2022年9月22日木曜日

Author correction: 薬剤送達システムにおける細胞外小胞と合成ナノ粒子の比較

1人の人間ができる事というのは限られているので自分の世の中で果たす仕事の中での領域をよく考える必要があります。自分の容量を大きく超えてそれをしようとすると様々な判断において適切ではないケースが出てくるかもしれません。しかし、どのような選択肢をとったとしても世の中がどう動くか?というのは複雑な社会において予測することはできません。結果を見て、良くないと思ったときに軌道修正していくしかありません。今、世界の方々は「国際的な協力関係」を非常に大切にしていると認識しました。しかし、その中で日本だけではなく、各国の国益をどう確保していく必要があるのか?ということを考えているはずです。その国益をどう確保するのか?つまり経済性に関わる事ですが、今までどちらかというと発展途上国、ジェンダー平等、子供など社会の中で強くない立場にいる人に手を差し伸べた際により必要とされてきたという風に感じています。率直に言うと「あまり利益をあげにくい」ところです。従って、私が経済性の所に舵をきると大きな違和感が生じてしまいます。実際に私は子供に対する医療を良くしたいとはずっと考えています。そこは変化はありません。冒頭で述べた自分の社会の役割の領域はどこにあるのか?というのをもっと冷静に考える必要があります。世界の皆様が国際的な協力関係を重要視している事は伝わりました。少し自分の考え方、取り組みにおいて軌道修正したい(Author correction)と思います。ただ、日本も少子高齢化の中でもあるし、企業の賃金が上がらずに、生活に苦しんでいる若い人は多くいます。そこに少し貢献したいと思いましたが、おそらくそこは冒頭で述べた私の社会の中の役割の領域から少し外れるところかもしれません。技術においても細胞外小胞と合成ナノ粒子の技術はコラボレーションすることでより付加価値が生まれるかもしれません。

本日はKenneth W. Witwer(敬称略)らの
細胞外小胞と合成ナノ粒子の比較の中での
コメントを参照しました(1)。
考察や追加的な調査を加えました。
その内容について日本、世界の方と情報共有したいと思います。

//要約//ーー
細胞から放出される生物学的なナノ粒子である
細胞外小胞は高い複雑性を持つ薬剤輸送キャリアです。
細胞外小胞ベースの薬剤輸送は
身体の分子輸送のための
自然に備わっている内的な機序を巧みに利用します。
合成ナノ粒子からの臨床的見識を有した
細胞外小胞の生物学、製造は
薬剤輸送の領域を前進させるものであると考えられます。

//内容//ーー
合成ナノ粒子は1990年以来、
臨床的な薬剤輸送として広く使われてきました(2)。
ナノ輸送戦略は
体内での薬剤などの治療媒体の時空間での分布を向上します。
つまり、ナノ粒子を使った薬剤輸送の
1つの大きな目標は、病変部位への薬剤の標的性を上げる事です。
これにより、副作用を減らし、
治療効果を高まる事を狙いとします。
輸送効率を向上させるため、ナノ粒子の
大きさ、形、表面特性を最適化します。
しかしながら、
複雑な分子標的戦略は
臨床試験では繰り返し失敗してきた歴史があります。
例えば、
BIND-14。
癌に豊富に含まれる前立腺特異的被膜抗原(PSMA)に
結合する表面リガンドを持つポリマーナノ粒子です。
これは、細胞種特異的輸送系統
(Cell-type-specific delivery system)。
これのコンセプトと一部、重複します。
リガンド標的ナノ輸送アプローチの臨床的な失敗は
ナノ粒子と生物内の環境の間の複雑な相互作用によります。
それは表面リガンドの結合部位をマスク、隠す
コロナの形成や免疫原性を引き出すことです(2)。
このような相互作用は
臨床前研究では現れないかもしれません。
なぜなら、
コロナや免疫原性に関わる補体タンパク質の
多くの物質は人と動物では顕著に異なるからです。
加えて、
リガンドのタイプ、方位、密度、表面パターンは
標的分子に結合し、その最適な輸送のために極めて重要です。
計算ツールはどのように設計パラメータが
ナノ、生物の相互作用に影響を与えるか?
理解するために必要です。
--
市場におけるナノ医療の主要な材料はシンプルなリポソームです。
これは、2つまでの治療媒体と
球形の2重層を形成する4つまでの脂質、lipidoidからなります。
リポソームは治療の輸送媒体として広範に
臨床現場で使われます。
例えば、
小分子、ペプチド、RNAを輸送します(2)。
患者さんの臨床結果を向上させるための
ナノ輸送の本当の潜在性の実現のためには
もっと複雑な多機能のデザインが必要であると考えられます。
薬剤輸送系統の最適な設計は
生物学的な環境のそれに似た
複雑なレベルのそれが必要になるかもしれません。
それによって
免疫細胞によるクリアランス、食作用や
血中に含まれる酵素などによる劣化
内皮組織や細胞壁などの物理的な障壁、バリア
これらの関門を超えて
標的部位までの走行を成功させるかもしれません。

例えば、身体の細胞外小胞の中で
最も長距離の移動が可能になる設計を
生体内から学ぶことでヒントが得られるかもしれません。
例えば、
癌細胞の転移で最も離れた組織に転移するときに
関係する細胞外小胞がどのようなデザインになっているか?
もちろん、量で圧倒するという戦略かもしれません。
あるいは複数の細胞を介して移動するかもしれません。
癌細胞は非常に多くのエクソソームを放出します。
一方で、冗長だと思っていた構成要素、複雑性が
実は走化性において重要な機能を有しているということが
あるかもしれません。
従って、細胞間のコミュニケーション、ネットワークの中で
距離の長いそれを可能にしている細胞外小胞を探し、
その設計から何らかのヒントを得るということです。
細胞外小胞であれば、
その細胞由来の細胞外小胞をそのまま使う事が可能です。
癌細胞のように疾患に関わるそれに関しては
病気に関わるものを取り除いて、設計する必要は
もちろんあります。
--
加えて、制御された細胞種特異的、病変部位特異的な
輸送系統のための戦略は
好ましい時空間薬剤アクションを担保するための
機能を組み込む必要があります。
しかしながら、
全身性のナノ粒子輸送系統における
複数の機能を統合することが
コスト的に現実的か?
臨床グレードの生産に耐えうるか?
ということは不透明です。

生産プロセスが難しければ難しいほど
実現した時の生産要素技術が多く、高度になるため
成功した企業のポジションは維持されやすくなります。
細胞外小胞はおそらく生産技術は
相当洗練させる必要があるため、
企業によって大きな差が出る可能性があります。
参入障壁は高いですが、
実現した時のメリットを考えると
1つの見方としては魅力的であるとも解釈できます。
日本は内燃性の自動車産業が強く、
かつ優良な中小企業も多く存在するため
複雑な生産技術に関しては歴史的に見て
有利に働く可能性があります。
分野は医療と輸送機器で異なりますが、
どこでどうつながるかはわかりません。
また他の化学産業などでも
歴史的に見て精緻にコントロールされた
複雑な生産体制を築いてきたという事はあるかもしれません。
一般的には
例えば、東京の交通システムをみればわかります。
世界に類を見ない非常に入り組んだ交通網が
ほぼ遅延することなしに運行する事が可能になっています。
細かくコントロールするという文化が
細胞外小胞に求められる生産複雑性と整合する
可能性があります。
--
細胞外小胞は
原核生物、真核生物細胞によって
放出されるナノ粒子です(3,4)。
細胞外小胞は
大きさ、形、構造に関してはリポソームと似ています。
しかしながら、
もっと複雑なプラズマ膜、(リン)脂質2重層を持っています。
内腔に存在する積載物質や膜表面にある分子に加えて
数百を超える異なる脂質、タンパク質、糖質タイプがあります。

これだけ多くの種類の細胞外小胞があり、
異種性に富んでいるということは
選定の難しさ、管理の難しさは当然ありますが、
改善の余地は常に多く残されるということになります。
ネットワーク上にある無数の科学論文から
有用な情報を探すときのように
その病気にあった、あるいはユニバーサル性に富んだ
優れた細胞外小胞デザインを探すことは
開発する側の人間からするとエキサイティングである
という風にポジティブに考えることもできます。
--
細胞外小胞は様々な病理、生理学的プロセスにおいて
短距離、長距離の細胞間のコミュニケーションにおいて
重要な役割を担っています。
生体分子を受け細胞まで輸送する
細胞外小胞の能力は
薬剤輸送において魅力的あると考えられています。
細胞外小胞は
培養された細胞からの任意の馴化培地から
あるいは生物の組織、液体から得られます。
また
電気穿孔法、押出、超音波など
様々な方法によって
輸送し、作用させたい薬剤などの物質を
細胞外小胞に搭載する事ができます(4)。
ナノ医療の中の多数のデザインや製造挑戦は
身体の中の分子積載物の輸送のための
細胞外小胞構造の進化的淘汰を巧みに利用することによって
バイパス、省略することができます。

細胞外小胞が製造したピュアな状態で
そのまま身体の中の経路を通って、
作用させたい病変部位に輸送される事は考えにくいです。
変化することを前提に考える必要があります。
そのための冗長的な設計が必要かもしれません。
要は、細胞種特異的輸送系統では
「絶対に残したい」機能があります。
それをどのように守るかを考える必要があります。
その時に進化的淘汰の考え方が一つとして
あるのかもしれません。
--
しかしながら、
薬剤輸送のための細胞外小胞の潜在性に関しては
まだ発揮できるかは不透明です。
なぜなら、
細胞外小胞の分離や形質分析などが難しいからです。
この事が
基礎的、それを臨床へとつなぐ
トランスレーショナル研究を阻んでいます。

細胞外小胞、特にエクソソームで難しいのは
スケールが細胞よりも2桁程度小さいことです。
100nmオーダーを精彩に分析するとなると
光で見る場合にはいくつかの制限が出てきます。
とくに生体内は赤外領域の透過率が高いので
その波長から考えられる分解能では
一般的には難しいと考えられます。
--
とりわけ
細胞外小胞種の間の異種性と
細胞外小胞以外の自然に存在するナノ粒子の存在は
細胞外小胞の分離を難しくします(3)。
特性として重なる部分があるからです。
加えて、
細胞外小胞が合成ナノ粒子よりも
生体互換性や特異的輸送において優れていると
考えるのは判断としては早計です。

細胞外小胞の潜在能力を引き出すためには
合成ナノ粒子よりも複雑な分、
様々な要素技術、工夫、解析手法が必要だと考えられます。
すでに合成ナノ粒子よりも
生体互換性、特異的輸送において優れている
という認識は少なくとも私にはありません。
むしろ、そうなるように
様々な事を考えて、さらにまた考えて、
時には失敗して、試行し続けていかなければ
ならないということです。

//薬物動態学//ーー
ナノ医療の挑戦は
循環器から急速なマクロファージ依存的な
肝臓での除去があります。
肝臓内でのナノキャリアの押収は
病変部位特異的輸送機序によって防ぐことができます。
例えば、
合成ナノ粒子の場合は
サイズ、形が重要です(2)。
多くの臨床的に承認された合成ナノ粒子は
PEGによって機能化されます。
それによってマクロファージによる取り込みを
減らすことができます。
また、循環器内での寿命を数時間から数日まで
あげることができます。

Raoul V. Lupusoru(敬称略)らがFigure.1に示した
図からわかるようにPEGは長い繊毛のような
構造がナノ粒子の周りを覆います。
従って、他の細胞はPEGに守られて
核となるナノ粒子にアクセスしにくくなります(12)。
もちろん電荷や反応性や他の条件もあると思いますが、
基本的には接触を面から点にするという発想は
細胞外小胞を設計するときにおいても
利用できる可能性があります。
--
しかしながら、
PEGの利用はいくつかの欠点もあります。
細胞外小胞はキャリアの本来持つ特質において
免疫的なクリアランスを防ぐことができる種もあります(2)。
しかしながら、
血中から全身に送られた細胞外小胞は
急速な肝臓によるクリアランスを経験します。
循環器での寿命は数分程度であります(4)。
また
細胞外小胞に様々な手を加える事で
マクロファージによる取り込みを誘発してしまう
可能性もあります。
例えば、
分離過程、薬剤搭載過程、ラベリング過程などです。
しかしながら、
マウスの研究では
心臓の細胞由来の細胞外小胞は
主に胸腺、睾丸、肺、腎臓に蓄積しました。
肝臓による取り込みは少なかったです(5)。
この事は
体内に形成される自然な細胞外小胞は
肝臓でのクリアランスを経験しにくいかもしれません。
加えて、
どのように細胞外小胞の生物学的な生成、
ドナー細胞、分子構成などが薬物動態に影響を与えるか?
これについてはわかりません。
特定の細胞外小胞のタイプは
寿命が長く、肝臓での除去を超えて特定の
組織、細胞に届くような形質を有しているかもしれません。
適切な細胞外小胞の分離に関する
実験的なデザイン、認証、形質分析は
薬剤キャリアとしての細胞外小胞の潜在性を評価する上で
非常に重要です。
合成ナノ粒子との直接的な比較は度々避けられます。
しかしながら、
合成ナノ粒子と比較する事で
薬物毒性や効果に関する細胞外小胞の利点を
評価する事ができます。

合成ナノ粒子はすでに臨床で使われていますから
合成ナノ粒子と比較しながら、改善していくことは
研究、開発デザインとしては一つの道かもしれません。
--
合成ナノ粒子輸送媒体を超えるかもしれない
生体内分布プロファイルに加えて
細胞外小胞ベースの薬剤送達システムは
もう一つの利点を持ちます。
それは、
薬剤搭載の為の細胞プロセスを巧みに利用できる事と
表面を任意に装飾できるということです(4)。
細胞は
標的リガンドを発現できるように
あるいはRNAやタンパク質を内包できるように
遺伝子的にエンジニアリングできます(4)。
薬剤搭載と細胞外小胞の表面改変のための
細胞機構の利用は利点があります。
なぜなら
RNAやタンパク質はナノ粒子を合成する間に
劣化やダメージを受けてしまうからです。
加えて、
細胞外小胞の受け細胞の被膜への
エンドサイトーシス、融合イベントは
細胞内輸送を促進します。
それは、
細胞外小胞に搭載された治療媒体が
特定の細胞内器官、区画に特異的に送達される
ことを促進するかもしれません。
近年の研究では
細胞は細胞外小胞内で
特定のsiRNAを豊富に含むように
遺伝子的にエンジニアリングする事が示されました。
それにより
マウスのケースで合成ナノ粒子よりも
このsiRNAの輸送において
10倍の改善がみられたとされています(6)。
細胞外小胞キャリアの優位性は
siRNAが細胞質内でリソソームから抜け出し
その領域で局在化する事に帰結します(6)。
siRNA仲介の遺伝子ノックダウンの効果は
細胞外小胞と受け細胞種。
これら両方に依存します。
常在型のマクロファージのような
いくつかの細胞種は
高レベルの細胞外小胞によって送達された
siRNAを蓄積します。
しかし、
最小のターゲットノックダウンを示しました(6)。
この結果は
生体内分布や細胞内送達に関する
細胞外小胞の異種性を考慮する必要がある
ということを示します。

//生体適合性//ーー
ナノ医療は遊離型の従来の薬剤よりも
度々、少ない副反応を示します。
なぜなら、
治療媒体の健康な組織への少ない暴露である
からです。
また、非水溶性小分子を可溶にするための
毒性のある添加剤を加える必要もないからです。
実際に
いくつかのナノ粒子は
遊離性の薬剤と比べて等価の効果に基づい
て臨床承認を受けています。
一方で、安全性は向上しています。
PEGを含む臨床的に承認されたナノ粒子は
補体を活性化し、
希少なケースでは
生命に関わる過敏正反応を示します。
しかし、このリスクは
注入速度を抑える事で緩和する事ができます。
--

免疫惹起に関わる幼児期において
アレルギー対策においても
アレルゲンへの暴露を少しずつにすることで
アレルギーを防ぐことができるという事が
一部で当てはまります。
ナノ粒子や細胞外小胞は
免疫的な副作用が生じる可能性がありますが、
上述したように
少しずつの量を投与することで
このようなリスクを緩和する事ができるかもしれません。
--
細胞外小胞のベースの治療は
まだ、臨床承認を受けていません。
しかし、
初期の臨床フェーズでは
癌免疫治療に対して樹状細胞由来の細胞外小胞を
自家移植して、効果が確かめられています。
また、同種異系(他家移植)において
間葉系幹細胞由来の細胞外小胞が
再生医療や抗炎症性疾患の治療の為に使われ
臨床試験が行われています(7)。
これらの治験の多くは
軽い、中程度の副作用であると報告されています。
一般的に細胞外小胞の投与は安全である
という風に結論付けられています(7)。
同種異系の細胞外小胞は
治療を受ける人において他の人の細胞なので
免疫的な副作用が生じてしまうリスクが懸念されています
しかしながら、
血液中には10^10/ml(10の10乗/ml)の
高濃度の細胞外小胞が含まれています。
これは身体の全ての細胞種から循環器系へ放出されています。
確かに輸血はめったに免疫的な副作用を引き起こしません。
このことは同種異系の細胞外小胞が
安全性上のリスクを示すことが起こりにくいことを示します(4)。
しかしながら、
同種異系(他家移植)の細胞外小胞の欠点は
自己移植の細胞外小胞に比べて
肝臓でのクリアランスを加速させてしまうかもしれない
ことです。
加えて、
臨床初期フェーズの結果では
許容できる安全性は示されましたが、
細胞外小胞の内容物は
細胞外小胞にダメージを与えることなく抜き取る事が
できないものですが、
内容物は、
好ましくない副作用を引き起こすかもしれません。
しかし、
治療的な形質を持つ間葉系幹細胞から
細胞外小胞を得る場合、
内容物が治療において相乗効果を持つ可能性もあります。

//将来の展望//ーー
現在、50を超える臨床承認されたナノ薬剤があります。
それらのすべては
少数の構成要素からなるシンプルなデザインです。
数百の構成要素からなる複雑なナノ粒子の合成は
大規模な臨床グレードの製造とは
整合性を持たないかもしれません。
細胞外小胞は
多機能を持つ薬剤輸送媒体の潜在性を実現するための
有望な代替の選択肢です。
好ましい輸送特性を持つ細胞外小胞を発見する事に加えて、
製造やその大規模化、コスト低減の困難性を
どのように克服するかは大きな課題です。
細胞外小胞のドナー細胞として
不死化細胞を使う事は
細胞外小胞の生産バラツキ、形質変動性を最小化する
上で好ましいかもしれません。
しかし、そこには安全上の懸念があります。
なぜなら、不死化させるために必要な物質が
細胞外小胞内に搭載されてしまうかもしれないからです。
大規模な培地が必要です。
例えば、
〇stirred-tank o
〇fixed-bed bioreactors
〇chemically defined culture medium 
〇medium with xeno-free supplements, 
これらです(8,9)。
細胞外小胞のミメティックスは
押出、超音波によって細胞膜を破壊した後に
形成されることができます。
しかしながら、
このプロセスは被膜の形状に影響を与えます。
血小板や赤血球は
細胞外小胞のミメティックス最適なドナー細胞です。
なぜなら、
それらは核物質を持たないからです。
その核物質は免疫システムの危険信号として働きます。
従って、
一旦、修正が加わった細胞外小胞でも
免疫システム依存的な副作用を受けにくい
という事であると考えられます。

このように細胞外小胞はドナー細胞を
目的に応じて変えられます。
その豊富な選択肢を持つことは
細胞外小胞をナノキャリアとして利用する事の
1つの大きな利点であると考えています。
また、iPS細胞など、細胞の初期化を経由して
様々な細胞に分化する事ができる技術を
細胞外小胞のドナー細胞として利用する事もできます。
--
細胞の培地の代わりに
人の組織や生体液は細胞外小胞の資源として
利用する事ができます。
確かに
人の血漿から生物学的なナノ粒子の
大規模な臨床の為の製造がおこなわれてきました。
例えば、
リポタンパク質治療の治験が
数千人規模で行われました(10)。
しかしながら、
生体液や組織から細胞外小胞を分離する事は難しいです。
なぜなら、
馴化培地に比べて、より複雑な構成物質を含むからです。
特定の応用においては
高い純度を持った細胞外小胞の準備は
必要ないかもしれません。
もし、相互因子を取り除いたら、
効果が減少するかもしれないからです。
例えば、
ガンマ線が放射された抹消血液単核球から
得られた分泌物は
細胞外小胞単独よりも治療効果が優れていました(11)。
他のケースでは
細胞外小胞の機能や薬剤搭載に干渉する要素や
有害事象を発生させる要素から
細胞外小胞を分離させる必要があるかもしれません。
規制機関は
細胞外小胞ベースの薬剤製品において
どのタイプの放出評価基準が承認されるかの
決定段階にあります。
他の生物学的物質の存在は
必ずしも規制におけるハードルにはなりません。
物理化学、有効性テストが
バッチ間の一致や効果を保証する限りにおいては
規制におけるハードルにはなりません。
一方で
人由来ではない細胞外小胞ソーム
例えば、牛乳、果物、藻などが調べられています。
しかし、血中に投与されると
免疫的な反応を示す恐れがあり、
その応用は制限的かもしれません。
--
臨床試験における治療用の細胞外小胞は
遠心分離機
タンジェンシャルフロー・フィルトレーション
で通常分離されます(7)。
しかしながら、
細胞外小胞の臨床試験の多くは
小人数規模でしか行われていません。
遠心分離機で仕分けする場合、
大量に生産する事が難しいからです。
さらにこの方法では
細胞外小胞がダメージを受けたり、凝集します(4)。
タンジェンシャルフロー・フィルトレーションは
大規模な製造に対する適合性があります。
細胞外小胞の構造を保護しながら、
部分的に純度を上げることができます。
分離された後、
細胞外小胞は内容物を搭載するためエンジニアリングします。
また
「Best-of-both-world」
つまり、二つの異なったものの長所をそれぞれいかしながら
合成ナノ粒子の製造プロセスを生かしながら
エンジニアリングします。
ほとんどの臨床試験では
サリン、スクロース抗凍結剤を
細胞外小胞を-80℃で貯蔵するために使用します。
代替として
凍結乾燥はいくつかの細胞外小胞の積載物、機能に対して
適合しているかもしれません。
それによってシンプルな貯蔵、分布、
治療現場での再構成が可能になります。
--
既に実績がある合成ナノ粒子と細胞外小胞の領域の
交流を深め、コラボレーションする事は
細胞外小胞を使った医療の実現性を高めてくれると
考えられます。

//考察//ーー
新型コロナウィルスのmRNAのワクチンの普及によって
脂質ナノ粒子の製造ラインは世界的に大きくなり、
コストパフォーマンスも上がっていると想定されます。
実際に、数千円程度で接種できるという事は
薬剤として少なくともコストの面で
すでに市場競争力が十分にあるということです。
これを新型コロナウィルスワクチン以外に生かそうと
考える事は自然です。
mRNAワクチンの輸送先は
主に樹状細胞であると考えられます(ref.(13), Figure.1)。
従って、血中以外の輸送に関しては
まだ改善の余地があります。
その輸送先、選択性においては
おそらく細胞外小胞の方が広範であるとも考えられます。
また、感染症のワクチンにおいても
免疫的な理由で接種できなかった人の一部は
免疫原性が生じにくい細胞外小胞を使ったワクチン
接種が可能になるかもしれません。
おそらく
本気で臨床応用を考えようと思ったときに
細胞外小胞の懸念材料となるのは
現実的に見て「コスト」「生産性」だと思います。
従って、
基礎研究はもちろん大切ですが、
細胞外小胞を利用した薬剤送達システムを考える場合には
非常に洗練された生産技術を確立する必要があります。
逆に懸念する団体、人が多ければ多いほど
チャンスであるとも言えます。
なぜなら、非常に高い生産技術は模倣が難しいからです。
細胞外小胞は裾野が広いため応用性も高いです。
そこから様々な経営的な選択肢が生まれるはずです。
従って、
世の中がmRNAワクチンの流れの中で
合成ナノ粒子に傾いているという潮流の裏側には
細胞外小胞というチャンスがあるとも考える事ができます。
ある程度、本物の、潜在性を引き出した
細胞種特異的輸送系統
(Cell-type specific delivery system)。
の機能を搭載した細胞外小胞を
市場競争力を持った形で実現するためには
最低でも5年くらいはかかると思います。
ここに資源を集中させるかどうかは
それぞれの企業の経営判断によると考えます。

(参考文献)
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(2)
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(3)
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cancer treatment. Theranostics 9, 8001–8017 (2019).
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(13)
Norbert Pardi, Michael J. Hogan, Frederick W. Porter & Drew Weissman
mRNA vaccines — a new era in vaccinology
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