割合による膜の弾性の影響も一つの着眼点です。


体全体の血流を毛細血管を含めて促すことは
白血球(免疫系)だけではなく
細胞外小胞を含め、下記、臓器から放出される
様々な内分泌物質の全身のネットワークを
多様な様式で強靭化することにつながります。
従って、
- 運動(レジスタンス、持続的、ストレッチ)
- 食事(満腹、空腹)
- 温度変化(外出、入浴)
これらによって循環器の流れを日常的に
1日何度か作ることは重要です。
- 骨格筋(myokines)
- 心臓(cardiokines)
- 肝臓(hepatokines)
- 脂肪組織(adipokines)
- 褐色脂肪組織(baptokines) 
- 神経細胞(neurokines)
これら(44)以外の臓器でも内分泌機能があると思われますが、
こうした多様な因子の内分泌物質を
循環器を通して体全体に届けることは
私たちの体の動的平衡(43)のためには重要かもしれません。

運動による骨格筋から放出される
内分泌系物質(myokines)のなかには
VEGF, vascular endothelial growth factor。
これがあります(44:Table 1)。
従って、
BDNF, brain-derived neurotrophic factor。
これだけではなく、血管生成を促す成長因子も出します。
主に骨格筋の成長に関わるとされるのが一般的ですが、
循環が活発な場合、
こうした成長因子の影響は
ある程度、全身に影響を及ぼす可能性があります。
但し、こうした成長因子の分泌量、血中濃度は
習慣的に運動することによって
適応によって変化するものかもしれません。
例えば、IL-6でそのことが示されています(45)。

BDNFが筋組織から放出される理由は、
Caイオンが細胞内に取り込まれたときに
AMPKやCaMKなどのキナーゼの活性化するからです。
Caイオンは筋線維の収縮によって誘導されますから、
その収縮運動が激しければ、大きければ
よりCaイオンは多く誘導されるので
BDNFの発現亢進につながると考えられます。
従って、
過度ではない程度で食事前など空腹状態で
家で、簡単に大きな筋肉を筋トレすると
その条件ではBDNFは脳に届きやすいと考えられるので
脳を鍛えるうえではより効果的といえそうです。

従って、脳の機能にある程度障害を抱える
小児がん既往歴のある方や
精神疾患のある方は、
特に脳神経系の回復が重要になるので、
食事前など、より有効なタイミングで
体幹の筋肉に力を与えるような運動を
体調を管理しながら続けることで
好循環のサイクルに入ることができるかもしれません。
好循環とはすなわち、
運動すればするほど筋力が上がり、
できることも増えてくるということです。
多くのスポーツなども楽しめるようになるかもしれません。
怪我しないような正しい筋肉の使い方が
特に運動習慣のない人には必要なので
少なくとも初めの段階では
こういった既往歴のある方においては
医療機関、その中で理学療法士の方のサポートが必要です。


ストレッチは
- 長く伸ばさない
- 痛みを感じない程度
- 分散させる
- 無理な動きをしない
これらなどいくつか重要な観点がありますが、
筋管(Myotubes)にストレッチによって機械的ストレスを与えると
筋肉の収縮のために重要なカルシウムチャンネルや
ナトリウムチャンネルなどの
イオンチャンネルの活性が向上します(46)。
カルシウムの取り込みが上がると、
筋肉の収縮機能があがるほか、
BDNFなどのマイヨカインも放出されやすくなるため、
副作用が出ない程度に正しくできれば、
運動においてメリットをもたらす可能性があります(47)。


運動における性差について。
まだ、わかっていないことが多いとされてます(48)。

ここで以下の問いを投げかけ、
それに対して考えてみます。

元々進化の歴史で、男性が多く筋肉を使って運動していたことを考慮すると、
現代においても、運動不足が健康に与えるデメリットの性差があり、
男性のほうがデメリットが大きいとは考えられないか?

狩猟採集社会では、男性は狩猟や防衛を担うことが多く、
大量のエネルギーを消費する活動に従事していました。
男性が女性に対して相対的に
筋肉量が多いことは、
狩猟・戦闘・移動などに適応するための進化的な特徴。
このように捉えることもできます。
この役割により、男性の体は筋肉を維持する高いエネルギー代謝率と
活動量を前提に設計されている可能性があります。
男性は糖代謝が活発ですが、
女性は脂肪酸による代謝が活発といわれています(48)。

女性は、子育てや植物採集を主とした
比較的低エネルギーの活動が中心だったとされ、
エネルギー保存や長期的な体力維持に適した
代謝適応が進化していると考えられます。
男性に対して女性は
特に皮下脂肪量が多くエネルギー貯蔵能力に優れています。

筋肉量の多い男性は、運動不足により
筋肉が減少すると基礎代謝が大幅に低下し、
肥満や糖尿病のリスクが高まる可能性があります。
現代において疫学的に
大人の糖尿病は男性のほうが多いです(49:Fig.1)。
一方、
女性はもともと脂肪組織が多いため、
筋肉の減少が代謝に与える影響が
比較的緩やかである可能性があります。

男性は運動不足により心
血管疾患のリスクが急速に増加する傾向があります。
血管内皮機能が低下しやすく、
動脈硬化や高血圧の発症リスクが上昇かもしれません。
高血圧の疫学上の性差は報告によります。
ただ、一つの報告では
59歳までは男性が高血圧の割合が多く、
60歳以降になると女性が多くなります(50)。
これは閉経後の
女性ホルモンの変化を反映しているかもしれません。

女性はエストロゲンによる血管保護効果があるため(51)、
閉経前は男性より影響が少ない。
すなわち性ホルモンの違いによっても
運動不足時の循環器系疾患の感受性の性差が
生じる可能性があるということです。

男性の場合、テステステロンが運動と筋肉量と相関があるため、
性ホルモンが不足することでの
健康への影響が懸念されます。

このことから女性も特に閉経後は
血管保護効果のあるエストロゲンレベルが顕著にさがるため、
循環器を意識した生活習慣がより大切になります。
すなわち、
- 空腹習慣
- 定期的な運動
- 栄養管理
これらがより大切になる可能性があります。



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