//(仮の)理解と考察//ーー
CRISPR-Cas9を使った遺伝子操作や
合成ナノ粒子や細胞外小胞を使ったRNA治療などでは
標的となるたんぱく質が存在します。
近年の分子標的療法でも
特定のタンパク質分解を目的とする薬もあります。
その薬の送達がうまくいって
「タンパク質が分解された時」に
身体の中でどのような変化が起きるか?
というのは未知の部分があります。
言い換えれば、
薬がどのような効力を発揮するか?
ということです。
しかし、
CRISPR-Cas9, shRNAなどの遺伝子操作では
下述するように
〇オフターゲット効果(特にshRNA(6,7))、
〇遅い活動機序、
〇POI(CRISPR)の不可逆的な変化、
〇POI抑制の範囲の滴定の不可。
これらの課題があります。
これらの技術は
小分子や生物学的な抑制剤で見られる
表現型の結果を度々反復しません。
Daniel P. Bondeson(敬称略)らは
Conditional degron tags (CDTs)という方法を使い
特定のタンパク質の増減を
可逆的な様式で可能にしています(1)。
このCDTsは下述するように
タンパク質分解薬剤を使った時の
融合されたパートナータンパク質分解の感度を向上させます。
急速な分解と、
薬剤除去後の可逆的な回復、
オフターゲットの確認性が与えられます。
特定の(?)タンパク質の増減の感度が上がる事によって
そのたんぱく質が薬理として
どのような機能性を有しているかの評価を助ける
と考えられます。
--
要約、背景部分は丁寧に参照し、
それ以外の多くの部分については
結果が示される図を中心に一部参照しました。
内容に関しては
特に上述したことを主に
概念的な理解、考察に重きを置いて
記事を作成しました。
その内容を読者の方と情報共有したいと思います。
//要約(1)//ーー
条件付きデグロンタグ(Conditional degron tags:CDTs)は
遺伝子的な操作の一般化可能性を持つ
薬理作用のある物質の薬物動態(薬物の動き)と
可逆的作用を組み合わせる
ターゲットバリデーションのための強力なツールです。
しかしながら、
CDT融合タンパク質の設計の成功は
多くの時間、
構成されるデザインの特別な目的のサイクル
失敗、
再設計などを必要とします。
この制限に立ち向かうため
Daniel P. Bondeson(敬称略)らは
5つの特別なCDTs
(AID/AID2, IKZF3d, dTAG, HaloTag, and SMASh)。
これらの活性を迅速に比較するための
システムを報告しています(1)。
16の特別なたんぱく質標的に対して
このシステムの有用性を示しています。
発現と分解は特異的なCDT、構成設計、標的に高く依存します。
どのCDTsも全ての標的に対して
効率的な発現及び/または分解を示しませんでした。
しかしながら
この系統的なアプローチは
それぞれの標的に対して
少なくとも一つの最適なCDT融合体、複合体の発見を
可能にします。
CDT戦略がもっと広範に可能になるために
Daniel P. Bondeson(敬称略)らは
コミュニティーの資源として利用できる
これらの試薬、詳細な手順を作りつづけてきました。
//背景//ーー
生物医学研究の主要な関心事は
新手の治療標的の発見です。
多くの標的が
全ゲノム関連解析、大規模な機能的実験で
生じてきています(2,3)。
しかし、度々、性質化する事が難しいです。
それが魅力的な機会と付随的な困難な課題を生じさせます。
新手の
細胞動態や機能を知りたいタンパク質
(protein of interest, POI)。
これの基本的な生物学的な機能は知られていません。
その機能を変化させる(摂動)の結果は
予測できません。
この未知は
治療効果と潜在的な通常組織毒性の両方を
見積もることと関連します。
不運にも
前臨床試験から予測した開発コンセプトをヒトで確認するための
コンセプト証明の効果、安全性を可能にする
ツールの生成は時間と資源を必要とします。
そのような物質は
標的認証研究の初期で利用できません(4,5)。
--
CRISPR/Cas9やshRNAを含む遺伝子的抑制戦略は
標的認証のため価値がある、一般化が可能なツールです。
しかしながら、
これらの方法は
〇オフターゲット効果(特にshRNA(6,7)5,6)、
〇遅い活動機序、
〇POI(CRISPR)の不可逆的な変化、
〇POI抑制の範囲の滴定の不可。
これらの課題があります。
これらの技術は
小分子や生物学的な抑制剤で見られる
表現型の結果を度々反復しません。
この懸念に立ち向かうため
転写後のタンパク質制御のための
化学的遺伝子システムが発達してきています。
これは
条件付きデグロンタグ(Conditional degron tags:CDTs)。
これとして参照されます。
このシステムは
分解薬剤(degader drug)による治療後すぐに
調整可能なたんぱく質分解に対して
複合体化されたタンパク質パートナーを敏感にさせる
タンパク質タグを働かせます(8-17)。
CDTsは
急速な分解動力
薬剤除去の後のタンパク質可逆的回復
分解薬剤のオフターゲット効果の可確認性。
これらが与えられます。
--
CDTsは初期の標的認証のための強力なツールとしての
約束を示しましたが、多くのPOIsに対する一般化可能性は
系統的に評価されてきませんでした。
これらの異なるCDTsを癌関連標的に適用した時
高く価値ある結果を見つけてきました。
それはこの研究に対するCDTsの使用のための
能力に顕著な影響を与えました。
2つの可能性が示されます。
特定のCDTsは強固な活性を持つ様々なPOIに対して
広範に使うことができます。
それぞれのPOIは独特な戦略を必要とします。
多数のCDT戦略の系統的な評価を必要とします。
--
Daniel P. Bondeson(敬称略)らは
16の異なるPOIsのN-terminusとC-terminusの
どちらかに融合させ
強いもしくは弱いプロモーター下で
V5融合として表現された
5つの異なるCDTsがどれだけ強固であるか?
その一般化可能性はどうであるか?を評価しました(1)。
重要なのは
どのCDTsも全ての標的に対して最適に
機能を発揮しませんでした。
その代わりに
発現レベルと薬剤誘導の分解は
予測できない様式で、変化に富んでいまいた。
異なるCDT融合の系統的な分析は
それぞれのPOIのため分解されたCDTsの確認を可能にしました。
最後に、二つのPOIsに対する機能的アッセイの中で
多数のCDTsを比較しました。
ワイルドタイプのタンパク質の発現と遺伝子的不活性
両方の表現型模写された
少なくとも1つのCDT融合タンパク質を確認しました。
これらの結果は
多数のCDTsの並列テストが
標的認証研究のためのPOI-CDT融合の急速かつ成功的な発展を
可能にすることを示しています。
//内容と考察//ーー
実際に、どのタグがどのタンパク質に感度があるか?
薬剤除去後のタンパク質量の復活の時系列データ。
タンパク質現象がもたらした機能(細胞成長)などが
調べられています。
その中でタンパク質特異性や回復率、時間、
細胞成長の度合いなどが示されました。
--
今の私の理解では
この技術を試験管から超えて、
生体内で生かすためには
「タグ」を生体内の狙いのタンパク質に
生体内にタグを投与する事によって結合させ
薬剤を投与してタンパク質の分解の感度を上げる
ということです。
この技術は「薬剤が作用した時の」
分解速度、感度に影響を与え、
また、薬効が失われたときに可逆性を持つという事です。
生体内での利用において重要なのは
本当に狙いのタンパク質が増減しているか?
この確認をどうするか?ということです。
標的化治療では
特定の細胞種、組織で特異的に働かせたいわけですが、
その部位においてタンパク質が本当に変化しているか?
というのをどう分析するかということです。
デグロンタグとタンパク質分解薬剤を共に
標的タンパク質がある組織、細胞まで
送達する事が一つ生体内の利用で重要なのであれば、
タグとタンパク質薬剤を共に
特異的に送達できる可能性がある
合成ナノ粒子や細胞外小胞は利用できるか?
という観点があります。
この案が的外れではないか?どうかということです。
ターゲットバリデーションとは
「疾患関連分子から創薬ターゲットを選定し、
創薬ターゲットを介した明確な薬効と安全性を証明すること。」
とあります(18)。
それのために試験管を超えて
このCDTsモデルで
動物モデルや人で行う際には
どのような必要条件があるか?ということです。
いずれにしても
細胞外小胞や合成ナノ粒子で狙いとしている
精密医療においても
ターゲットバリデーションは重要になります。
(参考文献)
(1)
Daniel P. Bondeson, Zachary Mullin-Bernstein, Sydney Oliver, Thomas A. Skipper, Thomas C. Atack, Nolan Bick, Meilani Ching, Andrew A. Guirguis, Jason Kwon, Carly Langan, Dylan Millson, Brenton R. Paolella, Kevin Tran, Sarah J. Wie, Francisca Vazquez, Zuzana Tothova, Todd R. Golub, William R. Sellers & Alessandra Ianari
Systematic profiling of conditional degron tag technologies for target validation studies
Nature Communications volume 13, Article number: 5495 (2022)
(2)
Meyers, R. M. et al. Computational correction of copy number effect
improves specificity of CRISPR-Cas9 essentiality screens in cancer
cells. Nat. Genet. 49, 1779–1784 (2017).
(3)
Dempster, J. M. et al. Extracting biological insights from the project
Achilles genome-scale CRISPR screens in cancer cell lines. Preprint
at bioRxiv https://doi.org/10.1101/720243 (2019).
(4)
Kaelin, W. G. Jr Common pitfalls in preclinical cancer target vali-
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Arrowsmith, C. H. et al. The promise and peril of chemical probes.
Nat. Chem. Biol. 11, 536–541 (2015).
(6)
Tsherniak, A. et al. Defining a cancer dependency map. Cell 170,
564–576.e16 (2017).
(7)
McDonald, E. R. 3rd et al. Project DRIVE: a compendium of cancer
dependencies and synthetic lethal relationships uncovered by
large-scale, deep RNAi screening. Cell 170, 577–592.e10 (2017).
(8)
Wu, T. et al. Targeted protein degradation as a powerful research
tool in basic biology and drug target discovery. Nat. Struct. Mol.
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(9)
Yesbolatova, A. et al. The auxin-inducible degron 2 technology
provides sharp degradation control in yeast, mammalian cells, and
mice. Nat. Commun. 11, 1–13 (2020).
(10)
Nishimura, K., Fukagawa, T., Takisawa, H., Kakimoto, T. & Kanemaki,
M. An auxin-based degron system for the rapid depletion of pro-
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(11)
Nabet, B. et al. The dTAG system for immediate and target-specific
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Nabet, B. et al. Rapid and direct control of target protein levels with
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(16)
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(17)
Chung, H. K. et al. Tunable and reversible drug control of protein
production via a self-excising degron. Nat. Chem. Biol. 11,
713–720 (2015).
(18)
三重大学メディカルゼブラフィッシュ研究センター
ターゲットバリデーションとは
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