薬剤を自在につなげる技術というのは大きな可能性を生みます。
抗体と毒性の強い薬物を架橋した
抗体薬物複合体の最も顕著な功績は
それらをつなげるアイデアもそうですが、
それを技術的に可能にしたことです。
もし、物質を任意につなげることができたら
現時点で想定していないような可能性ももちろんありますが、
今考えられる範囲でいえば、
細胞種特異的輸送系統において
ナノ粒子、生体模倣粒子、細胞外小胞など
多くのナノ粒子媒体に対して
より幅広い装飾が行えるということです。
細胞外小胞は遺伝子的な作用によって
エレガントな手法で装飾が可能になることが示されました(1)。
しかし、超分子技術、あるいはその発展形は
結合状態の任意性をあげるものなので
遺伝子的な作用を借りなくても
より広範な装飾を行えるということです。
これは上述した人工的なナノ粒子においても同様で
多様な装飾を原理的に行う事ができることを示したものです。
従って、
超分子技術は薬学以外のマテリアル開発において
広範に利用できるものですが(2,3)、
私が提案する細胞種特異的輸送系統を実現する上で
1つの鍵となる技術であるという認識でいます。
(参考文献)
(1)
Lydia Alvarez-Erviti, Yiqi Seow, HaiFang Yin, Corinne Betts, Samira Lakhal & Matthew J A Wood
Delivery of siRNA to the mouse brain by systemic injection of targeted exosomes
Nature Biotechnology volume 29, pages341–345 (2011)
(2)
Norihiko Sasaki, Jun Kikkawa, Yoshiki Ishii, Takayuki Uchihashi, Hitomi Imamura, Masayuki Takeuchi, Kazunori Sugiyasu
Multistep, site-selective noncovalent synthesis of two-dimensional block supramolecular polymers
Nature Chemistry volume 15, pages922–929 (2023)
(3)
Noriyuki Uchida
Design of supramolecular nanosheets for drug delivery applications
Polymer Journal (2023)
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