2024年12月19日木曜日

癌のエネルギー的適応と(小児脳腫瘍を含めた)癌治療応用

生命科学、薬学、医学、医療、
それらが目指す一つの形である人の健康。
これに対する具体的な
問題提示、解決手段(Solution)。
これを私が日本、世界に明示していくときの
大枠としての考え方に
「適応、順応(Adaptation)」があります。

私をそのような考え方に向かわせた
一つの確実な状況証拠があります。
それは、細胞を社会として仮に定義したとき、
細胞の明らかな社会繁栄、
生命としての(多大な)成功があるからです。

地球が誕生して43億年程度経過した。
このような見積もりがありますが、
その5億年後に単細胞生物が誕生したといわれています。
今から、おおよそ38億年前です。

発生当初の染色体の構造は
- 環状(リング状)で、1本だけ
- 細胞質内に直接存在し、核膜に包まれていない状態
- DNAはヒストンのようなタンパク質に巻きついておらず、裸の状態
- 遺伝情報は比較的単純で、遺伝子数も少ない(数千程度)
このような状態だったと推定されています。

構造遺伝子学的に考えて、
こうした構造は今の
--
核ラミナで機械的な支持された核膜に覆われ
多くの細胞外マトリックスで構造的に支持され、
23対の染色体が相互補完的に働き、
DNAはヒストンに巻き付き、
これら複合体であるクロマチンは
染色体として高度に折りたたまれた状態です。
端の不安定な構造はシェルタリン複合体で
構造安定性が支持されている。
--
この多層的な構造と比較すると
当初の遺伝子構造は非常に環境に対して
脆弱であったと考えられます。
本当に明滅、
すなわち何度かの初期的な絶滅はあったかもしれません。
言い換えれば、繰り返しのチャレンジがあった。
このような推測です。

単細胞生物が発生した当初、
細胞社会として世界に存在する数は
今とは比べ物にならないくらい少なかった。
このように思われます。

今は、ヒト一個体だけでも数兆個の細胞がありますから、
地球上全体で微生物、植物を含めた
あらゆる生物の細胞数は
おそらく概算でも見積もることができない程度の数。
このようになるかもしれません。
少なくとも指数で表現しないと
桁数が多すぎて0(ゼロ)が収まらない程度かもしれません。

これは明らかに細胞単位としてみたときに、
地球上で成功を収めていて、
言い換えれば、
細胞増殖が細胞死圧を
非常に高い程度で継続的に上回ってきた。
このように言い換えることができます。

そうした細胞の成功の軌跡は
私たちヒトの細胞一つ一つに継承されていますから、
時間と共に細胞死していくよりも、
細胞増殖や状態の維持という圧力のほうが
基本的には強いと考えていいはずです。
人の寿命に近づいてくると
こうした不等号。
(細胞増殖、維持圧>>細胞死圧)
これの程度は変わってくると思います。
ただ、通常、人の寿命の範囲内で
体の中で生じることは
基本的には
「細胞はなんとか生きようとする」。
このことであると定義しました。
それは、今、私が集中的に1次調査として
調べている「がん」でも同じです。
癌細胞もずっと生き残ってきましたから
基本的に生き延びようとする強い力があります。

このような考え方は一つは
「Adaptation:順応、適応」に集約されます。
細胞の適応(Cellular adaptation)。
この研究は低酸素状態などへの適応(1)。
このようなより具体的な総括論文は存在しますが、
遺伝子(構造)学、細胞生物学、
進化学、人類学などの分野横断的な観点での
広範な意味での細胞の適応。
これについては
実は、基本的なことだけど研究は
まだ不足しているかもしれません(2)。

しかし、生命の成り立ちを紐解くうえで
この「適応、順応」。
これは非常に重要な学問です。

低酸素状態への適応が上位にヒットする(1)。
これは酸化ストレスに対する細胞の適応です。
この低酸素状態を含めて
環境中での様々なストレスがあります。
そうしたストレスに対して
具体的にどう細胞は生き延びようとするか?
それを考える事が
一つの適応、順応を考える事です。

今までの38億年かけた
細胞(社会)の指数関数的な発展を考えると
がん悪液質など
個体内で非常に強いエネルギー的なストレス。
これがかかったとしても、
通常細胞、癌細胞は
患者さんの体の中で競合、共存していますが、
共に生き延びるための適応が自然と働きます。

では、エネルギーが極度に不足する時。
具体的に細胞はどのような適応をとるでしょうか?
非常にシンプル、単純、短絡的な考察ですが
、、、
エネルギーを消費しない形質に
細胞は変わろうとする。
それが一つの適応です。
あるいは、
癌細胞、エフェクター免疫細胞のように
エネルギー需要が高く、
速い速度でエネルギーに変えられる細胞は
周りを破壊してまでもエネルギーを奪い取ろうとします。
これが、症状してのカケキア、悪液質につながります。

当然、このような環境中のエネルギー不足に対する
癌細胞の適応としては通常細胞と同じように
エネルギーを消費しないような形質に変わる。
そういった生存圧が生じます。
多分、これはほぼ確実だと思われます。
それが、より広範には
- 癌の休眠(Cancer dormancy)(3)
これを説明します。
その生命現象の抽象と具象、
それがどういった概念を包容するかは
不明確なところがありますが、
癌細胞が省エネルギーの形質に変わる方法は
他にも存在します。
それが
- 幹細胞化(Cancer stemness)(4)
- 上皮間葉転換(epithelial-mesenchymal transition)(5)
これらです。
これらの現象が以下の
細胞内外の適応を含むかもしれないですが、
細胞の適応として考えられるのが
- 代謝の改変(解糖 -> 好気性酸化的リン酸化)
- ミトコンドリアエネルギー変換機能の改善
- 細胞の小型化
- 細胞間の協力の強化
- 細胞外マトリックスの改変(周辺エネルギー貯蔵庫として)
、、、
例えば、これらです。

こうした適応は癌微小環境でも生じえます。
エネルギー不足状態が続くと
癌細胞に細胞死圧を印加する
CD8+T細胞など免疫細胞は
体の適応として異物を除去するように
進化、適応してきたと考えると
できる限り、癌細胞を消滅させようと頑張りますが、
いずれ限界を超えて力尽きます。
これはExhausted immune cellと呼びます。
すなわち免疫細胞は疲弊するわけですが、
興味深いのは
疲弊したときにミトコンドリアの不全。
これを伴うようです(6)。
通常、攻撃性を持つ免疫細胞は
癌細胞と同じように嫌気性の解糖系代謝を持ちますが、
一部は、ミトコンドリアを使った
エネルギー産生もすると思われます。
そういった部分的な状態でもかつ
ミトコンドリアが不全を起こすということは
如何に、免疫細胞がぎりぎりまで
癌細胞の攻撃のために頑張っている。
この証拠であるとも解釈できる部分があります。
免疫細胞も疲弊すると
代謝はOXPHOSがメインとなり、
細胞分裂をできるだけ避け、
細胞としてエネルギー節約モードに入ります。
これは役目を終えても、
なんとか細胞として生き残ろうとする
免疫細胞の適応ともとれます。

このようにがん細胞にしろ、通常細胞にしろ、
悪液質のような過酷な環境に耐えた細胞は
一部で回復不能な損傷を追った細胞が
残存する可能性がありますが、
進化の選択則(選択圧:Selection pressure)としては
環境擾乱に強い細胞が残るといえます。
このような適応を考えると
やはり日常生活において
- 運動、トレーニング、ストレッチ
これらによる機械的、エネルギー的ストレス
- 空腹、
これによるエネルギー的ストレス
- 太陽光浴びる
これによる紫外線、酸化ストレス
こういったストレスはむしろ必要といえます。
もちろん限度を超えると適応はしんどくなります。
ただ、日常的な適度なストレスは
私たち体の中にある細胞社会の
進化の選択圧の強化を高めることになります。
この考え方が依拠するものは、私たちが
より強い心身(カラダ)を手に入れるために
今まで、38億年間かけて構築してきた
細胞の適応を信じて、任せるという信任です。
色んな動物、植物も
より過酷な環境で生きている生物は
その生物を構成する細胞は機能として
非常にストレスに強いと考えられるし、
細胞間の連携も強固であるといえます。
そうすると
私たちと同種の先祖である
ホモサピエンスが継続的に海岸移動説に従い、
特に中緯度、高緯度に関しては
食料の安定供給のために魚を含めた
海産物を何万年も食事としてきたなら、
じゃあ、比較的安全に食べられる魚で
より過酷な環境で生きているもの。
それを今の私を含めた現代人が食べたらどうなるだろう?
よりストレスに強いカラダは手に入るのか?
そうした魚からいただいた材料を基にして
細胞、組織、臓器が
より強いストレスに耐えることができたら
私たちの体の中における
私たち人間よりもずっと
大きな速度で入れ替わり、進化する
細胞たちは選択則の中、どういった強化が起こるだろうか?
それは多くの場合、健康につながるのだろうか?

このような疑問も当然わいてきます。
その発想の源泉の大部分は
単細胞生物からの細胞の圧倒的な繁栄。成功。
その中での適応について
できるだけ自然に考えた結果で占められます。

極端な話、人は人工的にアリすら作ることができません。
それどころか単細胞生物も無理です。
自然な生物学的機序に依存する必要があります。
なぜなら、細胞内の細かな材料構成や
それらのアセンブリ(組み立て)について
正確な情報がまだないからです。

そういう状況にあって、
じゃあ、生物としてより複雑な
「人の疾患を治癒させましょう。」
「人の健康について考えましょう。」
このような問いの上に立った時、
私たちはどのような考え方に依存すればいいでしょうか?

今までの生命、細胞の営みの理解に無くして
それらの実現は難しいし、
当然、分子レベルでの正確な理解は難しいですから
できるだけあいまいな中でも
そうした自然に存在する適応に
ベクトルを合わせて、
人の病気とは?健康とは?寿命とは?老化とは?
それについて何とか問いかけいく。
それが一つの方向性だと思われます。

これから未来の人は、
まだまだ、人間が叡智を積み上げるためにできること。
生命科学の中に多くの余地が残されています。
今から100年後には正確な設計図のもと
何か特別な装置(バイオプリンターなど)で
ゼロから1細胞をくみ上げることができる。
人工的な生命が作れる。
そのような時代がくるでしょうか?
アリが作れるのは何年後でしょうか?

この記事では癌のエネルギー的適応について
より細かく考えていくことを目的としていますので
少し話は脱線し、しゃべりすぎましたが、
とても内容として、背景としては大切な事なので
読者のみなさまに語り掛けました。

以上が背景です。


ここからは具体的内容に入ってきます。

まずは癌の休眠(Dormancy)。
これについて考えます。

癌には微小残存病変という概念があります。
白血病でより先進的に考えられています(7)。
なぜなら、循環器中の癌は
液体生検による直接的な評価がより容易だからです。
ctDNAという癌が
Extrachromosome DNAなどを含めて
異常な形で細胞核外に出されたDNAや
細胞死したときに放出した癌由来のDNAを
遺伝子的スクリーニングによって
選別性を上げて正確に計測できるようになって
当然の結果として、
大腸がん(8)など固形がんでも定義されるようになりました(9)。

外科的摘出を含めて急性期の1次治療で
患者さんの体の中にある癌細胞を1つでも
多く減らして、残存数の桁を下げれば下げるほど
当然、再発のリスクは小さくなります。
背景部分で述べたように
強い環境的ストレスで癌を減らした結果として
生き残ったよりすぐりの癌細胞は
この章で述べる癌の休眠も含めて
「隠れている」細胞も含まれますが、
遺伝子的にはおそらく強いといえます。
ただ、そうであっても
絶対数が少なくなるので、
体の中は当然、悪性細胞だけではなく
異物を除去してくれる免疫細胞を含め
多くの共に付き合ってきた良性細胞たちがいますから、
その細胞たちによって管理しやすくなります。
結果、癌細胞が休眠状態を含めて
思ったよりも多く残っていたとしても、
再発は永続的に起きない。
それはすなわち永続的に
患者さんは予後の暮らしにおいて先生の指導の下、
運動、栄養、空腹などしっかり管理して
強いカラダ(心身)を手に入れて、
癌細胞は強い監視下にあるということです。

癌の休眠は2000年代から活発に考えられ、
強い抗がん剤、
すなわち遺伝子合成阻害ストレスをかけられた
末に手に入れた遺伝子合成を落とした状態への適応。
このようにもとれる癌の休眠は
再発とセットで考えられてきた経緯があります(10)。

少し脱線しますが、非常に重要な話なので
読者の方は信じてついてきてください。

背景部分で私は38億年にわたる
細胞の継承を社会としてとらえ、
信じられないくらいの成功を収めた。
このように細胞を評しました。
ウィルスと同じように
細胞はずっとその存在を
今の私たちの世界まで続けてきました。
ただ、
私たちは少なくとも今の医療技術では
確実に死を経験します。
死を経験して、火葬場で人が焼かれると、
細胞などは物質的にほとんど消滅します。
そうではなくても、
時間がたてば、エントロピー増大の法則に従って、
生命としての連携、規則性は徐々に失われ、
やがて、細胞のほとんどは消滅します。
一部は形状を保持したまま土に帰るかもしれません。
そうすると
ヒトの細胞の存在は永続的ではありません。
寿命が過ぎれば、細胞はなくなってしまいます。

では、なぜ、人の細胞はずっと生きられるのでしょうか?
その理由は自明ですが、子を授かるからです。
生殖機能、精子と卵子の貴重な出会いによって
そこから新たなヒトが誕生します。
すなわちその最初の懸け橋となるのは
男性の精巣から放出された精子に集約されます。
精子はとても重要な役目を担っています。

私は人はすごくゆっくりですが、
生物としてどんどん強くなっている部分がある。
このように考えています。
すなわちわずかかもしれないけど、
私よりも私の子どもの世代のほうが
総体的にみて生物学的に強いと思っています。
その変化点、継承点で一番細胞として収束するのが
- 精子
これです。
精子は決して細胞分裂しません。
なぜでしょうか?
なぜなら、細胞分裂は遺伝子の合成などを伴うため
コピーミス、配置ミスのリスクが大きいからです。
次世代の子どもがより繁栄し、健康でいるためには
そうしたリスクは極力さけたいです。
精子は細胞内の情報を非常に良く守るために
遺伝子的にはすごく縮こまった状態を維持しています。
すなわち
精子の細胞核は非常に小さいとされています。
言い換えれば、その中にある46本の染色体の
3次元構造は高度に折りたたまれています。
必死に次世代の健康のために
与えられた遺伝情報を傷つけることなく
守っているといえます。


一方で、卵母細胞(卵子)は
顆粒膜細胞である卵丘細胞に包まれています。
また、卵丘細胞によって放出される
ヒアルロン酸や他の細胞外マトリクス成分。
これに守られています。
また、ゼラチン膜、卵胞液があります。
細胞内では遺伝子を保護するため
遺伝子修復機能が発達しています。
シェルタリン複合体も関連します。
このように細胞内外で
遺伝子を複合的に守り、
その中で遺伝子発現を比較的活性化させています。

日本、韓国を含め先進国では
出生率が2を下回っていますし、
その数字の上昇の兆しが見えない状況です。
東京の出生率は1を下回っているので深刻です。
出産の機会を増やすという意味において
生殖における老化を理解することは非常に重要です(14)。

上述したように卵子や精子では
生殖細胞系列の変異は全身の細胞の変異につながるので
特に重要な遺伝子を高度に守る必要があります。
とりわけ細胞は9割以上は
46本の染色体にたんぱく質発現をゆだねていますから
細胞核内の遺伝子(3次元構造)の状態であったり、
そこを核として細胞外内のその周囲の保護の状況。
これらを明らかにして、
男性でも、女性でも老化したときに
それがどう変化するのか?
その事実をとって、人為的に介入できるところがあるなら
それを検討することも今後、
出産を望む人の機会を増やすうえでも重要です。
卵母細胞の老化では
シェルタリン複合体の状態が変わるかもしれません。

精子の細胞核縮小の遺伝子保護の話を
細胞の保護的状態(休眠)とつなげて考える際に、
卵子はなぜ、遺伝子発現が活発なのに
高度に遺伝子が守られるのか?
その問いが頭に浮かんだので少し調べました。
いい機会だったので
この記事の内容としては、脱線しましたが
静かな有事の事象でもあるので
紹介させていただきました。


精子は卵子に比べて外的ストレスにさらされやすいため
また、分化、分裂の大元は(おそらく)卵母細胞に委ねているため
細胞内の細胞核、染色体の保護機能としては
一つの極致(至る最も究極の状態)。
このように定義できるかもしれません。
もしそうであるなら
神経細胞など長く保持したい遺伝子の保護を考えるとき
若い人の精子の細胞核の状態を
モデルケースとして考える。
すなわち
精子の細胞核内を含めた細胞膜などを含めて
細胞の構造、構成を詳しく分析して
どのように生殖細胞系列の変異を
後生に残さないように高度に守っているか?
それを生物、ヒトが獲得してきた
自然のシステムから学ぶということです。
例えば、
細胞核膜、核ラミナはどういった構造か?
染色体折りたたみ構造には
どういったクロスリンカーがあるか?
テロメア部位は
シェルタリン複合体によって
どういったループ構造、
折りたたみ構造が実現しているか?
こういったことを理想的な精子から
私たちが学習するということです。
例えば、
このような視点が生まれます。

ここまでの保護機能は構築できないものの
癌細胞も生き延びよう、自らを守ろう。
このように適応するとしたら
精子と同じように
遺伝子を折りたたんで圧縮するようになります。
細胞分裂するためには
ある程度クロマチンをオープンにする必要がありますが、
そうした守る構造をとるため、
自然と細胞分裂は抑えらるし、
それは合成ミスを防ぐことにも貢献します。
すなわち癌細胞も休眠するとリスクを冒さなくなります。
そして、寿命があがります。
こうした癌細胞は組織に必ずしも常在している
必要はありませんから、
休眠と上皮間葉転換、間葉形質、
あるいは幹細胞化は概念としては重なるし、
休眠というのがより抽象概念だといえます。

しかし、休眠したとはいえ、
増殖性を持っていた癌細胞状態を過去に経験していますから
その時の悪性度の高い遺伝情報は保持しています。
その状態でおそらく圧縮しています。
ゆえに、何らかの刺激で
また、その3次元構造を緩め、
クロマチンがオープンになってくると
エピジェネティック因子のメモリ効果が
そういった3次元的な構造変化に
どれだけ追随して生じるかは未知ですが、
一定の記憶効果があるとすると
エピジェネティック因子を含めた
遺伝情報はまた活性なものとして復活します。
そういう細胞が組織化すると
また、顕性がんとして再発することになります。

従って、癌の休眠から再発の引き金(トリガー)。
これについて考える一つの重要な方向性としては
細胞核の拡張、クロマチン構造のオープニング、
これらの変化が挙げられます。

では、この細胞核の拡張、
あるいはクロマチン構造のオープニング。
これらはどういった環境ストレスで生じるでしょうか?


1- 酸化ストレス(Oxidative Stress)

1.1- 概要: 
活性酸素種(ROS)の蓄積が原因で
細胞核内のDNAやヒストンが損傷を受け、
クロマチン構造が解放される。

おそらく酸化ストレスがあると
それに対する細胞の適応が必要となります。
その酸化ストレスに細胞が耐えるために
多くのたんぱく質発現が必要だとしたら
細胞の適応として
細胞核を拡張し、クロマチンのオープンにする。
それでmRNAが合成されやすくなり、
転写、翻訳活性が多くの
コーディング領域で上昇します。

このようになる可能性があります。
少し考え方を変えてみると、
ドーマントな癌細胞でも細胞の適応として
38億年の繁栄を背景のもと
なんとか生き延びようとします。
そうした細胞に酸化ストレスなど
強いストレスがかかると、
その状態ではいられませんから、
静かだった細胞は、それに対抗するため
遺伝子構造の3次元構造を
拡張させようとするかもしれません。
こうした、遺伝子の拡張は
体細胞だけではなく、
神経系もトリガーとなるかもしれません。
すなわち、交感神経が活発になると、
身体はエネルギーに満ちてきますから
それは通常細胞だけでなく
休眠している癌細胞をも起こすかもしれません。
交感神経は危機を感じたときに
主に過剰に高まる傾向にありますから、
- 酸化ストレス
この節のストレス以外に下述する
- DNA損傷ストレス
- 低酸素ストレス
- 高温ストレス
- 栄養、エネルギー的ストレス
- 機械的ストレス
- pHストレス
- 炎症性ストレス
これらなどのストレスでも生じ、
こうしたストレス起因、交感神経起因で
休眠状態から再びスイッチが入る可能性があります。

上で述べたように
(私は)患者さんの予後の健康のためには
一種のストレスは大切だと思っています。
運動すれば
エネルギー的ストレス、機械的ストレス、
外であれば、太陽光により
紫外線によるDNA損傷のリスクもあります。
こういったストレスを避けようとすると
通常細胞の選択圧(Selection pressure)が弱くなり
結果、強い細胞が残りにくいということになりますが、
運悪く、休眠している癌細胞だけに
居所的に強いストレスがかかってしまった時。
あるいは、通常細胞が耐えられないような
全体的なストレス、慢性的なストレスが生じたとき。
そうしたときには
癌細胞が再び、眼を覚ますかもしれません。
なぜなら、こうしたストレスに対抗するために
新たな酵素、たんぱく質。
- 酸化ストレスなら抗酸化酵素
- 熱ストレスならヒートショックたんぱく質
これらを発現するように適応します。
そうするとそれを発現するように
遺伝子に注文しますから
こうした注文は染色体構造を拡張させる
きっかけの一つとなります。
そうすると元あった記憶された
がん遺伝子がまた活性化し、
微小環境など条件がそろっていれば
そこから悪性腫瘍組織形成、
すなわち再発が生じるリスクが生じます。


1.2- メカニズム:
ROSはDNAを損傷し、DNA修復酵素(例:PARP)が活性化され、
ヒストンの脱アセチル化が抑制されることで、
クロマチンが開く。
核の拡張も、酸化ダメージによる
核膜タンパクの変性と関連。

1.3- 例:
紫外線(UV)照射
化学物質(過酸化水素、放射線など)


2. DNA損傷ストレス

2.1- 概要: 
放射線や化学物質がDNA損傷を引き起こし、
ヒストン修飾やクロマチンリモデリング因子を活性化する。

2.2- メカニズム:
損傷応答経路(例:ATM、ATR)の活性化により、
クロマチン構造をオープンにしDNA修復が促進される。
ヒストンH2Aのリン酸化(γ-H2AX)や
アセチル化の増加が観察される。

2.3- 例:
イオン化放射線
抗がん剤(シスプラチン、エトポシド)


3- 低酸素(Hypoxia)

3.1- 概要: 
低酸素環境はクロマチン構造に影響を与え、
遺伝子発現の変化を引き起こす。

3.2- メカニズム:
ヒポキシア誘導因子(HIF)の活性化により、
エピジェネティック修飾(例:ヒストン脱メチル化)
これが起こり、クロマチン構造が緩む。
細胞核のサイズ変化も酸素代謝の低下に伴って発生。

3.3- 例: 
腫瘍微小環境や虚血性疾患。


4- 高温ストレス(Heat Stress)

4.1- 概要: 
高温環境によりタンパク質の変性や
細胞骨格の変化が起き、
細胞核の構造やクロマチンに影響を与える。

4.2- メカニズム:
ヒートショックタンパク質(HSP)の誘導と
ヒストンの修飾が関与。
クロマチンが緩むことで
ストレス応答遺伝子の発現が増加。

4.3- 例:
発熱、環境温度の上昇


5- 栄養ストレス(Nutritional Stress)

5.1- 概要: 
栄養不足や飢餓はクロマチン構造を変化させる。

5.2- メカニズム:
AMP活性化プロテインキナーゼ(AMPK)
これの活性化により、
ヒストンアセチル化酵素(HAT)や
脱アセチル化酵素(HDAC)のバランスが変化。
核の構造変化とオープンなクロマチンが
エネルギー代謝遺伝子の発現を促す。

5.3- 例:
グルコース欠乏
アミノ酸制限


6- 機械的ストレス(Mechanical Stress)

6.1- 概要:
細胞が物理的な力を受けると
核の形状やクロマチンの配置に変化が生じる。

6.2- メカニズム:
細胞骨格と核膜(ラミンA/C)の連携が崩れ、
クロマチンが動的にリモデリングされる。
柔らかい基質上の細胞では核が拡張しやすい。

6.3- 例:
血流や圧力の変化
硬い基質や伸展の影響

7- pH変化ストレス

7.1- 概要: 
細胞内または細胞外pHの変化は
核構造やクロマチンに影響を与える。

7.2- メカニズム:
酸性環境ではDNA-ヒストン相互作用が弱まり、
クロマチンがオープンになる。
核膜タンパクのプロトン化による核拡張の可能性。

7.3- 例: 
腫瘍環境の酸性化

8- 炎症性ストレス(Inflammatory Stress)

8.1- 概要: 
炎症性サイトカインや免疫応答因子が核内環境に影響。

8.2- メカニズム:
NF-κBやSTATの活性化によるエピジェネティック修飾。
炎症性刺激でクロマチン構造が緩み、
応答遺伝子の発現が促進。

8.3- 例:
IL-1βやTNF-αによる刺激


次に考える価値のある要素は
こうした休眠している癌細胞の場所です。
どのみち、生きていくうえでは
適切な
- 程度
- 頻度
- 時間
- 種類
これらのストレスが必要だという構想の上に立つと
上述したようにこうしたストレスを
体全体で分散させることを考えます。
その中で、
例えば、癌化しにくい、
- 筋組織
- 脂肪組織
- 心臓組織
- 骨組織(ただし、骨への転移は避けたい)
- 脳神経組織(ただし脳への転移はさけたい)
これらの組織において
転移の可能性がある領域はより広範に薄めて
筋組織、脂肪組織には
生活習慣によって重みづけて
積極的にストレスをかけていく。
こうしたストレス戦略が考えられます。
これらを広範に刺激する生活習慣は
- 運動(ストレッチ、バランス運動を含む)
これです。
運動は、神経細胞の50%以上を占める
小脳の活性化にも関わります。

そのうえで、休眠癌細胞を
ひょっとしたら目覚めさせるかもしれない
ストレスを選択的、局所的に避けたい。
こうした構想を実現することを考えます。

普通に考えると
例えば、肺がんであれば、
原発腫瘍があった癌微小環境に
そのまま休眠細胞が残る割合が最も多い。
このように考えられます。
当然、一部は転移、移動はします。
でも、おそらく割合としては
原発腫瘍部に残る休眠細胞が多いはずです。
その割合は寛解した後の
時間因子でも変わる可能性はあります。
もし、そうであるとしたら
元々、癌があった組織に対する
ストレスの程度は繊細に考えたほうがいい
ということになります。
今述べた肺がんであれば、
運動などの際、呼吸数などは
肺へのストレスとなりますから、
運動するときの強度、呼吸数の選択を
より慎重に選ぶ必要があります。
それでも、全く呼吸数を日常的に上げない。
というのはおそらく予後の生活習慣としては
功を奏しないとは思います。


癌の休眠は1細胞レベルではなく
組織単位として定義されることああります。
これは(Tumour mass dormancy)と呼び(11)、
組織の成長が少なくとも見られない
腫瘍組織の不活性な状態と定義できます。
また、そうした組織の大きさは
画像診断で所見されるほどのものではなく、
その腫瘍に対しては
積極的な治療が必要としない程度です。
癌細胞が組織として成長していくときには
細胞外マトリックスを土台として
位置、固定性を微調整しながら行います。
そうしないと有糸分裂の時に
染色体を適正に配置できないからです。
従って、
その腫瘍がどれくらいの大きさ
準安定状態(Meta-stable state)に入るかは
最もシンプルには
- 細胞分裂圧
- 細胞分裂抑止圧
これらのせめぎあい、均衡状態が
どのポイントでとられるかに決定されます。
すなわち細胞分裂抑止圧が相対的に高くなれば、
腫瘍組織はその大きさで安定状態に入るということです。
組織の形態形成は
形態形成は一般的に
- BMP/TGF-β
- Notch
- Wnt/β-catenin
- Hedehog
- Hippo
これらのシグナルが関わっていますし
前述したように細胞外の足場たんぱく質。
あるいは毛細血管の状態。
免疫監視による抑制圧。
これの状態にも依存します。


上述したように酸化ストレスを含めた
いくつかのストレスが、
休眠状態の癌細胞に対して、
適応するように遺伝子に指令を与える
大きなきっかけになる可能性があります。
例えば、
もし、仮に休眠状態にある癌細胞の
特異的な表面受容体を原発腫瘍の特徴と
照らし合わせながら、見つけることができたとします。
そのうえでその休眠癌細胞に
何らかの薬理をもって
細胞種特異的にストレスを与える。
そういうことをすれば、
選択的なストレスとなるので
休眠している癌細胞を目覚めさせるきっかけとなります。
完全に細胞死させることができればいいですが、
こうした介入には少し大きなリスクが伴います。
それよりも、そのままにしておいて、
自然な免疫などの監視システムで
顕性がんに発展しないように継続的に制御する。
このほうが対処方法としては
リスクが少ないかもしれません。
治療を終えて顕性がんが縮小して
治療が奏功したとしても、
その場所へのストレスに配慮しながら、
全身の機能をいかに高めていくか。
予後ではそれを考えていくことが一つの道です。


癌細胞に対する内科的治療を行うとき。
あるいはそうせざるを得ないとき。
例えば、
全身に転移したがんで
外科では手の施しようのないような状態。
それについてここの章では考えます。
その前にまずは外科について記述します。

外科の良いところは物理的にとるので、
抜き取られた細胞も適用のしようがない
という強制力が働くことです。

今までと同様に
塊として大きな癌が切除可能な位置にある場合は、
第一の治療選択肢になることは
基本的に今後も変わらないと思います。

その手段が、将来的には増える可能性があります。
私が東京大学に2035年に納入する予定である
- MRIガイド経頭蓋集束超音波
これによる腫瘍組織の焼灼による壊死。
これを実現することを目指しますが、
この場合、
組織は患者さん(お子さん)の中に残るので、
腫瘍崩壊症候群(Tumor lysis syndorome)。
これを考慮して
大量のDNAから生じた尿酸を
同じく超音波で細尿管に照射して温度を上げ、
尿酸結晶の尿中の溶解度を上げて
結晶化を防いで、尿によって
効率的に排出することを考えます。
上述した焼灼を一つのモダリティーとする場合には
この尿管結石(結晶成長)のリスクを想定して
同じ、超音波装置ですから
装置開発はある程度共通化できます。
超音波で温めることで未然に
そうした結晶化を防ぐことができるか?
小児脳腫瘍以外の全体的な腫瘍崩壊症候群の
管理のための1つの手法の確立と両立しつつ、
対策を事前に練っていく必要があります。
これは超音波装置の装置開発の方向性にも関わります。
腫瘍崩壊症候群は小児脳腫瘍で
超音波による焼灼を適用する場合
高い確率で生じうるので、非常に重要です。

このように外科でとれればいいですし、
超音波による焼灼が選択肢になると
外科的に、物理的に、熱的に
癌細胞を壊死させることができる選択肢ができます。
当然、物理的摘出に比べて、
明らかに高温状態にするものの、
一定の適応が生じ、残存する可能性はあります。
ただ、MRIで状況を観察しながら実施するので、
薬物による治療に比べて、
外科による物理的摘出にはかなわないものの、
大きな癌を組織ごと壊死させることには向いているし、
外科に比べて、頭蓋内であれば
場所を選ばないように設計することも可能です。
この適用性は装置開発の質(物理的、幾何的仕様)。
これに依存します。

こうした選択肢を考慮しながら、
内科的な治療が必要となった場合には、
以前、医療の部屋で書いたことがあるのですが(12)、
治療を施した結果、癌の休眠状態も含めて
どういった癌が適応の末残るか?
それをあらかじめ考えて
薬理を選択するということです。

そもそも、なぜ、従来の抗がん剤が
一定の成功をおさめ、基本的治療の一つとして
世界共通的に選択されてきたか?
それについて読者の方は
どういう意見をお持ちでしょうか?

私の意見、考察は
抗がん剤は細胞分裂の機序に
リーチした(触手を当てた)治療です。
すなわち、
DNAの合成を阻害する、
有糸分裂の際に導線となる微小管の形成を阻害する。
これらの薬理があります。
当然、これらの薬理が作用すると、
増殖性の高い細胞分裂頻度に高い細胞ほど
顕著に、感受性高く影響を受けることになります。
従って、
悪性度の高い癌においては
原理的に非常に合理的な薬理となります。
しかも、残存する癌細胞は
適応の末、細胞増殖を抑えた形質になりますから、
こうした薬理に対して抵抗性を持ち、
残ったとしても
その癌細胞の少なくとも一時的な悪性度は
低く抑えられる可能性もあります。
必ずも、こうはならない可能性がありますが、
王道的な考え方をすれば、こうなります。
統計的な話になります。
だから、やっぱり、
細胞分裂を強力に抑制する薬理は
悪性度の高い癌には適しているよね。
ということはあります。
これは薬剤抵抗性を示した癌細胞を含めた
予後を考えてもそうです。

もう一つの視点はエネルギー、代謝の観点(12)。
癌細胞は糖代謝であり、
糖代謝であることが悪性度とリンクするので
この糖、糖に変わるたんぱく質の供給を
ある程度制限しながら、
糖の獲得能力を局所的に下げるような薬理。
これが好ましいです。
それを一部、実現するのは
癌の周りの糖鎖、多糖を分解することです。
すなわちヒアルロン酸や
細胞外マトリックスの側鎖にある
糖鎖を分解することです。
当然、抗がん剤も含めて
癌細胞に特異的に薬物を送達することが
可能になるかもしれない、
細胞種特異的薬物送達システム。
これは技術介入の余地は共通的にあるのですが、
糖鎖、多糖の分解に関しても、
他の通常細胞で分解されたら
その細胞は糖を取り込みにくくなりますが、
通常の細胞は癌細胞ほど糖を必要としません。
この選択性が重要です。
糖が細胞増殖性とエネルギー的に
リンクしていることがポイントです。
これは細胞増殖性と細胞分裂が
強い正の相関を持つということと同様です。

従って、
周りの糖鎖、多糖を非特異的でもいいから分解して
結果として癌細胞の水分を奪って、
糖が送達されにくくなることと
食事でも糖をできるだけ減らして、
タンパク質、脂質で栄養供給する。
また、この方法はタイミングも重要で、
投与前のしばらくの食事は糖を減らしますが、
もっと重要なのは
エネルギー不足状態、すなわち空腹状態で
かつ、腫瘍組織の周りの多糖、糖鎖を分解することです。
一番はヒアルロン酸です。
抗がん剤と合わせて治療すれば、
非常に効果があるかもしれません。
一部、エフェクター性の同じく糖代謝の
免疫細胞も特に癌細胞に浸潤しているものは
同じように抑制系の影響を受ける可能性がありますが、
免疫細胞は、移動性をもっても
障害性を有するため、
癌細胞に比べて糖の取得において
周りの細胞外マトリックスに依存していない。
ということも考えられます。
まあ、わからないです。
この治療のデメリットは
免疫が弱ることかもしれません。
でも、本当に将来的にFirst line治療の一つ。
抗がん剤と共通的に併用される薬理となるかもしれません。

このように悪性度の高い癌細胞の共通的な特徴をつかみ
その薬理を選択することで
残るのは適応として悪性度の低い
いわば休眠状態の癌細胞が残るようになります。
他には細胞核の巨核化、拡大があるかもしれません。
そうであるとするならば、
細胞核を圧縮するような薬理を選択する
ことができます。
たとえば、
- Lamin A/C (LMNA)抑制
- Heterochromatin Protein 1 (HP1)発現
クロマチンを凝縮するたんぱく質
- Histone Deacetylases (HDACs)
クロマチンの脱アセチル化を促進し、
遺伝子発現を抑制します。
これらがあります。

他に考えられる特徴は
癌細胞は増殖する際に核酸(DNA)以外にも
多くのたんぱく質を
合成する必要がありますから、
リボソームの数が増えていても不思議ではありません。
リボソーム合成を抑制する遺伝子は
一般的に癌抑制遺伝子である
- TP53
網膜芽細胞種で多くの場合変異がみられる
- RB1
mTOR経路が抑制を抑制する(13)
- AMPK
- TSC1/TSC2
- PTEN
Mycの抑制因子である
- MXI1
翻訳開始因子の抑制である
- 4E-BP1
コレラなどが挙げられます。


次に脂質膜です。細胞数を増やすためには
脂質膜を非常に多く合成する必要があります。
従って、この脂質膜合成は
増殖度の高い癌細胞で高まっている可能性があるので
この経路を抑制することを考えます。

1- 脂肪酸合成経路(De Novo Fatty Acid Synthesis Pathway)
悪性度の高い癌細胞は、
de novo脂肪酸合成を活性化して脂質膜の基盤を作ります。
この経路は通常、脂質を外部から取り込むよりも
効率的に脂肪酸を生成する手段として利用されます。

1.1- 重要な酵素と経路:

1.1.1- ATPクエン酸リアーゼ(ACL):
ミトコンドリアでクエン酸回路から生成された
クエン酸を細胞質でアセチル-CoAに変換。

1.1.2- アセチル-CoAカルボキシラーゼ(ACC):
アセチル-CoAをマロニル-CoAに変換
(脂肪酸合成の律速酵素)。

1.1.3- 脂肪酸合成酵素(FASN):
マロニル-CoAを用いて
パルミチン酸(16炭素の脂肪酸)を合成。

1.2- 活性化因子:

1.2.1- 
癌細胞では、
- PI3K/Akt/mTOR経路
- MYC
これらの活性化によりFASNの発現が増加します。

1.2.2- 
HIF-1α(低酸素誘導因子)*は、
低酸素環境で脂肪酸合成を誘導します。


2- グリセロリン脂質合成経路(Glycerophospholipid Synthesis Pathway)
脂肪酸は、細胞膜を構成する
主要なリン脂質
- ホスファチジルコリン
- ホスファチジルエタノールアミン
これらに変換されます。

2.1- 経路の概要:

2.1.1.- グリセロール-3-リン酸経路:
グリセロール-3-リン酸と
脂肪酸アシル-CoAが結合して
リゾホスファチジン酸(LPA)を形成。

2.1.2- ホスファチジン酸経路(PA経路):
LPAからホスファチジン酸(PA)を生成。

2.1.3- ジアシルグリセロール(DAG)とリン脂質の生成:
PAはDAGを経て、
- ホスファチジルコリン(PC)
- ホスファチジルエタノールアミン(PE)
これらなどの主要な膜脂質へと変換。

2.2- 重要な酵素:

2.2.1- 
CDP-コリンパスウェイ(ホスファチジルコリン合成に必須)。

2.2.2- 
AGPAT(1-アシルグリセロール-3-リン酸アシルトランスフェラーゼ):
LPAをPAに変換。

2.2.3- 
PIS(ホスファチジルイノシトール合成酵素):
ホスファチジルイノシトール(PI)の合成。


3- スフィンゴ脂質合成経路(Sphingolipid Synthesis Pathway)
癌細胞はスフィンゴ脂質(例:スフィンゴミエリンやセラミド)
これらの代謝を調整して、
細胞膜の安定性やシグナル伝達に利用します。

3.1- 経路の概要:

3.1.1- セリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPT):
セリンとパルミトイル-CoAからスフィンゴイド塩基を生成。

3.1.2- セラミドの生成:
スフィンゴイド塩基はセラミドへと変換。

3.1.3- 複雑スフィンゴ脂質の合成:
セラミドからスフィンゴミエリンや
グリコスフィンゴ脂質が合成される。

3.2- 癌での特徴:
セラミドはアポトーシスを誘導するため、
癌細胞ではセラミド代謝が抑制されることが多い。

4- コレステロール生合成経路(Mevalonate Pathway)
コレステロールは、細胞膜の流動性や
構造を維持するために必要です。
また、癌細胞は増殖に伴い
コレステロール合成を活性化します。

4.1- 経路の概要:

4.1.1- HMG-CoAレダクターゼ(HMGR):
アセチル-CoAからメバロン酸を生成(律速酵素)。

4.1.2- コレステロールの生成:
メバロン酸からスクアレンを経てコレステロールが合成される。

4.2- 癌での特徴:
癌細胞では、
SREBP(Sterol Regulatory Element-Binding Proteins)
これが活性化され、HMGRの発現が増加します。

5- 脂質の取り込み(Exogenous Lipid Uptake)
悪性度の高い癌細胞は、
脂肪酸やコレステロールを
外部環境から効率よく取り込み、
膜脂質の供給源として利用します。

5.1- 重要なタンパク質:

5.1.1-
脂肪酸輸送タンパク質(FATP)や
CD36が脂肪酸の取り込みを促進。

5.1.2- 
LDL受容体(LDLR)が
コレステロールの取り込みを増加。


6- mTOR経路の役割
癌細胞での脂質合成は、
mTOR(mammalian target of rapamycin)経路の
活性化によって促進されます。
mTORは以下を介して脂質合成を調節します:

SREBPの活性化:
脂肪酸およびコレステロール合成を誘導。

リボソームタンパク質の合成増加:
脂質合成に必要なタンパク質の生産。

ここからmTORは
- たんぱく質の合成
- 脂質膜の合成
これら両方に関わるため
細胞増殖性の高い癌細胞において
細胞分裂の材料となる
タンパク質、脂質の合成を
mTOR依存的に抑制することで
- 抗がん剤
- 糖遮断
- 細胞核圧縮
と合わせて治療すると
悪性度の高い癌細胞に対して
相乗効果があるかもしれません。

上述した考え方は
増殖細胞は新たに細胞そのものを合成する必要がある。
従って、基本的に物質的需要が多い。
細胞を構成する材料は
- たんぱく質 約 50~60%
- 脂質 約 20~30%
- 糖 約 10%以下
これなので、特にたんぱく質の需要が
DNAの合成以外に多くなることから
タンパク質合成に関わるリボソームの数を
抑制することが重要です。
リボソームの数は一般的な細胞で
約 1,000,000~10,000,000個。
これくらいあり、非常に動的なことから
この数を癌細胞で抑制することは大きな意味を持ちます。

細胞には細胞膜だけではなく
多くの脂質膜が必要ですから、
その合成を上の機序を利用して
強力に抑えます。
タンパク質に対する効果よりは劣るものの
それでも効果があると思います。

次に糖です。全ての10%以下ですが、
それでも増殖性の強い癌細胞では
糖の合成が上がっている可能性があるため、
細胞の糖の合成について整理し、
高まった糖の合成経路を抑制することを試みます。


1- 糖新生 (Gluconeogenesis)

1.1- 目的: 
グルコースを非糖物質
- 乳酸
- アミノ酸
^ グリセロール
これらから合成する。

1.2- 場所: 
主に肝臓と腎臓の細胞質とミトコンドリア。

1.3- 主要なステップ:

1.3.1- 乳酸やピルビン酸からのスタート:
ピルビン酸がミトコンドリアで
オキサロ酢酸に変換される(ピルビン酸カルボキシラーゼ)。

オキサロ酢酸がリンゴ酸に還元され、細胞質へ移行。

再びオキサロ酢酸になり、
ホスホエノールピルビン酸(PEP)。
これに変換される(PEPカルボキシキナーゼ)。

1.3.2- 中間代謝物の逆反応:
解糖系の逆反応を通じて
フルクトース-1,6-ビスリン酸が
フルクトース-6-リン酸に変換される。

フルクトース-6-リン酸は最終的にグルコースになる。

1.3.3- エネルギー:
ATPやGTPを消費し、エネルギーが必要。

1.4- がんとの関連性
糖新生は通常、肝臓や腎臓で行われ、
がん細胞での直接的な活性は少ない。
ただし、腫瘍周辺の細胞での糖新生が
がん細胞に栄養を供給する可能性がある。

1.5- 抑制のポイント
- PEPカルボキシキナーゼ(PEPCK)
- フルクトース-1,6-ビスホスファターゼ(FBP1)
これらを阻害し、糖新生を抑制。
腫瘍微小環境における乳酸からの糖新生を妨げ、
がん細胞へのグルコース供給を制限。


2- グリコーゲン合成 (Glycogenesis)

2.1- 目的: 
グルコースをグリコーゲンとして貯蔵。

2.2- 場所: 
肝臓と骨格筋の細胞質。

2.3- 主要なステップ:

2.3.1- グルコース活性化:
グルコース-6-リン酸がグルコース-1-リン酸に異性化される。

グルコース-1-リン酸がUDP-グルコースに変換される(UDP-グルコースピロホスホリラーゼ)。

2.3.2- グリコーゲン合成:
UDP-グルコースが
グリコーゲンシンターゼにより
グリコーゲン鎖に付加される。

枝分け酵素(ブランチングエンザイム)が
グリコーゲンの枝構造を形成。

2.4- がんとの関連性:
がん細胞では通常、グリコーゲンの貯蔵よりも
即座のエネルギー利用が優先される。
しかし、一部のがん細胞では
グリコーゲンがストレス耐性のために
蓄積されることが報告されている。

2.5- 抑制ポイント:
グリコーゲンシンターゼを阻害して
グリコーゲン合成を抑制。
UDP-グルコースピロホスホリラーゼを抑えることで
グリコーゲン前駆体の供給を妨げる。


3- ペントースリン酸経路 (Pentose Phosphate Pathway)

3.1- 目的: 
NADPHとリボース-5-リン酸の産生。
糖中間体を再合成。

3.2- 場所: 
細胞質。

3.3- 主要なステップ:

3.3.1- 酸化段階:
グルコース-6-リン酸が酸化され、
NADPHを生成しながらリブロース-5-リン酸を生成。

3.3.2- 非酸化段階:
リブロース-5-リン酸が
リボース-5-リン酸や他の糖リン酸に変換される。

糖中間体は解糖系に再投入される。

3.4- がんとの関連性:
がん細胞ではペントースリン酸経路が活発化しており、
- NADPH(抗酸化防御に必要)
- リボース-5-リン酸(DNA合成に必要)
これらの供給が増加している。

3.5- 抑制ポイント:
酸化段階の
グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PD)。
これを阻害し、NADPH生成を減少。
リボース-5-リン酸の生成を
抑制することで核酸合成を妨げる。


4- 糖タンパク質と糖脂質の合成

4.1- 目的:
細胞膜や分泌タンパク質の糖修飾。

4.2- 場所: 
小胞体とゴルジ体。

4.3- 主要なステップ:

4.3.1- 糖ヌクレオチドの準備:
- グルコース
- ガラクトース
- マンノース
- フコース
これらなどがUDPやGDPに結合し、
活性型糖ヌクレオチドになる。

4.3.2- グリコシル化:
小胞体でのN型グリコシル化
(アスパラギンに結合)。
ゴルジ体でのO型グリコシル化
(セリンやスレオニンに結合)。

4.3.3- 糖鎖の組み立て:
特定の酵素(グリコシルトランスフェラーゼ)が関与。

4.4- がんとの関連性:
がん細胞では異常な糖鎖修飾が
細胞間の接着や増殖シグナルの調節に寄与し、
腫瘍形成を促進する。

4.5- 抑制ポイント:
グリコシルトランスフェラーゼを阻害して
異常な糖鎖修飾を抑える。
フコース合成酵素やシアル酸合成酵素を阻害して、
特定の糖修飾を制限。


5- ガラクトースやフルクトースの代謝経路

5.1- ガラクトース:
ガラクトースは肝臓でグルコース-1-リン酸に変換され、
グリコーゲンや解糖系に利用される。

5.2- フルクトース:
フルクトースは肝臓で
フルクトース-1-リン酸を経て
解糖系中間体
- ジヒドロキシアセトンリン酸
- グリセルアルデヒド
これらに変換される。

5.3- がんとの関連性:
フルクトースはがん細胞で
エネルギー源として利用されやすい。
ガラクトース代謝は
がん細胞で直接的な影響は少ないが、
一部で代謝補完的に利用される可能性がある。

5.4- 抑制ポイント:
フルクトキナーゼ(KHK)を阻害し、
フルクトースの利用を制限。
ガラクトース-1-リン酸ウリジルトランスフェラーゼ(GALT)。
これを抑制してガラクトース代謝を阻害。


細胞核圧縮によって
休眠を促すことは積極的な細胞数減少は
貢献しないかもしれないですが、
それ以上、腫瘍組織が拡大することを抑制できます。

従って、休眠が問題なのではなく、
むしろ癌細胞のどうしても避けることができない
38億年かけて構築してきた細胞の
生きようとする適応のベクトルを
不活性、休眠に誘導するという考え方です。
例えば、
- 抗がん剤
- 糖遮断(ヒアルロン酸、糖鎖分解、空腹)
- たんぱく質の細胞内合成抑制
- 脂質の細胞内合成抑制
- 糖の細胞内合成抑制
これらによって
増殖性の高い癌細胞を感受性高く死滅させ
残りの癌細胞が休眠に入った段階で
さらにトドメの手段として
核ラミナを抑制、
クロマチンを凝縮するたんぱく質導入、
SIRT1 (Sirtuin 1)などで脱アセチル化介入を行い
さらに遺伝子構造をタイトにするような介入を行うと
休眠には程度があって、
残った細胞がより不活性になるかもしれません。
休眠の中で比較的活性度の高い細胞は
それによって細胞死する可能性もあります。


幹細胞は幹細胞ニッチ(Stem cell niche(15))。
これを使って集まる傾向にあります。
分化するとこうした
幹細胞同士の相互作用は自然と弱まりますが、
その前段階として
幹細胞は細胞を修復したり、恒常性を維持するために
微小環境を作り、その準備をしています。
従って、
休眠している癌細胞は幹細胞の形質を獲得する。
このようなこともあることから
例えば、造血幹細胞の近くに
位置することが好発することがあります(16:Fig.3)。
こうしたことは骨格筋の
サテライト細胞などに対しても生じるかもしれません。

癌幹細胞は異常な遺伝子構造を持っていることから
転移ニッチから癌細胞に分化する可能性があるため
その環境での腫瘍形成を促進する可能性があります。
従って、癌微小環境も含めて
- 免疫細胞
- 内分泌系物質
- エクソソーム
これらなどで主に生活習慣を個別化様式で最適化して
恒常的にしっかり監視し
初期の分化時点で確実に芽をつむ必要があります。
一方で
こうした癌の休眠、移動性獲得、幹細胞化
転移ニッチ移動を逆に利用することを考えます。
このような癌休眠細胞は
他の組織特異的な幹細胞よりも
あらゆる組織に移動する能力を高く有している
可能性があります(Open AI)。
従って、
例えば、筋組織のサテライト細胞を含め
幹細胞に何か物質を輸送したいときに
この癌休眠細胞の移動性、幹細胞性を利用して
癌休眠細胞の表面に
送達させたい物質を結合させて
全身の幹細胞ニッチに輸送させるという
少し無理がありますが(笑)、
そういった戦略も考えられなくもありません。
他には
急性期医療の時に
すでにその細胞の一部が
全身の幹細胞ニッチに移動することを見越して、
癌細胞の遺伝子的形質を動かして、
適応により残った休眠細胞が
各幹細胞に利点をもたらすようなシステムを
構築するということも考えられます。
例えば、癌細胞が放出する
内分泌系物質やmiRNAを含むノンコーディングRNA。
これらを薬剤によって任意に動かすことができたら
それが幹細胞ニッチに送達されたときには
癌幹細胞そのものはリスクになりますが、
そこから放出される
内分泌系物質はノンコーディングRNAの一部は
その環境内でメリットをもたらすように
仕向けることができるかもしれません。

こちらのほうが重要ですが
休眠細胞が後々癌細胞に分化しにくい
遺伝子的形質を急性期治療の時から
適応の末、どうしても残存する
癌細胞に人為的に組み込むことを考えます。

但し、こうした構想には大きな欠陥があります。
癌休眠細胞の幹細胞ニッチへの移動は
すぐに起こるものもありますが、
統計的に有意なほど動く時間は
数年単位である可能性があり、
こうした介入による物質記憶効果は
DNAを変えない限り、大きくなく、
すぐ構造的に不安定な物質は
代謝回転され、作用、分解するため
効果がありません。

ただ、難しい技術介入をする価値のあるのは
癌休眠細胞を利用した
幹細胞ニッチの改善ではなく、
その休眠細胞が将来的に癌細胞に分化しにくい
あるいは活性化したときの細胞死誘導する
形質をどのように継続的に癌細胞に刻印するか?
このことを考える事です。
DNAに刻印できれば理想ですが、
そうしたことが難しい場合は、
miRNAなどになりますが、
miRNAは数時間で細胞内から消滅するため
効果は一時的です。
従って、休眠細胞がその後、
何十年も分化しにくいように
長期記憶効果のあるプログラミングをするときには
miRNAを物質的安定性のある
タンパク質などで保護しながら、
幹細胞に分化圧がかかったときに
スイッチが入って機能するようにしなければなりません。
これは技術的にかなり高度なので、
最終的にはコストの面で合わない可能性がありますが、
とりあえず素案を書いてみます。

例えば、癌幹細胞が分化圧がかかるときが
酸化ストレスなど何らかのストレスであるとき、
そのストレスがかかったときに
miRNAを守る高度に折りたたまれた
タンパク質の3次元構造が緩み、あるいは壊れ、
miRNAが遊離され、
それが、抑制系の転写因子として機能する。
そのようなストレス誘導の
スイッチ機能を考えます。
そうすると
ストレスが入ったときにのみ
miRNAが機能するので、
その折りたたみ構造の寿命が数年程度あれば
複合体として、休眠細胞に
そのmiRNAが残ることになります。
それがストレス起因でスイッチがオンになり
miRNAが機能するというシステムです。
付加的に必要なことは当然、
その複合体をなんとか
急性期医療、急性期医療後に
休眠細胞特異的に細胞内にいれなければなりません。

こうした技術はHIV、エイズなど
潜伏性のあるウィルスにも適用できるかもしれません。
例えば、
HIVに感染した免疫細胞を
死滅させることができる転写因子を
免疫細胞に組み込み、
それは折りたたみ構造によって保護し、
通常は「機能オフ」にしておきます。
そうして、HIVが駆動するのが
もし、癌細胞と同じように多様なストレスであれば、
そのストレスが細胞内にかかったときに、
その折りたたみ構造は崩れ、
中に封入された細胞死を促す転写因子が露出されます。
それでストレス依存的に機能が「オン」になります。
それでその細胞を「覚醒したときだけ」
細胞死させることができます。
また、こうした保護機能は
通常すぐに代謝回転されてしまう
RNA転写因子を物理的に保護する働きがあります。

HIVの問題は今、世界的に広がっているので(21)
それに適応できるとなると
多少コストがかかっても
研究としてやる価値が出てくる可能性があります。
また、休眠細胞からの癌化のリスクを
バイオテクノロジーで低減できることは
一つ観点として夢、魅力があります。

多様なストレス応答
- 酸化ストレス
- DNA損傷ストレス
- 低酸素ストレス
- 高温ストレス
- 栄養、エネルギー的ストレス
- 機械的ストレス
- pHストレス
- 炎症性ストレス
これらで休眠癌細胞、
ウィルス感染細胞(HIV、アデノウィルスなど)、
これらの潜伏性細胞は覚醒するかもしれないですが、
こうしたストレス応答で
細胞内で生じる(比較的)共通な事をつかみ
それに対して同様に共通的に
折りたたみ構造を開くメカニズムを持つ
RNA保護たんぱく質を設計しないといけません。
これは難しいことがですが
研究としては面白いと思います。


癌休眠細胞が送達されやすい
幹細胞ニッチは以下です。

1- 骨髄

1.1- 理由:
1.1.1- 
骨髄は転移のホットスポットであり、
癌細胞が骨髄に到達することがよくあります。
特に、骨髄ニッチは癌幹細胞や休眠細胞にとって
適した環境を提供します。

1.1.2- 
骨髄には血液細胞や免疫細胞が多く存在し、
これらが癌細胞の成長や
生存に寄与する可能性があります。
例えば、骨髄の造血幹細胞ニッチは、
癌幹細胞の休眠を維持するための
適切な環境を提供します。
また、骨髄は
CXCR4/SDF-1軸(免疫細胞と癌細胞に関与する分子)
これらの働きによって
癌細胞が引き寄せられる場所でもあります。

1.2- 利点をもたらす内分泌系物質と機能

a. エストロゲン
機能: 
エストロゲンは、造血幹細胞の維持に関与しており、
特に骨髄での造血機能の調節に重要です。
エストロゲンは、骨髄内で
造血幹細胞の増殖と分化を促進します。
また、エストロゲンの受容体は
骨髄の幹細胞ニッチ内の細胞と相互作用し、
幹細胞の安定した維持をサポートします。

b. 成長ホルモン (GH) とインスリン様成長因子 (IGF)
機能: 
GHは、骨髄の造血幹細胞の増殖を促進します。
GHが分泌されると、
IGFが骨髄における造血幹細胞の分化を促進し、
特定の血液細胞系統に分化させます。
GHとIGFは共に幹細胞ニッチ内で
造血幹細胞に働きかけ、
その機能に重要な影響を与えます。

c. アドレナリン
機能: 
ストレス応答に関与するアドレナリンは、
骨髄の幹細胞ニッチにも影響を与えます。
アドレナリンは骨髄の造血細胞に直接作用し、
急性ストレス時に血液の供給を増加させるため、
幹細胞の増殖や分化に関与します。
また、アドレナリンは
骨髄内の微小環境に変化を引き起こし、
ストレスに適応するための幹細胞活性化を促進します。

d. レニン-アンジオテンシン系 (RAS)
機能: 
RASは血圧調節だけでなく、
造血幹細胞の維持と増殖にも関与しています。
アンジオテンシンIIは、
骨髄内の幹細胞ニッチにおける血管の機能を調整し、
幹細胞の安定性を保つために重要です。
RASはまた、幹細胞の休眠を維持し、
必要に応じてその活性化を誘導します。

1.3- 利点をもたらす内分泌系物質と機能

a. microRNA (miRNA)
機能: 
miRNAは、幹細胞の自己複製、分化、休眠、移動を調節します。
例えば、miR-125bやmiR-196aは、
造血幹細胞の維持や分化を制御することが知られています。
これらのmiRNAは、
幹細胞の表現型を変化させることで、
骨髄内の幹細胞ニッチの機能を調節します。

b. 長鎖非コーディングRNA (lncRNA)
機能: 
lncRNAは、幹細胞の分化と機能に
重要な役割を果たすことが示されています。
例えば、HOTAIRやANRILなどのlncRNAは、
幹細胞の維持と休眠の調節に関与しており、
骨髄内での造血幹細胞の安定性に寄与します。
これらのlncRNAは、
遺伝子の転写やエピジェネティックな
調節を介して幹細胞の機能を調節します。

c. 核内非コーディングRNA (snoRNA)
機能: 
snoRNAは、リボソームRNA(rRNA)の修飾を調節し、
幹細胞の増殖や分化に関与しています。
特に、snoRNAは細胞の成長と分裂に
必要なタンパク質合成に影響を与えるため、
骨髄の幹細胞機能を間接的に制御します。

d. Piwi-interacting RNA (piRNA)
機能: piRNAは、遺伝的安定性を維持するために、
特に遺伝子座のサイレンシングに関与します。
骨髄の幹細胞でもpiRNAが発現し、
幹細胞の分化と維持に影響を与えることがわかっています。
piRNAは、転移因子や遺伝子の不安定性を抑制することで、
幹細胞ニッチの安定性を保つのに役立ちます。


2- 肺

2.1- 理由:
肺は特に癌細胞が転移しやすい部位の一つです。
肺の微小環境は癌幹細胞が適応しやすいとされ、
肺転移はよく見られる現象です。
肺の血管網や特定の成長因子(例: VEGF)が
癌幹細胞の定着を促進します。
また、肺には強い免疫応答が存在しており、
癌幹細胞がこれを回避するために適応することがあります。

2.2- 利点をもたらす内分泌系物質と機能

a. コルチゾール
機能: 
コルチゾールはストレス応答ホルモンであり、
肺の幹細胞ニッチにおいても重要な役割を果たします。
コルチゾールは肺の炎症応答を調節し、
損傷を受けた肺組織の修復に寄与します。
また、肺の幹細胞の自己複製や分化にも影響を与え、
修復過程を促進します。

b. エストロゲン
機能: 
エストロゲンは肺の幹細胞の増殖と分化に関与します。
特に女性ではエストロゲンが肺の損傷後の修復に関与し、
肺の幹細胞が適切に機能するように調節します。
エストロゲン受容体は肺幹細胞に発現しており、
肺組織の維持に関与することが示されています。

c. 成長ホルモン (GH) とインスリン様成長因子 (IGF)
機能: 
GHとIGFは、肺の幹細胞の増殖や分化を調節します。
これらは、肺の修復や再生において重要な役割を果たし、
肺組織の再生を促進します。
特に、GHとIGFは気道上皮細胞の再生にも関与し、
気道の障害後に修復を促進します。

d. アドレナリン
機能: 
アドレナリンはストレス応答や呼吸調節に関与し、
肺の幹細胞の挙動に影響を与えます。
アドレナリンは気道の拡張を促進し、
肺幹細胞が修復過程で機能するのを助けます。
また、肺の炎症応答に関与し、修復過程を加速します。

e. ヒトカルシトニン
機能: 
カルシトニンは骨の健康に関連していますが、
肺においてもカルシトニンは幹細胞ニッチに影響を与え、
肺組織の修復過程に寄与することがあります。
特に、肺の気道や血管の修復に関与し、
肺幹細胞の適切な機能を保つ役割を担います。

2.3- 利点をもたらすnon-cording RNAと機能

a. microRNA (miRNA)
機能: miRNAは幹細胞の維持、分化、増殖、休眠に関与します。
特に肺の幹細胞では、
miR-125aやmiR-21が肺の再生や修復において
重要な役割を果たします。
これらのmiRNAは
- 気道上皮細胞の修復
- 免疫応答
- 炎症の調節
これらを通じて、肺の幹細胞機能を調節します。

b. 長鎖非コーディングRNA (lncRNA)
機能: 
lncRNAは、幹細胞の自己複製や分化において
重要な役割を果たします。
肺の幹細胞では、
特にHOTAIRやXISTといったlncRNAが発現し、
肺の修復過程を調節しています。
これらのlncRNAは遺伝子発現を
エピジェネティックに調節し、
幹細胞の分化の方向性を決定します。

c. 核内非コーディングRNA (snoRNA)
機能: 
snoRNAは、リボソームRNA(rRNA)の修飾を行い、
細胞の成長に関与します。
肺幹細胞でもsnoRNAは発現しており、
リボソームの合成を通じて、
細胞の増殖と再生を促進します。
これにより、肺の幹細胞が
効率的に修復に関与することが可能となります。

d. Piwi-interacting RNA (piRNA)
機能: piRNAは、
遺伝子の安定性を保つ役割を果たします。
肺の幹細胞においてもpiRNAは発現しており、
遺伝的安定性を維持し、
肺組織の修復時に幹細胞の機能を
正常に保つために重要です。


すなわち、癌休眠細胞、癌幹細胞が
各組織、幹細胞ニッチに移動するのを
その組織にアクセスする自然な機会ととらえ、
その機会を利用して
各幹細胞ニッチの機能にとって
利点をもたらす機能を組み込むということです。
たとえば、上の具体例では
内分泌系、エクソソームなどの
傍分泌(Paracrine)の機能で
その周辺環境を組織特異的な様式で
改善することを試みます。

また、上述したように休眠細胞を癌化させない、
そのように分化、成熟しにくくなるように
急性期医療の段階で
残ると考えられる休眠細胞の形質を
人為的に操作することを試みます。

例えば、
miR-21やmiR-34aなどが
幹細胞の未分化性を維持するのに関与しています。
未分化の状態を促進することは
休眠細胞を増やすことになりますが、
「未分化の維持」の機能を持つ、
こういった転写因子を
ストレス応答の折りたたみを持つ
タンパク質によって保護しながら
休眠細胞に組み込むことで
その休眠細胞が後にストレス起因で
癌化しにくい形質を獲得させます。
この転写因子は細胞死を駆動するものでもいいです。
すなわち、休眠細胞が
ストレスクルー(合図)によって覚醒したとき
そのストレスで保護構造が崩れ、
転写因子が漏出され機能がオンになり
細胞死シグナルが亢進されます。
これは未分化の維持と並列して
入れてもいいかもしれません。
これをする考え方は
「基本的には休眠状態にあるときに
不用意に休眠癌細胞を操作しない。」
ということに基づきます。
あくまで、活性化、覚醒化したときに
選択的に癌細胞を死滅させることです。
あるいはストレス応答に対して
未然に成熟化を防ぐことです。
従って、このスイッチ機能は難しいですが
そういう考え方に支持されています。


そもそも読者の方は癌の転移がなぜ起こるか?
それについて考えられたことはあるでしょうか?
今になって私自身考えるところがあります。

転移は「適応の結果」という見方も成立します。
悪性度の高い癌細胞というのは
細胞増殖圧が高いので
多くの物質を合成するための
物質とエネルギーが必要です。
そのエネルギー取得のため大量の糖が必要です。
しかし、一部弱った患者さんの体の中は
そうしたエネルギー需要に十分こたえてくれませんから、
癌細胞は細胞として刻印された
生き残るための戦略としてどうするか?
省エネルギーモードに変わるということです。
遺伝子情報は一部は保持されますが、
少なくとも一時的に癌細胞は静かになります。
増殖することもしません。
増殖は基本的に基質、土台が必要ですが、
それも必要なくなります。
そうしたら癌細胞は移動できるようになりますから、
移動性を持つ間葉形質に変わり、
それが細胞外マトリックス、間質、
血管組織を超えて循環器に流れ出ます。
これがおそらく転移の始まりです。
それはいわば、エネルギー不足に対する
生き残るための適応の結果といえます。
だから、転移するのはある程度、仕方ありません。
逆に癌細胞のエネルギーを十分に与えたら
上皮組織で腫瘍組織が大きくなります。
だから、腫瘍組織を小さくさせる適応として
転移はどうしても生じることです。
だから、移動形質を手に入れた後を考えればいい。

(予後のがん管理)
1- 患者さんの健康状態を良くすることと
1.1- 全身ストレッチ習慣
1.2- 食習慣(空腹、満腹の習慣)
1.3- 運動習慣(徒歩、持久運動、レジスタンス)
1.4- 最適な栄養(魚、海藻を含む)
1.5- 運動、食事タイミングの最適化
 ->睡眠の質の改善
 ->疼痛の改善
 ->泌尿器、排便の改善
 ->腸内細菌、消化器の改善
 ->精神状態、心の改善
 ->全身免疫監視システムの改善

2- 休眠癌細胞の覚醒抑制
2.1- 適度なストレス管理
2.2- 原発腫瘍部の繊細なストレス管理

3- 転移ニッチ形成、生着抑制
3.1- 細胞接着分子の特定、抑制(抗体など)(20)
ずっと何十年も抗体を入れるわけにいかないので
循環器に拡散する癌細胞の時定数を考える。
すなわち、どのタイミングで
抗体で効果的な細胞接着分子を蓋をすればいいのか?
それについてしっかり精査します。

4- 休眠覚醒時の分化、成熟抑制
4.1- ストレス依存的構造改変たんぱく質
4.2- このたんぱく質とのRNA結合保護
4.3- 未分化維持RNA発動

5- 休眠覚醒時の細胞死圧亢進
5.1- ストレス依存的構造改変たんぱく質
5.2- このたんぱく質とのRNA結合保護
5.3- 細胞死駆動RNA発動

これらの並列的介入の検討。

(急性期治療1: 内科的治療)
1- 化学療法
1.1- 遺伝子合成抑制(DNA and RNA)
(従来抗がん剤)
1.2- 有糸分裂時微小管抑制
(従来抗がん剤)
1.3- 糖遮断①-貯蔵庫分解
(ヒアルロン酸、糖鎖分解)
1.4- 糖遮断②-栄養遮断 投薬タイミング
(空腹、糖摂取抑制)
1.5- 細胞内タンパク質合成抑制
(リボソーム数の抑制、mTOR抑制など)
(強いプロモーター、エンハンサーの抑制)
1.6- 細胞内脂質合成抑制
(mTOR抑制など)
1.7- 細胞内糖合成抑制
1.8- 細胞核、染色体不活性化、圧縮
(核ラミナ合成抑制、脱ヒストン化など)
1.9- 細胞分裂周期移行抑制
(M期への移行抑制)

これらなど細胞増殖圧の高い癌細胞に
感受性が高いと考えられる治療を組み合わせ
強力に癌細胞死滅させます。


2- ドラッグデリバリーシステム
2.1- 細胞腫特異的薬物送達システム
これで薬物送達の選択性を上げて
上で挙げた薬物の通常細胞の副作用を
物理的、幾何学的に減少させます。

エクソソーム、miRNAでするなら
上の薬理を果たすようなmiRNAを選択することと
もう少し大きな細胞外小胞、
抗体薬物複合体も含めて
抗がん剤も含めて薬物送達させます。

2.2- 評価
重水素、赤血球、ヒドロゲルプロキシで
磁気共鳴装置(MRI)で送達の確からしさを評価する。


3- アドジュバント治療
本庶先生の
3.1- 免疫チェックポイント阻害薬
金子先生の
3.2- i-CAR免疫治療
これらがん免疫治療でとどめを刺します。


4- 腫瘍崩壊症候群の管理
内科的治療によって癌細胞から生じた
物質的残骸を効果的に排出することを考えます。
4.1- 水分補給
4.2- 利尿剤
4.3- 細尿管温度上昇
超音波で再尿管温度上昇によって
尿酸結晶化を未然に予防して
尿として排出を促す


(急性期医療2: 外科的治療)
1- 従来の物理的摘出
侵襲、摘出範囲の最小化(私の管轄外)
但し、内科治療、焼灼の手段が高度化することで
外科的摘出の負担も当然減ってきます

2- 放射線治療
放射線照射範囲の正確化、最小化(私の管轄外)
但し、私が関わるMRIの装置性能が上がる事で
放射線治療の照射精度、評価精度が
上がる可能性があります。
また、内科治療、焼灼の手段が高度化することで
外科的摘出の負担も当然減ってきます

3- MRIガイド経頭蓋集束超音波焼灼
MRIガイド経頭蓋集束超音波で
(お子さんの)脳腫瘍を選択的に
細胞死に至る温度まで上昇し、焼灼させます。
これは、放射線適用外の
年少の子どもにも適用できる可能性があることと
それは、繰り返し介入が可能であること。
これも意味します。
すでにイスラエルのメーカーが
商品化しているので
物理的に無理だというはありません。
後は、
- 空間分解能の改善
- 磁気共鳴の多機能化
- 照射の精度
- 超音波エコーモニタリング
これらの機能を同時搭載できるか?
その付加的な機能追加の草分けとして
これから広島大学と開発していく必要があります。

いい機会なので、この記事の趣旨からは
少し逸脱しますが、
私が目指すがん治療について
現1次評価時点の基本的構想を総括しました。


上述したがん急性期治療
予後の管理は当然、
私が世界の死亡をゼロを目指す
小児脳腫瘍の内科的治療にも貢献します。
従って、
2039年から東京大学で行う臨床試験において
専門家、医療スタッフ(先生)の方、
あるいは
協力する製薬メーカーの方などと議論したいことです。

上の治療法、薬理は
細胞増殖性のある癌細胞に対して
共通的な適用可能な基本的構想なので、
基本的に細胞増殖性のある癌細胞であれば
どの癌細胞でも奏功を示す可能性があります。


これら急性期医療、予後の治療,。
日本、世界の読者の方はどう評価されるでしょうか?
果たして自然科学はどういった臨床結果。
それを私たちに示すでしょうか?
私の描く未来(小児脳腫瘍死亡ゼロ)は
現実のものとしてやってくるでしょうか?


もう一つ、(特に日本政府の方々に向けて)
申し上げるべき重要なことがあります。
私は癌の治療について
「文書上」その枠組み、骨子を上に定義しましtが、
実際には
- 「まだ何も解決していない。」
ということです。
さらに
-「まだ、何も始まっていない」
ということもいえます。
なぜなら、私は実際にモノを作っていないからです。
実際に(予期しない)問題を対処して、
腹立つことも(嬉しいこと)何度も乗り越えて
色んな人と連携して、頑張って、
モノを作り、社会実装していくことは
上で定義したことよりも
10万倍以上難しいことです。
ただ、ちゃんと細かいことまで精査して
実施すべきことを優先順位をつけて選択して
これを乗り越えることができる
潜在的力がある人々は
平均的にみておそらく日本人です。
私が日本人であるということも関係します。
例えば、
--
多様なストレス応答
- 酸化ストレス
- DNA損傷ストレス
- 低酸素ストレス
- 高温ストレス
- 栄養、エネルギー的ストレス
- 機械的ストレス
- pHストレス
- 炎症性ストレス
これらで休眠癌細胞、
ウィルス感染細胞(HIV、アデノウィルスなど)、
これらの潜伏性細胞は覚醒するかもしれないですが、
こうしたストレス応答で
細胞内で生じる(比較的)共通な事をつかみ
それに対して同様に共通的に
折りたたみ構造を開くメカニズムを持つ
RNA保護たんぱく質を設計しないといけません。
これは難しいことがですが
研究としては面白いと思います。
--
これ、私のアイデアですが、
実際、どうやってモノを作るのですか?
本当に科学技術として成立するでしょうか?
また、生産、産業上耐えうるものになるでしょうか?
このように言葉でもっともらしいことを
定義することは非常に簡単です。
しかし、それが実際にモノとしてできるかどうか?
さらに社会実装できるかどうか?は
全く別次元の問題となってきます。
あたかもできたような錯覚に陥ります。
それは書いている私も同様です。
しかし、それは幻想です。
それよりもはるかに難しい現実が待っています。
私が、今、ここにいる限り、
- 何も始まらない。
- 何もできない。
- 何も実現しない。
これらのことがあります。


癌で転移しやすい臓器は
1- リンパ節
2- 肺
3- 骨
4- 脳
5- 肝臓
これらだといわれていますが、
基本的に循環器と幹細胞転移ニッチが関わっている。
このように思われます。
特に造血幹細胞はすでに癌幹細胞と
相互作用しやすいといわれています(16)。
従って、これらがある
リンパ節、骨(骨髄)は
幹細胞ニッチ依存的に転移している可能性があります(17)。
脳、肺も幹細胞ニッチとして
癌幹細胞が相互作用しやすい場所。
このようにAI出力されています(Ooen AI)。
少なくともがん幹細胞化は
私の認識ではがん休眠(Cancer dormancy)の
具象(部分集合)であるという認識ですが、
少なくとも転移と関連があることは指摘されています(18)。
基本的にがん幹細胞と上皮間葉転換は
概念としては区別されるかもしれないですが
生物学的な現象としては高度に重複します(19)。
従って、
この記事でテーマとしているように
- がん休眠(Cancer dormancy)
- 上皮間葉転換(Epithelial-mesenchymal transition)
- がん幹細胞(Cacner stem cell/Stemness)
これらはセットで扱われるべきです。
さらにいえば、これらは
- がん転移(Cancer metastasis)
これを説明するものです。
その背景には
- がん適応(Cancer (energetic) adaptation)
これがあります。


小児脳腫瘍の中で治療が最も難しいとされる
高悪性度びまん性脳腫瘍は
- 移動性
- 固着性
これらを両方兼ね備えているといえます。
小児脳腫瘍は未分化の状態で癌化しますから、
未分化のいわば移動性を持ちつつ、
細胞分裂時に必要な基底での固着性を持ちます。
考えてみると
神経系の成長はこうしたびまん性持ちながら
形成していくことは癌細胞以外の
通常細胞でも生じうることです。
従って、
癌細胞はこうした子供がもともと持つ
神経細胞の成長時に必要な
移動性と固着性の巧みな両立を奪いつつ
癌化しているといえます。
従って
通常の神経細胞と紛れて成長することになります。
従って、非常に厄介です。

ただ、増殖性が高いのであれば、
基本的には上で挙げた悪性度の高い癌細胞のための
薬理は作用すると思いますが、
幾何学的、組織学的に
びまん性の癌は通常細胞に細胞レベルで
紛れているため、選択的送達が原理的に難しいです。
ある程度、混在している
神経細胞を傷害せざるを得ないけど、
成熟神経細胞は静かで、安定なので
上述した薬理が作用しにくいという選択性を有します。
だから、基本的には良く作用すると思います。


ただ、神経系の細胞は
他の体細胞にはない治療戦略を取れる必要があります。

悪性神経芽細胞種を神経細胞とシナプス連結させて、
癌化を解消することはできないか?
それについて検討します。

悪性神経芽細胞腫(Neuroblastoma)を
神経細胞とシナプス連結させて
癌化を解消するアイデアは、
神経芽細胞腫が未分化な状態を持ちながらも、
分化した神経細胞としての
特性を再獲得させる可能性に着目したものです。
このアプローチは非常に挑戦的ですが、
以下のような基盤を
元に検討が進められる可能性があります(Open AI)。

1. 神経細胞とのシナプス連結による分化促進
神経芽細胞腫は、神経堤細胞由来の腫瘍で、
発達中の未分化な神経細胞が癌化した状態です。
これらの腫瘍細胞をシナプス結合を通じて
分化促進へ導くには、以下が考えられます。
これは一般的に分化誘導療法。
「Differentiation-inducing therapy」と呼びますが、
私の調べる限り、脳腫瘍の治療法として
少なくともまだ研究レベルでも一般的ではありません(22)。
少なくとも未分化の脳神経系の癌が
成熟細胞に分化したら
星状膠細胞などを除き、
細胞増殖圧が顕著に低下するので
分化して癌細胞が正常化しなくても
癌細胞数が増えるのを抑制する効果が期待できます。
従って、びまん性、
すなわち拡散性で神経細胞に紛れている形の
未分化の癌に関しては、
- 薬物(化学的)介入
- 物理的介入
- 行動的介入
これらを組みあわせて
そのうちの多くを神経細胞に分化させるように
誘導することで、増殖圧を総体的に
小さくできる可能性があります。
特に、小児、子どもの脳腫瘍で有効です。
このとき、成熟型でも比較的増殖能がある
活性型の星状膠細胞に分化させないような
選択性を人為的に与えることは重要かもしれません。


1.1- 神経伝達物質の影響: 
シナプス連結によって神経芽細胞腫に
神経伝達物質
- グルタミン酸(興奮性シナプス)
- GABA(抑制性シナプス)
- ドーパミン
これらが供給されることで、
正常な神経細胞としての分化が
誘導される可能性があります。

例えば、
- 磁気刺激
- 電気刺激
- 超音波刺激
- 血糖調整
- 任意の運動
- 食事(ω3脂肪酸、コレステロールなど)
- 向精神薬
- 繰り返し刺激、運動
、、、
これらなど様々な考えられる手段を駆使して
未分化の癌細胞に対して
正常な神経細胞の連結をより強化することで
癌状態から通常の状態に復活しないかを考えます。
これは星状膠細胞など
グリア細胞の癌に対しても適用するし
びまん性の通常細胞に紛れて
成長する癌細胞に対しても
むしろ周りの正常な神経細胞との
正常な連結性の中で良化、成長化できる余地。
これについて検証します。

1.2- 活動依存的な分化: 
神経活動によるカルシウムシグナルや
その他の活動依存的な経路(例:CREBの活性化)が
神経細胞への分化を誘導するかもしれません。

1.3- エピジェネティックなリプログラミング: 
神経芽細胞腫に外的刺激を与えることで、
エピジェネティックな状態が変化し、
未分化な腫瘍細胞から
正常な神経細胞への分化が促される可能性があります。

1.4- 周りの神経系の機能を高める
実際に癌化している未分化の細胞が
直接的に正常細胞に変換しなくても
周りの神経系の細胞を積極的な介入によって
機能向上させることで
周りの神経系の複合組織としての
正常な連携が癌を駆逐する可能性があります。


2. 課題
この方法にはいくつかの課題と技術的な壁が存在します。

2.1- 課題:
腫瘍細胞の浸潤性: 
神経芽細胞腫は高度な移動性と分裂能を持っており、
完全に正常な神経細胞に分化させることが難しい。

2.2- 癌幹細胞の存在: 
腫瘍内に存在する癌幹細胞が未分化性を維持するため、
シナプス結合だけで分化を完全に促すことは困難。

2.3- 腫瘍環境の影響: 
神経芽細胞腫は周囲の微小環境
(例:低酸素状態、成長因子)から
分裂促進シグナルを受けるため、これを断ち切る必要がある。

2.4- 逆効果
神経細胞との連携を高めることで
逆に神経系癌細胞の悪性度が高まり、
増殖してしまう可能性があります。

2.5- 短期的可塑性の限界
癌の治療期間である数か月
あるいはもっと短い期間で
効果的な神経系の改変が望めないかもしれません。


神経細胞への分化を促す条件は以下です。

3- 外因性の刺激(外部から与える因子)

3.1- 成長因子の調整

3.1.1- BMP(骨形成タンパク質)の抑制
BMPは星状膠細胞(astrocytes)への分化を促すため、
神経細胞への分化を優先するには
BMPシグナルを抑制する必要があります。
抑制剤: Noggin、Chordin

3.1.2- FGF(線維芽細胞成長因子)とEGF(上皮成長因子)
神経前駆細胞の増殖を促進し、
その後神経細胞への分化を助けます。

3.2- レチノイン酸(RA)
レチノイン酸は神経細胞への分化を強力に促進します。
特に、胚性幹細胞や多能性幹細胞から
神経細胞を誘導する際に使用されます。

3.3- Wntシグナルの適度な活性化
Wnt/β-catenin経路は神経分化に関与します。
ただし過剰活性化は分化を阻害する可能性があるため、
バランスが重要です。


4- 内因性の調整(細胞内の調整)

4.1- 遺伝子の調整
Neurogenin(Ngn1, Ngn2)やNeuroD
神経細胞への分化を誘導する転写因子。
CRISPR/Cas9や遺伝子導入技術を用いて
これらの発現を誘導することが可能。

4.2- Notchシグナルの抑制
Notchシグナルは未分化状態を維持するため、
これを抑制することで神経細胞への分化が進みます。
抑制剤: γセクレターゼ阻害剤(例えばDAPT)。


5- 微小環境(ニッチ)の最適化

5.1- 硬さ・物理的特性
細胞外マトリックス(ECM)の硬さ
ECMの硬さが神経分化に影響します。
神経細胞は中程度の硬さ(約0.1–1 kPa)
この環境で分化しやすい。

5.2- 細胞外マトリックス(ECM)の構成因子

5.2.1- ラミニン(Laminin): 
神経細胞の成長を促進。

5.2.2- フィブロネクチン(Fibronectin): 
細胞の接着と分化をサポート。

5.3- 酸素濃度
低酸素環境(Hypoxia)
転写因子HIF-1αを活性化し、
神経細胞分化に有利な遺伝子を誘導します。


6- 化学物質や薬剤の使用

6.1- 化学物質

6.1.1- バルプロ酸(Valproic acid)
ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC)阻害剤として作用し、
神経分化を促進します。

6.1.2- cAMPアゴニスト
神経細胞の形態形成や軸索伸長を助けます。

6.2- 小分子化合物

6.2.1- CHIR99021(GSK-3阻害剤)
Wntシグナル経路を活性化し、神経分化を促します。

6.2.2- SB431542(TGF-β阻害剤)
TGF-βシグナルを抑制し、神経細胞分化を選択的に強化。


7- その他の条件

7.1- 時間依存的シグナル制御
神経細胞への分化を促す因子
- FGF
- レチノイン酸
これらを特定のタイミングで投与することで、
より効率的な分化を誘導できます。

7.2- 神経栄養因子(Neurotrophic factors)

7.2.1- BDNF(脳由来神経栄養因子)
神経分化を維持し、シナプス形成をサポート。
神経栄養因子を発現する条件
- 骨格筋収縮
ストレッチ運動の後
体幹にある大きな筋肉に負荷をかける、収縮させる
それを食事前など低血糖の状態で行い
より有効に脳神経系に神経栄養因子を送達させます。
もし、筋収縮が自力で難しい場合には
医療介入で体幹に対して
筋繊維が収縮するような介入を開発する。
- 電気刺激
- ロボット運動介入
これらなどがあります。
入浴や超音波などで筋肉の温度、血流を上げられれば
より効果的です。血流は空腹でも高まります。

こうした運動など生活習慣に関わる介入は
小児脳腫瘍では特にびまん性では
今後、治療技術が進んでも再発の可能性があるため
予後において、持続的に
お子さんに対して指導して行っていきたいです。

7.2.2- NGF(神経成長因子)
神経突起の伸長を促進。
これも7.1.1- BDNFと同様

こうした運動での介入は小脳が癌化する
髄芽腫(Medulloblastoma)。
これではより有効かもしれません。


これらは高グレードの神経膠腫が
神経細胞とシナプスを形成して
成長することもあることを考慮すると(23)
逆効果の可能性もあります。
このように課題はありますが、
(未分化性が高い)小児脳腫瘍だからとれる治療手段も含まれ
今までとは異なる視点であること。
これは確かです。


この記事は癌細胞のエネルギー的適応。
その中で
- 癌の休眠
- 癌の幹細胞化
- 癌の上皮間葉転換
- 癌の転移
これらについて考える事にありますが
小児脳腫瘍に関しては
少し考え方を変えないといけません。
そもそも一般的な非神経系の癌細胞では
休眠と深い関連があると考えられる
幹細胞に当たる未分化の細胞が
神経系のがんでは癌化し
それが増殖しているからです。
神経系は活性化した星状膠細胞などを除き
成熟細胞である神経細胞は細胞増殖せず、
癌化することは少なくとも
自然分化、増殖過程ではまれであると考えられます。
未分化の小児脳腫瘍の癌細胞は
すでに幹細胞化、
一部で間葉形質、すなわち移動性を持っているので
エネルギー不足になったときには
どうするのか?という話ですが、
脳は基本的にエネルギーにあふれていて、
循環器からのエネルギー供給が優先されるので
癌細胞はほとんどの場合、増殖性があっても
エネルギー不足になりにくい。
このことがあるかもしれません。
また、シナプス形成など
神経系の細胞から物理的な接触や
化学物質の伝達によって
より有効に周りの神経系細胞から
エネルギー供給を受けることができます。
例えば、
星状膠細胞からは
エネルギーとして利用できる乳酸を受け取ります。

従って、他のエネルギー不足になりやすい
と考えられる大人のすい臓がんなどと比べて
休眠の適応を取る必要があまりない。
このようにも言えます。
エネルギー取得に困りにくいから
増殖性の脳腫瘍は厄介、
非常に治療が難しいといえます。
上の私が提案した
増殖性癌細胞に感受性が高いと考えられる
複数の薬理の中では、
基本的に糖の遮断は非常に効きにくい。
このように推定されます。

その治療方法の不足を補うために
増殖性の未分化の癌細胞の
遺伝子、たんぱく質、脂質、糖の
細胞内合成を強力に抑制しながら、
一方で、一部の癌細胞を
神経細胞への分化、成熟を促す必要があリます。

ただ、神経細胞にしかない特徴として
有糸分裂するときには
一旦、伸ばした触手を縮小させ
球状の形態をとるようになります。
従って、
細胞膜の有効な表面積は縮小します。

実は神経系の癌細胞の細胞増殖の際には
脂質合成需要が多く、脂質合成を抑えることが
より有効と考え、調べましたが、
実は、球状の形態をとるかもしれない。
このことがOpen AIで示されました。

そうであるとするならば、
神経細胞の有糸分裂でしか生じない
細胞膜の変形、すなわち球状への変化を駆動する
細胞内プロセスを強力に阻害することで
細胞分裂の駆動因子を抑制できるかもしれません。

例えば
1- RhoA-ROCK経路阻害
ROCK阻害剤(例: Y-27632)を用いることで、
アクチン収縮を抑制し、球状化を防止。

2- FAK阻害
接着斑の解体を防ぐFAK阻害剤(例: PF-562271)を使用。

3- Aurora kinase阻害
Aurora kinase阻害剤(例: Alisertib)により、
有糸分裂を直接的に阻害。

4- 微小管安定化の阻害
微小管動態を阻害する薬剤
(例: コルヒチン、タキソール)を使用。

これらが考えられます。
これらは神経系の増殖性細胞だから有効な薬理と
なる可能性があります。

他方で
神経細胞への分化誘導は
神経細胞の適応としては自然なことであり、
細胞が進化の過程で比較的に淘汰してきた
細胞死を誘導させるわけではないので、
分化、成熟の方向にうまく誘導していったとき、
それに対する逃避機構が原理的に生じにくい。
このことが挙げられるかもしれません。
少なくとも試験管で
未分化の脳神経系の癌細胞に対して
神経細胞への分化誘導をかけたとき
どのような細胞の形質になるか?
そのチェックは少なくとも必要だと思われます。


そもそも、なぜ、癌細胞は上皮間葉転換するのか?
もっといえば、
エネルギー不足に対する適応として
上皮性細胞から間葉系細胞へ転換するのか?
これは何も癌細胞だからではありません。
細胞は、様々なストレスにさらされながら
38億年間も存在し続けて、
かつ数を天文学的に増やしてきました。
細胞にとってストレスを受けるということは
よりミクロにみれば、
細胞を構成する物質の分解圧ですから、
その形状を維持するための戦略を手に入れました。
それが形状の柔軟性を上げるということです。
間葉系細胞は形を非常に柔軟にかえることができます。
これは例えば、
機械的、力学的ストレスを形を変えることで
吸収することができることを意味します。
それは細胞内の柔軟な細胞骨格が関係しています。
このような柔軟な形は
当然、基質がある固定的な組織としては
適していませんから、移動性を持つことになります。
幸いにもこうした形を変えられることは
間質に張り巡らされた細胞外マトリックスの
網を巧みにすり抜けることを可能にするし、
もっといえば、血管壁のすり抜けを可能にします。
それによって、局所的なストレスを
場所を移動することによって避け、
新たなストレスフリーな環境を探すこと。
これに貢献しました。

こうした複合的な「都合の良いこと」は
当然、進化の選択則の中で
強力に選ばれてくるので
今でも適応として残っていることになります。
従って、
癌細胞が抗がん剤などによってストレスを受けたとき
その適応して間葉形質を手に入れて、転移することは
別に癌細胞に限ったことではなく、
通常細胞でも程度の差はあれ生じることで
進化の過程で強力に選択されてきた
細胞が持つ共通的な適応の結果といえます。

このことから考えるとやはり
神経細胞の細胞膜は
ω3不飽和脂肪酸が多く膜流動性があり、
分子間に適度な隙間があり、柔らかいほうがいいです。
もちろん、柔らかすぎると
形の維持そのものが難しくなりますが、
基本的にはやわらかいほうがいいはずです。
それは柔軟にシナプス形成のために触手を伸ばす。
という理由もありますが、
上述した間葉系幹細胞のように
細胞の柔軟性が高いとストレスに基本的に強くなります。
例えば、機械的ストレスの吸収だけではなくl、
化学的ストレスでも影響があります。
分子レベルで見たとき、
化学反応では物質の接触時間が長いほうが
化学反応は当然進みやすいです。
触媒の効果はいわゆる
こうした反応分子同士の接触時間を上げる事。
これが一つの重要な機序としてあります。
膜が柔らかくなると
分子間での流動性が上がるため
位置が固定されず、接触時間は一般的に短くなります。
そうすると化学反応は起きにくくなります。
これが
細胞膜が柔らかく、流動性が高いと
機械的ストレスだけではなく
化学的ストレスに対いても安定性が高まる。
という物理化学的法則です。

神経細胞は様々なストレスから守る必要があります。
なぜなら、数を減らしたくないからです。
そうすると細胞膜構成は一つの重要な要素ですから
その細胞膜の材料となる
食物摂取による脂質は重要であり、
ω3不飽和脂肪酸はその脂質の流動性を保証するものです。
従って、
ω3不飽和脂肪酸を豊富に有する魚は
神経保護の働きがあると考えて自然です。
また、ω3不飽和脂肪酸を
細胞膜に均一に分布させることも重要です。
そのためのω3不飽和脂肪酸高分子に求められる特性は
- 親水性・疎水性のバランス
- 最適な分子量
- 最適な親油性
これらが挙げられています。
何か極値がいいわけではなく、適度な特性が必要です。
均一に高い割合で分布させるほうが、
神経細胞が持つ適応を
一番、ストレスなく発揮させることができる
物質条件であると定義しましたが、
この前提が正解かどうかはわかりません。
ただ、神経細胞を試験管などで培養し
その神経細胞の機能を調べるときに
膜構成がどういった時に最適かを明らかにすることで
どういった条件で、どういった魚から
どういった割合でとればいいか?
それがより詳しく明らかになる可能性があります。

普通に自然に考えると
流れの強い、複雑なところに
生息している魚のほうが機械的ストレスに関しては
多くストレスを受けることになるし、
深海魚も水圧が大きくなるので
ストレスを受けやすくなります。
従って、深海魚も一般的には
脂が多くω3脂肪酸が多いといわれています。
小さい魚のほうが表面積の割合が多くなるため、
細胞当たりが受ける力学的ストレスも大きくなります。
ただ、魚はそういった
力学的ストレスに自然と適応し、
例えば、マグロのような大きな魚では
水圧に耐えられるため、泳動深水域は
小さい魚よりも一般的に深いかもしれません。
従って、それぞれの体に合わせて適応し
環境の物理条件の違いは
一定割合、吸収されるかもしれないですが、
どういった魚が一番、細胞当たりストレスを受けながら
生活をしているか?というのを分析することで
ストレスに強い細胞膜の状態がどういったものか?
その理想形を定義するうえでの
一つのモデルケースになる可能性があります。
端的に言い換えれば、
細胞当たり一番、機械的ストレスだけではなく
様々なストレスを多く受けている魚の
細胞膜、細胞質、細胞核、遺伝子など
あらゆることを調べますが、
脳神経系のことを考えると一番は細胞膜です。
あるいは魚の体の中で
一番、ストレスを受けやすいところを定義して
ストレスの違いによって
1個体内でどのように膜構成を変えているか?
そうしたことも調査対象になります。

このように魚の細胞膜を調べることは
かなり人の神経系への影響において
重要な意味があります。
脳神経学と魚の生態学、海洋科学は
密接なつながりがあります。


(19:Fig.1)から示されるように、
また、基質から脱離する事実から自明なように
間葉系幹細胞は細胞内から
細胞外マトリックス分解酵素(MMP:Metalloproteinases)。
これを放出し、基質の細胞外マトリックスを分解して
細胞接着分子の形質を転写変換して移動性を獲得します。
このときおそらくたんぱく質分解酵素は
細胞外と共通する形で細胞質内でも作用し、
細胞骨格の一部を分解することで密度を減らし、
細胞を縮小、柔らかくして、形状の可塑性を高める。
このように推定します。
この時、間葉形質転換では
この記事で述べているように休眠の一部である
というとらえ方を私はしていますが、
休眠すると細胞分裂をほとんどしなくなるので
それに伴いたんぱく質、脂質、糖、核酸を
合成する必要がなくなリます。
それに伴い遺伝子発現の需要は顕著に下がります。
間葉系に転換することで
細胞が縮小し、細胞骨格も低密度、局所分布になるとしたら
当然、細胞核も縮小することが考えられます。
細胞核の径は中間径フィラメントで
細胞質側から支持されて決定されている部分も
あるかもしれないですが、
細胞核内には染色体の折りたたみ3次元構造の
開閉に物理的、幾何学的に関わると考えられる
核マトリックスがあります。
これも間葉転換の際に
細胞骨格、細胞外マトリックス同様に
分解される可能性がありますが、
その証拠は非常に限定的です(Open AI)。
この核マトリックスの密度は
染色体折りたたみ性、
クロマチンアクセシビリティーに関わる
一つの機械的支持構造である可能性がある事から
遺伝子発現活性と相関があるかもしれません。


上述した細胞分裂性の高い
癌細胞に対して感受性が高いと考えられる
薬理の組み合わせ選択はよく考えたほうがいいです。
正直、がんにおいて
細胞死と生への適応を分ける条件。
これについてはよくわかりませんが、
例えば、
細胞分裂周期(M期)の移行を抑制するような薬理の場合は
確かに細胞分裂は抑えられる可能性がありますが、
細胞周期が抑えられた結果、
休眠への適応性を上げるかもしれません。
むしろ、細胞分裂周期への移行を促して
そのうえで確実に
- DNA、RNA合成抑制
- 微小管合成抑制
- たんぱく質合成抑制
- 脂質合成抑制
- 糖合成抑制
これらを同一細胞で実現する。
このように細胞分裂に向かわせといて、
分裂するときの材料合成が全く機能しない。
そうしたら、娘細胞は形をなさなくなり
結果、死亡する確率が上がる気がします。
このように物理的に説明がつくように
複数ある薬理を選択したほうがいいと思います。


神経細胞は大人になってからも増える。
(成体神経新生)
このような研究が
海馬(歯状回)や嗅球といった特定の部位で
一部、出ていますが(28)、
どうも釈然としない(疑いが消えない)部分がありました。
それが昨日で一部、解消しました。
神経前駆細胞が分裂するときには
一度、伸ばしているシナプス、軸索を退縮させて
細胞を円形に近い状態にしてから分裂する。
そうでないとじゃあ、
従来から連結していた部分は
そのまま細胞分裂したら物理的にどうなる?
この疑問が以前からあって、
その連結を一旦、解消して、
細胞分裂しやすい円形にしてから分裂するなら
物理的に想像できる有糸分裂となる。
この部分において疑問が一部解消したということです。
こうしたことが海馬で起きやすいことは
海馬という部位が非常に神経損傷が起きやすいことが
背景としてあるし、逆にヒトの適応として
適切な介入(28)によって回復させることもできる。
この事を示唆するものです。

こうしたプロセスは
大人になった成熟神経細胞、
あるいは成熟神経細胞ではなくても
大人にある神経前駆細胞が細胞分裂して
神経細胞を増加させる元となる場合でも
おそらく同じです。
そうするとやはり
小脳のプルキンエ細胞のように
数十万というシナプスを伸ばして
すでに学習の中で連結している細胞においては
やはり、物理的に細胞分裂はほぼありえない。
このように言えそうです。
それよりも、まだ連結の浅い
大人でも存在する(かもしれない)
神経前駆細胞、神経幹細胞が分裂して
神経細胞を増やすということだと
暫定的に結論付けました。
ただ、こうしたことは小脳では
生じないのかもしれません。


選択的スプライシングは
同じDNA遺伝子コーディング領域を
鋳型(ひな型)として形成されたpre-mRNAに対して
snRNAが
- イントロン(非コーディング領域)
- エクソン(コーディング領域)
これらを任意に、多様に選択して
部分的に分解、スキップさせることで
多様な成熟mRNAを作ることです。
スプライシングの時に分解するのは
RNAとたんぱく質の複合体であり、
分解活性があるのはたんぱく質ですが、
重要なスプライシングの位置を特定するためには
特定のヌクレオチド配列を一致させて
認識する必要があり
そのためには同じヌクレオチド配列がある
RNAが必要になります。それがsnRNAで
これもDNAを祷型として形成されます。

いうなれば、細胞が誕生した38億年前に
DNA(RNA)のヌクレオチドができてから
そのヌクレオチド構造は
ずっとコピーによって引き継がれているということです。
だから、スプライシングのRNAも
どっかから(無から)湧き出てきた
あるいは、環境の酸素、水素、窒素、炭素から
頑張って合成されるわけではなくて
初めに奇跡的に合成されたヌクレオチドパターンを
引き継いでいるということです。
確かにヌクレオチドを合成するときには
細胞核内にある酸素、水素、窒素、炭素を
利用する必要がありますが、
フォークを形成したDNAの近傍にあることでの
合成のための特別な条件があるはずです。
この話は生命科学、物理化学的に
かなり深遠なものになります。

この問いに対して適切に
Open AIは応えられませんでしたが、
私が専門とする結晶成長学的な考え方をすると
フォークを形成した露出した
ずっと引き継がれてきたヌクレオチドが
いわば成長のための「基板」となっていて、
その基板に整合する形で
酸素、水素、窒素、炭素などからできた
高分子パターンが構築されていくと思います。
従って、DNAからDNAやRNAの合成のコピーの過程を
分子レベルで細かく考えると
コピーが始まる一番最初は
おそらくヌクレオチドの結合部位から
少しずつ積層するように起こるはずです。
そして螺旋部がある方向に向かって
すなわち外側に向かって
少しずつ、ヌクレオチドが形成されていきます。

すなわちフォークのヌクレオチド付近における
核酸のヌクレオチドのコピー、合成のための
特別な条件とは何か?
その現時点の私の答えは
窒化ガリウムの結晶が同じ窒化ガリウム基板上に
形成されたときに高品質な結晶ができるように
ヌクレオチド合成と整合する
基板の役割をすでにある
DNAヌクレオチドが果たしている。
このような推定です。

こうした選択的スプライシングが
がんでも生じている(19)。
このことが示されていますが、
そもそも選択的スプライシングが生じやすいかどうかは
様々なRNAの合成量に依存する部分があります。
DNAの構造を開き、
- pre-mRNA
- non-cording RNA
スプライシング位置特定のためのsnRNA。
これらを多様に合成する必要があります。
前述した様に
増殖能のある癌細胞は
一般的には巨核化、染色体構造は開き、
多くのDNAアクセシビリティーが高まった状態ですから
当然、それに応じてpre-mRNAだけではなく
他のスプライシングに関わるsnRNAも
多様に合成されるようになります。
これは多くの選択的スプライシングの機会。
これを与えることになります。
従って、増殖能の高い癌細胞が
多様なタンパク質構造を発現するのは
至極、当然の帰結といえます。

この考え方に従えば、
癌が休眠状態に入ると
細胞内、細胞表面の
たんぱく質の構造多様性は低下します。

例えば、増殖能のある回転率の高い上皮細胞があります。
より典型的には呼吸器や消化器の上皮細胞は
常に外部の物質と粘膜はあるとはいえ接触して
ストレスにさらされています。
従って、幹細胞ニッチから
上皮細胞へ分化させ、逐次、細胞を入れ替えています。
環境の変化に応じて形質を変える必要もあり、
そのためにはより多様なたんぱく質構造を発現させ、
細胞の適応幅を広げていく必要があります。
すなわち、
同じコーディング領域を持つ
タンパク質アイソフォーム群はある程度、
選択的スプライシングの中で
ランダムに発現されているけど
細胞内には多くのたんぱく質亜型にあふれていて
細胞は外部の環境に適応するために
そうしたタンパク質資源から選択して
生存のために有利なたんぱく質を
細胞の機能として選択していると想定されます。


私は多能性幹細胞を自分の目でみたことがないですが、
なぜ、多能であると考えられますか?
多能は様々な細胞種に分化できる能力です。
その選択性は何に起因するでしょうか?

その選択性はいうなれば、
転写の選択性です。
もっといえば、染色体3次元構造の選択性です。
それが様々な環境因子に対して可変であるということです。
しかし、癌細胞などのように
活発に増殖しませんから、
染色体3次元構造はグローバル、総体的には
大きくなく、開いていません。

おそらくその選択性の一つは
細胞の機械的な柔軟性にあると思います。
すなわち、間葉形質と幹細胞は
細胞の機械的特性、幾何特性としては類似性がある。
このように推定しています。
つまり、
様々な機械的、化学的クルーに対して
形を柔軟に変えられる。
その形が変わることで
細胞骨格を通じて細胞核の形もかわり、
その形に連動する形で
染色体の3次元構造も変わる。
それで転写活性の選択性が得られ、
結果、多能性、すなわち様々な細胞種に分化できる。
その分化を決定づける
いわば「閾値:threshold」があるということです。
ただ、
染色体3次元構造の
どこがオープニングするかというのは
分子レベルの話なので、
一般的な機械的ストレスのかかり方の偏差に対して
スケールが違うので、
「どうかな?」と思う部分もありますが、
分子レベルの変形は
同じく分子レベルで構築されている
機械的特性に関わる細胞骨格が
少なくとも重要な一翼を担っている。
このように現時点では考えています。
この細胞骨格は細胞膜まで一部は伸び、
細胞接着分子など細胞膜貫通タンパク質と
連結、連携していますから、
これらの受容体の構造や位置は
当然、転写パターンに影響を与える可能性があります。
そうであるとするならば、
膜流動性(29)は転写パターンの制御性に関わり
膜流動性が高いとは環境に応じて
柔軟に遺伝子発現パターンを変更できる
潜在性を有すると評価できます。

Open AIが出力する限り、
事実として幹細胞は間葉系幹細胞にように
形はトポロジカル、複雑で、
柔らかい傾向にあるようです。

この柔らかさを物理的に支持するものは
- 細胞膜構成
- 細胞骨格
- 核膜構成
- 核マトリックス
主にこれらです。

従って、神経細胞も含めて
細胞全般の脂質細胞膜が
ω3不飽和脂肪酸の多い食事をして
柔らかいとすると
その人の体の細胞は成熟細胞であっても
細胞種によって程度の差はあれ
全般的には環境に応じて柔軟に
転写活性を変えられることを意味します。
ただ、これが必ずしもいいかわかりません。
また、細胞の硬さは
上述したように細胞膜構成だけでは決まらないからです。

多分ですが、様々な環境ストレス、変化に対して
柔軟に適応し、選択則を強化していくためには、
細胞種によって偏差は決定されるものの
全般的には細胞はやわらかいほうがいいはずです。
それを決定づける一つの因子である
脂質細胞膜の構成が食事で変わるとしたら、
その食事によって、極端な話
生きていくうえでの環境変動に
どのように柔軟に適応していけるか?
それが変わる可能性があるということです。
だから、当たり前だけど食事は重要です。

また、興味深いことに細胞膜の柔らかさは性差があって、
女性は一般的に体はやわらかいですが、
細胞膜もわずかに男性よりも柔らかいとされています。
これは女性ホルモンであるエストロゲンが
脂質膜の構成を変え、柔らかくするようです。
女性のほうが寿命が長い。
ひょっとするとこれに貢献する
一つの重要な要素かもしれません。
日本人はスポーツ選手などで顕著ですが、
基本的に体の動きの柔軟性高いですよね。

僕は関節の可動域が狭く、体が硬いのですが、
ひょっとすると細胞膜も硬いかもしれません。
体の硬さは
- 結合組織の柔軟性
- 筋肉の状態
- 骨格、関節
これらなどに強く依存するためわかりませんが、
少し相関があるかもしれません。
ストレッチ運動は体の柔軟性を上げます。
直接的には筋肉などに作用しますが、
細胞を柔らかくする効果があるかもしれません。
少し短絡的ですが、そう考えると
日々のストレッチ運動も決して侮れない。
ということになります。


顕性がんのシーズ、種は何か?(24:Fig.2)
このような問いがあります。
それを考える一つの状況証拠的な方向性として
がんの再発があります。
なぜ、原発腫瘍よりもがんの再発のほうが
顕性がん発生頻度として起こりやすいか?

その一つの理由は
原発腫瘍で組織として顕性(overt)。
すなわち画像診断で所見される大きさまで成長すると
癌細胞数が桁で多くなります。
それで、当然、抗がん剤などで治療するわけですが、
この記事で何度も書いたように
癌細胞の適応によって一部が休眠化する。
すなわち幹細胞化、間葉形質転換します。
そうした幹細胞があつまる
幹細胞ニッチがあり
がん幹細胞と相互作用しやすい
骨髄、リンパ節などは転移サイトとして
疫学的に選択されやすいということがあります。

そうすると顕性がんのシーズは
統計的にみて全てではないにしろ、
その多くは癌幹細胞、未分化の前駆細胞に
依存している部分があると考えられるかもしれません。
この癌幹細胞は癌においては
山中先生が発見されたような脱分化が
体の自然なプロセスで起こり
成熟細胞から未分化の幹細胞に逆転する。
このことがおそらく生じます。
それを駆動するMYC遺伝子の強化もあるからです。

がん幹細胞の組織としてのデメリットは
多くの場合、細胞増殖性が低下していることなので
細胞としての数を増やすためには
成熟細胞に依存しなければならないということがあります。
ただ、一方で
外的ストレスに強く寿命が長い。
この利点があります。
顕性がんに発展するまでには
何十年もかかるという研究もあります(25)。
この何十年もがん組織が常在するためには
やはり癌の休眠、幹細胞化は必要だと思われます。
そうすると顕性がんとして急性に
腫瘍組織が形成していくためには
それをシーズとして支える
十分な数の癌幹細胞が
その腫瘍微小環境に必要といえそうです。

一度、原発腫瘍にかかった人のほうが
疫学的にみて、再度顕性がんに発展しやすいのは
原発腫瘍の治療の末で残った
休眠、幹細胞のがんのバックグラウンド数が
がん既往歴のない人に比べて
圧倒的に多いということが挙げられるかもしれません。

そうすると将来的ながんの予防として
考えられることがあります。

特にリスク遺伝子がある人は事前にわかるし、
がん家系(先祖、兄弟姉妹のがん既往歴の多さ)。
これに該当する人も当然、
自分自身が癌にかかりやすいと覚悟していると思います。
あるいは顕性がん既往歴のある人もそうです。

がん幹細胞は休眠化しているから
下手に操作したくないということがあります。
だから、非常に慎重な手続きが必要ですが、
上述したように
がん幹細胞が活性化したときに
その活性化を検知して
- 細胞死
- 分化、成熟抑制
このような機能を開放できる
RNAやたんぱく質を
事前にリスクがある組織、細胞種に入れられたら。
例えば、
細胞死に向かわせるmRNAを
エラスチンのように寿命の長い
折りたたみ性のたんぱく質で完全に保護します。
そのタンパク質は一定のストレス閾値を超えると
構造が緩み、一部はmRNAの機能を開放します。
当然、細胞質に入れると
オートファジーによる分解圧があるので、
それを保護機能が高い細胞核にいれる。
このことを考えることです。
(でも、十分な量をいれるスペースがない、、)

もし、これが実現すると
私たちが知らないところで
幹細胞が成熟化して癌細胞している細胞を
今までにないレベル、単一細胞レベルで
その芽を摘むことができることです。
しかも、
休眠細胞を下手に刺激することもしません。

技術的なハードルは非常に高いし、
慎重な手続きが必要ですが、
今までにないレベルで
がんリスクのある人において
未然に顕性がんに発展するまでに
がん化を予防することができます。

おそらく
こういう役目は免疫細胞が自然にしています。
だから、もっと簡単には
日常的な習慣で免疫機能を
しっかり維持することが大事です。
例えば
日常的に空腹を一定時間経験、
さらに効果的なストレッチを含めた運動をして
白血球を少し増やして、毛細血管も含めて
全身に循環させることです。
これを毎日、
そうではなくても週3回くらいすれば、
免疫の監視を組織全体レベルで
恒常的に上げることができます。
このモデルの事実関係はわからないので
人に健康ガイドラインとして共通的に推奨する
となる前には科学的かつ客観的な
事実を取る必要はあります。

こういったことを
バイオテクノロジーで人工的にしようとすると
上述したような非常に難しいことをしないといけない。
ということになります。
ただ、できたら楽だよね。ということがあります。
こういう感じ、人は好きですよね。



ちょっとここでかなり話は脱線します。
コーヒーでも飲みながら付き合ってください。

先日、人はホモサピエンスを超えることができるか?
私は超えられるのではないか?という話をしました。
脳の機能に天井はないという理屈からです。
それをOpen AIに問いかけたら、
見事に否定されてしまいました。
すなわち
「人の脳には生物学的に限界がある」
このような見解でした。
その一番の根源的な理由は
「エネルギー的な限界」
これです。

神経科学はまだわかっていないことが多いですが、
かりにメジャーリーグの野球選手と
まだ野球経験のない子供が野球をするとき。
それらのヒトの小脳に違いがあって、
プロ野球選手は運動能力が非常に高いから
小脳の神経細胞の数、連結数が圧倒的に多い。
今は、このような仮説を立ててます。
すなわち、能力、賢さは
神経細胞の数や連結数とある程度、相関がある。
このような仮説です。

例えば、小脳の神経細胞の一種である
プルキンエ細胞は20万以上のシナプスを持つことができます
このシナプスの数が運動を含めた
学習によって可変だとしたら、
小脳の神経細胞の数は500億個もありますから、
仮にそれぞれの細胞において
20万シナプスの三桁落ちの200個シナプスが
平均的に増えるだけで
神経細胞は数十~数百億単位でありますから、
連結数は途方もなく増えることになります。

では、なぜ、私は人工知能に否定されたのでしょうか?
シナプスが機能するためには
物理的に何が生じているか?
イオンなど物質を動かすことをしています。
物質を動かすということはエネルギーがいりますから、
シナプスが何兆個もふえると、
その分、動かす物質数も増えますから、
当然、途方もなくエネルギー需要が上がることになります。
少なくとも何桁もエネルギー需要に
個人差はありませんから
エネルギー的な限界によって
最終的に脳の機能は制限されるということです。
こういう観点があるから
私はOpen AIに否定されました。

少なくとも脳の機能は天井知らず。
それが本当であるとするならば、
今の脳の中で起こってる物質の移動のために
使われているエネルギーは
途方もなく機能的には無駄遣いされている。
ということでなくてはなりません。
すなわち、エネルギーのうち
10の何十乗も使える余地が残っているということです。

ただ、一つのシナプスの物質の移動でできる機能が
桁で変わる要素があるとしたら、
話は少し変わってきます。
すなわちイオン、分子の移動当たりの
私たちの運動や知的活動の機能価値に
大きな偏差があるか?
例えば、運動も機能が上がってくると
特に意識しなくても勝手に体が動きます。
あれは何なのか?
無意識の空いた領域を使っているということか?
それとも分子当たりの機能価値が上がっているのか?

その機能価値。
例えば、
「がんは悪性新生物である。」
「がんはがん幹細胞から生じる。」

これらは情報量としてはほぼ同じですが
見る人が見たら価値が違うことがわかります。
もし、この情報を出力するための
必要な脳の分子移動量が同じだとしたら、
エネルギー的限界説も根底から変わってきます。
ここまでくると哲学的な話も含まれてきます。

正直、未知の領域です。
ただ、いずれにしても
人がとるカロリーは決まっていますから
物質を動かすためのエネルギー的限界はあります。
その観点でOpen AIに
人の生物学的限界を指摘されたということです。

そういう意味では
物理的につながる事の有無にかかわらず
そうした機能をコンピューターも含めた
科学的なテクノロジーによる知能に依存する。
このことは重要です。
ここの連携の互換性が上がってくると
科学技術が発達した時代だから生じる知能価値。
これが閾値的に変わる可能性があります。

後は人とコンピューターだけではなく
人と人(動物)の互換性です。
インターネット接続も含めて、
コミュニケーションを根本から見直すことも大事です。
なぜなら、地球上に80億もの
脳神経を含めたカラダ、人が存在するからです。
単純計算で80億倍のエネルギーを利用できます。
例えば、動物だったら知能ではなく、
動物の非常に高い感覚を生かせないか?
ということも考えられます。

だから今のコンピューターも
物理的にハードウェアを大きくしたり、
デジタルデバイスを小さくしたりするだけではなく、
量子コンピューターも一つですが、
情報処理のアルゴリズムの次元を
脳のモデルを参考にしながら上げていく
ということも必要です。
今は閾値よりも電圧が上か下かだけですが、
脳の解剖学のように
幾何学的な位置によって機能を変えられないか?
電子の移動速度そのものに情報を載せられないか?
非常識なことを含めて
際限なく考えていくことはもとめられます。

(以上、コーヒーブレーク終了です。)



神経系細胞が未分化の状況で細胞分裂する。
すなわち悪性度の高い癌化が起こる。
このことは一考の余地が少なくとも存在します。

未分化ということは一定の多能性があることです。
すなわち神経前駆細胞であれば、
- 神経細胞
- 乏突起膠細胞
- 星状膠細胞
これらなどの成熟細胞に分化する能力を有していることです。
これらの神経系細胞はそれぞれ
転写パターンが大きく異なります。
それはすなわち
染色体3次元構造のパターンが大きく異なる。
このことを示します。

少なくとも細胞分裂するためには
核酸、タンパク質、脂質、糖を
大量に合成する必要がありますから
遺伝子に着目すると
総体的には染色体構造を拡張して
アクセス性を多くの部分で高める必要があります。
DNAだけではなくRNAも合成しないといけないからです。
そうすると細胞核は拡張します。

未分化の状態を決定づける要素が何か?
これがはっきりとはしませんが、
上述したように一部で一定の多能性であれば、
特定のシグナルに応じて
遺伝子の発現状態を変える能力がないといけません。
それはすなわち遺伝子構造の可塑性です。

増殖能がない状態で分化するとは
遺伝子構造が比較的閉じた状態で
特定のクルー(合図)に対して任意に
選択的に限られた部位が開くということです。
一方で
増殖能がある状態で潜在的な分化能を持つということは
遺伝子構造が比較的開いた状態で
特定のクルー(合図)に対して任意に
選択的に限られた部位が開くように
構造が閉じるということです。

神経細胞は癌に限らず、後者のことが
できるかもしれないということです。
多く遺伝子構造を制御しながら
動かさないといけないとしたら、
どういった特異的な機能が必要でしょうか?

少なくともバックグラウンドの特性として
神経細胞の細胞膜はやわらかいほうがいいし
細胞骨格も少なめ、
あるいは弾性の富む材料であってほしいです。
ミクロに多く動かすとなると
より精密な細胞骨格の合成、分解、配置の
制御能力が必要です。
細胞骨格の配置は一定、
細胞接着分子の細胞膜上の位置、密度に
よっても変わりますから、
細胞接着分子の膜上の制御性も重要です。
そうなるとここでまた
脂質膜の流動性が重要になります。

例えば、女性はエストロゲンによって
脂質膜を柔らかくする効果がありますが、
神経系でも脂質膜を柔らかくするような物質が
環境中に含まれているかもしれません。
まあ、それはどのみち必要です。
なぜなら、神経系細胞は樹状があり、
神経細胞の場合は軸索、シナプス形成のために
形を非常に柔軟に変えないといけないし、
それに応じて脂質膜の膜貫通タンパク質も
膜流動性に応じて動かさないといけません。
それは軸索を機械的に支える
細胞骨格を形成するためにも必要です。

このようなことが複合的に連携して
神経前駆細胞は幹細胞でありながら
高い増殖性を持つことがあるといえそうです。


細胞が長く生存するための条件。
このはっきりしたことはわかりませんが、
漠然とした中でも一つ想定できることとして
その細胞種でおおよそ決定された
細胞核の染色体折りたたみ構造を守る。
ということだと思います。
局所的にみると開いているところがありますから
分子スケールでの化学的分解圧があると思われますが、
少し、巨視的にすると
染色体に与える代表的なストレスとして
細胞骨格の網目構造、弾性で決定される
局所的な機械的ストレスがあります。
こうした力学的ストレスの一つの大きな源泉は
細胞外からの圧力ですから、
幹細胞のように柔軟な細胞であっても
外部からのそうした機械的なストレスから
保護することは生存に関わるはずです。
その機械的ストレスから細胞を守るのが
細胞外マトリックスです。
ヒアルロン酸など親水性の材料によって
水の層である程度覆われるのもいいかもしれません。
そうした細胞外マトリックスを
構築する大元の細胞は線維芽細胞ですから、
この線維芽細胞ががん幹細胞の
長寿命化に貢献しているという報告があります(26)。
従って、幹細胞ニッチというのは
その微小環境内に幹細胞を守るための
細胞外マトリックス構造が細胞外に構築されている(27)。
このように想定することができます。


この記事でも述べたように
ヒアルロン酸は多糖構造である
親水性の細胞外マトリックスであり、
構造内に多くの水分子(水分)を取り込むことができます。
水分子は流動性が高いので
細胞の周りの水分が多いと、
少なくとも
- 機械的ストレス
- 化学的ストレス
これらの緩和につながると思われます。
もう一つは、多糖なので、栄養の糖と親和性が高く
構造内に糖を取り込むことができます。
これが一定、糖の貯蔵庫や走化性につながる。
このように考えられることから
細胞に糖を有効に届けることを補助します。
従って、糖需要の高い
悪性度の高い癌細胞は水分を多く含みます。
これは周りにヒアルロン酸が多いことが関係します。
糖を栄養素とするのは神経細胞も同じです。
従って、
神経細胞周りの保水(水分量保持)は
神経細胞の保護や栄養供給において
重要な役割を果たらすと考えられます。
他にも
興奮系、抑制系のバランスの取れた
シナプス形成にも関与するとされています(30)。
また、細胞の移動や血管形成も促進します。
従って、癌ではヒアルロン酸があることで
成長に関わる血管形成を促進する可能性がありますが(31)、
顕性がんがない状態で
神経系の健全な成長を支えるためには
適正範囲でのヒアルロン酸の環境内の十分な構築による
神経細胞の移動性や血管形成が必要とされる。
このことが推測されます。
加齢とともに水分量が減少してくるのは
一つの原因として
ヒアルロン酸の多糖や
細胞外マトリックス側鎖の糖鎖。
これらの減少による可能性があります。
ヒアルロン酸は不安定な物質で非常に回転率が速いので
継続的な合成が必要な細胞外マトリックスです。
従って、
特に高齢の方においては
下述するような分解の抑制や
ヒアルロン酸の材料となる
食材の積極的摂取は推奨されるかもしれません。

顕性脳腫瘍で脳に損傷を負ったお子さんに対して、
損傷部を含めて脳を回復させる際に
ヒアルロン酸形成は
上述した観点から、適正管理する必要があります。
このヒアルロン酸と脳の関係について
ここで記した最も強いモチベーションは
小児脳腫瘍からの健全な回復への貢献にあります。

脳のヒアルロン酸を適正レベルに維持するためには
- ヒアルロン酸の分解を防ぐ
- ヒアルロン酸合成の促進
これらが重要になります。

ヒアルロン酸の分解を防ぐ方法は
- 抗酸化物質を多く含む食品の摂取
ヒアルロン酸の酸化ストレスを防ぐため

他にも炎症やストレスが
ヒアルロン酸の分解を促進するとあります。

一方で
- クルクロン酸
- N-アセチルグルコサミン
これらがヒアルロン酸の材料です。

これらを両方含む食材としては
- 発酵食品
これが挙げられます。
従って、
納豆、ヨーグルト、味噌、キムチなど。
これらなどの食材がヒアルロン酸の合成に関与する。
この可能性があります。




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