2024年10月7日月曜日

細胞外小胞分離技術で可能になる神経系エクトソーオーム(Ectoso-ome)

細胞外小胞にはMultivesicular bodies(MVBs)で
生じる小胞内小胞(ILVs)を前駆体としたエクソソームと
細胞膜から直接的に精製されるエクトソーム(Ectosome)があります。
エクトソームの生物発生の機序を
現時点では真面目に調べていませんが、
多少なりとも萌芽の時点で突起形成が関わっているのでは?
このように思う所があります。
細胞の突起にはフィロポディア(糸状仮足)(Filopodia)。
これがあります。
細長い突起状の構造物で
通常自然に生じるような細胞膜の波うち具合から
ある程度、アスペクト比で逸脱した突起であるという認識です。
このフィロポディアから
細胞外小胞が放出されるということが
日本からCell pressで報告されています。

特に神経系では大なり、小なりある細胞の突起から
エクソソームとは異なる様式。
すなわち細胞膜の直接的なBuddingで形成される
エクトソーム(Ectosome)は
神経系においてフィロポディア由来と区別は難しいかもしれなけど
フィロポディア由来の細胞外小胞も
エクトソームの一部であると仮に定義すると
非常に重要な情報を有している可能性があります。

少なくとも神経系においては
エクソソームとエクトソームを分離して分析したい。
この需要があります。

冒頭で述べた様にエクトソームが
多少なりとも細胞の波うちの凸の部分から多く生じるとすると
そうした部分というのは
神経系の形成初期、シナプス構造安定性など
神経系の連結において重要な役割を担っていると考えられるからです。

神経系は100兆くらいの連結性があるので、
全てを個別化して分析する事は不可能ですが、
脳神経全体という解像度よりも
少なくとも個別の野ごとの解像度を持つ様式で
神経系のエクトソームを包括的に分析したいということになります。

神経系のエクトソームのマルチオミックス解析。
どういった術語体系を参照し、定義すればいいでしょうか?
Ectoso-ome(エクトソーオーム)とすればいいでしょうか?
これはコネクトームとも目的上は重複します。

例えば、野ごとの神経系のエクトソーオームをするとき
動物の場合だと、
エクトソームが生じやすい介入を
特定の野特異的に行いつつ、
さらにmiRNAなどの識別可能なバーコード核酸を送達させ、
特定の野ごとの神経系のエクトソーオームをする。
そうしたことを複数回繰り返して
脳神経系の野解像度を持つエクトソーオームをする。
その介入したエクトソームを
バーコード核酸を通じて野特異的に確認するという事です。
この時、1回で複数のmiRNAを
それぞれ異なる野に送達させてもいいかもしれません。
この確認で必要になるのが
細胞種特異的薬物送達システムと
細胞外小胞分離技術です。

人の場合はエクトソームが生じやすい介入はできないけど
無害の様式でmiRNAバーコードを届けられるなら
それをすればいいし、
それがやはり危険であるとするならば、
マウス、霊長類などの実験結果を参照しながら
そのままの状態で血液、脳脊髄液などから
野特異的なエクソーオームをするのも価値があります。

少なくとも大なり、小なり、突起部分の
表面にある膜貫通タンパク質は詳しくわかる可能性があります。

今は、医療技術も発展していて
iPS細胞技術で脳オルガノイドは作れるので
別に組織化する必要は必ずしもないですが、
試験管レベルで
本当に神経細胞からエクトソームが生物発生するか?
そのエクトソームには
連結において重要な膜タンパク質が含まれているか?
それを調べる事はできます。

液体生検に対する細胞外小胞の分離技術が実現すると
最高に理想的な場合は
健康な人の脳神経系の連結に関する
膜タンパク質の状態は全領域で
リアルタイムで得られる可能性が生まれます。
当然、脳神経系の疾患のある人も同様です。
それらを比べる事も人のケースでできます。
あるいは、子どもの脳神経系の発達時における
神経形成において重要な物質情報が得られる可能性もあります

問題はエクソソームとエクトソームをどう分離するか?
1つは内腔に細胞骨格があるかどうか?
それが判断基準になると思います。
なぜなら、少なくもフィロポディア由来の細胞外小胞は
小胞形成空間の近傍に細胞骨格が含まれると考えられるからです。
そうしたことは、小さい突起からでも起こるかもしれません
あとは、サイズがあります。
もう1つは表面の膜タンパク質に含まれる
細胞接着分子の内腔側に引き込まれる
アダプタータンパク質の付き方が違うかもしれません。
なぜなら、細胞膜表面のほうが
アダプタータンパク質が
完全に細胞骨格などと複合体化していて
それらの物質を細胞質のMVBsにある状態よりも
豊富に含んでいる可能性があるからです。
もし、MVBsにそうした連結があると
このエンドソームは細胞骨格に
非常に動きを制限されることになります。
そうしたことが「果たしてあるか?」という事です。

 

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