癌の治療において重要なのは
特に固形癌においては
その遺伝子的形質の多様性から、
今まで見逃されていた視点として
その治療において死滅すると考えられる癌細胞ではなく
その治療において逆に生き残ると考える癌細胞の形質を
考える事ではないか?
このような視点に立ちました。
血液性の小児がんのように
遺伝子的形質が比較的揃っているものであれば
それに合わせて薬剤を選べば、
残存数を皆無に近づけることが可能ですが、
それが多様な固形癌の場合はそうはいきません。
従って、大きな腫瘍の場合は
内科的なアプローチのみによる
固形癌の治療はうまくいかないことが多く
多くの場合、外科的な処置が検討されると認識しています。
上述したように
その薬剤の選択によって
その作用による死滅する癌細胞よりも
死滅せず、生き残る癌細胞はどのようであるか?
それを考える事の重要性に焦点を当てます。
新型コロナウィルスの世界的な流行で
そのウィルスの進化の系統樹が描写される機会も多いですが、
増殖能の高い悪性度の高い癌細胞も
ウィルスのように個体を超えて伝搬する事は
人のケースではほぼないですが、
個体内での進化は増殖能が高いほど
活発であるという事は自明な事です。
そういった中で
新型コロナウィルスのオミクロン株のように
増殖能が高く、壊滅させるには手ごわい形質をもった
癌細胞が治療を施した後に生じる可能性は
比較的高いと想定されます。
進化を理解せずに治療はできないと
考える研究者もいます。
癌が多細胞生物が生まれた時点で運命的に生じるとするならば
私たちが闘う術を手に入れるずっと前から
癌細胞はその環境フィットネスを高め
私たちに継承されてきたと考える事ができます。
例えば、人を含む生物、有機体は
ストレスフルな環境に置かれると
それに適応するため細胞の活動性を低下させ、休眠させる能力があります。
これは通常の細胞だけではなく、
癌細胞も獲得してると想定されます(35,37)。
このストレスフルに耐えられる能力を癌細胞が手に入れる事で
体の中の様々な環境に柔軟に適応できるようになります。
例えば、固形癌の場合は
その組織そのものに焦点があてられることが一般的ですが
それとは別の血液中、リンパ液中に循環している癌細胞が
原発腫瘍が主な時期からすでに存在している可能性があります。
このような癌細胞を
「Disseminating tumor cells(播種性癌細胞)」と呼びます。
この播種性の癌細胞は循環器を通して
原発腫瘍とは離れた組織に定着するための一つの
重要なプロセスとなる細胞です。
従って、癌の転移と関わりが深い細胞です。
このような播種性は前述したように
すでに原発腫瘍が生じた時からあるとされています(38)。
この播種性において
より癌細胞の寿命を高めるためには
活性な癌細胞が持つようなエネルギー需要の強い状態であると
環境がそれに合わせて整った状態
つまり血管生成などエネルギー経路が確保された状態でないと
細胞として生命維持する事が難しいことから、
上述したように環境が整わないストレスフルな状態に耐えられるような
細胞の特質を有している必要があります。
実際に、播種性癌細胞は長い間、広く分布するので
様々な環境に耐えられるような形質を獲得していると考えられ
その一つの重要な機序が「Dormancy」である
と考えられています(9,39)。
このような例証を含め
根絶させる事が難しいと考えられる
多様な進化の過程を考慮に入れた時に
多様性のある癌組織の系統樹の全体像を眺め
外科手術なども含め
生き残ると考えられる系統を掴むことが
癌の治療で重要になるという視点があります。
そうした考えに基づき
どのように癌治療と向き合う事が
患者さんにとっていいか?
経時的な全体像を考慮の範囲に入れる事は一定の価値がある
と考えられます。
実際に癌に対して
このような時間経過の観点を取り入れた研究は活発に
行われています(10,12)。
Tomomi Nishimura(敬称略)ら
研究チームは乳がんにおいて
類似の視点を持ち、
ゲノム解析、変異レート解析による経時的評価から
数十年の乳がんの遺伝子的形質を評価し、
その系統樹を明らかにされています(10)。
その系統樹によると乳がんと診断される遺伝子は
その一部の系統からなります。
乳腺組織の細胞群は遺伝子的にはある程度独立性を持って
個々の歴史をたどっている事が示されています。
その中で乳がんの組織として成長した癌細胞の特徴は
一般的に知られているように遺伝子変異数が高く、
それらの起源は付加的なドライバー変異の獲得にあると考えられます。
(参考文献(10) Fig.2a)。
言い換えると、ドライバー変異の獲得によって
その後、細胞内の遺伝子変異数が高まり、
少なくとも一部の細胞が癌化するということです(10)。
また、乳がんと診断された人においては
癌細胞近傍の通常と診断される細胞においても
同様のドライバー変異が確認されたということです(10)。
従って、組織化して大きくなる芽、種は
すでに周辺で病変と識別されなくても
準備段階として生じていると考えられます。
この事は他の研究でも報告されています(30-34)。
これらの経時的な系統樹の研究が煮詰まってくると
かなり早い段階から将来的な乳がんのリスクを予測する事が
可能になることが期待されます。
また、癌の進化に関しての国際的なプロジェクトTRACERxもあります。
この国際的なプロジェクトでは
肺がんに焦点を絞って、その転移までの経過について
遺伝子的に詳細に調査されています(12)。
また、数理的なモデルから癌の進化について
癌種、その細胞が持つ特徴から明らかにする研究もあります(13)。
これらのような系統樹が
治療前後を含めた長期間にわたる
遺伝子評価による臨床研究によって明らかになることで
どのように癌細胞全体を治療によって追い詰めたらいいか?
それに対するエビデンスの一部が得られる可能性があります。
そうした観点において
一つの重要な核となると考えられるのは
癌細胞のエネルギー観点であると想定しました。
サボテンに代表される植物の癌を考えた時に
明かな奇形がみられます。
その異常な形状を得るためにはドライバーとなる
遺伝子変異が必要で、その変異に伴う代謝の変化、
それによる通常よりも高い
エネルギー需要が必要であると考えられます。
実際に人のケースにおいて
癌の代謝効率は多く調べられていますが
通常の細胞に比べて高くありません。
従って、悪性度の高い癌に罹患した患者さんは
明かに太るよりも痩せるケースが多いです。
それは悪性度の高い癌の代謝需要が高いからではないか?
その様な事が想定されます。
(参考文献(11) FIGURE 4)
この代謝効率の高さ、低さを
上述した系統樹の観点を含めて経時的な治療に生かしていく事は
できる可能性があります。
すでにその観点で癌の治療を考えている
研究チーム、学会も存在します。
Keisuke Hagihara(敬称略)らによる臨床研究では
ケトン食によってグルコース量を制限することで
大腸がん、肺がんなどの患者さんの生存率が
顕著に高まることが示されています。
(参考文献(14) Figure 5)
Hiroko Endo(敬称略)らがFIGURE 4で示すように(11)、
癌は糖代謝で多くのグルコースを必要とします。
従って、ケトン食によってグルコースを制限することで
治療の効果が増大する事が期待されます。
ケトン食のほかに
間欠的空腹などを使って
エネルギーが不足した状態で治療を行う事も考えられます。
これはすでにいくつかの報告で明らかになっています(1-4)。
このような代謝、栄養的な観点での治療は
癌の進化をトレースする中で重要な気づきを与えてくれる可能性があります。
なぜなら、
癌細胞ではない通常細胞は
エネルギー不足に強い可能性があるからです。
歴史的な観点では
現代において食糧的な問題は取り上げられているものの(20,21)
今までに比べて飽食な時代は近年になってからで
それ以前は動物も人も食糧不足が生活のスタンダードであると考えられ、
多くの飢饉、飢餓を経験しているからです。
そのような飢饉、飢餓で生き残ってきた生物、人類の子孫である
現代人においては程度の問題はあるにしろ
空腹の状態に強い細胞の形質が引き継がれている可能性は高いです。
実際に
空腹になると細胞内のサーチュインが働き
細胞の老化の抑制に効果があるかもしれない
という報告もあります(15,22)。
つまり、通常細胞はエネルギー不足に強いけど、
特に悪性度の高い癌細胞はエネルギー不足に弱い可能性があります。
前述したように癌細胞は糖などのエネルギー需要が高いからです。
特に増殖能が高い癌細胞では活発かもしれません。
実際にKeisuke Hagihara(敬称略)らの研究では
進行がんが対象となっていました(14)。
このような強弱の関係を利用する事によって
通常細胞には良い影響を与え、悪性度の高い癌細胞だけを
死滅させる事ができるという可能性があるということです。
しかしながら、
癌細胞は巧みに体内にある脂肪細胞から栄養を奪うかもしれません(23)。
従って、このような代謝的、栄養学的な治療は
患者さんの肥満の程度、体脂肪率によっても効果が変わるかもしれません。
その様な中、標準体重に人に対して
空腹状態をうまく利用して治療を行えば
悪性度の高い増殖能が高い癌細胞に関しては
比較的共通的に良い治療を行える可能性があります。
このような代謝、栄養学的なアプローチで治療を行った場合、
生き残る細胞にはどのような形質が残るか?
それについては明らかではありませんが、
Hiroko Endo(敬称略)らがFIGURE 4に示すような
代謝需要、エネルギー需要の低い
活性度の低い癌細胞が残る可能性があります。
従って、エネルギー需要の低い癌細胞について
考える事が付加的に重要になります。
癌には転移などで見られる活動が一時的に停止する
休眠(dormancy)という機序が知られています(5-9,11)。
この休眠状態ではグルコースなど
代謝需要が極めて低いことが想定されています。
(参考文献(11) FIGURE 4)
代謝的な治療で糖などのエネルギー源を制限した時
進行性の増殖能の高い癌細胞は細胞死する可能性が高まる
と考えられますが、一方で
残存する癌細胞としては前述したように
休眠するような代謝需要の低い癌が残る可能性があります。
白血病などでは
癌細胞の残存病変が極めて低い、
つまり癌細胞を根絶させる事が理想だといわれます(16,17)。
これは固形癌でも当然そうなのですが、
白血病などでは細胞が腺腫のように膜で複数つながっているわけではなく
独立して、循環器に存在するので
遺伝子的な形質が揃いやすい事が関係するかもしれません。
(参考文献(13) Fig.2)
固形癌の場合は異種性が高い(24)ので根絶させる事は難しく、
それを実現しようとするとより強い細胞毒性を与える必要が出てくるため
患者さんの体への長期的な損傷、毒性も懸念されます。
従って、そのような点を配慮すると
異種性のある癌細胞のうち、
残る形質をあらかじめ想定して治療する事は
大切であるかもしれないという視点に立っています。
上述したように代謝的、栄養学的視点で治療を行うと
代謝需要の低い細胞が残ると通常は考えられます。
そうした場合、
進行性の低い、不活性な癌細胞が残るという事になります。
それは患者さんにとってはメリットがあることかもしれません。
残ったとしても不活性であるため、
回復の為の猶予が多く、長く生まれる可能性があります。
例えば、
癌の場合、癌細胞に対する自然な身体の反応、
あるいは薬物治療などで
免疫エフェクター機能が多く働きます。
それによって胸腺が損傷を受けるといわれています(18)。
従って、
胸腺のリカバリーを考える事が一つ大切になります(19)。
それによって進行性の低い残存した癌細胞に対して
免疫系の監視によって自立的に制御できるようになる
可能性があります。
こうした観点を踏まえて、
あるいはがんサバイバーシップの観点も取り入れ(25)、
癌が休眠している間に
医師の管理によって
治療後の患者の身体の管理、回復を考えます。
新型コロナウィルスの治療に鋭意当たられた
聖マリアンナ医科大学救急医療の
藤谷茂樹主任教授は言われました。
「私たちは患者さんの自己回復力を助けるだけです。」
このようにです。
体外式膜型人工肺(ECMO)は
新型コロナウィルス感染症治療の最後の砦といわれましたが、
それで回復した患者さんは
その呼吸器、循環器の助けによって
正のスパイラルに乗ることができ
自己回復され、自発的健康を取り戻しました。
これは癌治療においても考え方として適用可能かもしれません。
急性期の治療によって
不活性な癌細胞だけを残すことができたら
その後は患者さんの自己回復力によって
正のスパイラルに持ち込む事が可能になり、
その後、寛解される可能性もあります。
癌細胞はゼロになるわけではありませんが、
患者さんの自発的な身体の監視能力によって
その小さな病変は管理可能になるということです。
このような急性期の治療以後について
初期診療、急性期医療の時点ですでに考える事は
がんサバイバーシップの一つの項目として含まれるかもしれません(26)。
上述したように急性期の効果的な治療をしたとしても
癌細胞の残存が生じる事、あるいは
通常細胞内の癌ドライバー遺伝子などを含め
遺伝子的な残存はそれよりも高い確率で生じるかもしれません。
Tomomi Nishimura(敬称略)らの研究では
癌の発症までの遺伝子変異数の蓄積について分析されています(10)。
特に複数のドライバー変異の獲得によって
遺伝子変異数の絶対数が高くなると
一般的には癌化のリスクが高まると考えられています(28,29)。
組織のサンプリングが難しいため
液体生検などに頼る必要性があり、
組織特異的な遺伝子解析には一定の困難性は伴いますが、
治療後の病変部位周辺にあると考えられる細胞の
遺伝子分析によって
遺伝子的な特徴から推測される細胞の性質や
ドライバー遺伝子の数、有無などを評価する事は
治療の効果についての評価の観点を広げるものである
と考えられます。
//癌の休眠//
癌治療をエネルギー、進化の観点を主眼として、
統合的に行う際には、その治療をすり抜けると考えられる
エネルギー需要の低い癌の休眠について
その再活性も含めて詳しく理解する事は重要です。
癌の休眠(dormancy)に関しては、
播種性、散在性を含めて(8)、
癌の転移による再発について考えられるのが一般的です(6)。
この再発に関しては一般的に5年を基準として考えられます。
進行性の癌治療が奏功した場合、
5年で再発がなければ、再発の可能性が低下するからです(85,86)。
一方で、20年以上後にさえ、再発が見られることもあります(87,88)。
こうした再発の機序の一つに癌の休眠が関連しているかもしれません。
--
癌の休眠にはいくつかの分類があります。
考える単位を組織とする「Tumour mass dormancy」。
その単位を細胞単位でみる「Cellular dormancy」。
これらがあります。
一般的には細胞成長、増殖と細胞死が均衡状態にある事です。
(参考文献(11) FIGURE 1参照)
従って、組織としてみたときには
一つ一つの細胞の単位では増殖は起こっているかもしれないですが、
それと同程度の増殖抑制因子が働いていて、
組織として平衡状態にある場合も休眠と呼べます。
--
(Tumour mass dormancy)(11)
癌細胞を集合体、組織(腫瘍組織)としてみた時、
その組織が成長するためには、
細胞が活動するためのエネルギーが必要です。
そのエネルギー供給網の主なルートは血管系です。
従って、癌細胞は血管生成因子を活発に放出し、
密度の高い血管生成を3次元的に生成すると考えられます。
(参考文献(89) Abstract 図参照)
しかし、この血管生成因子の活動が弱く、
エネルギー不足で細胞死する癌細胞が多くなり、
増殖する癌細胞とおおよそ均衡がとられる状態になると
腫瘍組織としてみた時の大きさは変わらないため
その癌から成る組織は休眠状態にあると定義されます。
癌の組織としてみた時の休眠と
関連性が指摘される血管系、免疫系(11)は
統一的な概念としては癌微小環境と定義されます。
その癌微小環境は細胞外の間質に存在する
細胞外マトリックスの状態も含まれます。
従って、癌を組織としてみた時の
休眠状態に影響を与える因子として
細胞外マトリックスも挙げられる可能性があります。
他方、
癌組織の成長を抑制するための免疫監視機能があります。
一方で、癌細胞は免疫系から逃れる性質も有しています。
その免疫系のバランスによって組織の大きさが決まり、
ある程度の大きさで安定してくるということがあるかもしれません。
その大きさが体の健康状態を乱さない程度に
十分に小さければ、一般的に言われる休眠状態と定義できます。
こうした組織の大きさの平衡状態という観点で考えると
「形態形成(mophogenesis)」に関わる信号も
腫瘍組織で見た時の休眠に関わっているかもしれません。
例えば、その形態形成は一般的に
(1)BMP/TGF-β(90)
(2)Notch(91)
(3)Wnt/β-catenin(92)
(4)Hedehog(93)
(5)Hippo(94)
これらが少なくとも関わっています。
癌は固形癌に関しては、組織を新たにつくる機序があるので
当然、このような形態形成に関わるシグナルと関連があります。
例えば、肺、心臓、腎臓、肝臓などは
成長期を過ぎて、成人になれば、
身体の中で組織としての大きさがある程度保たれています。
腫瘍組織において大きさが保たれるとは
上述した組織としてみた時の休眠の定義と一致するので
これらの信号が腫瘍組織の休眠と関連していると考える事は
基本的には矛盾は大きくはないと明示できます。
--
例えば、
◎原発腫瘍に対して「Local tumor dormancy」
◎治療後に対して「Therapy-induced dormancy」
このような定義づけがなされています(35,36)。
まさにこの記事の主題の一つは
この「Therapy-induced dormancy」です。
治療によって誘発された癌細胞の休眠状態は
必ずしも薬物抵抗性を遺伝子変異によって
獲得しているものではないとされています(40)。
しかしながら、休眠状態に入った状態で
薬物抵抗性に異種性があるとすると
より抵抗性のある休眠の癌細胞が進化における
選択的優位性を獲得し、
最終的に再活性化した癌細胞を含めて
薬物抵抗性の高い癌細胞の割合が多くなることが予測されます(41)。
従って、治療が必要なほど癌組織が成長した後、
治療を施して、再発した時には
薬物治療がより難しくなっているケースも
少なくとも存在する事になります。
Tomomi Nishimura(敬称略)らやZheng Hu(敬称略)らが
記述している様に、
癌の元となるドライバー変異が生じてから
原発腫瘍として足るほどの細胞数に成長するまでは
数十年年規模の年月を有する場合があります(10,27)。
従って、通常細胞であっても、若いうちから
癌のドライバー変異を獲得している可能性もあります(10)。
例えば、小児がんにおいては
胎児の時から(前駆)細胞は癌ドライバー遺伝子変異を
獲得していると言われています。
10年規模の時間が転移サイトで腫瘍として
組織化するまで時間がかかるという報告もあります(5,11,27)。
従って、転移してから成長するまでの間、
多くの時間があり、その期間の少なくとも一部は
癌の休眠期間としてみなされています。
視点を変えて感がると、
癌が治療が必要なほど悪性度が高まるきっかけが
その長い間のどこかで生じている可能性もあります。
その休眠からの「目覚め(awakens)」は
(1)微小環境
(2)慢性的な炎症
これらが関わっている可能性が指摘されています(95)。
エビデンスはありませんが、
ウィルス、細菌、汚染物質などのExposomeが
慢性的な炎症と関わり、
休眠状態から公然としたがんの罹患にステージを移す
きっかけとなる可能性も否定はできません。
小児がんでは癌ドライバー変異を持つ子供が
公然としたがんに罹患する子どもよりも顕著に多いとされています(96)。
もし、こうしたことが一般的に大人になって罹患する
がんに当てはまっていて、
それが一部、休眠のメカニズムと重複するのであれば、
休眠、目覚めのメカニズムを理解する事は
単に再発を防ぐだけではなく、
公然とした癌罹患の予防にもつながる可能性があります。
言い方を変えれば、
ライフスパンの中で体に癌ドライバー遺伝子は有していたけど
一生を終えるまで公然としたがんを罹患することがなかった。
そういう人を増やすことができるか?という事です。
--
上述したことも含めて
癌の休眠については様々な視点で考察されていますが、
まだ未知の部分も多く残されています。
癌が休眠するメカニズムは
◎血管由来の休眠
◎細胞(周期)由来の休眠
◎免疫監視による休眠
これらが挙げられています(5,6,11)。
このうち細胞由来の休眠は
(A)細胞外マトリックス環境
(B)転移サイトニッチ環境
(C)低酸素の微小環境
(D)小胞体ストレス
これらによって誘発されるとされています(11)。
休眠状態では発がん性の経路は抑えられているといわれています。
このような休眠状態の癌細胞に対して
将来生じるかもしれない活性な癌細胞からなる腫瘍組織化を
予め防ぐために選択的に細胞死させる事は
細胞内経路も改変されていること(36)を考慮すると
薬物などによる治療は難しいとされています(5,9,11)。
この癌細胞の休眠については
現在の所、有効な治療戦略が見いだせない中にあって
その定義も曖昧な部分が残ります。
その定義において例えば
「Temporary mitotic arrest」(35)
一時的に有糸分裂しない状態ですから
細胞分裂のプロセスが一時的に休止しているということです。
あるいは癌の休眠をマス(塊)としてとらえて
細胞分裂と細胞死のバランスがとられていて
組織の大きさが安定している状態という考え方もあります。
これを「Tumour mass dormancy」と呼びます(11,36)。
これに関しては上の段落で詳述しました。
いずれにしても癌の休眠状態とは
細胞、組織としては存在する中で、
増殖しない静かな状態と言えそうです。
上述したように癌細胞の休眠は細胞周期から考えられることがあります。
具体的には細胞周期がG0状態に入り、G1状態への移行が止まることです。
このG0状態は細胞の分裂が止まり、非活発な静止状態を意味します。
このG0状態を維持するためには細胞の周期を進める制御因子を
抑制する必要があります。それが
◎Cycin-E
◎c-Myc
これらであり、特定のE3ユビキチン化リガーゼをコード化した
FBXW7の過剰発現によって細胞の周期を進める制御因子を抑制する
という事が確認されています(42)。
その他には
◎KiSS1の過剰発現(43-45)
◎TIMP3の発現(46)
◎CDH1の発現(46)
◎TET2の発現(47)
◎NR2F1の活性化(48)
これらなどが細胞の休止において重要な役割を果たします。
細胞内の信号としては
p38αがストレスから休眠状態にある癌細胞を守る働きがあります(49)。
従って、ストレスフルな環境にある中で
休眠状態を癌細胞が維持するための重要な細胞内経路の一つは
p38αと考えられています。これは一般的な細胞でも同様です。
ストレス応答における代表的な細胞内経路です。
このp38αは細胞増殖と細胞分化を抑制する上でも
重要な役割を持っていますが、
それが高まった状態でEPK1/2が抑えられると
G0状態からG1状態への細胞サイクルの移行が休止されるとされています(50-52)。
癌組織の中の様々な癌細胞のうち、
発がん性のある癌ドライバー因子を持つ活性な癌細胞であっても
ストレスフルな環境によって休眠状態になることがあります。
その時にはストレスに応じて癌ドライバー遺伝子の作用が
抑えられることがあります。
例えば、膵臓癌におけるKRAS、c-MYCが抑えられることがあります。
この時には
IGF1/AKT経路が自己分泌様に適応機序として働きます(53)。
また、代謝経路が糖代謝から
OXPHOSに変化する場合もあります(54)。
このIGF1/AKTは代謝の調整を行うので、
グルコース代謝からOXPHOS代謝への変化において
重要な役割を果たしていると想定されます。
従って、この記事の主題である
癌組織に対してエネルギー不足となるような治療をした際、
そのストレスに対して癌細胞の一部が長期的に耐えられるように
活性度の高い癌細胞が休眠状態に入ることは想定されます。
このような代謝ストレスに対する代謝の改変、
エネルギーバランスを取る細胞内の代表的な機序として
オートファジーがあります(55)。
活性酸素の蓄積を防止する事も含めて
オートファジーは癌細胞を休眠状態に維持する上で
重要な役割を担います(56)。
例えば、乳がんや卵巣がんにおいて
Aplasia Rasホモログメンバーである
◎ARHI
◎DIRAS3
これらは細胞死を防ぎ、
上述したオートファジーを誘発する事で
休眠状態への移行が促進されます(57-59)。
ARHIはオートファジーに依存する形で代謝機能が改変されます。
しかしながら、この場合、ミトコンドリアの機能は弱まり、
糖代謝の需要が高まるとされています(60)。
このようなオートファジーを誘導して
休眠様の細胞形質を得る事は乳がんや卵巣がんだけではなく
膵管腺がんなどでもSLC31A1を介して観られます(61)。
このようにオートファジーは癌細胞がストレスを受けた時に
その環境に適応するために重要な役割を担います。
上述した代謝の改変においては
細胞内のエネルギー制御に関わるミトコンドリアが
癌細胞がストレスを受ける事で一部が機能不全になりますが、
そのミトコンドリアを消化し(ミトファジー)、
細胞内のミトコンドリア量を調整する事で
癌細胞の代謝バランスを改変し、生存させる機序が働きます(62)。
この代謝において癌細胞ではmTOR複合体(mTORC1, mTORC2)が重要な役割を果たします。
癌細胞は一般的にはエネルギー需要が高いので
その需要に応じて
◎タンパク質合成
◎グリコーゲン合成
◎アミノ酸取り込み
これらなどを行います。
これらの項目においてmTOR複合体は癌細胞内で重要な役割を持ちます(63)。
このmTOR複合体は癌治療において標的となります(63,64)。
しかし、休眠状態ではこのmTOR複合体に関連する
細胞内信号経路が改変し、
細胞内の代謝機能が変化する事が想定されています。
このように癌の休眠状態では活性な癌細胞が典型的に持つ細胞内経路が
改変されている事があり、それを標的にした薬剤を使った場合に
その薬効から逃れる可能性があります。
上述したように休眠状態に入った癌細胞を標的とすることは難しいですが、
上述したオートファジー機能が高まっていることを利用して
休眠状態の癌細胞を標的にする戦略があります。
クロロキン、その派生物質は
オートファジー活性を抑える物質なので
休眠状態の癌細胞の生存能力を不全にさせられる可能性があります(56)。
それによって再活性化や転移を防ぐことができるかもしれません。
UPRは3つのストレスセンサーによって活性化されます。
◎Inositol-requiring protein 1 (IRE1),
◎Protein kinase RNA-like ER kinase (PERK)
◎Activating transcription factor 6 (ATF6)
これらです(65)。
このUPRは癌細胞でも活性化されており、
血管新生、免疫逃避、細胞増殖など
発がん性において重要な機能を亢進させるものです(66)。
癌細胞がストレスを受けて、UPRが活性化した時には
癌細胞の一部が休眠状態へ移行する場合がありますが、
その時にUPRが重要な役割を担います(67)。
このUPRはp38αと小胞体、リソソームを通して
ストレス応答において密接な関連性を持ちます(68)。
従って、UPRを誘導する事で休眠状態の維持時に活性化する
p38α信号を保護します。
以上が、癌の休眠状態における細胞内の機序となります。
ここからは細胞外の機序について説明します(35)。
癌細胞、その集合体である腫瘍組織は
それ単体で組織を形成しているわけではありません。
その周りにある線維芽細胞、細胞外マトリックス、
血管、リンパ管、免疫細胞、脂肪細胞、間葉系細胞が
癌細胞の影響を受けながら、あるいは与えながら、
少なくとも部分的に形質を変え、周辺環境を築いています。
これを「Tumour microenvironment(TME)」と呼びます。
これらの組織、細胞は様々な分泌物を傍分泌様に放出していますから
その外部からの信号をそれぞれの癌細胞は受け取ることになります。
このような細胞外の信号が癌の休眠に影響を与える事があります。
このTMEからの多様な信号が
癌の休眠状態のスイッチを少なくとも部分的に制御します。
つまり、休眠状態に「入る」そこから「出る」という制御です(69)。
従って、エネルギー、進化の観点で縦断的かつ統合的な
癌の治療を考察する際において
癌の休眠からの再活性も重要ですから、
休眠状態からエスケープする機序も同様に重要です。
癌が転移する際には、原発腫瘍から離れた組織では
必ずしも癌の成長に適した周辺環境になっていません。
そうした場合はその環境からの信号を利用して
癌はその環境に適する状態になるまで「待つ」という
選択肢をとることもあると推測されます。
その「待つ」とは癌の休眠の事です。
その状態では細胞サイクルが不活性なG0状態で止められています。
細胞内の機序ももちろん関係しますが、
上述したように癌の微小環境は休眠のオンオフに対する
一定の機能を有しているので、
植生した癌細胞が増殖するバランスに寄与していると
言い換えることもできます(70)。
上述した癌微小環境の一つの要素である線維芽細胞は
癌環境に適した状態では
癌関連線維芽細胞(Cancer-associated fibroblasts (CAFs))。
このように定義されます。
この癌関連繊維芽細胞は
◎TGFβ
◎Interferons
◎Interleukins
◎Chemokines
◎Other cytokines
これらを分泌する事で癌の休眠に影響を与えます(71)。
エストロゲン受容体陽性の乳がんでは
癌関連繊維芽細胞が放出したIFN-βが
持続的にIFN-β/IFNAR/IRF7信号軸を活性化させ
化学療法誘導の休眠状態に入ることがあります(72)。
従って、癌関連の周辺細胞が休眠状態を与える事もあります。
卵巣がんの異種移植モデルでは
微小環境において
IL-8, VEGF, IGFレベルが上昇していれば、
ARHI誘発のオートファージを誘導し、
休眠形質に駆動されると報告されています(73)。
ホルモン治療抵抗性の乳がんでは
癌関連繊維芽細胞は
癌細胞のミトコンドリア遺伝子を含む細胞外小胞を通して
代謝需要の低い休眠状態から
ミトコンドリアの数や活性を上げる事で
代謝機能依存的に再活性すると報告されています(74)。
癌のミトコンドリアDNA(Cancer mtDNA)は
癌細胞の成長を駆動する重要な要因です(75)。
一方で癌関連繊維芽細胞は細胞外マトリックスなどと同様に
腫瘍組織を物理的にサポートする役割もあると考えられます。
(参考文献(76) Figure 1参照)
一方で、癌細胞同士の内分泌的な連携性を
高める効果もあると考えられます。
(参考文献(77) Figure 1参照)
そうした中で、上述した癌様式に変異が入った
ミトコンドリア形成の為の遺伝子送達などを通じて
段階的な腫瘍組織の成長を
より強靭に促す機能を与える細胞である可能性があります。
言い換えると、癌細胞単体では
様々な環境的なストレスがあった時に
堅調に細胞数を増やして組織を大きくしていく事はできないが、
微小環境に存在する癌関連の
線維芽細胞、細胞外マトリックス、血管、リンパ管、
上皮組織、免疫細胞、間葉系細胞、脂肪細胞などが
「向」癌機能を持ち、連携することで
より環境ストレスに強い安定的な成長が可能になると解釈できます。
従って、細胞外信号に基づく癌の休眠のモデルにおいて
周辺環境が「休眠様」になっているか、
それとも「活性様」となっているかといった特質の違いが
存在するかもしれません。
//空腹利用のがん治療(総説)//
今までの歴史を振り返ると
11世紀にヨーロッパ全体で飢饉が発生したとあります。
日本でも江戸時代に3回の大飢饉が生じています。
こうした食糧不足は大規模な飢饉に限らず、
今のよりも災害に対するレジリエンスが弱く
農業技術が成熟していない時代においては
頻繁に生じていたと考えられます。
他方で、人ではない野生動物では空腹というのが
一つの大きな活動の源泉になっています。
そのような歴史を考えた時、
今、生き延びてる人を含めた生物において
求められることは、空腹に強い体を手に入れる事です。
そうしないと生き残れないからです。
空腹になると脂肪を貯えやすい事や肝細胞に栄養を貯め込むことは
空腹の時代を生き抜くうえで重要であったと考えられます。
人はエネルギーを蓄える機能がある事から
飽食の時代に肥満で悩まされる人が世界で多くいる(81)
という解釈をすることもできます。
視点を変えて考えると
空腹状態での身体を形作る細胞は
どの様にストレス耐性を有しているか?
それを考える事でエネルギーを大量に消費する癌細胞に対して
進化の過程で獲得してきた(通常、健康な)細胞の特徴を生かしながら
現在まで精力的に開発されてきた治療と共に
より有効に治療する事ができる可能性があります。
--
アメリカでの1980年代の記録による
100万人規模の調査で、
食道、大腸、直腸、肝臓、胆のう、膵臓、腎臓など
多くのがん種でBMIが増加すると
癌による死亡率が高まっていたことが示されています(78)。
但し、全ての癌で当てはまるわけではありません。
特に肥満のリスクが高いのは肝臓がんです。
(参考文献(78) Table 1)
細胞レベルでは以下の事が示されています。
脳のグリア細胞において
短期的なエネルギー不足状態の細胞は
脳の癌細胞に対して
酸化ストレスや抗がん剤に対するストレスは
1000倍以上高かったとされています(79)。
これが脳の細胞に限らず、ある程度普遍性を持てば、
細胞の集まりである組織の負担、
あるいは組織の集合体である人においても
空腹状態にあり、細胞がエネルギー不足にあると
化学療法の効果やそれに伴う副作用を低減できる可能性もあります(80)。
--
空腹になると胃からグレリンが放出され、
それによって食欲が掻き立てられますが、
その状態ではすでに身体の中にあるエネルギー源が
生命活動維持のために利用されます。
主な器官としては、筋組織、脂肪組織、肝臓です。
例えば、2億個以上ある肝細胞に蓄えられた
グルコース、ケトンなどの栄養源が全身に送られます。
--
空腹になると血液中のインスリン様成長因子が減少します。
この状態になると造血幹細胞の
ストレス耐性、自己再生機能が高まり、
バランスの取れた再生機能が実現する事が
マウスのケースで確かめられています(82)。
造血幹細胞は自然免疫細胞、獲得免疫細胞の前駆細胞であり、
もし、造血幹細胞の健全性が空腹によって上がるのであれば、
そこから分化したあらゆる免疫細胞の質に影響を与える可能性があります。
しかしながら、
空腹と免疫機能の関連報告はまだそれほど多くはありません(83)。
このように血液性の造血幹細胞の機能に影響を与えるかもしれません。
前駆細胞の分化過程に異常がある場合がある
小児急性リンパ芽球性白血病では
レプチン受容体の発現低下が見られますが、
空腹によってこの受容体の発現が高まり、
小児で罹患が多いB細胞性のリンパ腫において
「マウスのケース」で生存率が顕著に向上したことが示されています。
(参考文献(84) Figure 1m)
上述した造血幹細胞の機能向上のマウスの結果と合わせて考えると
小児リンパ芽球性白血病の治療において
空腹状態を利用した治療は検討の余地があるかもしれません。
一方で、
リンパ球性の白血病に罹患している子どもにおいては
大人とは異なり成長期にあるので、
長期的かつ過度な食事制限はできませんが、
抗がん剤治療を行うタイミングで
一時的に空腹を我慢してもらうような治療を行う事で
お子さんの予後が改善する可能性があるかもしれません。
--
白血病以外にも2日から2日半の長時間空腹を維持した状態で
化学療法を行うと
(1)乳がん
(2)メラノーマ
(3)神経膠腫
(4)神経芽細胞腫
これらで治療の効果が高まったことが
人の細胞を形成させたマウスモデルで実証されました(97,98)
(4)神経芽細胞腫は小児に多い神経性のがんなので
白血病と共に治療の間、空腹を我慢してもらう事によって
治療効果を得やすい可能性があります。
この神経芽細胞腫は悪性度が高い場合は特に
解糖系の代謝に依存するようになります。
従って、糖の供給が必要です。
長い間の空腹を経験すると人はケトンを利用するようになります。
神経芽細胞腫は他の神経細胞と異なり、
このケトンをエネルギー源として利用できない
と報告されています(99)。
このケトンは肝臓に蓄えられた脂肪酸から産生されます。
このケトンが脳に運ばれると
神経細胞のミトコンドリアに輸送されます。
ミトコンドリアでacetyl CoA and ATPを生みだし、
脳由来神経栄養因子(brain-derived neurotrophic factor)。
これを産生します。
これがシナプス可塑性や細胞のストレス抵抗性を高めます(100)。
従って、上述したように
脳の細胞は特に身体が空腹になってケトンによる代謝になった時には
逆に、機能を向上させるように働くと考えられます。
このケトン体を代替のエネルギー源として代謝できないのは
(3)の神経膠腫でも同じである可能性があります(101)。
ただ、神経芽細胞腫は神経栄養因子があると
悪性度が上がるといわれています。
なぜなら、神経細胞への分化を促すからです。
その神経細胞はタンパク質病理を高い確率で有する可能性があります。
(参考文献(103) Graphical abstract参照)
一方で、通常の神経細胞から放出される
神経栄養因子の分泌濃度が高い場所はどこか?
この問題があります。
もし、神経細胞の連結部のシナプス(102)で多ければ、
お子さんの脳の健全な発達を促しながら治療する事が可能になります。
(参考文献(102) Figure 1参照)
〇神経芽細胞腫自身が神経栄養因子を出すのかどうか?
〇空腹によるケトンによる代謝によって亢進された
神経細胞からの神経栄養因子は
がんと通常細胞が混在する状況においてどのように分配されるのか?
このような観点があります。
いずれにしても神経膠腫や神経芽細胞腫は
ケトンを代替のエネルギー源として利用できない可能性がある
ということは、外科手術、抗がん剤治療、放射線治療などの
前後で体の中の糖を減らす事のメリットが生まれます。
その手段は治療の前後の一定期間
完全に食事を絶つ、間欠的空腹であってもいいし、
ある程度、エネルギーは取るけど、
そのエネルギー源をケトン食にすることも考えられます。
一方、
乳がんにおいて短期間の空腹はS6Kのリン酸化が向上した
とされています(98)。
Xueji Wu(敬称略)らがFigure 2に示すように(104)、
グルコース、インスリン、アミノ酸などの物質が少なくなると
S6Kに信号が収束して、活性が高まる事が示唆されています。
これはストレスによって惹起される酵素です。
また、酸化ストレス、caspase-3 cleavage、DNAダメージ、
アポトーシス活性が高まったとされています。
カスパーゼ3のへき開は最終的には細胞死へとつながります。
従って、栄養を絶つことによって
細胞死へと誘導される可能性が示唆されます。
このようなベースラインでストレスを与えながら、
抗がん剤などの化学療法を行う事で効果が上がる可能性があります。
一方、
例えば、筋肉の維持はがんに罹患し、治療している
患者さんの体力を維持する上で重要です。
実際に筋力の向上と生存期間において正の相関がある事が
進行性のがんに罹患している高齢の方で確認されています(105)。
身体に糖が不足して、肝臓に蓄えられた
脂肪酸がケトンに変わり、全身を循環し、
そのケトンを癌以外の通常細胞が受け取った時の
通常細胞の状態がどのようであるかを包括的に考える事は
空腹やケトン食を利用した癌治療において重要です。
実際にケトン体の信号を介して
筋肉の前駆細胞である筋幹細胞は
非常に高い回復力を有した深い休止状態に誘導される
とされています(106)。
従って、この状態で抗がん剤治療をしたときに
この筋肉の元となる幹細胞が
抗がん剤の細胞毒性に対してどのように反応するか?
高い回復力を有した静かな状態であることで
その抗がん剤に対する感受性は低いか?
それについて考える余地が生まれます。
こうした筋肉もいずれは
タンパク質などのエネルギー源が必要になります。
抗がん剤治療を終えて、集中治療の間の期間に
不足したエネルギーを補うという方法もあります。
つまり、抗がん剤を使いがんを消滅させるときには、
身体全体をエネルギー不足にして、主にケトンで代謝回転させ、
その治療が終わったら、
体重が落ちる可能性もあるので、
それを取り戻すような食事に戻すということです。
癌細胞、通常細胞におけるケトン代謝を
様々な細胞種で知る事はこの方式のがん治療を
より高度にしていくために重要です。
//ケトン代謝(通常細胞)//(107)
ケトンが糖に変わる代替の代謝燃料、エネルギー源であることは
細菌などの単細胞生物でも見られます(108-110)。
従って、生物の長い進化と関連がある可能性があります。
生物にとって飢餓は種の保存において脅威となることですが、
人を含めて現在繁栄を実現している生物は
こうした飢餓を乗り越えてきた歴史があるかもしれません。
その一つの鍵となるのが、
エネルギー不足に陥った時の代替のエネルギー源の利用であり、
その重要な一つがケトンであるかもしれません。
このケトンの代謝について詳しく知る事は
最終的にはがんだけではなく
心臓や肝臓を守ることにもつながる可能性があります(107)。
また肥満など生活習慣病に関連して生じる
心臓血管疾患にも関わるかもしれません(107)。
血圧を健全にする事は腎臓の健康にも関わります。
-
ケトン体の代謝は
(1)β-oxidation (fatty acid oxidation [FAO])
(2)The tricarboxylic acid cycle (TCA),
(3)Gluconeogenesis
(4)De novo lipogenesis (DNL)
(5)biosynthesis of sterols.
-
(1)は肝臓で生じます。
(2)は送達された細胞内のミトコンドリアで行われます。
(3)(4)(5)は細胞質で行われ、
(4)に関しては脂肪を貯蔵するために
(エネルギー貯蔵のために)肝臓や脂肪組織で行われます。
-
人が空腹になり、糖が不足すると
脂肪酸の利用能力が高まります。
その脂肪の供給元は肝臓や脂肪組織に貯蔵された脂肪です
脂肪組織からは脂肪分解により遊離脂肪酸が提供され、
これが循環器を流れ、肝臓の肝細胞でケトン体に変換されます。
肝臓からはLipid dropletなどからAcyl-CoAに変換され、
肝細胞のミトコンドリアでケトン体に変換されます。
(参考文献(111) 図参照)
このケトン体の生成量は供給された脂肪酸の量に
おおよそ比例すると言われています。
従って、糖は比較的一時的なエネルギー源で
逐次、飲食によって供給される必要がありますが、
脂肪は体に多く貯蔵が可能で不足した時に補うことができます。
但し、
グリコーゲンは筋肉や肝臓に蓄えられている糖の形態です。
ゆえに、糖も貯える事は可能です。
但し、神経細胞は糖を貯える事が出来ないと言われているので、
エネルギー不足の時には積極的に異なるケトンなどの
エネルギー源を取得しに行く必要があります。
この筋肉や肝臓に蓄えられているグリコーゲンが
ブドウ糖に変換され、ケトンと共にエネルギーになります。
従って、空腹時に筋肉からはブドウ糖が供給されるので
完全にケトン体による代謝になるわけではありません。
そのグリコーゲンの量は筋肉の方が肝臓よりも多い
と報告されています(112)。
また、ケトン代謝になっても
(4)の新たに脂肪形成が生じるので
急なダイエットをしたときに脂肪貯蓄しやすいという
情報も一部ではありますが、
この(4)のケトン代謝の時の脂肪形成の代謝効率が
関係している可能性があります。
このケトン代謝は
空腹時、エネルギー不足時(運動後など)だけではなく
身体を大きくする必要がある
新生児の時期や妊娠時にも重要な代謝経路となります(107)。
空腹時、運動後などエネルギー不足の時には
循環器に存在するケトン体は
通常に比べて4~10倍の量になります。
--
ケトン体の代謝に関しては
Patrycja Puchalska(敬称略)らがFigure 1にまとめています(107)。
肝臓の肝細胞のミトコンドリアで生成されたケトン体が
肝臓以外の脳、心臓、腎臓などの様々な臓器に輸送されます。
肝臓ではケトン体が生成されるときには
糖、その代謝経路はほとんどその産生に貢献しません(129)。
他方で、受け側の細胞では
ケトン体は普通のクエン酸回路を得て
最終的に細胞のエネルギー源であるATPが合成されます。
この時に一つのポイントは
各細胞のミトコンドリア内の代謝経路で
ケトン体を介する場合にはAcAc-CoAを生成して、
そこからクエン酸回路(TCA)に入るという事です。
しかし、一部はクエン酸回路に行かず
そのままAcAcを合成します。
Figure 1Bを見るとグルコース代謝の方は
ミトコンドリアにビルビン酸塩が入った時には
AcAc-CoAを合成する経路を除いては
TCAサイクルに入るので、
ATP(エネルギー)合成効率は
ケトン体利用の効率よりも高いかもしれません。
ダイエットをしたときには
「体は省エネモードになり、脂肪が蓄積されやすくなる。」
このように言われることがありますが、
その省エネモードとは各細胞がATPを多く合成しない
ということが関連しているかもしれません。
加えて、ケトン生成が体で促され、ケトン代謝が多くなると
βOHBがミトコンドリアから多く産生されるようになります(131)。
このβOHBがG protein-coupled receptor 41に働きかけることで
心拍数や交感神経の働きを抑制し、
エネルギー消費量が低下すると報告されています(132)。
これは上述した細胞が省エネになるという仮説を
違った見識からになりますが一部裏付ける結果です。
交感神経と副交感神経と心拍は連動しているので
交感神経の働きが抑制され、
副交感神経が高まり、心拍が少なくなれば、
リラックスした状態になりますが、
基本的には昼間には交感神経が高まり、
寝ている時に副交感神経が高まるリズムがあります。
従って、少なくともそのリズムがあるという事は
認識しておく必要があります。
ただ、適度な副交感神経の高まりは
ストレス軽減、消化機能、安心感に貢献する可能性はあります。
さらに、このβOHBはGPR109Aを介して
脂肪細胞の脂肪分解を抑制する働きがあります(133)。
従って、脂肪が蓄積されやすくなるという事に関しても
一部、裏付ける報告となります。
他方で、
クエン酸回路に入らず
ケトン体の多くがミトコンドリアを抜けて
AcAcとして細胞質に放出されます。
そのAcAcが最終的にコレステロールや脂質を生成するので、
この事が、脂肪が蓄積されやすくなるという事と
関連している可能性があります。
--
ケトン体は空腹によって自分の体の中で
生み出されたものである事が重要であるという報告もあります(113)。
つまり、ケトンが(特に脳の)健康にいいからと言って、
それを補充する事に対する一定の異議を示すものです(113)。
それを一つの前提として
ケトン体の身体への影響について記述します。
ケトン体は細胞の損傷、細胞死を防ぐ効果があります。
それが神経細胞(脳)(114)と心筋細胞(心臓)(117)で確認されています。
神経細胞のミトコンドリアではケトン体による代謝は
ミトコンドリアでの細胞の損傷、細胞死の原因となる
活性酸素の産生を抑える働きがありました(114)。
この事はPatrycja Puchalska(敬称略)らがFigure 1で示す
ケトン体のミトコンドリア内の
代謝経路の違いを反映するものかもしれないし、
その中で細胞のエネルギー源であるATPを
多く合成しない事と関連しているかもしれません。
実際にTCAサイクルは間接的にROSの蓄積と関連があります(115)。
また、ケトン代謝で生み出されるAcAcが
様々な活性酸素種を掃除する働きがあります。
但し、これはある閾値を超えないと生じません(118)。
([IC 50 ] is 20–67 mM)
また、これは神経系の論文誌による報告です(118)。
従って、脳腫瘍を含めて神経の健康において
代謝、それに伴う生活習慣を考えるということは
非常に重要であるかもしれないことを
基礎医学の観点で示唆するものです。
一方で、ケトン代謝によってミトコンドリアで生み出される
βOHBはclassI HDACsを抑えることで
酸化ストレスに耐性を持つ遺伝子(FOXO3A, MT2)の発現を誘導する
とマウスのケースで報告されています(131)。
このclassI HDACsは脳神経に限らず、全身の組織に
広く発現が見られます。
従って、ケトン代謝が抗酸化性を示すというのは
脳神経に限らず、ある程度、多くの細胞種、組織に
当てはまる可能性があります。
細胞を省エネにするということは
細胞の活動性を下げる事なので
一つ一つの細胞において癌化を防ぐものかもしれないし、
細胞のライフサイクル(寿命)にも関わるかもしれません。
この記事で述べる癌の休眠(Cancer dormancy)とも
本質的に関連することかもしれません。
今まで述べた論述は仮説を含みます。
ケトン代謝が本当にTCAサイクルでATPを生み出す代謝量が
相対的に有意に糖代謝よりも少ないか?
これが少ないという前提があります。
--
もう一つケトン代謝を考えるうえで重要なのが
骨格筋への影響です。
代替のエネルギー源としてケトンを積極的に利用するのが
心臓、骨格筋、脳神経と言われています(107)。
例えば、ケトンは
muscle satellite cellsと呼ばれる筋肉を再生する
幹細胞があります。この増殖を増やし
筋肉の再生を促進する可能性があるとされています(119)。
筋ジストロフィーなど筋力が低下していく疾患の治療において
非常に重要な研究です(119)。
なぜなら、ケトンは日常生活と密接に関わっているからです。
また、骨格筋のタンパク質の合成を促進するともあります(120)。
特に高齢の方では筋力の維持というのは
男性、女性関わらず体力の点で非常に重要になります。
高い機能を維持したい免疫機能とも関連があります(121,122)。
脳とも関わりがあります(Muscle-Brain-axis)(123)。
骨格筋の減少は癌の合併症である悪液質(cachexia)とも
関わりがあります(124)。
人が進化の歴史でずっと続けてきた基本的な運動である
「歩行」というのは日常的な運動では
非常に重要であるという認識にいます。
血糖値を上げないという観点からは
食後に歩行など軽度の運動が勧められます。
しかし、そうした歩行などの運動によって
幹細胞増殖(筋肉再生)や筋細胞のタンパク質形成など
効果的に発生させたい場合、
自分の身体にある脂肪や空腹状態によるケトン、
あるいはケトンのサプリメントを
どういったタイミングで取るのがいいか?
これについて議論する価値があります。
今まで筋力をつける上で脂肪というのは
どちらかというと障害要因として
考えられてきた側面はあるかもしれないですが、
ある程度、残しておくというのは
実は、筋力を有効につける上で重要かもしれません。
あるいは、高齢の方でどうしても食欲がなくて
脂肪がつきにくいという方は
空腹、血糖値が下がるタイミングでケトンを補充して、
無理のない範囲で軽い運動をするという事も考えられます。
ケトンについて考える事は
主に直接的に大きく作用する可能性があるのが
脳、心臓、骨格筋ですが、
間接的には循環器、肝臓、膵臓、腎臓、腸など
全身の健康に関連する可能性があります。
他方で、日常生活と密接に関わるので、
利点とリスクが共存します。
現時点ではある程度、科学論文の結果に
基づいていますが仮説を含んで論述しているので
実は当てはまらない可能性もありますし、
個人差もあります。
無理に血糖値を下げる事のリスクも考えられます。
さらに脳神経、心臓、骨格筋の健康において
ケトンがどういう状況で供給されたときに
良い効果をもたらすかは
現時点では調査不足で確定的ではありません。
その様なリスクはありますが、
脳神経、心臓、骨格筋が健康であるというのは
ライフスパンのそれにおいて心強いので
さらに詳細に考えていく価値のあるテーマです。
--
インスリンは食事をとって血糖値が上がると上昇し、
血糖値を低下させます。
正常であれば、満腹感が生じます。
この時、身体のエネルギーは足りている状態であるため
この膵臓のホルモンであるインスリン、グルカゴンに
強く反応してケトンの生成は抑えられています(130)。
一方で、空腹になり血糖値が低くなると
インスリンの血中濃度が下がり、
それによって肝臓でケトン生成が促されます。
そのようなシーソーのようなバランスがあります。
通常は、このようなシーソーが日常生活の中で
定期的に生じることが機能を失わないために重要です。
これは、食事のたびに高い満腹感を得る必要がある
という事を勧めるものではありませんが、
日常生活の中で適度な満腹と適度な空腹があり、
インスリンとケトンが周期的に生み出されている状態が
好ましいのではないかという推定です。
こうした中で、糖を極端に絶つような生活をすると
血糖値が慢性的に低い状態になり、
身体に備わっている膵臓のホルモンである
インスリンやグルカゴンで血糖値を
低くする能力を使わなくなるため
低下してしまう事が懸念されます。
このような中で
注意が必要なのは血中のケトン濃度が上昇が
原因で生じるケトン尿症です。
上述したようにケトンは特に
脳神経、心臓、骨格筋に良い影響をもたらす可能性があります。
一方で、上述したようにインスリンの機能が低下する事で
インスリンが細胞に糖を運ぶことができない
高酸性状態になることがあります。
高酸性状態は糖尿病性ケトアシドーシスになり
血糖値を制御するのが難しくなります。
糖尿病性ケトアシドーシスが
β細胞が壊れ、インスリンを分泌できなくなる
Ⅰ型糖尿病に繋がることもあります(128)。
上述したように慢性的に膵臓のホルモンが低下することが
膵臓のβ細胞に対して悪影響がある可能性があるからです。
ケトン尿症の症状は
・頻尿・過度の渇き・極度の疲労・呼吸困難
・吐き気や嘔吐・胃痛
これらなどがあります。
ケトンに着目した生活介入をするにあたって、
その裏側の側面として糖の制御を失う可能性もあるので、
そうしたデメリットがあるという事は
認識しておく必要があります。
--
カロリー制限や栄養不足の状態になると
細胞においてリプログラミングが起こります。
ミトコンドリア内にあるサーチュイン遺伝子である
SIRT3が活性化され、ミトコンドリアが脱アセチル化されます。
それによってミトコンドリアに対する様々な損傷を防ぎます。
(1)酸化 (2)遺伝子 (3)炎症
少なくともこれらのストレスからミトコンドリアを保護します(142)。
また、このSIRT3の活性化に反応して
肝臓では脂肪酸からケトン体が産生されます(143)。
--
このようなケトン体が生成されるときには
エネルギー不足状態に適応するために
身体はエネルギー効率が良い選択肢を取る可能性があります。
神経系はエネルギーを多く消費し、
エネルギー貯蔵能力に乏しい細胞群です。
そうした特質の中で、
エネルギー不足状態でケトンを受け取った時に
神経栄養因子を多く出すのは、
神経ネットワークをよりエネルギー効率を上げて運用するための
人(生物)の適応かもしれません。
一般的に神経ネットワークの同期(synchronization)が上がると
ネットワークのエネルギー消費は小さくなると言われています(144)。
実際に神経栄養因子はこのネットワークの同期に関わる
と言われています(145)。
これらの同期は脳の領域間のコミュニケーションを効率的にする
と言われています。
例えば、学習において復習、同じことを繰り返すと
それに費やすエネルギーは小さくなります。
少なくとも理解までの時間は短くなります。
こうした想定される神経系の強化が
エネルギーを効率化しないといけない状況下では
生じやすいか?といった問いがあります。
一方で、上述した仮説は(一部 or 全く)正しくない可能性もあります。
ケトンは下述するように脳のNAD+/NADH比を高めるとあります。
つまり、脳はケトンから多くのエネルギーを生み出した
という証拠でもあります。
それによって神経系を発達させる
大きな駆動力が生まれたとも解釈できます。
つまり、上述した仮説では
身体全体ではエネルギー不足となっているため
脳が効率よく全体で運用するための適応であるというものでした。
一方で、次の仮説は、
単に受け取ったエネルギー源のエネルギー密度が高いことが
脳の活発な神経発達に関与しているという可能性です。
--
またケトン体のエネルギー状態を考える上で
脂肪が源泉となっているという事は非常に重要です。
脂肪は1gあたり9calを生成する事ができます。
一方で炭水化物は1gあたり4calです。
ケトンが脂肪の分解生成物でありエネルギー源であるとすると
肝臓で脂肪酸からケトン体を生み出すときの効率にもよりますが、
ケトン体の一つ一つの化学結合の総和である
エネルギー密度(Chemial potential energy)は
糖に比べて潜在的には高い可能性があります。
実際に栄養としてケトンを取った時には
人の脳でNAD+/NADH比が高まったとされています(146)。
但し、エネルギー源として細胞が利用するときには
細胞がエネルギー源として利用できる
アセチル-CoAやATPにどれくらい効率的に変換できるか?
これにもよるので
ケトン体と糖がエネルギー源として
単位重量当たりどちらが優れているかは
細胞種、周辺の環境にもよるかもしれません。
NAD+/NADH比に関しては、
基本的にイオン化しているほうがエネルギー状態が高いので
NAD+の比率が上がる事は系のエネルギーが高いことを意味します。
これが細胞のエネルギー源であるATPを生み出す一つの源泉となります。
つまり、NAD+/NADH比率とATP/AMP比率には正の相関があるという事です。
但し、NAD+に対してATPを生み出す能力は一定ではなく、
例えば、好気的解糖では下がると言われています(147)。
細胞の中の代謝経路は出口まで経路がいくつもあるからです。
言い換えれば、最終的な代謝生成物は複数あるからです。
--
糖も、タンパク質、脂質と並ぶ三大栄養素で
エネルギー源としては欠かすことができないと考えられますが、
身体に一定の脂肪がある場合においては、
糖、タンパク質に加えて、
身体に蓄えられた脂肪も
一定割合エネルギー源として利用する事は
身体の恒常性、健康維持において重要かもしれません。
--
Acetyl-CoAも炭水化物、脂質、糖などの
中間生成物として生み出されるエネルギー源です。
acetyl-CoAの濃度は厳密に制御されています(107)。
TCAサイクルに対してエネルギーを供給し、
糖が不足する場合においては
ケトン体を産生する事に関わります。
--
(参考)
このように生きる上で欠かす事が出来ない栄養やエネルギーのことについて
細胞分子レベルで考えていると、根本的な疑問が生まれます。
「そもそもそのエネルギーはどこから来るのか?」
このような問いです。
生物にとってリン酸基はエネルギーの運搬役として
様々な有機物質に結合して働き、
エネルギーを反応、種を超えて伝える事ができると想定されます。
その上流をさかのぼっていった時にどこに行きつくか?
人の栄養、エネルギー源に密接に関わるところでは、
現時点では「植物の光合成」であると考えています。
つまり、上の問いの一つの現時点の答えは太陽光です。
植物は光のエネルギーを利用して明反応では
2 H2O + NADP+ → 2 NADPH2+ + O2
ADP + Pi → ATP
このような式が示されています(148)。
エネルギー状態が高いイオンが1つから2つ生み出され、
エネルギーの運搬役であるリン酸基がリンから生み出されます。
そのリン酸基を持つ細胞のエネルギー源であるATPが生まれます。
分子的にみれば、無数の反応が
この太陽光のエネルギーを源泉に
リン酸基を一つの伝達媒体として進められ、
その一部が人に伝えられると考えられます。
言い換えれば、食物連鎖の中で人に栄養が届けられます。
その証拠に
実際に宇宙で生命体がいるかどうかの判断として
必須の元素として「リン」があります。
実際に土星の衛星エンケラドスから
リンが検出されたという報告があります(149)。
その中で生命体の可能性についての議論があります。
上述したように「リン」は
リン酸基としてエネルギーを内部に貯めた状態で
物質間を移動することができるため、
生命体が生きる上で必須のエネルギーが
様々な媒体で細胞間、生命体間で移動できる事を示します。
それによって生命体ネットワークが築かれる可能性があります。
このような内容だけではなく、
生命科学、薬学、医学、医療において
エネルギー(の移動)の観点で考える事は
何らかの新たな気づきを生む可能性があります。
その点で一つリン酸基は非常に重要な基です。
この事はこの記事の題目と関連してきます。
--
ケトンは免疫系において、条件によって
抗炎症性か炎症性の特質が決まります。
一般的には抗炎症性を持ちます(150-153)。
しかしながら、
ケトアシドーシスなど慢性的にケトン濃度が上がると
言い換えれば、高い濃度のAcAcは
(向)炎症性を誘発します(154-156)。
このAcAcは高い血糖値では特に血管内皮を損傷させます。
これは酸化ストレス、ICAM-1、単球依存的なメカニズムに依ります(155)。
この事は、ケトンと糖が共に循環器で高い場合には
身体にとって悪影響があるかもしれないという事を示唆するものです。
言い換えれば、ケトンによる介入をする場合には
ある程度、低血糖の状態が前提としてあるという事です。
(考察)
ケトンの前駆物質である脂肪は
脂肪細胞、肝臓などの身体の中に蓄えられます。
適正な体脂肪率は10~19%とされています。
この数字は層化された状態で変わる
可能性もあるかもしれないです。
肝臓に脂肪がある事は
動脈硬化、脂肪肝、肝硬変、Ⅱ型糖尿病
などのリスクにはなりますが(116)、
逆に脂肪がないとエネルギー不足になった時の
代替となるエネルギー源であるケトンが
体の中でうまく産生されない
といったことも生じる可能性があります。
睡眠を挟んだ食事の間隔は長くなるし、
生活の中である程度、空腹に耐える時間もあります。
そうした時に適正にケトンを生みだせる状態にないと
特に脳神経系にダメージを与える可能性もあるかもしれません。
神経変性は特に後期高齢になると
一般的に生じると言われています。
高齢になると食欲もなくなってきて
BMIが25を顕著に下回る方もいると思います。
肝臓や循環器のリスクを考えると難しいところですが、
脳神経の健康を考えたときには、
将来的に今の適正な体脂肪率よりも
もう少し脂肪があってもいいという事になるかもしれないし、
上述した範囲で15%~19%くらいがいいという
やや正常の範囲でも多めの範囲がいいという事になるかもしれません。
上述したように自分の中で生み出されたケトン体は
神経保護の効果があります。
そういった神経の保護は高齢の方だけに限らず、
神経変性の疾患の前兆が長いことを考えると
一生における神経系の健康において重要なことです。
少なくとも日常生活中で空腹の時間がある
というのは重要かもしれませんし、
間食として糖を日常的に取るという事についての
リスクについても考える必要があります。
また、エネルギー不足は運動後にも生じます。
従って、定期的に運動をすることは
脳神経の健康において非常に重要な可能性があります。
他方で、
空腹になった時にケトン体を生み出すのは肝臓です。
脂肪酸からケトン体を生み出す肝臓のミトコンドリアの能力が
年齢や肝臓の健康状態によって低下する事があるか?
そういう事も考える必要があります。
上述したようにケトンはサプリメントして利用する場合は
注意が必要ですが、
高齢でケトンを生み出しにくい場合があるのであれば、
起床後すぐの朝など血糖値が下がるタイミングで
ケトンをサプリメントとして摂取するという
アプローチは検討の価値があります。
その場合、医療機関で空腹時の血中のケトン濃度を
計測するという事は必要かもしれません。
一方で、ケトン尿症には注意が必要で、
ケトン尿症で典型的に現れる症状を基準にしながら
安全な範囲で行う必要があります。
//ケトンと心臓血管システム//
(要約)(125)
ケトン体は心臓血管システムの重要な制御因子です。
健康な人、心疾患、心筋梗塞罹患歴のある人に対して、
ケトンは心臓と血管に対して補助的なエネルギー源して
供給される事があります。
心臓にとって、この付加的なエネルギーは
心臓のパフォーマンスを向上する可能性があります。
また、血管の平滑筋、内皮細胞のケトンの酸化の上昇は
細胞の増殖を向上させます。
また、血管の希釈(小さな動脈が失われること)を防ぎます。
ケトンは細胞内で様々な化学反応によって
タンパク質などの物質を生み出す信号経路において
重要な役割を果たします。
また、後天的に遺伝子的な作用を改変させます。
そのうちの多くは
(1)細胞増殖
心臓においては、密な血管ネットワークを維持するのに
貢献するかもしれません(126)。
(2)炎症
(3)酸化ストレス
炎症、酸化ストレスは多様な経路で低減されます。
(参考文献(125) Fig.3)
(4)内皮機能
βOHB(ケトン体)依存的に内皮機能が向上します。
具体的には血管拡張機能が向上するので、
血圧の調整に関連があるかもしれません。
これはオートファジー依存的なメカニズムです(127)。
(5)心臓リモデリング
心臓機能低下に関わるNLRP3を含めた様々な炎症が下がるので
それによって心臓の機能が維持される可能性があります。
(1)-(5)
これらを改変させます。
心臓へのケトン送達を向上させる試みは多岐にわたります。
しかし、その効果においては良い場合と悪い場合があります。
--
ケトンは心臓血管に対して、その組織を形成する
様々な細胞種がどの遺伝子を選択してタンパク質を生成するか?
それによって細胞の特定の機能を生み出すかに関わる
転写因子の後天的な改変に関わります(125)。
従って、ケトンがもし
Gary D. Lopaschuk(敬称略)らの総括で示されるような(125)、
好ましい機能を引き出すように心臓血管に供給されたならば、
今まで機能として問題があったとしても
その運命を好転させる事ができる事を示すものです。
例えば、ケトン代謝から生み出されるβOHBは
forkhead transcription factor 3A (FOXO3A) networkに関連する
遺伝子の発現を強化させます(134)。
このFOXO3Aは
manganese superoxide dismutase (MnSOD) levels。
これを亢進させる事で酸化ストレスから
静止細胞を保護します(135)。
この酸化ストレスは細胞死を誘導するので
心臓血管の細胞を酸化ストレス依存的な細胞死から
保護する事に繋がると考えられます。
--、
血中のケトン濃度を上げるために
間欠的空腹により内的に肝臓から生み出すこと、
ケトン食などによって栄養学的に介入すること、
SGTL2阻害薬(136)によって薬学的に介入する事が挙げられます。
また、ケトンを静脈注射によって摂取する方法、
ケトン前駆物質やケトンエステル飲料によって摂取する方法が
心臓血管疾患の治療を対象として挙げられています(125)。
--
心臓は交感神経や副交感神経の働き、
運動などによる酸素需要の増加によって
心拍は普通に生活していても変化しますが、
停止する事はなく、動き続けます。
従って、脳神経と同じくエネルギー需要の大きな臓器です。
心臓を構成する細胞のエネルギー源はATPです。
多くのATPを生み出し続ける必要があります。
なぜなら、心臓はこのATPを貯蔵できないからです。
もし、ATPの供給が止まれば、
心臓はそのエネルギー源を10秒で失います(137-140)。
そのATPを生成し続ける事は生命維持に関わるので
心臓は「雑食動物のように as an omnivore」
様々な炭素物質をエネルギー源として利用します。
(参考文献(125) Fig,2)
従って、エネルギーが不足した時には
心臓はケトンを積極的にエネルギー源として
利用できるエネルギー生成回路を有していると言えます。
しかし、心不全になると心筋細胞に
ケトン体を示すβOHBの蓄積が見られ、
ケトンをエネルギー源として利用する能力が低下します。
ケトンはもともと心臓のエネルギー源としては
マイナーな物質でありますが、
ケトンの供給量が増える事によって
心臓の細胞のケトンのエネルギー利用効率が向上します。
一方で、メインの脂肪酸の利用効率は低下しないので、
心臓のATP産生能力が向上することになります(141)。
これは一つのエネルギー的なメリットかもしれません。
--
血管では中膜にある平滑筋細胞は
グルコース、アミノ酸、脂肪酸、ケトン体など
様々な栄養素をエネルギーとして利用できます(125)。
内皮細胞もケトンをエネルギー源ととして利用できます(157)。
但し、内皮細胞のケトン(積極)利用に関しては
心臓の血管に限定されるかもしれません(157,158)。
心臓の血管において内皮細胞は増殖し、発芽しているので
血管新生が促されたと考えられます(157)。
そもそもなぜ、ケトンの内皮細胞利用について
臓器特異的であるかどうかの疑問を持ったか?
それは、もし、血管内皮が積極的にケトンを利用し
増殖、血管新生するのであれば、
癌の血管新生にも関連すると考えたからです。
しかし、ケトンは癌を進行させる事はありますが、
血管新生には影響しなかったという報告があります(159)。
心臓は癌化する事はほとんどないので、
ケトンによる血管内皮の増殖は
心臓に限られるかもしれません。
//ケトンと脳神経//
//ケトンと骨格筋//
//ケトン代謝(癌細胞)//
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