2023年11月28日火曜日

子どもの為の公衆衛生

小児の呼吸器感染症は一般的には風邪と呼ばれています。のど、気管、気管支、肺などの呼吸系系に病原体が侵入し、増殖し、免疫系を刺激する事でくしゃみ、鼻水、のどの痛み、痰、せき、発熱などの症状を現す疾患です。原因の多くはウィルスで多くの種類があります。共通的なウィルスは新型コロナウィルス/インフルエンザウィルス/RSウィルス/アデノウィルスが挙げられます。新型コロナウィルスは子どもの場合は重症化するケースは極めて稀ですが、インフルエンザは気管支炎、肺炎など非常に重い症状を引き起こす可能性の高い感染症であるといわれています。1歳未満の乳児ではRSウィルスの感染が問題になります。さらに、子どもはウィルス性だけではなく細菌性の感染症のリスクもあります。それは大人も同様ですが、一般的に病原体に対する免疫耐性は年少の子どもは大人や胎児に対して脆弱であると考えられています(6)。ウィルス性ではなく細菌性の感染症の場合は細菌が粘膜、上皮組織、粘膜固有層(免疫システム)、内皮を超えて血液に侵入し、敗血症を起こした場合には抗生物質の使用が検討されます。しかし、抗生物質の使用はその後の長期的なお子さんの健康を考えると人に対するエビデンスは不足しているものの少ないに越したことはないと考えられています(7-9)。抗生物質の使用を控えながら、感染症を未然に防ぐ、効果的に治療するためには挙げればきりがないほどの項目(15)があるためその中で全体最適を取ることが大切です。なぜなら、項目間で相容れないこともあるからです。例えば、部屋の細菌、ウィルス数を減らすためにアルコールで徹底的に除菌することは感染の機会を減らす上では有効ですが、常に過剰に除菌することは一方では注意する必要があります。特に呼吸器系、潜伏性の高いウィルスなどの感染症対策は非常に管理が難しいですが、その中の大切な項目として、それぞれの国で定めらている子どもに対するワクチンプログラムとそれを支える効果的なワクチン開発が挙げられます(17)。Qin Xu(敬称略)らの研究では鼻の奥にある咽頭扁桃と、口腔にある口蓋扁桃を外科的に切除した子どもから新型コロナウィルスの液性免疫の機能を調べています(1)。子どもは事前にα株の新型コロナウィルスに感染していました。その結果、鼻の奥にある咽頭扁桃のB細胞から生み出された抗体の交差性が非常に高いことが示されています。中和能が得られにくいオミクロン株でも高い値が出ています。一方で、インフルエンザのケースでもマウスに弱毒化させたウィルスの生ワクチンを実際の呼吸器に対する感染ルートである経鼻で投与すると新型インフルエンザでも有効であり交差性の高い抗体がB細胞から抽出されたということです(2)。後述する事とも関連しますが、そのマウスがどのような条件で育てられたか?それによって変わると思いますが、なぜ、経鼻投与で交差性の高い抗体が得られるのか?それは、Qin Xu(敬称略)らの研究で示された経鼻に存在し、最初にリンパ節が集合している所である咽頭扁桃による液性免疫の結果と関連性が深いのか?ということです。下述するように、タイトルでも示したように咽頭扁桃は呼吸器の中で気道や肺よりもフィルターされない形で環境に暴露されるところです。子どものケースではすでに育ってきた経歴の中で環境から多くの病原体を吸っている可能性がありますが、マウスのケースでは育てられた環境によってはそうではないかもしれません。そうすると遺伝子に子孫に引き継がれるようにインプリントされているという可能性も浮かび上がってきます。もちろん、参考文献(1)と(2)の関連性が深いという前提があります。この扁桃腺における高い交差性の結果は感染症だけではなく、アレルギーなどの治療にも関わる重要な事実を示すものかもしれません。扁桃腺のウィルス暴露における交差性は示された通り高いと評価しています(1)。これはもともと、扁桃腺がある場所に関連してる可能性があります。咽頭扁桃、舌扁桃、口蓋扁桃などの扁桃腺は粘膜などを介して大気、食物、飲料など環境への暴露が非常に高い部位です。例えば、口腔の粘膜は免疫寛容性が高く、炎症が起こりにくい免疫特権を持っています(4)。これはおそらくアレルゲンなどの浸入を粘膜、組織自身が構造的に防ぐという事も考えられますが、常に多様な刺激に触れている事、あるいは進化の過程で先人がそうであった事からアレルゲンや抗原に触れた時に交差性が得られやすいという事が可能性として考えられます。今回、新型コロナウィルスでは咽頭扁桃が一番、交差性が高いという結果が示されています(1)。これは上述したように咽頭扁桃が息を吸い込む鼻の奥にあり呼吸器の感染症となる多種多様な抗原に一番暴露されていてかつ2次リンパ節が集まっているところであるという事と関連があるでしょうか?あるいは、進化の歴史で先人もそうであり、遺伝子に色濃くインプリントされている可能性もあります。もし、そうであれば、花粉症、喘息などに関わるアレルゲン、インフルエンザの抗原などに対する免疫寛容性を手に入れる免疫療法を行うにあたって(5)、実際に生きた弱毒性のウィルス(制御性形質を引き出す)アレルゲンをそれが日常的に暴露されていて、かつ液性免疫に関わる2次リンパ節が集まっている部位に組織特異的に送達されるような薬剤システムを開発するということが有効かもしれません。2次リンパ節を刺激する場合にはB細胞を使う事になるので、抗原特異的なB細胞の記憶の長さ(3)を考慮すると医療的介入として高い価値を示す潜在性があります。B細胞に記憶されるということは薬剤の効果が長く持続することを意味します。例えば、治療の為、毎日薬を服用することになると患者さんや医療スタッフの方の負担は増えます。しかし、効果が1年/数年続くのであれば、投与する間隔を顕著に少なくできる為、様々な面で利点が生じます。一方で、鼻腔咽頭、口蓋咽頭、舌咽頭、耳管咽頭は表面積が大きくなるようなひだを構成する表面構造になっていますが、腸、肺、皮膚などと比べて領域が狭いことが考えられるため、小さな領域から治療を始める場合は、基本的には高頻度で時間がかかると考えていた方が安全です。実際に舌下免疫療法でも基本的には医療介入は長期(最低3~5年)にわたります。Stephen R. Durham(敬称略)らのアレルゲン免疫療法の総括の中でも、効果の持続性に関して焦点が当てられています(5)。ワクチンなどによる免疫特権をできるだけ長く持続させる事は世の中への効果的な普及、公衆衛生の改善を図るうえで必須のことです。なぜ扁桃腺が大事なのでしょうか?扁桃腺には免疫細胞が集まる2次リンパ節が集中しています。B細胞などが濾胞を形成し、アレルゲンとなる信号に合わせて、特異的に分化させ、アレルギーの原因となる肥満細胞などから放出されるIgE抗体に対して、抗アレルギー性を持つアレルゲン特異的なIgA、IgG抗体をB細胞から分化した形質細胞から分泌させるために2次リンパ節に制御した形でアレルゲンを送達させる必要があります。このようなプロセスは意図しなくても日時起こっていると考えられ、扁桃腺は環境の暴露が多いことから、その頻度は非常に高いと考えられます。この液性免疫プロセスが毎日のように訓練されているということです。そうすると、一つのアレルゲンなどの信号でより広範に作用する構造的に多様性を持った(交差性がある)IgA、IgG抗体を形質細胞が発現するようになり、その子ども、大人はアレルギー耐性の高い身体を手に入れられる可能性があります。従って、呼吸器に関連する感染症であれば、そのアレルゲン、抗原は大気を多く取り込み、その入り口に近く、かつ上述した2次リンパ節が集まる咽頭扁桃に効率的に送達させた方がよいのではないか?このようなアイデアが生まれます。それが食品や腸の感染症であれば、舌扁桃、口蓋扁桃がよいということになります。目の感染症であれば、眼の入り口に近い2次リンパ節を探します。通常、ワクチンの接種の場合は、新型コロナウィルスのワクチン接種で明らかなように肩から筋肉注射します。どこからワクチンの成分である抗原やアレルゲンを入れたらいいか?このことはよく考える必要があります。しかしながら、組織の中に侵襲する場合は粘膜がないため、直接的に多くの免疫細胞を短時間で広範に刺激する事ができる可能性があります。一方で、上述した舌下免疫療法がすでに臨床現場で適用されています。舌下にアレルゲンとなる薬をしばらく置く治療です。この免疫療法は基本的には扁桃腺の炎症を伴うことがあり、2,3年程度の時間がかかると言われています。確かに多彩な抗原刺激を日常的に受けている舌扁桃や口蓋扁桃を粘り強くアレルゲンによって刺激する事で減感作が起こりやすいのかもしれません。ワクチンのブースター接種で抗体生成効率が上がるように繰り返し、液性免疫が交差性の高い抗体を生み出していることで、アレルゲン特異的、高度に類似的なIgGやIgAがIgEに対して優勢になりやすいという事はあるかもしれません。IgG4はブロッキング抗体と呼ばれ、アレルゲンがマスト細胞や好塩基球のIgEと結合するのを阻害し、ヒスタミンの放出を抑えます。アレルギー反応を抑えるアレルゲン特異的な制御型T細胞は通常は年少の子どもの時期に発達し、その後、継続的にアレルゲンに暴露されることで、制御型T細胞が一定維持されるような軌跡が考えられます。従って、低下した制御型T細胞を途中の段階で再度、医療介入によって復活、あるいは新たに生成するためには、発達段階で生じた過程を同様に経る必要があり、長ければ数年程度、安定するまで時間を要するということです。ユニバーサル性の高いワクチン開発においては、その液性免疫の性質から鼻腔咽頭、口蓋扁桃、耳管扁桃、舌扁桃などにある広範な2次リンパ節を利用するのが良いと考えられますが、肩から注射するように1度や2度の接種で十分な抗体量を得る事は難しい可能性はあります。仮に、高い抗体量が人のケースで得られたとしても、副作用として高い確率で扁桃腺が腫れる、炎症を起こすかもしれません。それは免疫系がまだ十分に発達していない子どものケースでは顕著かもしれません。免疫系は上皿天秤に例えられることがあります。その天秤のバランスが崩れる事によって、免疫系にトラブルが起こると考えられますが、その皿を支える軸が多くなればなるほど、天秤が安定するのは物理的には根拠があります。大きな軸でいれば、自然免疫系や獲得免疫系、骨髄系、リンパ系など分類として交差しますが、様々な免疫系の連携があり、より細かな軸でいれば、一つの免疫系の極性、 遺伝子発現に紐づけられる表現型があります。この表現型は解析の限界から現在わかっているよりも実情は多いと考えられます。それが小さな皿であるとするとその上皿天秤の皿が小さなものも含めて多くなればなるほど、偏った刺激に対する安定性は高まると物理的には考えられます。従って、前述したように色んな刺激を受けてきた大人と子どもでは異なる可能性があるし、同じ年齢でも多様な刺激を適度に受けてきた人は扁桃腺に対して偏った刺激を与えた時の耐性が高い可能性があります。舌、喉、鼻などは暴露性が高いため、アクセス性が高いという利点があります。この点を考えると組織特異的な送達は非常に安価なシステムで出来る可能性があります。薬物送達学が貢献できるところは、これらの組織は粘膜があり、一定の細菌叢がいるため、そうした環境下でどのような薬物動態になるかを明らかにすることです。それがある程度明らかになった中でナノ粒子などを使った薬物が何らかの付加価値を生む可能性はあります。新型コロナウィルスのワクチン接種でも明らかになったように2回目の接種では抗体の生成能力が上がるのが一般的です。呼吸器が繰り返し、呼吸器系のウィルス、アレルゲンなどを吸い込み、少量ずつであっても液性免疫が働いているとしたら、その抗体生成能力や交差性が高いのはある程度合理性があります。従って、呼吸器系のウィルス、アレルゲンに対する免疫耐性は唾液のない鼻の奥の咽頭扁桃が良い可能性があります。一方、食物アレルギーや消化器と関連の深いウィルス性、細菌性の感染症であれば、舌扁桃、口蓋扁桃で免疫耐性を少しずつ構築していくことが好ましい可能性があります。扁桃腺は暴露性が高く、病原体に対する耐性に関わる最初の関門と言われます。一番、物質的に分解されておらず、自然なまま受け取る場所でもあります。Natalija Novak(敬称略)らが意見(Opinion)の中で明示するように(4)、炎症反応が起こりにくい免疫特権を特に口腔は有していると言われています。これは単に免疫系だけではなく、粘膜、唾液、ひだ構造があり、鼻腔の呼吸器系と並び、消化器系では最も暴露性の高い組織ですから、多層に渡る非常に強靭なバリア構造を有しています。腸、肺はそれぞれ消化器、呼吸器で一定の分解、フィルター機能がある中で様々な物質を受け入れるところであり、かつ組織として大きいため免疫系に対する影響は大きいと考えられます。実際に腸には免疫細胞の7割がいると考えられています。免疫系はそれぞのものが循環的な形質を持ち、循環する内分泌系、サイトカイン、ケモカイン、免疫グロブリンなどに影響を受ける為、免疫系と関連の大きな腸、肺、皮膚は組織間相関が強いと言われています。呼吸器系の花粉症は、腸内細菌のバランスによって症状の程度が変わる事は臨床現場で知られていることです。アトピー性皮膚炎は消化器の機能と密接に関わり、介入頻度の高い食事によるアプローチによっても改善する余地があります。体は循環器系、神経系を中心に密に連携しているため、各臓器を含めどこにおいても独立的に考える事はできませんが、その連携性は治療に対する機会にもなります。周辺環境の病原体に多くさらされるところは、扁桃腺のように絶対的な体積、表面積、組織が小さいところにおいては、その防御機構は多層であるあると考えられるため、免疫機能が全てを背負うわけではありません。そのような中においてもそこから交差性ある様式で免疫的な寛容性を高める事は子供の公衆衛生において有効ですが、その免疫系の影響を十分に細胞分化/成熟させて、多数身体全体に波及させていくときにはその構築の為、時間がかかると想定されます。予防的観点を含めた視点において、一方では生物、そこから派生した人類には長い歴史があり、その生活を見直す事は大切であり、その中に当たり前に食生活があります。食べる事は口腔に抗原となり得る物質を入れる事に変わりはないです。Petter Brodin(敬称略)が示すように子どもは大人になるまで免疫機能の発達段階にあります(6)。子どもの頃は未成熟なナイーブ形質が強いため、例えるならば、何も書かれていないノートのようなものです。そこに様々な文字の種類、色、大きさがあり、その情報が多ければ、その免疫機能は多彩であるということです。上の例でいうならば、上皿天秤の軸と皿の数が多いということです。それは安定性におそらく関わります。そのノートの質を決めるのは毎日の食事です。その食事が多種多様であり、その抗原が舌や口蓋の扁桃腺を通して免疫機能に働きかけるのあれば、免疫機能が多彩になるのは自然な道理です。ワクチン接種や薬剤による治療の場合には、その頻度が大きければ、負担になりますが、食事は当たり前ですが、生活の一部です。成人になるまでの20年程度の免疫の発達の中で、その間の食事の内容によって大きく機能は変わる可能性があります。自然食品は物質的な観点でカロリー当たりの多様性に富むため、子どもの食生活を考えるにあたり、一定割合意識して食卓に用意することは大切かもしれません。また、よく噛んで食べるという事は多くの歯科医が
勧めています。実際にアレルギーの防止になるともいわれています。それは腸に分解されない形で食材が届く可能性が下がるからであると考えられていますが、それに加えて、扁桃腺のある舌との接触時間の長さ、材料が分解され小さくなることで、1回あたりの食事における2次リンパ節の抗原刺激の効率が高まる可能性があります。それが長い間続けば、大きなことです。よく噛んで食べるためには、ずっと親御さんが用意したおかず/ご飯を見て、次々に口の中に入れるのではなく、口に入れたら一旦、目線を変えて身体の軸に垂直になるようにして、頸部、肩の力を抜くと、冷静になるのでゆっくり咀嚼して食べる習慣がつきます。食事の体験もより良くなります。臨床で日々患者を診られている先生(医師)は明確なエビデンスがなくても経験上既知の事は多くあると思います。医師の中には、腸の健康を非常に重要視する方もいます。多様な食材が通るところは恐らくすべて大切であり、最初の関門である口腔も同じように健康や病気において考える余地があり、食事はその経路全体を考えると免疫系と密接に関わります。消化は、特に近位の消化器である食道、胃は延髄からの副交感神経、脊髄からの交感神経の影響を受け、その自律神経のバランスで消化の能力が変わります。食事をした後は、基本的には副交感神経が優位になり、消化促進されますが、意識して食事後には興奮しないようにリラックスすることが大切です。夕食など活動性が低く、特に消化能力が必要な食材を食べた後には、意識的に全身の筋肉をリラックスさせて、休憩することも大切です。これから医療は発達して、私も積極的に関与していく所存ですが、気候変動(14)、国際化が進み、自然界にいる動物/植物との接触機会が変わることによって感染症/アレルギーに対する適応が一定必要です。世界的には命に直結する特に呼吸器の不全、衛生状態が整わない地域では消化器の不全などによる子供のリスクが引き続き指摘されています。救急医療の理由のほとんどは日本でも呼吸器系疾患が多く、ICUの8%の子どもは血液中に細菌が侵入して生じる壊滅的な免疫的異常であり命に関わる敗血症であるとされています。2023年11月に一度、修正しながら詳しく書き足しましたが(16)、2025年2月19日、今の知識/経験を持って再び、人情をもって、この問題と向き合っています。


<包括的議論>
医療環境の整った先進国でも子どもの受診の理由は、喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎など環境暴露が多いところの免疫性の疾患によるものが上位にきます。これらの疾患は私が集中的に向き合う決断をした小児がんのような重度なものと比べると命を落とす確率は低いですが、大切な学業を含め生活の質を落としたり、そのお子さんの生涯にわたった影響を考えるとより良い治療(5)を考えていく事は求められます。近年、花粉症なども増え、花粉症は食物アレルギーと交差性を持つ事から大人の食物アレルギーも
顕在化してきています。大好きな食べ物が制限されることになればその人の
ウェルビーイングを著しく低下させることになります。食物アレルギーを治す
のは難しいとされていますが、アレルゲン特異的な制御型免疫システムを
薬剤によって構築するアレルゲン免疫療法を(5)、上述した環境暴露レベルの
高い2次リンパ節に対して特異的に行うことで今まで長期的な回復が難しかった
疾患の治療の道筋が見える可能性があります。しかし、扁桃腺を使った
免疫療法は時間を要します。扁桃腺は腺窩があり、表面積が大きく
なっていますが、それでも領域が狭いため、例えば、ワクチンによって一気に
特異的な免疫活性を得ようとすると扁桃腺が炎症を起こすかもしれません。
扁桃腺の最表層の扁平上皮にも免疫細胞が分布しており、すぐその下に胚中心、
濾胞を含むリンパ節があり、抗原によって抗原認識させて、液性免疫、細胞性
免疫を惹起させる事ができると考えられますが、速度は遅いかもしれません。
なぜなら、食事は毎日3回行い、それが生涯ずっと続くからです。鼻腔も同じ
です。そのような食生活、呼吸環境は程度の差はあれ昔からずっと同じで、
それに都合がよいように遺伝的に進化している可能性があるからです。
もし、1回の刺激で血中へのワクチン接種のように多くの抗体を生み出すような
免疫反応があったら、過剰になる事は想定される事です。組織学的にも
それは合理性を持ちます。口腔であれば、唾液、呼吸器系であれば鼻毛があり、
さらに粘膜、ひだ構造、上皮組織があり(10)、それを超えて免疫系があります
から、継続的に抗原暴露されたとしても、免疫系が抗原暴露する割合は、
それら多層的なバリア機能に依って顕著に低減されます。従って、自然には
ゆっくり免疫寛容性が築かれていくと思います。仮に生物工学で、
有効に免疫系を刺激するような多層のバリア構造をすり抜けるような
画期的なワクチンが生まれたとしても、その背後で考慮が必要なのは、
この免疫系はそうした高速の抗原暴露には慣れていないため、炎症などの
副作用が生じないかの一定の配慮が必要です。皮膚、口腔、鼻腔、気管、腸には
多様な細菌叢がいます。肺胞はまだわかっていないことが多いですが、
肺に細菌が入る場合は病理に関わる事が多いとされています(12)。
おそらくその理由は、肺(肺胞)は消化器のようなひだ構造はなく、
サーファクタントのみの円形の構造のため、細菌が共存すると、組織学的に
損傷を負った時に血液中に細菌が侵入しやすいからかもしれません。
ヨーグルトなどに含まれる善玉であるビフィズス菌は短鎖脂肪酸bなどの
代謝生成物により上皮細胞の遺伝子に働きかけ、上皮組織の内側に存在する
免疫システムの一つである形質細胞から発出されたIgA抗体を上皮細胞に対して
トランスサイトーシスさせやすい機能があります(11)。そのIgA抗体は
上皮細胞の上部にある粘膜に多く分布することができます。IgA抗体は細菌を
分解する事から、上皮組織近くの細菌の数を減らす事に成功します。粘膜に
存在する細菌叢の数は一定ではなくて、通常は上皮組織に近づくにつれ
減少します。これは樹状細胞などによる食作用、RegⅢγ、IgA抗体による
細菌撃退の効果によります(13)。細菌は上皮細胞に近づくことによって
炎症反応や組織の破壊の能力を持つ事から、一定の距離をあけることは
上皮組織を守るうえで非常に大切な機能です。従って、これらの3つの機能は
上皮細胞を粘膜中で守る非常に重要な機能で、医療介入余地もあることです。
例えば、乳児は授乳によって多くのIgA抗体を母親から受け取ります。
腸の内腔側から供給されるので、腸内細菌の働きに対して、外側と内側で
ベクトルが逆なのでその作用機序について深く考える必要がありますが、
このIgA抗体は乳児の腸の組織を病原体から守るうえで大切な役割を持っている
可能性もあるし、この機序を明らかにすれば、IgA抗体による腸炎症に対する
治療にも生かせる可能性があります。細菌叢はウィルスと異なり、
代謝生成物を出します。これが免疫細胞の機能を変えるような遺伝子に
働きかけることもあります。腸には腸管神経系というのが粘膜下、筋組織内
に形成され、身体の多くの求心性内臓感覚神経によって、脳神経に
腸の状態を神経伝達するため、脳の快/不快/情動/記憶/学習/認知など
様々な機能に神経系を通じて影響を与える可能性があるし、細菌が代謝によって
放出した生成物による循環器による影響によっても脳神経の状態に
影響を与える可能性があります。当然、腸に構築される免疫系もそうです。
従って、腸脳相関は強いものとして注目されます。ヤクルト1000が
睡眠の質を改善するというのも合理性があります。また、腸は、肺、皮膚とも
相関が強いとされます。これらの組織が免疫系の影響が大きいからかも
しれません。炎症やアレルギー反応が起きやすい組織だからです。
免疫系は、循環器の内分泌系、神経系と並び、人体の生命活動の為の
体全体の連携性に関わり、ホメオスタシスに関わる為、ブレーキとしての
制御性免疫細胞を持ち、神経系の抑制系信号と同様に動的平衡を構築する
ことが健全性の為、必須ですが、制御型免疫細胞も含めて、体全体の
組織に常在型の免疫細胞が存在するとはいえ、腸は非常に大きな組織であり、
腸管神経系も4-6億の独立した神経系を構築しますが、免疫系に関しても
細胞数換算で体全体の70%を占めるという見積もりもあります。
こうした免疫系は環境(抗原)暴露が多い消化器以外の、呼吸器、皮膚にも多く
これらの組織を合わせて、免疫系細胞の占有率を換算すると、
身体のほとんどの免疫細胞はこれらの組織に集中しているかもしれません。
呼吸器系、消化器系は重篤な不全を起こすと即時、命に関わることから、
子どもの公衆衛生の中心的対象ですが、公衆衛生を上げるうえで欠かせない
学域は免疫学にあるともいえます。なぜなら、免疫占有率が高く、
免疫系の寄与が高いからです。組織学、微生物学、末梢、脊髄を含めた
今、まさに私が小児がん既往歴の子どもの持続的健康、幸福のために
優先度を上げて調査している脊髄、末梢系を含めた神経科学も重要です。


//口蓋扁桃の機能(18)と口腔免疫特権//
上述した通り、鼻腔、気道、肺などが存在する呼吸器や歯、歯茎、舌、
喉、食道、胃、小腸、大腸など消化器は様々な外部の物質と接触する機会が
頻繁にあります。口蓋扁桃は喉の側壁両側に楕円上に2つ存在する器官です。
口蓋扁桃は腸など消化器で典型的に見られるように表面積を多くとるため、
凹凸、ひだを形成しています。腺窩と呼ばれる上皮組織が表面にあり、
腸でパイエル板と呼ばれるようなリンパ球が密集して存在する濾胞性リンパ
組織がその上皮組織の下にあります。また濾胞組織以外の部位が存在します。
腸の組織で詳しく知られている様にバリア組織を一部貫通して抗原認識を
行う際に初めの関与となる細胞は免疫細胞としてはより原始的な骨髄系
免疫細胞である樹状細胞です。この樹状細胞の抗原認識を基づいてその後、
濾胞組織にあるリンパ球と相互作用する事で特異的な免疫形質、抗体を
発現する事が可能になります。口蓋扁桃でも腸と同じようなシステムが
存在します(18-21)。この口蓋扁桃の他に扁桃腺として舌扁桃、耳管扁桃、
鼻腔扁桃があります。これらのペアを「Waldeyer’s ring」と呼びます(22)。
これらはラットでも同じ構造を持つため(23)、類似したシステムで動物実験
を行う事ができる事ともう1つ研究として魅力的な点は体の入り口付近にある
組織であるためアクセスが容易であるということです。例えば、私が提唱する
細胞種特異的輸送系統においては細胞種特異的に薬剤を送達させる事を目的
としています。すなわち標的組織に近い位置に薬剤を長い間滞在させる事が
目的となります。その組織と極めて近い位置に長時間滞在させるという事が
入り口に近いアクセスしやすい扁桃腺では比較的容易です。ワクチンなどにお
いても、腸で作用させるよりも扁桃腺を使う場合には、舌下免疫療法のように、
例えば舌扁桃でいればタブレットを舌の下に置くこともできるし、喉に
直接液体を局所的にスプレーするような形で口蓋扁桃に効率的にワクチン成分
を届けることができます。Heike Nave(敬称略)らがFig.1で示すように(18)、
口蓋扁桃の腺窩は非常に深く(29,30)、その数は10~30とも言われます
(24,25,31)。口蓋扁桃の表面積は約295cm^2であり(32)、口腔咽頭の表面積は
45cm^2なので(24)、そのような腺窩による表面積増大効果は6倍以上ある
という風に見積もることができます。従って、口蓋扁桃を薬学、医療で応用
する際には腺窩の効果を最大限利用する事が望ましいと考えられます。より
具体的には現時点で腺窩の幅は不明ですが、少なくとも腺窩の幅よりも
小さな低分子量の薬剤を口蓋扁桃に作用させる事が考えられます。例えば、
口蓋扁桃にスプレーで特定の免疫獲得を目的とする時、その抗原送達の為、
ナノ粒子、ウィルスを利用するとします。その際にはそれらの胞の径に
ついて最適化する必要があると考えられます。大きいものだと腺窩の
表面積増大効果を最大限利用できず、口蓋扁桃の2次リンパ組織への
作用効率が下がってしまう可能性があります。元々、粘膜系のワクチンは
層状扁平上皮を超える必要があります。口蓋扁桃は層状の角化細胞ではない
上皮が存在すると言われています(18)。ゆえに、口腔から組織内の
2次リンパ節までのバリアまで複数の上皮層があり、そのバリア機能は
比較的高いかもしれません。このことから、血中に直接ワクチン成分を
投与するよりも抗原の送達効率は低下してしまうことが想定されます。
腺窩の奥までしっかり届くようなワクチン成分でないと樹状細胞や
リンパ系免疫細胞の抗原認識を十分に高める事が難しい可能性があります。
但し、扁平上皮組織には腸のパイエル板のM細胞に類似する機能を持つ
細胞が存在します(33,34)。この細胞は抗原のエンドサイトーシスを促進し
リンパ球に対するアクセス性を高める効果があるとされています(33,34)。
扁桃腺は子どものうちに最も大きくなる傾向があります。これは
バクテリアの量、B細胞、T細胞の量と相関があります(25,36,37)。
その理由としては子どもの免疫系がまだ発達途中であり子供たちが新たな環
境や微生物に対して免疫を築く必要があるからです。扁桃腺が大きくなる
ことによって免疫反応が強化され感染症などから身を守る役割を果たします。
成長とともに扁桃腺は次第に縮小し、成人期になると一般的にその大きさは
減少します。それはMiles P. Davenport(敬称略)らがFig.1に示すように(26)
大人になると様々な病原体や抗原に対して獲得免疫系が発達し、
記憶される事と関係し(26)、扁桃腺における免疫活動をあまり必要としなく
なるからです。これは非常に重要な事実です。少し回り道しますが、
上述したことを踏まえて生活環境を含めた総合的な議論展開をいたします。
上述したように子どもの20年間に何を食べるか?これについての重要性を
述べました。これは、「子供に多く食べさせる必要がある」というのを
主張するものではありません。飽食の時代にあって子どもの肥満が一方で
世界的に問題視されているからです(27)。従って、運動、睡眠など
健康的な生活が重要です。実際に運動は免疫形成にも影響を与える事が
示唆されています(28)。しばしば栄養学ではタンパク質、脂質、炭水化物、
ビタミン、鉄、亜鉛などの典型的な分類で考えられることが多いですが、
これはある意味では「大切な事を見誤る」と考えています。食材には
上述した典型的な栄養素では測れないもっと複雑な物質(抗原と呼んでいい)
が多様に存在するからです。例えば、キャベツ一つとってもビタミンC、
ビタミンK、ビタミンU、カリウム、葉酸、食物繊維。これらなどの
栄養素が示されます。しかし、キャベツにはこれらの栄養素では示す事が
できない人の身体の免疫機能に影響を与える物質、抗原がある可能性があり、
自然食品の場合は特にそこを疑う余地は存在します。産地、季節によっても
キャベツ同士でもおそらく相違があります。このような食生活は上述した
ように多く食べさせるという事ではもちろんないのですが、子どもの
免疫形成において非常に重要なはずです。なぜなら、食材は外部の
自然の物質であり、進化の歴史の中で当然、長い間人と関わってきた物質で、
免疫系構築に重要な役割を持つ口腔を初めに通るからです。舌扁桃や
口蓋扁桃で毎日のように作用し、「少しずつ」免疫系が構築されていくと
考えられます。特に子供の頃には扁桃腺の機能が高まっていますから、
そういった時期に「多彩な食材を適量ずつ日ごとに変えながら食べさせる」
ということは非常に重要ではないかと考えられます。但し、食物アレルギー
反応が出たら、中断する必要はもちろんあります。しかしながら一方で、
案外、ある程度の偏食であっても、食材は時期、産地によって変わるし、
決して物質一つ一つでみたとき同じものはないので明瞭に観測できるほどの
悪影響はないのかもしれません。実際に口蓋扁桃で抗原に対して構築される
免疫系のシステムは一般的な2次リンパ組織で構築されるそれとプロセス
としては類似します(18)。そこで構築された免疫細胞は高内皮細静脈
(high-endothelial venules:HEV)から取り込まれます(18)。従って、
このルートが構築された免疫系が全身に広がる一つの入り口になっている
と考えらえます。口腔がなぜ免疫特権を持っているか?それについて
考える事は抗原、2次リンパ節、免疫形質構築を考える上で非常に重要です。
口腔が免疫特権を持っている理由は仮説を含めると4つあると想定しています。
それは
◎上皮が多層である(35)
◎CD103+CD4+T細胞という制御形質が高いT細胞の機能(35)
◎CD103+樹状細胞という制御形質が高い樹状細胞の機能(35)
◎上皮組織の再生能力が(おそらく)高い事
これらです。上皮組織は腸の場合は単層なのですが、口腔の場合は場所に
よって皮膚のような頑強な角化組織がある場合とそうではない場合が
ありますが、基本的には多層になっていて、バリア機能、調整機能が高い
ということです。これが一つ、免疫特権に関わっています。また、
免疫特権のためには免疫のブレーキが必要です。その制御性を手に入れる上で
重要なCD103が陽性の免疫細胞が2次リンパ組織で免疫構築する上でカギとなる
CD4+T細胞、樹状細胞の両方で多く発現されているということです。
4つ目の項目は仮説ですが、おそらく口腔の組織の損傷からの再生能力は高い
と推定しています。例えば、口の中を軽いやけどをする機会というのは
子供のころから誰でも経験することです。でも、そうした損傷はすぐに
回復します。口腔のやけどの後の修復は非常に速いです。口腔は組織損傷の
リスクが高いところなので、そうしたダメージに対する回復能力が高い
と考えて自然です。その回復能力を支えるのが細胞同士の密な接着であり、
創傷治癒に関わる未分化の幹細胞などです。この機能はバリア機能とも
密接に関わるので、最初の項目である上皮が多層である事をさらに
バリア機能という観点で強化するものであると推定しました。


//喘息(38)//
<疫学>
喘息は肺の最も共通的な炎症性疾患です。
喘息は「現代病」の一つと言えるかもしれません。
西洋的ライフスタイルによって
喘息の罹患率が高まっているからです(38)。
現在、世界では3億人以上の人が喘息の影響を受けています(61)。
世界的な喘息の罹患率の経時変化を
Stephen T. Holgate(敬称略)らがFigure 2に示しています(38)。
それをみると2000年以降、
今まで罹患率が低かった国が急上昇しています。
例えば、日本では1990年以前では
幼稚園、小学校、中学校、高校の喘息罹患率は
すべて1%よりも低い値でした。
しかし、2015年時点で特に罹患率が高い小学生は
罹患率が3.95%となっています。
おおよそ4倍になっています(62-65)。
喘息によって命を落とす人は
同様の期間で1/4以下になっています。
従って、日本を含め
世界で喘息に罹患しながら生活をされている方は
以前よりもかなり多くいるということです。
この喘息の罹患率は日本では
最大の年齢で4%程度ですが、
西洋の高い地域では10%程度となります(38)。
一方、低所得、郊外に住む人は
喘息にかかる割合は1%以下であるとされています。
これは日本の1990年以前の罹患率と同程度です。
従って、喘息は都市ではより共通的になります(66)。
これらの喘息の罹患率の上昇は他の免疫疾患
◎Ⅰ型糖尿病
◎炎症性腸疾患
◎多発性硬化症
これらの罹患率上昇と一致します(38)。
これらの免疫疾患は生活環境も関連していると考えられますが、
生まれる前の妊娠時の成育条件によっても
影響を受けているかもしれません。
◎母親の栄養状態(*)
(*)オメガ3脂肪酸、ビタミンD、葉酸など
◎成熟状態(満期、早産など)
◎妊娠時の鎮痛剤の使用
例えば、これらなどです(67)。
喘息は3歳までに半数が診断されるといわれており、
遺伝的な素因もあります(68)。
性差では、男性が罹患しやすいですが、
男性のほうが症状が鎮静しやすいと言われています。
18歳以上では女性の方が男性よりも多くなります。
(参考文献(38) Figure 3)
この理由は不明ですが、ホルモンが関わっているかもしれません。
喘息の病理は異種性があり、
これが疫学研究を難しくしています。
しかし、重篤な喘息においては
複数のアレルゲンによる感作があり、
それが生涯持続するといわれています(69)。
喘息と慢性閉塞性肺疾患(COPD)が併存することがあります。
--
<病態>
気道の太さに関わらず、つまり上気道、気管支も含めて、
それらの気道の組織の炎症や構造の改変の組み合わせによって
その喘息は性質化されます。
それは子宮内にいるとき、胎児の時から始まっているかもしれません。
喘息は重症度があります(39)。
その進行はアレルゲンに対する感作が強く関わっています。
ゼーゼーといった息遣い、喘鳴は
ウィルスによって誘発されることもあります。
喘息はエンドタイプがあり、特異的な性質を持ちます。
組織学的なリモデリングに差異があり、
治療効果も異なります。
その患者さんがどのような人生を送ってきたか?
その歴史も関係します(41)。
症状(A-D)としては
(A)喘鳴
(B)息切れ
(C)胸部の張り
(D)咳
これらなどがあり、
◎時間
◎重症度
◎呼吸器の流れの制限
◎気道の運動、吸入刺激物への過感受性
これらの違いがあります。
喘息に罹患した人は、人生において
肺の機能が加速的に低下し、
慢性的、固定的な気道の閉塞症として
重篤な慢性的な疾患として明示されます(42)。
前述したように喘息は、胎児の時から生じることもありますが、
あらゆる年齢で発症する可能性があります。
特に遅発性の喘息では
このような肺機能の低下は特に顕著です(43)。
--
<病因>
喘息を誘発する原因は遺伝子的、環境的な要因があります。
子どもの頃に始まる喘息はほとんどのケースで
共通的な環境的アレルゲンに対する
IgE依存的な感作に関連します(44)。
その共通的なアレルゲンは(1-5)、
(1)ダニ
暖かくて、湿度の高いエリアに生息
ベッド、カーペット、家具、衣類
ぬいぐるみ、布など
(2)カビ、菌
外:土壌、葉、木、植物デブリ。
家:蛇口、パイプなど湿気のあるところ
(3)動物
猫、犬、ネズミ、鳥などの
尿、フン、唾液、毛、皮膚片など
(4)花粉
木、草、雑草
(5)ゴキブリ
ふん、唾液、身体の一部
これらなどが挙げられています(45)。
上述したように喘息は大人になって発症することがあります。
この場合は多くのケースでアレルギーなしで生じます。
しかし、
◎非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)への不寛容性
◎副鼻腔炎
◎鼻のポリープ
これらを伴います(46)。
喘息は多臓器性のアレルギーを含めた併存症があります。
◎アレルギー性鼻炎
◎結膜炎
◎アトピー性皮膚炎
◎食物アレルギー
◎非アレルギー性疾患(A-C)
A:肥満、B:胃-道逆流、C;精神疾患
これらです(47)。
喘息は
◎ウィルス感染
◎大気汚染物質
◎薬(非ステロイド性抗炎症薬、アスピリン)
これらにさらされることで一気に悪化する傾向にあります(48)。
一方で、
いくつかのタイプの喘息は
年長の子ども、青年期に成長するに伴って
自発的に回復することがあります(49)。
しかしながら、
症状の緩和がみられても、病理的な異常性は継続している事が共通的で
何らかのきっかけであらゆる時に再発するリスクがある
ということは注意しておく必要があります(51)。
回復の傾向がある因子は
◎症状が軽い
◎罹患期間が短い
◎気管支の過反応性が低い
◎併存症が少ない
◎喫煙の休止、喫煙経験がない
これらです(51)。
--
<病理>
気道の炎症は喘息の主な特徴です。
タイプ2の炎症が80%の喘息に罹患している子どもに生じます。
Tヘルパー2リンパ球反応を惹起する免疫細胞は
◎好酸球
◎肥満細胞
◎好塩基球
◎好中球
◎単球
◎マクロファージ
これらなど主に骨髄系免疫細胞によります(70)27。



<治療>
免疫寛容性を獲得する事を通した
アレルゲン特異的免疫療法に反応する可能性もあります(50)。
アレルゲン特異的免疫療法(α、β)は
(α)注射で皮下に行う方法
(β)舌の下にタブレットを置く方法
これらがあります(50)。
これらのうち(β)の舌下は
舌扁桃の2次リンパ節を使った
アレルゲン特異的な免疫寛容性の獲得を目的としたもの
であると考えられるので
それ以外の方法として(*,**)
(*)鼻腔扁桃にスプレー
(**)口蓋扁桃にスプレー
(β)(*)(**)これらを合わせてすることも考えられる。
これらのアレルゲン特異的免疫療法は
◎花粉
◎ペット
◎ハウスダスト
◎ダニ
◎(ヘビ、蜘蛛などの)毒
これらのアレルゲンに対して適用可能です。
これらはRhinoconjunctivitis症状(a-f)の緩和に効果があります(50)。
(a)鼻づまり
(b)鼻水
(c)後鼻漏
(d)くしゃみ
(e)目の赤み
(f)目と鼻のかゆみ
さらに喘息の治療において短期的かつ長期的な利点があります。
減感作に成功すれば、免疫寛容を速く手に入れることができます。
また、それに伴う副作用は寛容出来る程度です(50)。
しかしながら、一方で
効果、安全性の他に
長い時間かかる事、
患者が医師の指示を守ること(patient adherence)
これらにおいて問題があるとされています。
これらにより症状が軽くなると
◎薬の使用を減らせる
◎その後のアレルゲンによる感作の予防
◎長期的な治癒
これらを導きます(50)。
アレルゲン特異的免疫療法はアレルギーワクチンと呼ばれることもあります。
このようなアレルゲン特異的な医療介入では
Danuta Gutowska-Owsiak(敬称略)らがFig.3で示すように(52)
アレルゲン特異的な制御型免疫機構を手に入れる事が
治療の目標の一つとなります。
そうするとワクチンに関わらず、
アレルギー性疾患などの治療、それの予防を考えるにあたり、
免疫系、特にそれが集まる2次リンパ節で
外部の物質、つまりアレルゲンに対して
どのようなプロセスで
炎症性、制御性免疫細胞が構築されるか?
それについて理解することが大切になります。
--
<根治を目指した考察>
Azza Abdel-Gadir(敬称略)らは
抗原特異的なT細胞の特徴について総括されています(53)。
正確ではない可能性がありますが、
今から述べるところは記述する価値のある重要なところです。
高い親和性のTCR/MHC相互作用では制御性T細胞は生じにくく、
中程度の親和性相互作用で生じるとされています(54-56)。.
腸や肺などアレルギーと密接に関わる器官において
アレルゲンとなる抗原認識をする際に、
直接的にT細胞やB細胞が認識するケースもありますが、
初期の応答としては自然免疫系の樹状細胞が抗原認識します。
抗原認識が樹状細胞で高まる場合、
通常はTCR/MHC相互作用が増強されることが多いとされています。
これがなぜ重要か?
例えば、子どもの離乳食の際には
アレルギーが生じやすい小麦や卵においては
少しずつ与える事が良いとされています。
この「量」「時間」がアレルギーにおいてどのような意味を持つか?
それを考えることが重要だと考えています。
その仮説がこの一連の内容に関与しています。
この事は、そのアレルゲンとなる抗原が
大量に短時間に免疫系に作用すれば、
制御性T細胞は働きにくくなるか?
それを考える事です。
上述した総括を踏まえて言い換えれば、
アレルゲンに短時間で大量に暴露した場合、
T細胞においてTCR/MHC相互作用が高まるか?
これについて問う事です。
必ずしもそうではない可能性もあるようです。
炎症反応が生じていても高まりやすいからです。
上述したように樹状細胞の抗原認識が高まり、
それによってTCR/MHC相互作用が強くなれば、
制御型T細胞が発現しにくくなります。
また、喘息のケースで呼吸器系に診られるように
組織が炎症反応を起こしていれば、
制御型T細胞が発現しにくくなります。
このような事から総合的に考えると
子供の離乳食の一般的な手順のように、
アレルゲンに暴露する量と時間が重要です。
少なくとも一気に大量に暴露する事は
大きなリスクを伴います。
そうであるとするならば、
その治療においては
アレルゲンの暴露を少しずつ、ゆっくりに調整する事で
寛容性が得られやすい可能性があります。
それによって制御型免疫細胞が生まれるからです。
生活環境の中でアレルゲンを絶った状態で
人工的にゆっくり、少量ずつ暴露する事です。
しかし、アレルゲン免疫療法は
舌下の場合において、中断するとまた戻ると言われています。
恐らくその理由は
Azza Abdel-Gadir(敬称略)らが記述している様に(53)、
制御型免疫細胞は記憶的な性質が働らきにくいからです(57)。
従って、
アレルゲン特異的な制御型免疫細胞を手に入れても
その機能は時間と共に弱まってしまいます。
では、アレルゲン特異的な炎症性免疫細胞は
一方で記憶性があるかどうか?
例えば、アレルギーに関与するCD4+T細胞は
Marco Künzli(敬称略)らがFig.1に示すように
記憶機能があるとされています(58)。
暴露の回数が増える事によって免疫惹起が生じやすい
喘息でいえば、重症化するメカニズムの一つである
感作というのはFig.1に示されるように(58)、
2回目、3回目の暴露によって
その数が増える事も関係しているかもしれません。
そうするとアレルギー性の疾患において
どういう事が重要になるか?
それについて考察します。
基本的にアレルゲンに対する短時間、大量の暴露を
どのように避けるか?
一方で、少しずつであれば、
逆にそれに対する寛容性が生じるかもしれないということです。
特に免疫機能が十分に発達していない子供の頃は重要かもしれません。
もう1つは、アレルゲンが侵入する経路をどのように塞ぐか?
これは組織の完全性に関与します。
アレルゲンに対するバリア機能が高くなれば、
当然、より多くのアレルゲンを免疫系に作用する前に
組織に入れずに排出する事が可能になります。
口腔、鼻腔、気管、腸(59)、肺、それぞれにおいて
特にそのアレルゲンに対するバリア機能として
細菌叢の構成も重要かもしれません。
そのバリア機能を高めるためには
呼吸器や消化器の組織の炎症を防ぐことが大切であり、
もし、アレルギーによって組織の炎症が診られる場合には
まずは、生活環境の中でアレルゲンを隔離した状態で、
組織の回復を促すということです。
喘息などに罹患している状態では肺の上皮、内皮組織の
回復機序が不全になっている可能性があります。
実際に喘息の一部の患者さんで
組織の修復機序があるプロトカドヘリン1の
発現が低下していると報告されています(60)。
従って、組織の回復を促す上では
組織の修復において重要な
プロトカドヘリン1、
またそれに関連する細胞内機序を掴み
これに関わる全体的な機能を医療介入によって
高めていく事が一つの治療として考えられます。
アレルゲン特異的免疫療法は、恒久的な効果がほしければ、
もし制御型免疫細胞のメモリ機能がないのであれば(57)、
寛容性を獲得した後も、医師の判断の元、中断せずに、
継続的に受ける必要があるかもしれません。
但し、アレルギー反応は肥満細胞、IgE、サイトカインなど
多次元的に関わって、複雑であるため、
単にアレルゲン特異的な制御型T細胞(あるいはB細胞)が
症状の緩和に一元的に関与しているかはわかりません。
ここで、記述を喘息の内容に戻します。
喘息はエピジェネティックな機序と関わりがあります。
喘息は大人になって症状が軽くなることもあります。
しかし、大人になって新たに発症する事も含めて
その因子の理解は少なくとも完全ではありません。
上述した気道の組織改変、炎症は
骨髄系免疫細胞やNK細胞などと関わる自然免疫系システムが関わり、
それらが健康な状態に対して改変されている事が一因となっている
と想定されます。
また、気道や肺には一定の微生物がいます。
腸内細菌のように善玉の微生物が体内にいますが、
呼吸器、特に肺に関しては微生物は
どちらかというと体内にマイナスのインパクトを与えそうです(40)。
その負の影響の一つが喘息につながるものかもしれません。
先ほど、喘息はサブタイプがあるとしました。
固有の特性があるので、
それに合わせた個別医療の必要性が謳われています。

//インフルエンザ//
<要約>(72,74)
インフルエンザは感染性のある呼吸器疾患をもたらすウィルスです。
人において感染性のあるウィルス株は、
インフルエンザA型、B型であるとされています。
典型的には毎年の季節的な流行があります。
日本では晩秋から冬にかけて流行が見られます。
散発的なパンデミックは人畜共通伝染性のある
インフルエンザA型が関与しています。
世界保健機関(World Health Organization)は
インフルエンザの毎年に生じる世界的な流行は
約10億人、つまり12.5%の人が感染し、
そのうち300-500万人のひとが重篤な状態となり、
30-50万人の人が命を落とします。
つまり、統計的な試算では記憶型免疫機能が多くの人で
構築されていることが推定されますが、
最大で0.5%、つまり1000人に5人は
肺などの呼吸器や心臓血管など
身体の中枢となる部分に一定の後遺症が残る事が懸念される
重症となる人が存在するという事です。
インフルエンザがどれだけ人にとって脅威となるかは
複数の因子が関与しています。
◎ウィルス株の毒性
◎人、人の集団が有している免疫機能のレベル
これらが少なくとも考えられます。
1918年に最も重篤な影響を与えたインフルエンザの世界的流行がありました。
その時には世界で4000万人がなくなったと言われています。
1918年の当時、子供に対する公衆衛生は今とは比べ物にならないくらい
低いレベルでしたから、直接的にインフルエンザが
特に5歳以下の免疫機能が十分に発展していない子供において
命の危険をもたらしたかというのは
今の公衆衛生を基準にしたときには単純に推定は出来ません。
インフルエンザワクチンは流行株に整合するように
毎年製造されています。
しかしながら、ワクチンの効果は最適ではなく
特にワクチンの設計が流行株とミスマッチが生じたときには
その効果は激減します。
最近のデンマークによる研究発表では
多価の弱毒性の生ワクチンは
2-6歳の子供において、入院のリスクは有意に減らしましたが、
喘鳴、喘息、呼吸器への抗生物質の使用には
有意な減少はなかったとされています(73)。
従って、重症の患児をインフルエンザから守る、
そのリスクを減らすという観点において、
ワクチンに完全に委ねるというのは十分ではない
ということを示唆するものです。
インフルエンザウィルスのエンベロープ膜上に存在する
ノイラミニターゼを標的とした抗ウィルス薬は予防、治療において
継続して開発されてきました(74)。
しかしながら、
これらの抗ウィルス薬の使用は依然として制限的な要素があります。
但し、新型コロナウィルスの急性期の治療でも明らかであったように
ウィルス量を自然な免疫機能で減らす事ができない患者さんに対して
早期に抗ウィルス薬によって桁でウィルス量を減らす事は
その患者さんの病態を軽くすることには貢献しました。
ワクチンの重症化予防の効果が大きくは期待できない以上、
使用が制限的な要素があるにしろ、
臨床的な治療として
インフルエンザに公衆衛生として対抗するための
新手のアプローチとしての
ノイラミニターゼを標的とした抗ウィルス薬は
特に重篤度の高い流行性のインフルエンザに対して
そのリスクを下げる合理的なアプローチとして
重要なパートを形成するものです(74)。
どのウィルス株にも共通的に作用する
ユニバーサルなインフルエンザウィルスワクチンの開発があります。
この構想では遺伝子的な形質として差異が大きいインフルエンザウィルス、
つまり、遺伝子としてコード化された鍵となるたんぱく質の
構造が大きく異なる場合においても
共通的に作用するワクチンの設計を考える事です。
例えば、抗体の場合でいうとFabドメインとFcドメインがあります。
Fabドメインは構造的に非常に変化にとんだ形質を持ちますが、
Fcドメインは遺伝子的に強固に保持され、構造が安定的です。
ウィルスの生活環(Life cycle)において必須な機序の中で
IgG抗体の場合のFcドメインのような構造に対して
抑制的な作用を持つワクチンを開発することができたら、
おそらくそれはユニバーサルになるだろうということです。
しかし、そのようなワクチン設計は容易ではありません。
一方で、粘膜のs-IgA抗体は複合体を形成し、
Fcドメインが糖を巻き付くように取り込みます。
このようなIgA抗体はユニバーサルな形質を持つので
このIgA抗体をより副反応、副作用に十分に配慮しながら、
有効に産生するワクチンを開発する事は
一つのアプローチとして考えられるかもしれません。
--
<序論>(72)
呼吸器の感染症において大切な事は
その病原体が口腔や鼻腔などから入らないようにすることです。
それが最も初動的な対策になります。
ウィルスは基本的には細胞がないと生活環(ライフサイクル)を
築けないので、人に影響を及ぼすウィルスであれば、
人の中にいるしかないということになります。
環境中にいるウィルスは寿命に伴って
指数関数的に漸減していくと想定されます。
そうした中で日本を初めアジアのように人口密度の高い国々は
平均的な人との距離が近いわけですから、
ウィルスを人間の間で伝番させる効率が高くなります。
従って、入り口から呼吸器感染性を持つウィルスの流入を
完全にゼロにすることは基本的には不可能かもしれません。
その時に重要になるのが「単位時間当たりの量」という概念です。
量が少なければ、免疫系が有利に働きやすいからです。
もう一つ、重要な観点があります。
呼吸器は上気道、下気道、肺胞という順序があり、
順に深部に位置し、段階的に病原体や有害物質を
クリアランスする機序がある事から、
上気道よりも肺胞に病原体や有害物質を浸入させないことが重要です。
特定のウィルスであるインフルエンザでも同様で、
上気道で病態を留めておくことは症状を軽くする事に貢献します。
上気道での炎症で済めば、
〇発熱 のどの痛み 鼻水 咳 頭痛 筋肉痛 倦怠感
これらで症状を留めることができます。
しかし、ウィルスの侵入、細胞への影響が深部に達すると
症状は重くなり、最悪の場合、致死性の肺炎に罹患します。
また、下気道に達すると
それによって細菌性の2次感染を誘発することもあります。
-
子どもをインフルエンザから防御する
あるいは全般的に病原体、有害物質から呼吸器を守る事を
実現するにあたり、考察できる軸は多元的です。
①免疫機能(自然免疫系、獲得免疫系)
②粘膜、線毛、鼻毛の機能(口腔、鼻腔、気道)
③上皮細胞の機能
④肺胞サーファクタントの機能
⑤ワクチン接種
⑥肺の発達(デッドスペース、気道の径など)
⑦ウィルス、細菌、有害物質の毒性
⑧咳の機能
⑨呼吸筋の機能(横隔膜、胸筋)
⑩循環器の機能(心筋、血管中膜平滑筋)
⑪治療(抗病原体薬、抗生物質(細菌性)、IVIG、人工呼吸器、ECMOなど)
少なくともこれらを挙げます。
⑦の病原体、有害物質の毒性という観点で述べます。
SARS-CoV-2ではα株、δ株、ο株(オミクロン)と進化しました。
オミクロン株は感染性が高く、
ワクチン接種をもってしても制御するのが難しい株でしたが、
一般的に重症になるケースが少なかったと評価できます。
特に子どもでは疫学的に示されます。
オミクロン株がなぜ重症になりにくかったか?
これについてはすでにコロナウィルスの
ワクチン接種が流布していたので、
事前免疫も含めていくつかの要因が考えられますが、
共通的な解釈は呼吸器の深部にある
肺胞の上皮細胞への侵入効率が低いことが挙げられます(219)。
インフルエンザやアルファ、デルタ株では
上皮細胞の侵入効率はそれよりも高いと評価されています。
従って、吸入式の治療も含めて
ウィルス、細菌、有害物質を肺胞の上皮細胞に侵入させない
という観点が重要になります。
この観点は①、②、④、⑧と関連します。
肺胞に到達するデッドスペースで
繊毛により粘膜を逆流させる事で
それらの肺胞、深部への侵入効率を下げるという事です。
繊毛の動きに介入する事が副作用を生む可能性もありますが、
繊毛の動きを活発にするような薬があれば、
それは軽症化に貢献する可能性があります。
あるいは粘膜、サーファクタントの構成、機能を最適化するような
持続的な介入、生活習慣があれば、
それもおそらく防御に貢献します。
日常的で単純な方法ですが、
こまめな水分補給も繊毛の動きを助ける可能性があります。
なぜなら、繊毛がある粘膜のほとんどが水であり、
その粘膜の健全性のためには
〇Naイオン
〇Clイオン
〇ムチンの量
〇水分子
これらのバランスが重要で、水分子、イオン、ムチンなどの
タンパク質が適切に混合(水和)している事が重要です。
従って、どのような水分を取るか?
という事も検討項目になります。
もう一つは「鼻毛」です。
鼻毛に着目した呼吸器系ウィルスの科学論文は少ないですが、
鼻毛は鼻から出ていると容姿の問題があって、
(特に女性の)子どもでも気にする人は多いと思いますが、
呼吸器系の疾患を予防する上では
高い機能を維持しておきたい大切な毛です。
少なくとも毛根から抜くことはデメリットが大きいと思います。
多く外に出ない程度にできるだけ伸ばしておく
という事は案外、重要かもしれません。
これに関する事で呼吸も口呼吸ではなく、鼻呼吸が大切です。
口を開けて呼吸をする子供は鼻炎に罹っているケースも多いため、
呼吸器系の疾患を予防するためには鼻炎についても
理解を深めていく事は大切です。
特に乾燥する冬などは重要です。
今述べた「毛」に関して
容姿の問題で取り除きたいと考える人も
一部にはいると思います。
類人猿の中で人は明らかに毛が少ないので
進化も含めて、その意味について考える事は大事かもしれません。
北米ではライム病(Borrelia burgdorferi)という
ダニ媒介性の細菌性疾患が問題になることがあります。
アジアでは疫学的なデータはほとんどないとされていますが、
北米では年間に8万5千人の人が
感染しているかもしれないといわれています(227)。
Cheyne Kurokawa(敬称略)らが示すFig.2aを見ると(227)、
ダニが皮膚の外側から噛んで唾液を入れて
人の血を吸って、その過程で細菌が血管内に入ります。
この時に、もし皮膚が猿のように毛で覆われていたら
それが障害となって、噛みにくいだろうとは考えられます。
完全に防ぐことは難しいかもしれないですが、
リスクが下がる可能性はあります。
人が進化の過程でなぜ毛が少なくなったのか?
脳の発達、知能によって
虫などを媒介とした感染症のリスクが減ったから
というのが理由の一つかもしれません。
それでも一部、毛は残っているので、
その毛を人為的に取り除くという行為は
「美」という観点では肯定されるかもしれないですが、
様々な環境に対する耐性という意味では
否定されるかもしれません。
-
他方で、
咳に関しても受容体があるので、
その機能が低下している人がいるならば、介入余地があります。
ワクチンに関しては特に呼吸器では
IgA抗体の機能が重要になっています。
それについては肺炎の章で詳述しています。
しかし、mRNAの副反応としてIgA腎症が他の薬剤よりも
頻度が高いことが日本の複数、報告されています(220,221)。
IgA腎症は血中のIgA濃度が高く、それが腎臓に蓄積する事で生じるので
逆に言えば、
mRNAワクチンはIgA抗体の分泌を高く促している可能性があります(222)。
ただ、IgAのレベルはIgGに比べて
急激に変化しやすく、減少もしやすいという結果になっています。
(参考文献(222) Fig.1 and Fig,2参照)
そうであるとするならば、
この特徴を生かして病原体暴露があった時に
肺で迅速に働くように
ワクチン設計、投与ルート、プログラムを考えるということになります。
その時には副作用としてのIgA腎症についても配慮する必要があります。
これは子どもも罹患するリスクがあるからです。
-
インフルエンザウィルスは呼吸器以外にも影響を与えます。
心臓、中枢神経系、その他の臓器に悪影響を与えます(223,224)。
インフルエンザのパンデミックは
〇1918~1919年(スペイン風邪)
〇1957~1958年
〇1968~1969年
〇2009年
これらの歴史を持っており、10~50年周期で生じます。
構造的に大きく異なる新しいタイプのインフルエンザA型ウィルス
によってこれらの世界的流行は引き起こされています。
このA型は動物も人も感染する人畜共通伝染病の性質を持ちます。
構造的に大きく異なることは
従来から有しているインフルエンザの記憶型免疫が
作用しにくいことを示します。
インフルエンザが細胞内に入る機序は
受容体に結合したグリカン(糖)依存的、非依存的、
など多様であり、複雑です。
詳細な結合部位はインフルエンザ株HAに対して
これらの多糖、糖たんぱく質に存在する
シアル酸であるとされています。
--
(リスク因子)(72)
インフルエンザは1歳以下の子ども、65歳以上の高齢の方、
妊娠女性(特に妊娠後期)を感染から防御する必要があります。
妊娠女性は血液を胎児に送る必要があるので
元々、肺や心臓への負担が大きい時期です。
そこに呼吸器の感染症、疾患が生じると
負担がより拡大し、重症化のリスクなるということです。
それによる胎児への影響も懸念されます(241)。
妊娠女性に対するインフルエンザワクチンや治療については
日本の場合は国立成育医療センター、
日本産婦人科学会がより正確な情報を出しているので参照してください。
いずれにしても地域で流行している時に
高齢の方、喘息など呼吸器に異常がある人、
免疫系に異常がある人、
1歳以下の小さい子供、
妊娠女性のいずれかが身近にいる人は、
買い物など外に出る機会があったら
そのよりリスクの少ない人が代わりに行うなど工夫の余地があります。
今であれば、必要に応じてデリバリーを使うという方法もあります。
--
(感染ルート)(72)
鳥での感染ルートは糞便、口、鼻、目などです。
糞便が含まれているので、
その地域の下水処理などの衛生環境も重要です。
また、結膜炎を度々呈することがあり、
鼻腔や口腔だけではなく、
目が感染ルートの一つである可能性もあります(242)。
1950年代、1960年代と連続してパンデミックが生じていますが、
この時はまだ航空機(世界的な交通網)があまり発達していません。
今後、パンデミックが生じた場合においては
この年代と条件が異なるのでそれを加味する必要があります。
2009年の時がどうだったか?
Fatimah S Dawood(敬称略)らが示す
パンデミック開始から1年以内の死亡者の世界マップがあります。
(参考文献(243) Figure 1)
ほぼ世界中に満遍なく広がっています。
その時、日本も最も死亡者数が多い分類に入っています。
2009年の日本の記録を見ると
早期の抗ウィルス薬が奏功したことが救命に貢献したとあります。
新型コロナウィルスの場合は
抗ウィルス薬の投与が遅れる、未承認という事がありましたが、
インフルエンザはすでに抗ウィルス薬があるので、
それをウィルス量が体内で増加する前に投与することで
リスクを低減できる可能性があります。
この点から抗ウィルス薬のインフルエンザウィルス株に対する
ユニバーサル性の評価の重要性が浮かび上がります。
この抗ウィルス薬の投与、ワクチン接種を含めて、
室温を上げる、湿度を上げる
それぞれの人がこまめに適切な水分を取る(イオンなども含む)。
鼻毛を守る。鼻炎を解消して鼻呼吸をする。
リスクの高い人を優先的に防御する。
これらなど、過去から示されている教訓を生かしながら、
公衆レベルで高い知識を持っておくことが重要です。
--
(感染機序)(72)
インフルエンザはHAの特性が感染において重要です。
インフルエンザが(主に呼吸器ですが)
身体のどこに向かうか(Tropism)において
HAの特性は重要であるとされています。
細胞内に感染したら、遺伝子や
タンパク質やエンベロープ膜などの構成物質は
人などの宿主細胞内で用意されます。
その点では新型コロナウィルスと同様です。
しかし、一定の細胞はウィルスの複製や
あるいはウィルスの毒性によって細胞死する事があります。
必要な細胞死もありますが、
基本的な組織を構成する細胞が過剰に細胞死すると
組織の破壊につながるので留意が必要です。
--
(抗体生成)(72)
インフルエンザの特徴というのは
ここ100年で変わってきている可能性があります。
1918年に流行したインフルエンザ株において
その時に生きていた人の血中の抗体を調べる事で
1918年インフルエンザ株に対して親和性のある抗体の
抽出が可能でした。
その株は、1930年のインフルエンザ株に対しても
交差性がありましたが、
近年の株に対しては交差性を示しませんでした(244)。
従って、宿主の経過とともに
系統、株は進化している可能性もあります。
そのようなインフルエンザ株としての軌跡と
それぞれの人のライプスパンでの感染履歴などの軌跡。
それらがその時の流行株に対する抗体生成、中和能に
影響を与えると考えられます。
抗体産生に関しては
HAの結合に主に関わる頭部だけではなく、
他の糖たんぱく質なども含めて
弱いながらも液性免疫が働き
多様な抗体が産生されます。
ワクチン設計の際にはこのような多様な抗体産生を含めて
考える事が重要になります(245-248)。
--
(診断)(72)
発症は突然です。
乾いた咳、喉の痛み、渇き、痰などの分泌物です。
免疫的に低下しているリスクの高い人は
初期免疫応答が低いため、
初期症状としては顕著な変化はなく、
その状態で下気道への病状の進行が生まれることがあります。
初期症状が軽くても、慎重な経過観察が必要です。
発熱、咳、喉の症状は
インフルエンザ感染者の80%程度に診られますが、
それらの症状は他のウィルス性感染症でも同様に診られるため、
診断をつけるためにはRT-PCRなど特定の診断テストが必要です。
上気道に炎症が生じてる場合には
サンプルは鼻咽頭スワブが好ましいとされています。
正確に診断を付ける事は公衆衛生の点でも重要なのですが、
インフルエンザに罹患していても、それに気づかず、
それぞれの人が必ずしも医療機関にかかるわけではないので、
疫学上示される感染者数は過小評価されている可能性があります。


//RSウィルス//
<要約>(77)
RSウィルス(respiratory syncytial virus)は
5歳以下の子供に対して影響を与えやすい
世界で最も共通的なウィルス性呼吸器感染症を引き起こします。
これらの年少の子どもの間で発症件数が増えていますが、
一方で、RSウィルスはすべての年齢層で感染する可能性があります。
免疫機能などが低下している状態など
その人の体質によってRSウィルスに対するリスクは異なります。
今述べたような免疫的に不全な人に加えて
早産児、年少の子ども、高齢の方は
健康な大人に比べて、RSウィルスによって惹起された
重篤な臨床症状に苦しむ可能性が高くなります。
RSウィルスは呼吸器系を通した液滴飛沫を通して感染します。
RSウィルスのウィルス遺伝子にコードされた
タンパク質は11種類となります。
このうち2種類は呼吸器系の上皮細胞にウィルスを結合させます。
それによって細胞内に感染します。
細胞膜と融合したらすぐにRSウィルスのエンベロープ内に含まれる
遺伝子やたんぱく質などの物質は感染細胞内に放出されます。
その遺伝子を細胞内の機序を使ってコピーする事で
そのウィルスは人の中で生活環(life cycle)を築きます。
そのウィルスは臨床的に確認される症状の前において
すでに感染し、ウィルス量を増やしているケースがあります。
従って、一定の潜伏期間があります。
細胞内の遺伝子のコピーを通じてウィルス量が増えたり、
身体の防御機構によってそれが減ることで
その数は変動する事が考えられますが、
その様なダイナミクスは免疫機能などの身体の状態に依存します。
現時点において、RSウィルスに対する
決定的な治療は存在しないので支持療法が治療の主流とされています。
RNA、DNAウイルスに対する幅広い抗ウイルス活性を有する物質である
リバビリンのような薬物療法はFDAによって承認されています。
その投与は典型的には子どもに制限されています。
Palivizumabは免疫的予防のために投与されます。
しかしながら、これらの薬剤は高価であり、副作用もある事から
それらについて議論されることがあります。
上述した支持療法としては
◎水分補給
◎酸素補充
◎人工呼吸器
これらが含まれ、とりわけ入院患者に対して適用されます。
予防的な生活習慣として手を洗ったり
クラスタリングが生じたときには人との接触を考える事で
ウィルスの広がりを緩和できる可能性があります。
--
<内容抜粋(77)・付加>※監修要
RSウィルスに罹患した子どものうち入院が必要なほど
中等症、重症になるケースは10%以下です(259)。
一般的にインフルエンザと同様に秋、冬に感染が
広がりやすいウィルスです(260)。
しかし、どの季節に生じるかはその地域の気候に依ります。
日本のように温暖湿潤気候の地域では秋と冬になります。
一方で、極寒、熱帯の地域では年中、感染が広がる可能性があります(259)。
今までの歴史では
RSウィルスは5歳以下の年少の子どもに対して
呼吸器のより深部、重症化のリスクがある
下気道に影響を与える共通的なウィルスの一つであるとされてきました。
最も影響を受ける年齢は生後2か月、3か月の新生児で
下気道に炎症が生じるケースの80%が1歳以下の子どもです(261)。
その疫学的事実の原因は
はっきりとはわかっていないとされていますが、
生後、2,3カ月の子どもは
母親のIgG抗体が低下し始める時期と一致すると言われています(261)。
RSウィルスは免疫系や呼吸機能に異常がない大人にとっては
罹患しても無症状の事が多く、
脅威のあるウィルスでは一般的にはありませんが、
それらに異常がある場合に肺炎のリスクが高まります。
1歳以下の子供は免疫系(特に獲得免疫系)と
呼吸機能に関わる組織構造が未成熟の為、
免疫機能や呼吸機能に不全のある人と同様のリスクがある
と解釈することもできます。
NIID国立感染症研究所の情報によると
2022年4月時点の声明ではRSウィルスワクチンの開発は
行われているもののまだ承認には至っていないという事です。
ワクチンの承認にあたり、
新生児の承認はリスクが高いにしても
他のリスクの高い層に対して、承認は先ではない可能性もあります。
このRSウィルスは多くの数の遺伝子とタンパク質があるために(261)
構造的に複雑であり、他のウィルスと比べても
年々変化する事を考慮すると
一定の評価基準を満たすワクチン開発には
少なくとも一定の障壁がある可能性があります。
インフルエンザやコロナウィルスを含め、
年々構造が変化するウィルスに対しては
構造が変わりにくい、つまり遺伝子的に保持されやすい領域に対して
効果のある薬剤や抗体を生み出すワクチン開発が
一つの戦略としてあります。
それはRSウィルスに対しても当てはまります(271)。
RSウィルスはインフルエンザのように抗ウィルス薬がないので
それも課題の一つです。
罹患した時に体内のウィルス量が上がる前に
速やかに減らす事を実現する抗ウィルス薬の開発は
ワクチン開発と同じくらい、あるいはそれ以上に重要です。
従って、その薬剤開発も待たれます。
基本的にはワクチンの場合は液性免疫を惹起する必要があるので
生みだす抗体の構造を制御するには
身体のシステムを借りる必要があるため難しさがあります。
ワクチンは効果を持続させる必要があり、
その点で難しさがあります。
また、健常者に投与するので安全性の基準も
より高いものにする必要があります。
一方で、抗ウィルス薬はすでに感染症に罹患した人に投与するものです。
一定のリスクを背負った人だけに投与するので
リスクとベネフィットの天秤がワクチン接種と異なります。
また、その効果をワクチンのように
長期間持続させる必要もありません。
必要な時に一時的にウィルスを消滅させる、
あるいは増加を防ぐものなので、
設計の自由度も高く、
薬剤の構造そのものがウィルスに作用するので
構造の制御がしやすいということもあります。
これはどのウィルス、細菌の感染症でも
一定割合、一般的な考え方として提供できるものです。
また、免疫学的な観点で考えると
子どもは自然免疫系の作用を守ることがより重要になります。
1歳以下の子供はB細胞の成熟が遅れているので
特異的な抗体を生み出す能力がまだ高くないです。
上述したように母親のIgG抗体が
少なくとも一定の割合でRSウィルスの軽症化に貢献しているとすると
その能力が不足している事は一つのリスク因子になります。
それを補うために
未熟な液性免疫以外の機序で抗ウィルス性を示す必要があります。
一般的に自然免疫系の機能の中で
重要な機序の一つはインターフェロンの惹起です。
(リスクの高い人にダウン症の患者さんが含まれています。
染色体21番はインターフェロンと関連があります。)
従って、インターフェロンの産生を助けるような
治療も一つの方法として考えられます。
しかし、これもタイミングが重要です。
ウィルスがすでに多い状態では
自然に体の中のインターフェロンが高まっているため
その状態で刺激すると逆効果になる可能性もあります。
遺伝子の複製を抑えるような抗ウィルス薬に比べて
インターフェロンに作用するような薬は
タイミングを間違えればおそらくより副作用は大きくなるため、
処方が難しく、リスクも高いと現時点では推測しています。
すでに重症化した状態では
新型コロナウィルスの治療で行われたような
循環器、呼吸器の健全性を維持しながら、
患者さんの回復を促すような治療が必要になりそうです。
この重症化した患者さんに対して
将来的により効果的な治療を行うためには
バイタル「心拍」「呼吸」「血圧」「体温」を
適性に管理した場合において
組織がどのような順序、軌跡を描いて回復するのか?
その機序をまずは理解する必要があります。
間葉系幹細胞は一般的に創傷治癒に効果があります。
その関与の可能性を含めて事実を調べる必要があります。
重症の患者さんの呼吸器の管理においては
組織がダメージを受けている状態なので、
より高度な管理が必要になります。
クリアランス(除去)の機能が落ちているからです。
病院内は基本的には清潔に保たれていますが、
他の病原体、有害物質が入るリスクをゼロにすることはできません。
呼吸器系、消化器系の組織は
基本的には免疫細胞や血液がある領域まで
粘膜も含めて多層構造を取っています。
そのうち粘膜については
室温、湿度、身体の水分量、イオンなどが
関係する可能性があります。
これらはすでに管理項目に入っていると思いますが、
改善する余地はあるかもしれません。
後は、粘膜にいる細菌叢です。
ここも適切な管理において
今後改善する余地があるかもしれないところです。
加えて、呼吸器に関しては空気交換を行う
肺胞のサーファクタントの機能維持も重要です。
サーファクタントは粘膜と異なり、水分は少なく
(リン)脂質(70-80%)、タンパク質を多く含みます。
病院では点滴も含めて栄養の管理はされると思いますが、
サーファクタントの成分がリン脂質、タンパク質、脂質であるので
栄養状態によって変わる可能性もあります。
しかし、まだそのエビデンスは十分ではありません(262)。
加えて、肝臓(肝細胞)にどれだけ栄養成分が貯蔵されているとか
脂肪組織がどれだけ身体にあるかなどにもよるので
個人差があって、難しい領域ではあります。
難しさがあり、監修は当然必要な部分ですが、
基本的に(気道の)粘膜、(肺胞の)サーファクタントは
細胞に比べて回転率が高く、変化しやすいと考えられるので
特に呼吸器において重症状態にある患者さんなど
24時間の管理が必要な場合において
粘膜、サーファクタントの機能が維持されやすいような
環境を整えるかは重要になると思います。
重症を呈している子どもに対して
必要に応じて酸素補給(飽和度92%(264))、
脱水、食事ができない場合は静脈点滴が検討されます(265-268)。
これらは上述したように呼吸器の組織の状態に関わる可能性もあります。
呼吸器系の重症の患者さんでは、
呼吸器(鼻腔、気道、肺胞)の免疫系が過剰に高まっている場合において
吸入式の免疫調整剤であるコルチコステロイド(inhaled corticosteroids)は
治療の選択肢になるかもしれないですが、
これに関しては議論の余地があるかもしれません(269,270)。
--
RSウィルスは大人のケースで最長で
初めに検出されてから20日間続いたと
いくつかのケースで言われています(263)。
従って、抗ウィルス薬があれば、
できるだけ早い段階でウィルスを最小にする
という事はベースとしてある可能性があります。


//アレルギー性鼻炎//
<背景>
鼻くそをほじるということがあります。
男性の子どもでは多いかもしれません。
耳と同じように固形物があるとそれを取りたくなります。
エチケットの点で親御さんが注意されるケースもありますが、
それよりも手を呼吸器の入り口に入れることが
特に冬などインフルエンザ、その他、風邪が流行しやすい時期には
一つのリスクになります。
呼吸をする手段は鼻腔、口腔、どちらでも選択可能です。
しかし、一般的には口を閉じて、鼻腔から呼吸をしたほうが良い
といわれています。
その一つの理由は、鼻には鼻毛があるからです。
口には鼻毛のような長い毛はないので、
鼻から空気を吸ったほうがフィルター機能が高いからです。
しかし、子どもに注意しても、口呼吸が治らないケースもあります。
その一つの原因は(アレルギー性)鼻炎にあります。
鼻の空気の通りが悪いと呼吸の際にストレスになるので
口呼吸に頼ってしまいます。
それが癖になり、口を開けて呼吸をしてしまいます。
口は液体の粘膜がありますが、
口で呼吸をすると乾燥して、粘膜が薄くなり、
口蓋扁桃、歯(歯茎)などに異常が生じる可能性もあります。
口蓋扁桃は免疫系の巣でもあるので、
その免疫系の異常が全身に回る事もあります。
例えば、新型コロナウィルスワクチンの副作用で
一つ懸念されることにIgA腎症がありますが、
このIgA腎症の一つの想定される病理は口蓋扁桃の異常にある
という報告もあります。
日常の呼吸をどのようにするか?
これは決して軽視する事はできません。
その点で考えたときには、アレルギー性鼻炎というのは
子どもの頃に罹っていても大人で治るケースもあり、
一般的には致死性の病ではありませんが、
子どもの呼吸器の感染症、健康を考えるにあたり、
呼吸方式、鼻毛と同様に軽視できない事です。
子どもの鼻の健康が改善すれば、鼻呼吸も楽になり、
それはプラスのスパイラルになる可能性があります。
口腔の健康や心の健康などにも影響があるかもしれません。
従って、ここに章を設けることにしました。
--
<要約>(225)
アレルギー性鼻炎はIgE抗体依存的に引きこされる場合があります。
アレルギー性鼻炎は喘息(肺の健康)、結膜炎(目の健康)。
これらを併存することがあります。
症状が長引けば、アレルゲン試験を行い、IgE抗体の有無を調べます。
アレルギーはある程度共通的にヒスタミンが関係しているので
そのヒスタミンを抑えるH1-antihistamines。
これを口腔、鼻腔、目に入れます。
また免疫的な炎症を抑えるために免疫抑制剤である
コルチコステロイドを鼻腔を通じて投与します。
鼻腔の治療的な(良い)機会としては
口腔や目と同じように患部に直接アクセスしやすい事です。
細胞種特異的薬物送達システムが
高度な技術がなくても可能であるという事です。
従って、免疫抑制など全身で生じると副作用のある
コルチコステロイドなどは送達効率、特異性を上げるために
患部である鼻腔を通じて投与するという事です。
アレルゲン特異的な制御型免疫システムを
薬剤によって構築するアレルゲン免疫療法があります(5)。
アレルゲンを正確に特定した状況下で
専門の医療スタッフの元で継続的にこの治療を行う事は
症状が良くならない患者さんに対しては有効です。
上述したように制御型免疫システムは
抗原チャージの量が大切で、
特異的制御型免疫システムがどれくらい記憶するか?
これについても基礎、臨床医学いずれにおいても重要な項目です。
それぞれのお子さんに「コップ」があるとします。
そのコップの容量以上に抗原が存在し、溢れたら
顕性(overt)鼻炎を呈するとします。
①コップの容量を大きくする
②コップに入る抗原の量を少なくする
③コップに入った抗原を排出する(減少させる)
これらのアプローチがあります。
これらのアプローチの中でコップにある抗原を
どうやって持続的に溢れないようにするかを考える事になります。
このアプローチは高度な治療だけではありません。
前述したように「鼻毛」も重要な役割を果たします。
--
<序論>(225)
アレルギー性鼻炎では
〇鼻水 鼻づまり かゆみ 痛み
これらなどがあり、日常生活におけるストレスになります。
慢性的にそれが生じているお子さんにおいては
それが当たり前に思うかもしれないですが、
アレルギー性鼻炎が緩和、完治し、
鼻がすっきりすると実感できる心地よさはあると思います。
近年、治療は改善している可能性がありますが、
花粉、他のアレルギーなどと相互作用がある
アレルギー性鼻炎の脅威は決して小さくはなっていないと考えられます。
細胞レベル、物質レベルのミクロな機序を含めて理解する事で
より治療が改善する可能性もありますし、
今まで対症療法だったのが、根治にもなるかもしれません。
-
アレルギー性鼻炎は免疫グロブリンEによって引き起こされる
と考えられています。
この免疫グロブリンは吸い込んだアレルゲンによって惹起されます。
アレルギー性鼻炎に対抗する基本的な戦略としては
気管(支)、肺胞、小腸と類似すると考えられます。
粘膜を最表層に含み、上皮組織があり、その下に
リンパ節を含む免疫細胞が多く存在する層があるという事です。
一つ異なる点は鼻腔には鼻毛があることです。
鼻腔にこれがあるのは環境からの入り口にあり
病原体、有害物質ストレスがより高いからであると考えられます。
いきなりですが、ここで一つの核心的な内容に入ります。
Jean Bousquet(敬称略)らがFig.1に示すように(225)、
アレルギー性鼻炎では鼻腔の組織の破壊が考えられます。
粘膜系組織を通じたアレルギーを考える際には
組織の保護(破壊)の機序を考える事が重要です。
それを正確に考察するためには
解剖学的、細胞生物学的、粘膜免疫学、
流体力学、微生物学、それぞれにおいて
できるだけ精緻に理解する事が大切です。
従って、まずは鼻の構造についての情報を取ります。
Ahmadreza Haghnegahdar(敬称略)らが図に示すように(249)、
鼻は複雑な構造を取ります。
この記事で複数回取り上げた鼻毛は
鼻腔の構造の中では入り口の部分にだけ含むようです。
軟骨、(口、目、鼻の間)の境界部分などの組織に
それぞれ名前がついていますが、
その名前と位置の説明については割愛します。
この記事では下述する特に鼻毛、呼吸、鼻咽頭に対して
どのような構造、機能を取るか?
それについて分野横断的に考える事を目的とします。
その機能については下述するように5つの領域に分けられています。
(参考文献(251) Fig,1参照)
--
(1)Vestibute:鼻毛がある領域です。
(2)Respiatory region:呼吸に関わる領域です
(3)Olfactory region: 嗅覚に関わる領域です。
(4)Auditory tube opening
(5)Nasopharynx:鼻咽頭、喉に繋がる奥の領域です。
--
鼻毛がある領域というのは
通常呼吸の組織にある線毛よりも顕著に長く太い構造をとるので
呼吸の領域と鼻毛が生える領域での
細胞レベルで見た時の組織の階層構造は異なるはずですが、
鼻毛がある領域に特化した組織についての報告は見当たりません。
皮膚などでは、毛の周りの組織構造が描写されますが、
鼻毛がある領域の特別性は
密度が高い事と取り囲む粘膜層の厚みです。
毛の周りの粘膜層が髪の毛や皮膚の毛と異なるか?
これについては明らかではありません。
加えて、毛が生えているベースの組織において
呼吸の領域と同様に多種多様なバリア組織があり
同時に最表層として粘膜層があるかどうか?
この視点がまずあります。
鼻毛が生えるところはそういった構造はなく、
毛が生えるための組織構造として特化しているのか?
それについても現時点では具体的な情報にたどり着けていません。
しかしながら、
鼻毛の機能と呼吸領域の層構造については明らかなので
それについて以下、記述します。
--
鼻毛は、ほこり、花粉、アレルゲン、胞子、ウイルス、
細菌などをフィルターとしてブロックし、
肺への侵入を防ぐ役割を果たしています。
鼻毛の平均的な数は鼻孔あたり120~122.2本です。
密度にすると1220本/cm2です(250)。
従って、鼻毛はわずか0.1cm2領域にしか生えていないという事です。
鼻毛は鼻孔(Vestibule:the region between the nostrils)に含まれます。
断面積は呼吸器系で最も小さくなっています。
断面積が一番小さいという事は
気流がそこに集まるわけですから、
完全に口呼吸をしないと仮定すると、
病原体の密度が(少なくとも一瞬)高まるので、
その状態で鼻毛でフィルターをかけると
多くの病原体や有害物質をトラップできる可能性があるということです。
基本的にアレルギー性鼻炎、花粉症などは
呼吸器からアレルゲンを吸い込むことによって生じます。
従って、その入り口でトラップできる機会がある事は
アレルゲンの暴露から自分の身体を防御する上で非常に重要です。
一方で鼻腔はすぐに部屋のように広がるような構造を取っているので
中を陰圧にして空気を吸い込んだときには
入り口付近では通り道の径が急激に小さくなり、
そして鼻腔で急激に大きくなります。
そうした場合に空気の流れのベクトルはどのようになるか?
これは鼻毛がある状態で、あるいは新生児の鼻で
「富岳(スーパーコンピューター)」で計算してほしいとも思います。
基本的には流速が急激に変わるはずです。
つまり、径が細い鼻の入り口では顕著に速くなります。
〇境界層が外側に形成されること
〇空気を集める事
これらからおそらく中央に空気が集まる傾向にあるとイメージできます。
そうすると鼻毛の密度が最も小さく中央部に空気が集まり
そのわずかなスペースをものすごく高密度の空気が
通り抜ける事も考えられます。
その鼻腔の断面積の平均値は0.5~1.0cm2です(日本人)(252)。
ここから鼻腔を円だとすると
円周は2.5~3.5cmとなります。
鼻毛の本数は120本で、鼻毛の密度が1220本/cm2なので
0.1cm2の領域に生えているとすれば、
奥行きは0.2~0.3cmと計算できます。
(同じ径として)
実際には広がっているのでもう少し狭い計算になります。
2mm~3mmの奥行に120本程度の鼻毛が生えているという事です。
鼻毛は繊毛(Cilia)の一種とされます。
この鼻毛は物質を吸着せせる機能があります
鼻毛の表面には粘膜がコートされています。
ここでマスクの繊維を考えます。
確かにマスクをすれば、一定割合の防御にはなりますが、
マスクの繊維自体に吸着性の機能や粘膜のような機能はありません。
鼻毛がマスクの繊維のように生えているとすると
その繊維の周りには液状の粘膜層があって、
その粘膜には病原体を分解する免疫細胞がいます。
(粘膜の構成が特別ではないと仮定)
ここから鼻毛は「機能化したマスク」とも言えるかもしれません。
鼻毛がどのように生えるか?
その毛質(太さ、曲がり方)、長さ、方向性も重要になります。
鼻水などが出て束になったり、外側にへばりつくと
内側に延びる量がへるため、
フィルターとしての機能が低下するか?
このような問いもあります。
--
一方、鼻毛がある領域を抜けて比較的広い空間に空気が入る場所は
呼吸にかかわるスペースであると分類上定義されています。
この領域では気管、気管支などの組織構成と
比較的類似していると理解しています。
すなわち粘膜層、線毛があって、上皮細胞があるということです。
ただ、鼻水を(時に溢れるくらい)出す機能があるので、
その機能は気管、気管支とやや異なるかもしれません。
細胞の構成は
〇basal cells
〇Goblet cells
〇Ciliated epithelial cells
〇Serous glands
これらであるとされています。
(参考文献(253) Figure 1(b))
このうち漿液腺(Serous glands)が特異的であり、
毛細血管の血液の水成分を吸収して、
必要に応じて鼻水として排出すると理解しています。
鼻水の粘性は動的でムチンなどのタンパク質の含有量で
粘度が変わると考えられています。
気管と同じような線毛を通じた
「Mucociliary escalator」
つまり出口側に物質を逆流させる機能があるかどうか?
鼻腔に関してはそのベクトルは逆かもしれません(255)。
もう一つの観点として
鼻腔の粘膜層の調整があります。
気管や気管支では上皮細胞で
〇ナトリウムイオンの取り込み、
〇塩化物イオンの排出、
〇水分子の排出と取り込みのバランス
〇ムチンの生成
これらのバランスよって粘膜の粘性が調整され、層厚が決まってきます。
従って、体内の水分量とイオンの濃度は
気管や気管支の粘膜の形成において重要かもしれない
ということが示唆されています。
循環器の水分量を通じて
粘膜形成に影響を与える可能性があるからです。
鼻の粘膜の線毛の機能と摂取した水分の有無と質について
調べた報告があります(254)。
それによるとイオン水が乾燥に対する線毛の機能の維持が
優れていたとされています(254)。
気管(支)にも鼻にも組織の中に粘膜を分泌する細胞があります。
異常が生じた時により積極的に粘膜(水)を出す機能が
鼻腔の方が強いか?という観点があります。
その時には鼻水を通じて、
粘膜の形成状態に顕著に影響を与えるか?
そうした疑問も生まれます。
--
<序論>(225)
アレルギー性鼻炎は上述したように環境内で
アレルゲンを主に呼吸器から吸入する事で生じます。
一方で、遺伝的な素因もあります。
アレルギー性鼻炎は度々、喘息や結膜炎と併存します。
アレルギー性鼻炎は高所得国での
最も共通的な慢性疾患です。
その有病率は偏差があります。
スペインのオビエドでは11.8%、
オーストラリアのメルボルンでは46.0%です(351)。
一方、日本では
日本耳鼻咽喉科学会が2019年に実施した全国調査によると
アレルギー性鼻炎の有病率は49.2%であり(352)、
2008年と比較して10%増、20年前と比較すると20%増加しています。
従って、世界と比較していも高い水準にありますし、
近年、有病リスクが高まっているという事です。
一方で、低中所得国のアレルギー性鼻炎の有病率は
比較的低いといわれています。
例えば、2018年ナイジェリアでは6.1%でした(353)。
アレルギー性鼻炎(AR)は世界的な健康上の問題の一つです。
この疾患は仕事、学業、睡眠の質などに
影響を及ぼす可能性があります(356)。
ARの診断は既往歴と検査(鼻腔内視鏡検査)によって行われます。
一定の割合の患者さんに対しては
アレルゲン特異的なIgEの検査を行います。
このサンプリングや皮膚や血液からです。
利用可能な治療は
(1)アレルゲンを避ける 
(2)抗ヒスタミン剤
(3)鼻腔内コルチコステロイド 
(4)アレルゲン特異的免疫治療
これらが挙げられています。
日本でもスギ花粉症に対して5歳以上から
(4)アレルゲン特異的免疫治療の一つである
舌下免疫療法が受けられます(354)。
これはアレルゲンを舌の下において、
口の中の舌扁桃や口蓋扁桃内の免疫細胞を少しずつ
アレルゲン暴露によって寛容性を高めていく治療法です。
従って、一定の時間(1,2年)、治療が必要です。
しかしながら、治療にはまだ課題があります。
アレルギー性鼻炎は免疫的な疾患であるため、
完治は難しいとされています。
また、長期間にわたる治療は
アドヒアランス(医師、治療に患者が従う事)を低下させます。
また、患者が自分の症状をちゃんと把握できないという
問題もあります。
そうした課題を解決させる一つの糸口として
モバイル技術を使った治療が提案されています(355)。

//肺炎//
<要約>(71)
肺炎は共通的な急性呼吸器感染症です。
肺の構成単位である肺胞や
そこにつながる抹消気道に影響を及ぼします。
それらは短期的、長期的に全ての年齢層の人の
命を脅かすものになります。
肺炎は
◎地域社会、一般的な環境から生じたもの
◎病院内で治療を受けている時に生じた者
大まかにはこれらに分類されます。
多くの種類の微生物が肺炎に影響を及ぼします。
その微生物とは
◎細菌(Bacteria)
◎呼吸器系ウィルス
◎菌類、糸状菌、キノコ類(Fungi)
これらなどです。
これらの菌類は地理的分布の偏差が大きいです。
例えば、アジアで多い細菌、ウィルス、菌類もあるということです。
肺炎は世界では5歳以下の死因の一番頻度の高いものとされており、
これらの年少の子どもは最も影響を受けやすいものです。
また、高齢の方も同様に影響を受けやすい疾患です。
これらについて、
組織学、免疫学、流体力学、
循環器学、(表面)物理化学、細胞生物学など
分野横断的に考える事で、
その病理の神髄により漸近する事ができる可能性があります。
そこから今までよりも合理的な治療アプローチを考案できる可能性もあります。
今述べた様に肺炎の進行は
宿主の免疫反応に依存する部分があります。
肺炎を呈した患者は頻繁に呼吸器、全身症状を示します。
診断は医師が臨床症状を診断すると同時に
CT画像などの画像診断の組織硬化部分の評価によって行われます。
新型コロナウィルスの治療でも明らかになったように
急性期においてウィルス量を迅速に低減させる事は非常に重要です。
重症にならない人は自らが持つ免疫機能や
事前に実施したワクチン接種によって
早期にウィルス量を低下させる事ができますが、
そうではない場合、適切なタイミングで薬剤を投与する事によって
その薬剤の力によってウィルス量の低下を補助する必要があります(75)。
川崎病のケースでもTorquetenovirusのウィルス感染ではなく
そのウィルス量が免疫グロブリン治療の不応例のリスクと
関連がある事が示されています(76)。
肺炎は呼吸器を介したウィルス、微生物などの影響で
生じるケースが多く、子どもではより顕著です。
感染そのものを完全に遮断するという考え方も
パンデミックを避ける上では重要ですが、
空気感染する伝染性の高いウィルスに関しては
そうした処置も限界があり、経済にも重篤な影響を及ぼすため、
単に感染の有無でみるのではなく、
それぞれの患者さんにおけるウィルスの量の動きを見る事が重要です。
その為には効果的な抗ウィルス薬が重要であり、
適切なタイミングに投与できるような体制を整える事が
さらに肝要になります。
--
<背景、序章>(71)
肺炎は肺胞や末梢の気管支に影響を与える
最も共通的な感染性の疾患です。
誤嚥性肺炎は日常生活の中で起こる肺炎のうち
5-15%を占めますが、
病院の治療中に生じる肺炎の割合はよくわかっていません(78)。
日常生活の中で生じる肺炎は
微生物を通して生じる事が共通的な病因と考えられています
◎Streptococcus pneumoniae(肺炎連鎖球菌)
◎Haemophilus influenzae(インフルエンザ菌)
◎Mycoplasma pneumoniae(マイコプラズマ肺炎菌)
◎Legionella pneumophila(レジオネラ・ニューモフィラ)
これらが挙げられています。
一方で、院内感染性の肺炎は
〇Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)
〇Enterobacterales(腸内細菌目細菌)
〇Pseudomonas aeruginosa(緑膿菌)
〇Acinetobacter spp(アシネトバクター属)
これらです(85,86)。
長期入院などが原因で生じる医療関連肺炎
(health-care-associated pneumonia)は
院内感染性の肺炎と類似性があります。
医療関連肺炎は
地域社会で感染する肺炎や院内感染性の肺炎の
ガイドラインに現在は含まれていません(86-88)。
医療関連肺炎(health-care-associated pneumonia)と
院内感染性肺炎(Hospital-acquired (or nosocomial) pneumonia)の
定義の違いは明確ではありませんが、
呼吸器に異常があり、人工呼吸器を挿入した時に
肺炎に罹るのは院内感染性肺炎に含まれるとされています。
--
(疫学)
下気道呼吸器感染は世界的には5歳以下では
1000人当たり107.7エピソードとなっています(197)。
エピソードなので「症状の出現」という意味で
1人で複数回数えられる場合があるとしても、
決して低い数字ではありません。
特に多いのがオセアニア、南アジアです。
呼吸器疾患をもたらす感染症には
コロナウィルスやインフルエンザが挙げられます。
2009年に流行したH1N1型のインフルエンザでは
大人よりも子供の方が影響が大きかったとされています(198)。
この記事は、子どもの為の公衆衛生(Public health:公的な健康)を
主目的としてここに逐次更新、上梓しています。
H1N1インフルエンザが子どもにより影響を与えた
疫学的事実は軽視できず、
次のパンデミックがインフルエンザである可能性もあるので
インフルエンザについて個別で章を設けている事は
焦点としては逸脱してはいないと言えます。
子どもの肺炎による死亡率は
2007年から2017年の間でおおよそ36.4%減少しました。
その要因は複数からなります。
〇ワクチン接種
〇抗生物質使用
〇教育の改善
〇栄養状態
〇水質の改善
〇衛生状態の改善
〇性平等性(女性のエンパワーメント)
こうした条件が整っていない国もあります。
ナイジェリア、インド、パキスタン、エチオピア、コンゴでは
未だ、救命できない子どもも多く存在します(199)。
--
(リスク因子)
子どもにおいては
〇未成熟(早産児、低出生体重児)
〇栄養不良
〇大気汚染(家庭内を含む)
〇最適ではない授乳
〇免疫機能の低下、不全
これらが肺炎のリスク因子です(200)。
--
(病態生理学、機序)(71)
自明なことですが、呼吸器は口腔、鼻腔から始まり、
横隔膜の運動によって肺胞を陰圧にすることによって
空気を吸い込むことが可能です。
上気道、下気道を通って肺胞に達します。
上気道は鼻腔、咽頭(のど)、
下気道は気管、気管支です。
これらの部分は空気交換を行わないので
デッドスペースとも呼ばれます。
病原体、有害物質、炎症性物質、炎症性免疫細胞などが
より深部に高濃度で浸入することが
当然、肺炎のリスクを高めます、
実際に微生物が下気道に移動する事が
細菌性の肺炎の最も共通的な機序であるとされています(201,202)。
呼吸器に関する病原体は
当然、口、鼻から入るので人の間での感染では
直接、間接的な接触によって伝染します。
その時にはドロップレット、エアロゾルに病原体が
結合した状態で飛沫感染することがあります(203)。
他方で、
HIVでは抗レトロウイルス療法(ART)が標準的に行われます。
ウィルスを撲滅するケースはほとんどありませんが、
ウィルス量を上げないように管理する治療です。
感染症において一つ重要な考え方は
初めに植生化させないという事ももちろん重要です。
一方で、飛沫感染するウィルスのように
それを完全に防止する事が非常に難しいものもあります。
その場合、ウィルスの時間当たりの数を減らす事
体内に恒常的にいるウィルスの数を減らす
という考え方が重要です。
体の中にいるウィルス量を減らすという視点は
上述したHIVの抗レトロウィルス療法の考え方と類似します。
そういう観点で考えたときには
身体の組織の健全性が高い事や
自分の身体(宿主)の免疫機能を高めておくことが重要です(204-206)。
Thumbi Ndung’u(敬称略)らがFig.3で示すように(210)
潜伏しているモノを含めたウィルス量に対して
免疫機能を高い状態にしておくと
そのウィルス性疾患を自発的に管理できているという事です。
しかしながら、
顕性(overt)疾患(この記事では肺炎)を呈する
ウィルスの量が少ない場合には
そのウィルスは毒性が高い(high virulence)と言えます(204-206)。
そのようなウィルス量を減らすための手段は様々です。
身体の中の自然な免疫機能だけではなく、
ワクチン接種、衛生状態、教育環境、肥満の有無など
様々な要因が関わります。
これらは免疫機能と一部交絡します。
例えば、脳神経が免疫に影響するという報告もあります(207)。
教育を受けて、知的能力が発達することが
免疫系に影響を与える可能性もあります。
日常的に頭脳を使う事が免疫系に影響を与えるかどうか?
という視点です。
肥満に関しては、レプチンやグレリンが
免疫機能に影響を与える事も報告されています(208)。
ここで問題にしている呼吸器、肺にも影響を
与える可能性があります(211)。
呼吸器にも消化器と同じように細菌叢がいます。
Jake G. Natalini(敬称略)らがFig.1でまとめています(212)。
〇鼻腔
• Staphylococcus• Streptococcus• Moraxella• Priopionibacterium•
Corynebacterium
〇鼻咽頭
• Moraxella• Haemophilus• Streptococcus• Dolosigranulum
• Corynebacterium• Neisseria
〇中咽頭
• Prevotella• Streptococcus• Veillonella• Rothia
• Leptotrichia• Neisseria• Bacteroides• Fusobacterium
〇肺
• Prevotella• Streptococcus• Veillonella
少なくともこれらが存在するとされています。
一方で、Antoni Torres(敬称略)らの総括の中では(71)、
肺炎では呼吸器の細菌叢に異常がでる(Dysbiosis)ことが
その病理の少なくとも一部であるとされています。
この異常の原因は
細菌叢は主に最表層に存在すると考えられるので
気管、気管支であれば、粘膜や線毛に異常が出る事(212)、
肺胞であれば、サーファクタント層に異常が出る事(213)。
これらが少なくとも影響因子として考えられます。
結局のところウィルスや細菌の毒性は
どれくらい効率的に細胞を細胞死させる事ができるか?
(あるいは細胞の形を極端に変えさせるか?)
これに帰結します。
細胞への付着性(Adhesins)、毒性(Toxins)です。
例えば、肺炎球菌の場合は
肺炎球菌溶血素(Pneumolysin)というのが
毒性(virulence)の一つの要因になります。
Andrew T. Nishimoto(敬称略)らがFig.1に示すように(214)
この溶血素はリング状の複合体を細胞膜上で形成し、
最終的に細胞膜中に侵入して、イオンバランスを崩すことによって
細胞膜を破壊します。それによって細胞死させます。
それが肺の上皮細胞であれば、
上皮細胞の一部がその毒素によって破壊されることになります。
上でカバーできていない病原体のもう一つの毒性は
もともと病原体を撃破する体の仕組みと関連があります。
それは主に免疫機能です。
その免疫系からの攻撃を逃れる性質が高いと
その病原体は毒性が高いと評価できます。
従って、お子さんを肺炎から守る際には
その病原体の毒性を考える必要があります。
極論をいえば、免疫機能を高め、組織(細胞)を守るということです。
それぞれの病原体の毒素を特定できれば、
それを分解できる化学物質を探すことで、
毒素の機能を人為的に低減させる事は可能です。
これを含めていくつかの介入手段は考えられます。
--
(免疫的抵抗機能(Immune resistance))(71)
この記事で詳述しているように
気道、肺を構成する最小の構造単位である肺胞は
免疫系が集まる実質組織や血管内に
病原体や有害物質を入れないために
組織的なバリア構造を有しています。
気道ではムチンを含む粘膜構造があり、
この構造では97%が水で、
固体よりも物質がある程度流動する液体の性質があり、
これが隙間なく柔軟に形成され、
呼吸器の実質の機能を
病原体や有害物質から守るために重要な役割を果たしている
と少なくとも現時点では理解しています。
その粘膜に接触する上皮組織は
他の上皮組織とは異なる特別な構造を持っています。
それが「線毛」です。
この線毛があることで病原体と有害物質に対する
上皮組織の距離を確保する事と
それらが運動、なびくことで
特定の方向に(偏向した様式で:in a polarized manner)、
病原体や有害物質をクリアランスする事が可能です。
この粘膜層には少なくとも
マクロファージや組織常在型の樹状細胞が
含有されているか、近接しています。
Saparna Pai(敬称略)らが、呼吸器系の気道から肺胞までの
組織を連続的に描写しています(参考文献(272) Figure.1)
この記事で述べた様に気道と肺胞は
基本的にはバリア組織の階層構造が異なります。
それは最上層も同様であり、
肺胞はサーファクタント層で覆われ、
その物質構成の80%はリン脂質であるとされています。
一方、気道の粘膜の下にある上皮組織は
様々な描写を見る限り
(例えば、参考文献(273) Figure 1
参考文献(279) Figure 2)
バリア機能を高めるために
細胞の隙間を形成する側面の接着面積を多くとるような
細胞形状を取ります。
そして力学的に引き付けることによって、
その隙間を小さくしています。
その引き付け効果があるのが
①密着結合(Adherens junction)
②接着結合(Tight junction)
③デスモソーム
これらです(参考文献(273) Figure 1拡大図参照)。
カドヘリン、ネクチン、JAM1、オクルーディン、クラウディンが
細胞質側のドメインがアクチンなどの細胞骨格を形成する
多様なたんぱく質と結合することで
これらの細胞接着分子(Cell adhesion molecules:CAMs)が
複合体Complex structure)として
協働的に作用する事ができます。
これらの接着分子は一般的に同じ種類の細胞接着分子が結合する
「ホモ接合(homo-junction)」を形成します。
これらの細胞接着分子は
細胞内の様々な生理経路と双方向に(bi-directional)連携します。
従って、例えば、炎症性免疫細胞や
病原体、有害物質に多くさらされることで
上皮細胞(線毛細胞、分泌細胞に異常が生じると
これらの細胞接着分子の発現に異常が生じる事も考えられます。
それによって上皮組織細胞の連結が途切れ、
病原体、有害物質が実質の中に入り、
あるいは実質の中から免疫細胞が流出し、
気道の粘膜免疫システム、
上皮組織の健全性を悪化させる事が懸念されます。
(参考文献(273) Figure 2参照)
これらに異常が生じたときの治療としては
(1)免疫系を抑える免疫抑制剤、
(2)上皮組織の回復を促す創傷治癒(274-276)、
これらがまず考えられますが、
免疫抑制剤は1時的な治療に留める事が求められるかもしれません。
組織の修復機能が低下する恐れがあるからです(277,278)。
もう一つ重要なのは
(3)粘膜の健全な機能を維持する(279)事です。
その為にはまずは気道の粘膜の機能について
詳しく知る必要があります。
それについては下の段落で詳しく記載します。
(表面上皮、粘膜組織)(279)。
--
(自然免疫系)(71)
肺胞の上皮組織の表面にはサーファクタント層があります。
このサーファクタント層には層特異的なタンパク質である
SP-A, SP-B, SP-C, SP-Dが存在します。
このうちSP-A, SP-Dは自然免疫系による病原体の排除に関連します。
SP-A, SP-Dは肺胞タイプ2細胞よる分泌されます。
これらのタンパク質は病原体である
細菌、ウィルス(369)と結合する事ができます。
結合し、複合体化すると肺胞のマクロファージは
それらを認識しやすくなり、
SP-A, SP-D、それに結合した病原体をまとめて
食作用によって細胞内に取り込み、病原体を死滅させます。
一方で、これらのサーファクタントタンパク質は
直接的に細菌を分解する働きもあります。
(参考文献(368) Figure 2)
サーファクタントタンパク質がどのように溶菌するか?
そのメカニズムはよくわかっていません。
-
IL-17とIL-22は炎症性サイトカインで
好中球やマクロファージなどの自然免疫系の活性を高め
病原体である細菌、ウィルスなどを消滅させる
あるいは組織を細胞分化誘導によって修復する
高いエネルギー(?)を有しています。
これらは通常、自己免疫疾患など
免疫機能の暴走を抑えるために
抗炎症性サイトカインであるIL-10, TGFβ, IL-35の
分泌によってバランスがとられています。
(参考文献(370) Fig.3)
しかし、肺胞がダメージを受けたときには
IL-17とIL-22は重要な働きをします。
IL-17は上皮細胞に働きかけて
抗菌作用のあるタンパク質の分泌を促します。
IL-22は肺胞の上皮細胞の分化を促し、
病原体によって損傷を受けた組織の創傷に寄与します(371)。
このIL-17とIL-22は
Th17細胞・IL-17+CD8+T細胞・γδT17細胞
Th1細胞・NK細胞
これらから放出されます。
Th17は組織の破壊によって
それを修復するために反応し、IL-17とIL-22を放出します(372)。
肺の組織にも存在します(373)。
CD8+T細胞においてCOPDの患者さんでIL-17を
放出したことが確認されています(374)。
肺炎でもCD8+T細胞はIL-17, IL-22の放出に寄与するかもしれません。
γδT細胞は肺に常在しています(375)。
Th1細胞も肺胞のマクロファージと相互作用しているケースが
確認されているので、肺に存在します(376)。
NK細胞(378)も肺に存在しています。
これらの多様な免疫細胞は肺胞に連結している
毛細血管の血流に存在していて
そこから炎症応答に応じて
サイトカインを放出している可能性もあります。
(参考文献(377) Fig.1, 参考文献(378) Fig.3)
-
肺胞マクロファージは肺胞の組織がダメージを受けたら
その細胞を食作用によって処理し、
新しい細胞の分化を促し、組織を修復させます。
また、コネキシン43、Caイオンを通じて
直接的に肺胞上皮細胞と接触し、
抗炎症作用を発揮します。
(参考文献(379) Figure 1)
この肺胞マクロファージの機能不全は
重篤な感染症による肺炎を誘導するかもしれません(380)。
細菌は肺胞マクロファージを
いくつかのパターン認識受容体、NF-κBを通じて活性化させます。
その活性化を通じて、炎症性サイトカインを放出し、
防御のために必要な自然免疫系を誘導します。
上述したパターン認識受容体には
トール様受容体やMARCOなどが含まれます(381)。
肺胞マクロファージを含め、マクロファージは
物質を食作用する代表的な免疫細胞であり、
その対象として病原体も例外ではありません。
細菌を細胞の中に取り込み、自ら細胞死する事で
細胞の中に取り込んだ細菌を死滅させます(382)。
(Apoptosis-associated bacterial killing)
細菌の毒性因子の一つである
Pore-forming toxins(PETs)は
Matteo Dal Peraro(敬称略)らがFigure 1に示すように(383)
細胞膜上で多量体を形成し、
細胞膜を貫通し、物質を通過させるチャネルを形成します。
これがアポトーシスではない
プログラム細胞死であるネクロプトーシスを
肺胞マクロファージに対して誘導し、
結果、肺胞内の炎症物質が増加します。
この細胞膜に穴をあける物質は
細胞死するときに細胞膜を破壊するネクロプトーシスと
物理的に関係しているかもしれません。
これが肺炎に対する抗菌作用を阻害します(384)。
このネクロプトーシスは炎症性物質を出すので
組織の損傷に繋がる事がありますが、
一方で、その炎症性によって
細菌を死滅させる事もあります(385)。
-
自然リンパ球(Innate lymphoid cells (ILCs))は
獲得免疫系であるT細胞と似た機能を持つ自然免疫系細胞です。
エフェクターサイトカインを産生し、
自然免疫系、獲得免疫系細胞の機能に影響を与えます。
この自然リンパ球は呼吸器系を含めた
粘膜バリア層に特に豊富に存在していると言われています(386)。
この自然リンパ球は新生児においても
重要な役割を果たしていると報告されています(387)。
上述したように肺胞がダメージを受けたときには
IL-17とIL-22は重要な働きをします。
IL-17は上皮細胞に働きかけて
抗菌作用のあるタンパク質の分泌を促します。
IL-22は肺胞の上皮細胞の分化を促し、
病原体によって損傷を受けた組織の創傷に寄与します(371)。
これらのサイトカイン分泌に寄与するのが
自然リンパ球のサブタイプであるILC3sです(388)。
粘膜に豊富に存在する特徴的な免疫細胞は他に
〇Mucosal-associated invariant T細胞 
〇innate-like Tリンパ球
これらがあります(389)。
これらの細胞は気道の感染に対する防御的な免疫機能を
様々な機序を通して発揮する能力を持つ可能性があります。
そのメカニズムは例えば、
炎症性サイトカインの産生、
単球由来の樹状細胞への分化、
マクロファージの活性化、
エフェクターヘルパーT細胞の誘導、
細胞傷害性T細胞の誘導などが挙げられます(390)。
--
組織常在細胞が進入した病原体を撲滅できないときは
まず、初めに好中球が引き寄せられます。
この好中球は細菌のリポ多糖に対して走化性を持ち、
食菌作用を持ちます(391,392)。
加えて
下記、好中球の分泌物質は
抗菌活性を持ちます(391,393,395)。
一つ一つの物質に対して概略を示します。
(1)Elastase 
好中球のエラスターゼ(granulocyte elastase)は
好中球により貧食された異物の分解において
重要な役割を担っています(394)。
(2)Proteinase 3
細胞外のタンパク質の分解に寄与していると考えられますが、
長い間存在し、不適切な状態の活性があると
有害な効果があるかもしれません(395)。
(3)Cathepsin G 
好中球のセリンタンパク質分解酵素であり、
細胞内で好中球が取り込んだ病原体を分解します。
他方で、細胞外では炎症部位の細胞外マトリックスを分解します(396)。
(4)Lactoferrin 
ラクトフェリンは主に粘膜で抗菌作用を持ちます(397)。
鉄に結合性を持つたんぱく質で活性化した
好中球からも放出されます(398)。
(5)LL-37(Cathelicidin)
T細胞の表現型をTh17に促進する働きがあります(399)。
このTh17細胞は粘膜免疫において
IL-17を放出することによって
病原体から宿主を守る働きがあります(400)。
また、上述する(1)-(5)の分泌物質に加えて
Neutrophil extracellular traps (NETs)があります。
DNAとヒストンのらせん構造であり、
細菌や酵母を捕獲し、死滅させる働きがあります。
特に大きな病原体対して、宿主を保護する働きがあります(401)。


--
(表面上皮、粘膜組織)(279)
粘膜の下にある上皮組織はJohn V. Fahy(敬称略)らが
Figure 2に示すように(279)、
線毛を形成する細胞と(Cliated cell)
粘膜層に形成される構成物質を分泌する細胞(Secretory cells)
これらからなります。
同様に線毛を形成する層(Periclliary layer)があり、
この層厚はおおよそ7μmであると定義されています。
これは描写を見る限り、線毛の長さとほぼ一致します。
ここで他の報告を見ると
確かに気道の線毛の長さは6-7μmで
その太さは0.2~0.3μmであるとされています(280)。
その上に粘膜層があり、この層はゲルとされています。
粘膜の97%は水なので、ヒドロゲル層((※)参考)と言えます。
この層厚が0.5~5.0μmです。
分泌細胞の
〇構造的特性 分子的特性 機能可塑性(Fuctional plasticity)
これらについてはいくつかの報告で示されています(284-288)。
この分泌細胞は
(1)抗菌物質(defensins, lysozyme, and IgA)
(2)免疫調整物質(secretoglobins and cytokines)
(3)防御物質(trefoil proteins and heregulin)
これらを放出し、粘膜の機能を高めています(289,290)。
--
気道の分泌細胞の構成は複雑です。
解剖学的には、直径1〜2mm以下の末梢気道をsmall airway、
それより大きい気道をlarge airwayと呼びます(294)。
「但し、新生児を含む年少の子どもの場合は
分類がどのようになるかは定かではありません。」
今述べた直径が2mm以上の大きな気道では
上皮組織、上皮組織下の分泌腺、両方に分泌細胞が存在する
といわれています(296)。
上皮組織には 
(A)Mucous / (B)Serous /(C)Clara /
(D)Dense-core granulated cells
(A)-(D)の4つの分泌細胞が上皮組織にあるとされています。
一方、粘膜下腺(submucosal glands)も
粘膜を構成する水やムチンを形成します。
John V. Fahy(敬称略)らがFigure 1に示すように
この分泌腺は表面から窪んだ領域に存在するように示されています。
Jonathan H. Widdicombe(敬称略)らがFIGURE 2に示すように(295)
気道の分泌腺はフラクタルな形をしています。
その形を言葉で表すと
そこにも小さな肺の組織があるような感じです。
つまり、気道、気管支、肺胞の縮小版のような構造があります。
従って、一言でいうとフラクタルということになります。
その最も末端の部分に
Serous cells(漿液腺(しょうえきせん):Serous gland)。
これが存在し、粘膜の液体成分を分泌します。
また、もう一つ粘液細胞(mucous cell)があり、
これはムチンなど液体を放出します。
粘膜下腺(submucosal glands)は分泌腺に特化した組織であります。
気道の場合は60%が粘膜細胞で、40%がSerous cells(漿液腺の細胞)です。
ムチンに関しては粘膜下腺と上皮組織に貯蔵される量が
ほぼ同じであるとされています(279)。
しかし、粘膜の分泌において重要な97%を占める水に関しては
その分泌において上皮組織と粘膜下腺の割り当ては
現時点で調べる限りにおいて明確ではありません。
しかし、以下の3つの理由から推定します。
(1)粘膜下腺はフラクタルで表面積が大きい(細胞数も多い)。
(2)粘膜下腺はほぼ分泌細胞だけで構成される。
(3)窪んでいるため水を多く含む血管にアクセスしやすい。
これらから水の分泌量は粘膜下腺のほうが上皮組織よりも
多いのではないか?と推定しました。
これを細かく考える理由は粘膜の水分の分泌が
非常に重要であると考えているからです。
ここをより具体的に、精度を上げて多角的に考える事は
子どもだけではなく、その他リスクの高い人の
呼吸器系の感染症に対する公衆衛生に
最終的に関わってくると考えているからです。
--
細菌、ウィルスなどの病原体に感染すると
一般的に気道の粘膜層は厚くなると言われています。
これは粘度が上がって平衡層厚が上昇し、
結果として固い粘膜が厚く形成されている可能性もあります。
しかし、そうするとおそらく線毛の働きが弱くなります。
そうではなくて、水の供給が
鼻水が溢れて出るように増加し、
結果として粘膜の層厚が上昇している可能性もあります。
-
上で参照したように粘膜の層厚は0.5~5μmしかありません。
定規の最も細かなメモリの1mmの
1/200~1/2000の厚みしかありません。
これがすぐに蒸発することは自明ですが、
ここで計算ページがあるので
それをお借りして、計算してみます(297)。
パラメータを変えて入れるとわかります。
一つ重要なのは環境の温度と体液の温度の関係です。
環境の温度が粘膜の水よりも高い場合には水は蒸発しにくくなります。
しかし、ある程度、環境の温度と近い温度になるような
熱平衡状態であるとします。
ここでは基本的に同じ温度として計算します。
気道の温度は20℃で相対湿度50%の大気を吸入すると
上気道で32℃、相対湿度90%になると言われています。
これを元に計算します。
そうすると水の蒸発速度は
1.9μm/sです(気道の風速は1m/s)としました。
色んな不確定なパラメータがあります。
従って、桁で考える概算になります。
1秒で1.9μmの水が蒸発します。
この段落の冒頭で述べた様に
粘膜の層厚は0.5μm~5μmしかありませんから、
少なくとも秒単位で全ての粘膜が蒸発する可能性があり、
秒単位で水を細胞が供給する必要があります。
一方で、、仮に秒単位で細胞が水を送っているとすると
熱平衡状態に達する前の温度条件になっている可能性があります。
つまり、気道の内腔の温度と
粘膜の水の温度が異なる可能性です。
そうであるとするならば、
室内、室外、いずれにしても環境の温度の影響を
気道の粘膜の水循環系は受けることになります。
-
気温が低い冬、寒い地域に住む人は
気道の気温が液温よりも低くなりやすいので
水の蒸発速度が上がる可能性があります。
そうすると粘膜の層厚を保つためには
粘膜下腺の機能を維持する事がより重要になります。
また、気温と湿度ですが、
おそらく気道の環境で考えると
氷点下の地域もあることから気温の方が変化するので
気温が低くならないようにすることが重要です。
インフルエンザが冬に流行しやすいのは
こうした粘膜の事情が一つ関係しているかもしれません。
少なくとも病院内においては
暑すぎると身体から水分が失われやすいですし、不快ですが、
適切な室温と湿度を保つことは重要です。
後、もう一つ重要な事は
新生児、妊娠女性、高齢の方など
呼吸器の感染症のリスクが高い人が
12月、1月、2月といった寒い季節に外出する際には
感染症が地域に広がっている場合においては
特に注意が必要です。
日常生活で外出しないのもリスクなので、
外出する際にはこまめに水分を取るなどの対策は考えられます。
しかしながら、摂取する水分が
暖かい飲み物のほうがいいか?
こまめにとった水分が
粘膜の水分の分泌、回転にどのように影響を与えるか?
それについてはまだ調査できていません。
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粘膜は97%が水で、3%が固形成分でヒドロゲルであり、
固体よりも柔軟で、液体よりも固定的な性質があります。
液体と固体の中間の状態であると定義できます。
その3%の固形成分を主に構成するのはムチンです。
ムチンは巨大な糖たんぱく質です。
(3×10^6 D/monometer)
また、糖鎖(O-glycosylation)を形成しています。
この糖たんぱく質の非常に複雑かつ巨大なネットワーク構造は
システインリッチの部分でジスルフィド結合で
糖たんぱく質モノマー構造(単位となる構造)が結合します。
また、糖たんぱく質の側面には無数の糖鎖が結合しています。
(参考文献(298) Figure 1)
これらの構造は静電気力による相互作用を有しています。
これらの糖鎖は少なくとも一部は
細胞表面にある糖たんぱく質の糖鎖と一致すると考えられるので
それが無数に存在することによって物質を引き付けて、
固定させる(トラップさせる)機能があると考えられます。
実際にウィルス(299)、細菌(300)については
このような機能が報告されています。
他方で、PM2.5、NOxなどの有害物質も静電気力などによって
糖鎖にトラップし、クリアランスする機会を
生み出している可能性もあります。
このムチンはJohn V. Fahy(敬称略)らがFigure 2aに示す(279)
線毛の層(Periciliary layer)と粘膜層(Mucus gel layer)
両方に存在します。
Daniel Song(敬称略)らが線毛がある層の拡大図を示しています(298)。
この線毛はフラクタルな形状を取り、
線毛の側鎖としてムチンが形成され、
そのムチンの側鎖として糖鎖(グリカン)が形成されます。
(参考文献(298) Figure 3)
ムチンは17種類の遺伝子を持ち(サブタイプを持ち)、
そのうち7つは分泌型のムチンです。
このタイプは粘膜層に遊離して、
ネットワークを形成して存在するムチンであると考えます。
残りの10種類は被膜結合型です。
被膜結合型のムチンは膜貫通型のムチンです。
つまり細胞膜内外に結合ドメインを持ちます。
MUC1, MUC4, MUC16などが挙げられます(301)。
このうちMUC5AC, MUC5Bは気道で多くみられる
ムチンのサブタイプであるとされています。
これらのムチンはカドヘリンなどと同様に
同種のムチンとしか結合しません。
上述したようにシステインリッチの部分でジスルフィド結合で
糖たんぱく質モノマー構造が結合します。
グリカンの側鎖はそれらの重量の100倍もの
多くの量の液体と結合することができます。
従って、「水の貯蔵庫」として有能であるということです(279)。
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水のリザーブ能力が優れている事は
ヒドロゲルを薬物送達キャリアとして
利用する際の一つのヒントになる物理的事実です。
ヒドロゲルの設計では
構造内に存在する(できるだけ多くの)水分子の位置を
固体に準ずるように固定した状態を
どのような骨組み、力で実現するか?
これについて考えることになります。
力(の大きさ、向き)によって
許される骨組みの間隔は恐らく変わります。
力の偏向が大きく働いている場合には
許される水収容の骨組みの最大幅が大きくなるかもしれません。
ムチンの構造のように表面積を多くとる
「360度枝がある髪を整えるくし」のような構造は
水分子を収納し、その動きを固定化する上で重要です。
さらにそのくしの枝、一本一本にも拡大すると
同じように側面に多くの側鎖があれば、
それは「フラクタル構造」と言えます。
そのような微細な構造を作製するのが困難であれば、
ムチンの糖鎖の構造において
枝構造をより複雑にすれば、表面積は大きくなります。
--
粘膜がどのように水と結びつくかという水和(Hydration)は
粘性、弾性の物理的性質に影響を与えます。
このような性質は
どの程度効果的に線毛、咳によって
病原体や有害物質を取り除けるかを決定するものです(304,305)。
健康な粘膜は3%の固形成分を含んでいます。
それは卵白と一致すると言われています。
粘膜下腺や上皮細胞に存在する分泌細胞に異常が出ると
3%程度が正常とされる固形成分が
その5倍に当たる15%程度まで上昇することがあります。
そうすると粘性、弾性は高くなり、
粘膜の病原体、有害物質のクリアランスの機能は低下してしまいます。
粘膜の分量が顕著に高まり、水の含有量が低下すると
粘膜内の過剰に存在するムチンが気道の上皮細胞と結合し(306)
より流動性が下がることが懸念されます。
基本的に気道の粘膜は「Mucociliary escalator」と呼ばれる
流れがあることから、固形成分上昇によって
物質として固定されることは
このようなクリアランス機能を低下させる可能性があります。
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材料が異なると当てはまらない可能性がありますが、
基本的には物質の粘性が上がると表面張力が上がります。
この表面張力は単位面積当たりの表面エネルギーなので
粘性があがると表面表面エネルギーが上昇します。
粘膜の下の層の表面エネルギーが一定であれば、
粘膜の粘性が上がり、表面エネルギーが上昇することは、
最上層に形成される粘膜の層が連続せず、
所々に穴を形成する(不連続な膜を形成する)ということに繋がります。
粘膜には糖鎖を含む側鎖がムチンに大量に存在し、
それが細菌の表面にあるタンパク質と結合し、
細菌を捕獲する役割があります。
それによって細菌の侵入を防ぐことができます。
もし、粘性が上がり、数μmの層が不連続であると
その穴の粘膜が形成されていない部分から細菌が侵入し、
上皮組織に損傷を与える可能性があります。
従って、適正な組成の粘膜を維持する事は
その流動性だけではなく、膜の連続性を維持する
という観点でも重要になります。
糖鎖と細菌が結合する様子は
Anne Imberty(敬称略)らによってFigure 1に示されます(307)。
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感染は宿主(本記事ではお子さん)の呼吸器の上皮組織に
細菌が粘膜を超えて到達し、
細菌の細胞膜の表面には発現されている
糖鎖と結合できるタンパク質が
上皮組織の細胞表面にある糖たんぱく質と結合する事によって生じます。
粘膜に正常な状態で3%程度存在するムチンは
側鎖として多様な糖鎖を持ち、
この多様な糖鎖が病原体を捕獲する能力を有します。
この糖鎖のパターンは炎症状態によって
変化すると言われています(308)。
従って、粘膜の健全性、機能は
単にムチンの種類や含有量(約3%程度)だけで決まるのではなく、
ムチンの側面に無数形成される
糖鎖のパターンによっても影響を受ける
ということが推定されます。
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粘膜において適正な機能を維持するためには
ムチンの恒常的な分泌が重要です。
なぜなら、ムチンも代謝回転(ターンオーバー)し、
常に入れ替わることが考えられるからです(309)。
呼吸器の粘膜に含まれるムチンは種類があります。
そのうちMUC5ACは主に上皮組織に存在する
杯細胞(goblet cells)から放出されます。
一方で、MUC5Bは気道のあらゆる場所、
あるいは粘膜下にある分泌腺から放出されます(310)。
マウスのケースでは
この広範に分泌されるMUC5Bが分泌されないと
死亡したことが確認されたので、
人においてもこのMUC5Bの分泌の健全性を維持することは
呼吸器の機能において重要であると推定されます(311)。
一方
MUC5ACはアレルギー性の粘膜異形成がある場合、
人のケースで40-200倍高い分泌が見られたということです(312,313)。
これが全体に生じると
粘膜成分全てがムチンになる計算になるので
おそらく局所的であると考えられます。
このようなアレルギー性の組織損傷がある場合に
影響を受けやすいのは
粘膜下にフラクタルな窪みを作る分泌腺よりも
表層に存在する杯細胞である。
この事を反映するものかもしれません。
それに対して、MUC5Bの分泌は
3倍から10倍とそれに比べると変化率は緩やかです。
--
喘息や喫煙など肺に対してストレスの高い状態では
MUC5Bは遠位気道(※1)で高まり、
近位気道(※1)ではMUC5Bは減少するとあります。
他方で、
刺激物に反応してムチンを放出する機序があります(322)。
従って、刺激物が恒常的に多い状態だと
基本的には気道の粘膜のムチンの量は
正常な人に比べて上がりやすいと考えられます。
しかし、近位気道ではMUC5Bは減少するとあります。
これはムチン量が減少したのではなく
ムチンの一種であるMUC5Bは減少は見られたけど、
MUC5ACに関しては上昇がみられます(323)。
従って、刺激物が多い状態だと
基本的に気道の粘膜の粘性は
上がりやすくなると考えられます。
Luke R. Bonser(敬称略)らがFigure 3示す
気道の断面図の比較(Healthy ve Asthma)を参照すると
ムチン量が上昇すると径の太い幹の部分の
近位気道においても
Mucus plugと呼ばれる粘液栓ができ、
気道を塞ぐことがあります。
このもMucus plugは抹消気道でも
生じる事が示されています(279,324)
これはムチンを放出する杯細胞の異形成によって
生じると考えられています(279)。
--
(※1)
近位気道(Proximal airway, Large airway)は
遠位気道、抹消気道(Distal airway, Small airway)と
対の定義として示されます。
少なくともLarge airwayとSmall airwayは
大きさによって定義されるため、
Small airwayが必ずしも抹消気道を示すかわかりません。
また大きさの閾値も明確ではありません。
近位気道とはMeirong Wu(敬称略)らのFig.1を参照すると(325)、
気道が樹木のように分布するいわゆる「幹」の部分です。
それに対して末梢の「枝」の部分が遠位気道、抹消気道です。
ここで参考までの近位気道と遠位気道の違いについて整理します。
(近位気道)
(1)径が2mm以上
(2)呼吸器の流体抵抗の80-90%を占める
(3)流れは乱流
(4)ガスの交換は行わない
(遠位気道)
(1)径が2mm以下
(2)呼吸器の流体抵抗の10-20%を占める
(3)流れは層流
(4)ガスの交換に貢献する(※2)
(参考文献(326) Table 1)
(※2)末梢の気道がガス交換に貢献するとはどういうことか?
少し考えてみます。
末梢の気道がガス交換にどのように貢献するかを考える出発点は
末梢の気道の上皮組織を超えて酸素や二酸化炭素が通過して
血中のそれらの濃度に貢献するかどうか?ということです。
Martin Fronius(敬称略)がFig.1に示す(327)
末梢の気道と肺胞の局所的な組織断面図を見ると、
末梢の気道の端面まで粘膜があり、
空間が広がり肺胞の領域になると
最表層がサーファクタントに変わるとされています。
また、上皮組織と肺胞組織で形も大きさも大きく異なります。
また、血管があるのは肺胞内のみとなっています。
末梢の気道が酸素や二酸化炭素の交換を血管と直接的に行うか?
これについては、末梢の気道に血管が繋がっているかどうかを
より精密に評価すれば、それについての推定の材料になります。
ここでその組織的な解釈の信ぴょう性を得るために
他の3次元的な抹消気道、肺胞と血管のつながりについて
描写した図を調査します。
Evan J. Zucker(敬称略)らが示すFigure2,1を参照すると(328)
動脈と静脈は肺胞に繋がるまで気道にはつながっていないように見えます。
そうすると抹消気道がガス交換に貢献するとはどういうことか?
これは、「デッドスペースではない」ということではないか?
デッドスペースでは気流が乱流になるため、
流体抵抗が非常に高い状態です。
しかし、末梢の気道は層流でガスが
比較的、円滑に、まっすぐに肺胞に向かって流れているため、
その流量がガス交換量に損失が少ない形で反映される
ということではないか?と解釈しました。
--
喘息などで呼吸器に異常がある場合、
上皮細胞は過形成することがありますが、
それそのものが炎症時に診られるムチン上昇への
寄与は大きくはありません。
なぜなら、上皮細胞の増加率はせいぜい30%程度であるからです(279)。
また、ムチンの増加が確認される嚢胞性線維症(CF)では
ムチンを放出するGolbet cellのサイズは大きくなりますが、
数は変わらないと報告されています(329)。
一方で、粘膜下の分泌腺の数は4倍になりました(329)。
ここからはMUC5Bが放出されるので
MUC5Bの増加率から考えると
粘膜下の分泌腺の過剰形成が主に関与していると考えられます。
但し、粘膜下の分泌腺の漿液細胞と粘膜細胞の比は変わりません。
気道の上皮細胞に刺激物のチャージがあると
気道の上皮組織において
例えば、基底膜が過剰に形成されるような
化生(metaplasia)が生じることがあります。
しかし、炎症性信号が少なくなると
それらの異常がある組織は再生、回復することができます。
(参考文献(330) FIGURE 1参照)
この時に組織の化生が解消され、正常な組織に戻るためには
分泌細胞がムチンの産生を抑制する必要があります。
他方で、過形成の解消は
過剰に形成された分泌細胞の細胞死を通して起こります(279)。
--
MUC5ACの産生は転写レベルによって制御されています。
そのレベルに影響を与える受容体がErbB受容体です。
この受容体の作用を抑制する事で
多様な刺激によってMUC5ACの産生を抑えることができます(331)。
IL-13はMUC5ACを分泌量を上昇させます(332,333)。
(参考文献(279) Figure 3D)
この図を参照するとMUC5ACは少なくとも局所的には
顕著に分泌が多くなることがあるので、
そこにErbB受容体抑制剤、IL-13抑制剤両方が送達できれば、
その薬剤によってムチンの量は制御できるかもしれません。
但し、その場合にはムチンが多くなった粘膜は
比較的固体に近く、ムチンの糖鎖が薬剤をトラップする
可能性もあるので、どのように分泌細胞まで
有効に薬剤を送達させるか考える必要があります。
例えば、
粘膜に存在する動性の高い細菌叢に輸送してもらうなどの
アイデアは生まれます。
細菌叢の場合には炎症部と通常の所で
存在する種類が異なる可能性があるので、
それを利用する場合、特異的な送達ができるかもしれません。
このIL-13を通したMUC5ACの過剰分泌は部分的には
多くの刺激物に対するムチンの過剰分泌に関連します。
〇ウィルス(334)
〇Smoke component acrolein(335)
〇IL-4,9,23,25(335-338)
例えば、IL-4とIL-23とムチン産生を亢進させるIL-13は
互いにTh2の免疫システムで連動しているかもしれません。
(参考文献(337) Figure.6)
それに対してMUB5Bの発現はMUC5ACほど明確ではありませんが、
Qinghua Zhang(敬称略)らがFigure 1に
発現経路を明かにしています(339)。
これによると
細胞内経路としては
MAPKs経路、CREB、AP1、SP1、NF-κB
これらが関わっています。
細胞外の惹起させる物質は
細菌のLPS, PGD2、IL-6、IL-1β、IL-17A、ROSです。
--
ムチンの分泌のための制御システムは
気道上皮組織の一部に存在する杯細胞の
頂端膜(Apical membranes)上のP2Yプリン受容体を通して放出されます(341)。
頂端膜とは杯細胞の内腔側に存在する細胞膜の事です。
ここからLaurie Erb(敬称略)らがFigure 1に示す(340)
チャンネル構造(P2Yプリン受容体)によって
細胞質側で産生されたムチンが細胞外に放出されます。
その分泌を駆動するのが細胞のエネルギー源であるATPです。
このプリン受容体というのは上述したP2Y型を含めた
イオンなど物質を出し入れする事ができる複数の受容体群です(342)。
気道の内腔にムチンを放出するのは
細胞内のATPの駆動によって生じるとしました。
このATP駆動は細胞外から自己分泌様に生じるかもしれないし、
(参考文献(343) Figure 2)
細胞内のゴルジ体からのATPの供給によっても生じるかもしれません。
(参考文献(343) Figure 1)
上述したようにプリン受容体は複数のトランスポーターからなる
と説明しました。
これらは細胞内経路を通じて連携しあっています。
具体的には気道の上皮細胞であれば、
少なくともナトリウム(Na)イオンと塩化物(Cl)イオンの
取り込み、放出に関わります。
また、Caイオンを増加させます。
上述したように粘膜の水和は
上皮細胞のNaイオンとClイオンのバランス
によって決まるといいました。
この水和とは粘膜を形成する水とムチンが
疎水、あるいは親水性を持って
どのように力を及ぼしあって、分子の位置関係に影響を与えるか?
これに関わるものです。
そうするとムチンの放出自体が、ムチンの濃度を変化させて
粘膜の粘性を同様に変化させるだけではなくて、
イオンのレドックスバランスを変える事で
粘膜の水和の状態を変えうる事を意味します。
つまり、交絡してくるという事です。
また、これは線毛の動きにも関わります。
当然、粘膜の粘性が上がれば、
線毛が存在する層の液性抵抗はあがりますから
その物理的性質によって線毛の動きは悪くなることも考えられます。
一方で、プリン作動性制御によって
P2Yプリン受容体がATPで駆動される事によって
Caイオンが放出されます。
このCaイオン、Naイオン、Clイオンは
線毛の内部、近くのレドックス(酸化還元)バランスを変化させます。
そのレドックスバランスによって
細胞骨格であるアクチンや微小管上に存在する
分子モーターであるダイニンの動きに影響を与えます。
この分子モーターの動きが線毛の動きを駆動します(344,345)。
従って、
(1)ムチンの放出
(2)粘膜の粘性
(3)粘膜の水和
(4)線毛の動き
これらは交絡因子(Confounder)、
つまり絡まるように連携しています。
(1),(2),(3)は特定の温度、湿度などの条件における
粘膜の臨界層厚にも関わります。
当然、この時には分泌腺を含めた分泌細胞から
水がどれくらい供給されるかにもよります。
従って、仮にムチンの放出をプリン受容体の一つを
薬剤によって遮断する事に成功した場合においては、
それに伴い線毛の動きや粘膜の
イオンバランスに影響を与える可能性があります。
--
上述したように杯細胞からムチンを放出させる駆動因子は
ATPであると考えられています。
(参考文献(279) Figure 3E)
杯細胞の周りの上皮細胞や平滑筋が
杯細胞の周りのATP濃度に影響を与えているか?
これについてはわかりませんが、
粘膜層のATP濃度が低く抑えられている場合において
ムチン濃度は適正に保たれ、正常な状態であると
考えられています(279)。
ムチン産生が増加した時には杯細胞内にムチンが蓄積されます。
(参考文献(279) Figure 3B)
それが多くの数の顆粒、ムチンを放出する事に繋がります。
(参考文献(279) Figure 3C)
そのように粘性の高い粘膜層が形成されると
気道の内腔の閉塞が生じる可能性があります(346,347)。
--
前述したように
MUC5ACはアレルギー性の粘膜異形成がある場合、
人のケースで40-200倍高い分泌が見られたということです(312,313)。
ムチンの一般的な濃度は粘膜の3%ですから、
もし仮に200倍高い分泌が見られた場合、
残りの97%の水の量を圧倒する量のムチンが放出されることになります。
このような異常なムチンは脱水和化して、
水を含まない異常に硬い粘膜を形成し、膨張します。
またムチンを分解して、適切なターンオーバーを実現する
プロテアーゼがアルブミンなどに阻害されて
ムチンが異常に蓄積することがあります。
また、好中球など免疫細胞の形成が関わることがあります。
これは上述したムチンによる気道内腔の閉栓(mucin plugging)の
想定されている形成メカニズムです。
(参考文献(348) Figure 6)
水とムチンは絶えず代謝回転しているので
どのようなサイクルで供給されるか?
これがその恒常性に関わっていると考えられます。
仮にムチンの放出速度が水に対して顕著に速いと
ムチンの濃度が高まっていき、
ムチンのネットワーク構造が形成され、蓄積される可能性があります。
一方で、
粘膜下にある分泌腺はムチンを放出を通常は低レベルで抑えられています。
上皮細胞の杯細胞ではATP駆動が考えられていますが、
一方で、粘膜下に構造化された分泌腺の場合は
神経信号によって少なくとも一部支配されていると
考えられています(349,350)。
--
John V. Fahy(敬称略)らがFig.2Aに示すように(279)、
気道の上皮細胞の線毛の長さとほぼ一致する層厚で
Pericilliary層が形成されます。
その層厚はおおよそ7μmであるとされています。
その上に粘膜層が0.5-5μmの厚さで形成されます。
従って、通常はPericilliary層の方が粘膜層よりも厚く、
この層の働きは重要であるとされています(279)。
これらの液体層の量(層厚)は塩化ナトリウムによる
レドックスバランスによって少なくとも一部制御されています。
具体的には上皮のナトリウムチャンネルによる(水を含めた)吸収、
塩化物チャンネル(カルシウムイオンによって活性化)による(水を含めた)分泌。
これらによって制御されています(357)。
より具体的にはナトリウムイオンと塩化物イオンの動きによって
受動的に水分子の動きが制御されるということです。
水は双極子を有します。
酸素原子の部分がδ-で二つの水素原子がδ+です。
おそらく両性のイオンに対して
それぞれ反発するよりも回転して引き合う条件で安定化し、
イオンの動きに連動して水の流れが生じると考えられます。
実際にイオンは水の流れに影響を与えると言われています(358)。
嚢胞性線維症ではこれらのイオンチャンネルの機能にも異常がでます。
Hartmut Grasemann(敬称略)らがFigure 1に示すように(359)
塩化物イオンのチャンネルに異常が出て、
塩化物イオンが粘膜層の放出されない状況になるので
同時に水が供給されにくい状況になります。
一方で、ナトリウムチャンネルではナトリウムが取り込まれるため
粘膜層の水はどんどん失われていき、含水率が低下します。
Pericilliary層は
(1)Adenine nucleotides
(2)Uridine nucleotide
(3)Metabolite adenosine
これらによって精密に調整されています(279)。
Adenine nucleotidesは通気(呼吸)の間の
機械的ストレス(シェアストレス)を線毛細胞が感知して
その細胞から放出されます。
Uridine nucleotideは分泌細胞から放出されています(279)。
これらのヌクレオチドはプリン受容体群として
水の動きを駆動するイオンチャンネルと連携する
P2Y2受容体を活性化させます。
この信号はNaイオンの吸収を阻害し、
Clイオンの放出を促すので、
それらのバランスにより水が吸収されるよりも
多く気道内腔に分泌されるようになります。
従って、水の含有量を不足させないための重要な駆動因子です(343)。
(参考文献(343) Figure 2)
また、Metabolite adenosineもA2b受容体を活性化させる事で
この信号経路に関わっています。
--
ムチンは粘膜に遊離している構造として独立したタイプ以外に、
細胞膜を貫通する被膜結合型ムチン(Membrane-bound  mucins)
が存在します(360)。
このタイプのムチンは細胞表面近くの流体の
物理的性質に影響を及ぼします(279)。
被膜結合型ムチンを形成する典型的なムチンサブタイプは
MUC1, MUC4, and MUC16です(360)。
MUC4は線毛の上に密に発現されています(298)。
(参考文献(298) Figure.3b)
このブラシのように線毛の周りに密に形成されたムチンは
水を均質に取り込む親水性を高め、
潤滑油のような働きをします。
それによって線毛の動き(beating)が効率的になります(298)。
MUC1は細胞表面か、微絨毛(Microvilli)上に発現されています。
この微絨毛は線毛の間に線毛よりも顕著に短い長さで形成されます。
(微絨毛:参考文献(298) Figure 3b)
微絨毛の平均長さは4μm未満で径は50-350nmです。
微絨毛は多くの細胞種で発現されています。
(参考文献(361) TABLE 1)
従って、線毛細胞の他に分泌細胞にも存在します。
MUC1は細胞外の構造が酵素によって切り取られ
細胞質側ドメインとリン酸化物質の結合により、
細胞内経路を惹起させ、炎症反応と関わることがあります(362)。
MUC16は最も大きなムチンで
線毛細胞や分泌細胞両方に発現されています。
これは切断され、粘膜層に取り込まれる事があります(363)
MUC16はゴルジ体からの分泌経路によって
酸性のpHで切断されます(364)。
一般的にタンパク質を切る事ができる酵素であるMMP-7には
影響されません(364)。
--
気道で病原体を排出するメカニズムは
「Mucociliary escalator」と呼ばれます。
その流体(粘膜)の動力の一つは線毛の連動によります。
通常の線毛は1秒当たり12-15回ビートします。
それにより粘膜層の流体速度は1分当たり1mm(※)です(365)。
粘膜の除去能力は水和が進んでいると向上します(365)。
このビート回数は
〇プリン作用
〇アドレナリン作用
〇コリン作用
〇アデノシン受容体活性
〇刺激性化学物質
これらによって増加します(279)。
線毛以外の除去のメカニズムは咳によります。
咳は線毛や粘膜の除去能力低下を補助する働きがあります。
咳はトラブル症状であると認識される傾向にありますが、
呼吸器の補償的な除去メカニズムであるということです(366)。
(※)
このレートでは10cm動かすのに100分かかる計算になります。
様々な作用によって活性化されても
1時間程度かかる可能性があります。
出口方向に動かすというよりも
深部に侵入させない、その間に粘膜にある免疫系で分解する
といった防止、除去メカニズムが重要であるかもしれません。
--
(総合的考察と薬剤、治療提案)
特に今の北半球のような冬では気道の内腔と
体内から分泌される水で主に形成される粘膜層との温度差によって
蒸気圧が上がり、平衡層厚が小さくなりやすくなると考えられます。
それが一つ、冬の感染症に対する気道や肺から構成される
呼吸器のリスクになると考えられます。
特にリスクの高い年少のお子さんや高齢の方において
感染症から呼吸器を守るためには
気管、気管支、抹消気道、肺胞の各層構造の健全性を
並列的に維持する必要があります。
John V. Fahy(敬称略)らの気道の総括(279)を参照し、
上の節では掘り下げて調査、考察してきました。
この報告のFigure 4で示されるように
粘膜層がPluggingして気道を閉塞、閉栓すると
呼吸困難のリスクが高まります。
抹消気道の場合は他の呼吸ルートが存在しますが、
より幹の太い部分で閉塞、閉栓すると呼吸機能に障害が出ます。
気道の粘膜は呼吸器を守る上で非常に重要です。
嚢胞性線維症は粘膜に異常をきたす呼吸器系の疾患です。
この嚢胞性線維症ではプリン作動、Caイオンによって
駆動される塩化物イオンチャンネルが不全になることで
粘膜の水がどんどん失われる病態を持ちます。
これは水の流れがイオンの流れに連動している事を示すものです。
従って、水分を十分に連続的に供給するためには
塩化物イオンなどのイオンが気道の上皮細胞、分泌腺から
継続的に放出され続ける必要があります。
上述したプリン受容体、Caイオンも鍵を握りますが、
それと同時に線毛のビート機能を維持する事も重要です。
おそらくチャンネルが正常の状態でも
条件によって単位時間当たりのイオンの放出量も異なると思います。
粘膜の水の流れが速ければ、
おそらくチャンネルを通じたイオンの排出、取り込みも
その流れに乗って活性化されると考えられるため、
粘膜の回転率、交換が活発になる可能性があります。
炎症気道に対する薬剤、治療として提案できる事としては
線毛のビート数に作用する
〇プリン作用〇アドレナリン作用
〇コリン作用〇アデノシン受容体活性
これらに作用する薬と
もう1つは水に溶けた時にムチンと水の水和を促すような成分です。
サーファクタント(界面活性)を有する化学成分があるか?
ということです。
あとは、異常があるところに集中的に薬剤を届けたい
ということがあります。
炎症がある部分というのは
免疫機能が高まっている可能性、
粘膜細菌叢、ウィルス、
ムチンサブタイプ構成が異なる可能性があります。
〇免疫細胞の受容体、表面タンパク質に結合するリガンド
〇IgG, IgAなどに結合性を持つ抗原(367)
〇炎症部位特異的ムチンサブタイプに結合する物質
〇炎症部位特異的粘膜細菌、ウィルスの表面タンパク質に対するリガンド
これらを薬剤に複合体化させて、吸入で投与する事で
局所的、かつ粘膜下の細胞への効率的薬物送達の可能性があります。
気道の炎症を効果的に取ることができたら、
それにプラスして肺(肺胞)に問題があったとしても
(人工)呼吸における付加的なリスクを下げる事ができます。
--
((※)参考:ヒドロゲルについて)
「(注意):ここから説明する事はある程度
物理的な法則に従いながらも推測、仮説に基づくものもあり
すぐに臨床に適用できるものではありません。」
ここで少し一般的なヒドロゲルについて詳しく考えます。
気道がおおよそ体温と同様の35℃くらいだとすると
その温度、あるいは湿度に応じた蒸気圧があります。
水の沸点は約100℃なので、急速に気体に変わるわけではありませんが、
35℃でも一定割合、ヒドロゲルの大部分を占める水分は
気道内腔に向かって蒸発すると考えられます。
John V. Fahy(敬称略)らが示すヒドロゲルの層厚は
0.5~5.0μmとされており、かなり偏差があります。
最大で10倍、厚さが異なるという事です。
新生児、小児、妊娠女性、高齢の方、免疫疾患を持つ方など
呼吸器系の感染症、それによる肺炎のリスクがある人は
感染症のリスクが高まっている時期において、
あるいはすでに呼吸器疾患があり、治療する段階で、
特に粘膜の層厚の最適値に近い値に維持したいというのがあります。
層厚が大きすぎても問題があるかもしれません。
その層厚を決める要因は
実質側(分泌細胞からの)水の供給だけではなく、
気道の内腔内の水の蒸気圧によっても決まってきます。
下述するように他の構成物質のバランスも関わります。
-
水(ここではヒドロゲル)蒸発は分子的にみれば、
結合力が強ければ起きにくいし、
分子の経路をふさげば起きにくいとされています。
また、Laplace's theoryから
温度が一定の状態で
(分子の表面エネルギーの総量)/(分子の内部蓄熱)=(一定)
という法則があります(281)。
蓄熱は水が液体から気体に変わるときに
必要とされる熱エネルギーなので
この熱エネルギーが大きくなれば、
液体から気体への相転換が起きにくいと考えられます。
つまり、蒸発しにくいということです。
従って、
水分子の表面エネルギーの量を大きくすれば、
それに応じて内部蓄熱が大きくなるので
液体から気体への相転換が起きにくく
蒸発しにくいということになります。
水はイオンの種類やイオン濃度などによって
物理化学的な特性が変わります。
そのような不純物を含むと表面張力が上がるといわれています。
この表面張力は単位面積当たりの表面エネルギーなので
水のイオン濃度が上がると
蒸発しにくいという事が示されます。
分子的にみれば、イオンが水分子を引き付けたり、
イオンが水分子の蒸発経路を遮断するという事も考えられます。
従って、気道の粘膜(ヒドロゲル)で主に関与すると考えられる
ナトリウムと塩化物イオンの濃度が高まると
物理的には水は蒸発しにくいと想定されます。
気道にあるヒドロゲルは
タンパク質(ムチン)と水の複合体です。
このタンパク質と水の界面は非常に複雑です。
その界面は反応して水和物になっていると言われています(282)。
弱い水素結合だけはなく、強い静電ポテンシャルによって
界面が引き付けられていると言われています(282)。
他方で、
Mmazen Ahmad(敬称略)らのモデルによれば
タンパク質は3次元的な折り畳み構造を取るので
構造間に隙間が存在し、
それよりも小さい水分子が浸透する空間があります。
その0.5nm程度の隙間の中に
60-80の水分子が存在すると言われています(283)。
水分子は陽性、陰性に関して異方性があり、
偏向した双極子となります。
そのような偏向特性が
タンパク質と静電気的な相互作用をした時に
全体として遮蔽されず(弱まらず)、
より強化される可能性があります。
一般的にそうした流動的な物質の位置は平衡状態では
エントロピーが極大となるように系が調整されるので
水分子の方向はバラバラ、乱雑になると考えられますが、
その系において強い力が働いている場合には
2次元系で電子が六角形にならぶ
ウィグナー結晶のように
水の並び方に規則性が生まれる可能性があります。
水分子は固体のように位置が固定されていないので
その方向が揃うとは液晶のような特性と定義できます。
そうするとランダムに存在する場合と
収容できる水分子の数が異なる可能性もあるし、
そのヒドロゲル自身が
異方的な電磁気特性を持つ可能性もあります。
平たく言えば、ヒドロゲルの材料特性に影響を与え、
気道のヒドロゲルであれば、
粘膜としての機能だけではなく、
特定の、任意の環境下での
平衡層厚が異なってくる可能性もあります。
一般的にムチン、タンパク質があるほうが
ヒドロゲルの物質の流動が小さくなるので
つまり粘性が高くなるので、
分泌細胞からの物質、水分の供給が大きければ、
平衡層厚が高くなる可能性があります。
それは分子レベルで考えると
タンパク質やイオンが上述したように強く水分子を引き付け、
液体よりも固体に近いダイナミクス(動性)を持った
水分子システムを実現するからであると考えられます。
--
<<人工呼吸器関連肺炎>>(89)
人工呼吸器関連肺炎は48時間以上人工呼吸器による治療を行った
患者さんで生じる肺炎です。
同時に生じる臨床症状としては
〇膿性分泌物(purulent tracheal discharge)
〇発熱
〇呼吸困難
これらを含みます。
人工呼吸器関連肺炎は小児、NICU(新生児集中治療)患者の間で
生じる最も共通的な院内感染による肺炎です。
全ての小児デバイス関連感染の中で10%を占めます。
集中治療を受ける人のうち
大人よりも小児の方が人工呼吸器関連の肺炎の確率が高くなっています。
新生児では出生時体重と負の相関があります。
つまり、低体重児が体の健康に何らかの問題があって
48時間以上の治療を受ける場合には
通常の体重で生まれた子どもよりも
人工呼吸器による治療中に生じる肺炎のリスクは高くなるという事です。
しかしながら、
人工呼吸器で生じた肺炎に関する
小児を含めた情報は限られています。
また、人工呼吸器による肺炎の診断は容易ではありません。
子どもは難しく、さらに新生児では困難になるとされています。
2008年に
〇The Centers for Disease Control (CDC)
〇National Healthcare Safety Network (NHSN)
これらの機関は再現性ある評価基準を提供しています。
その評価基準に基づけば、3つのタイプに分類できます。
(1)臨床的に定義できるもの
(2)検査によって明らかになるもの
(3)免疫的な不全がある患者の肺炎
これらです。
小児を含む子供の場合は通常は臨床症状を示す場合が多いとされています。
-
(病因、原因)
人工呼吸器を引き起こす原因となる微生物は
〇Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌)(28.4%)
〇Pseudomonas aeruginosa(緑膿菌)(25.2%)
〇その他、グラム陰性細菌(26.6%)
これらが挙げられています(90,91)。
挿管後、気管切開後すぐに微生物は人工気道に
コロニーをつくると言われています。
-
(疫学)
人工呼吸器関連肺炎は新生児の体重で異なります。
750gより小さい子供は
1000設置日(device-days)あたり2.36、
750~1000gの子どもは
1000設置日(device-days)あたり2.08とされています(194,195)。
-
(病態生理学)
上述した黄色ブドウ球菌などの細菌がコロニーをつくるのは
上気道から始まり、それが段階的に呼吸器の深部に影響を
与えていくと考えられます。
初めは気管炎を呈し、それが重篤化すると肺炎に進行します。
お子さんの状態によって
人工呼吸器挿管による気管炎や肺炎に対する耐性は異なります。
具体的には
〇液性免疫
〇細胞性免疫
〇気管、気管支の線毛の動き(「Mucociliary escalator」)
〇粘膜の分泌
〇肺胞のサーファクタント(209)
これらの状態が影響を与えると考えられます。
当然、人工呼吸による酸素供給にあたり
その供給量が多い、
あるいは患児の気道が未成熟でより狭いと
流速が大きくなるため、
より深部に病原体や炎症性信号物質、免疫細胞が侵入しやすくなります。
人工呼吸器の使用による消化器に現れるストレス緩和の為
〇Proton-pump inhibitors
〇Histamine type 2 receptor antagonists
これらの使用に引き続いて細菌が活性化する可能性があります。
また、精神的な安定のための鎮静剤を使用すると
誤嚥性肺炎のリスクが高まります(196)。
-
(診断)
人工呼吸器挿管に伴う肺炎の診断は困難である可能性があります。
臨床症状、画像診断、(微生物に関する)生物学データ。
これらを組み合わせ、総合的に判断する必要があります。
挿管の時間、期間が長くなればなるほど、
それに伴う肺炎のリスクも高くなります。
発熱、聴診、肺X線診断なども検査、診断に利用できます。
しかしながら、聴診による診察は
挿管システムの音が干渉して(騒音になって)
その変化が聞き取りづらいことがあります。
また、多くの新生児において肺の浸潤物をX線で検出するのが
難しい場合があります。
臨床症状としては
〇発熱
〇白血球増加症
〇白血球減少症
〇化膿性分泌物
〇ガス交換の不全
これらがあります。
新生児の対する肺X線画像による肺炎の診断は難しいですが、
以下のような特徴を持つ場合があります。
〇(新しい or 増加した)肺浸潤物
〇空洞現象(cavitation)
〇気管支含気像(air bronchograms)
〇気瘤(pneumatoceles)
これらです。
上述したように診断する上で生物学的データは重要ですが、
患者が年少のお子さん(新生児)の場合、
そのデータを取得するのが手続き上難しいことが度々あります。
CDCは1歳以下の子供に対する人工呼吸器関連肺炎の診断の
評価基準について示しています。
①ガス交換の悪化(酸素飽和度による確認)
②酸素需要の増加
③人工呼吸依存性の増加
④以下の7つの項目の3つ以上が当てはまる
(1)Temperature instability
(2)Leukopenia or leukocytosis and left shift
(3)new onset of purulent sputum or change in sputum character or increased respiratory secretions or increased suctioning requirements
(4)apnea, tachypnea
(5)nasal flaring with retraction of chest wall or nasal flaring with grunting, wheezing, rales or rhonchi,
(6)cough
(7)bradycardia, or tachycardia
-
(治療、管理)
人工呼吸器関連肺炎のマネイジメントに関しては
〇挿管、入院の期間
〇過去、現在に使われた抗生物質療法
〇臨床症状の重篤度
〇影響を強く受けている病原体の種類
これらに基づいた経験的療法が主体となります。


<<年少の子どもに対するワクチン>>
上述した院外の日常生活の中では
肺炎の原因となる様々な微生物がいますが、
最も肺炎のリスクが高いのが肺炎連鎖球菌です。
従って、特にリスクが高い新生児を中心に
ワクチンによって補助的に免疫機能を築き、
それらのリスクを低減する事が重要です。
日本では肺炎連鎖球菌のワクチンが
国の基本的ワクチンプログラムに組み込まれていません。
(独立行政法人、国立病院機構甲府病院の
日本と欧米の「定期接種スケジュール比較」より)
一方で、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツでは
全て基本的ワクチンプログラムに組み込まれています。
ここで時間をとってワクチンについて
できるだけ正確な情報にアクセスし、
それに基づいた情報を共有したいと思います。
M Pavia, A Bianco(敬称略)らによる
2歳以下の子供に対する肺炎(連鎖)球菌のワクチンの効果についての
メタ分析についての情報を共有します(78)。
この情報は2009年にイギリスからレビューされたものです。
但し、この内容をそのまま邦訳するのではなく
私の知識に基づいて部分的に詳述いたします。
出来る限り正確な情報を詳細にわかりやすく提供する事に努めますが、
子どもの健康に密接に関わる部分であるため
最終的には専門家、医師、医療スタッフの監修、確認が必要です。
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◎7価肺炎球菌ワクチン(6治験)
◎9価肺炎球菌ワクチン(2治験)
◎11価肺炎球菌ワクチン(1治験)
〇規模(856-39,836人の子供)
これらの結果から
侵襲性肺炎球菌疾患(invasive pneumococcal disease)のリスクは
肺炎球菌ワクチン(pneumococcal conjugate vaccine)接種を受けた人は
そうではなかった人に比べてリスク比が0.38でした。
この侵襲性肺炎球菌疾患とは厳密には肺炎とは異なります。
その定義(79)について説明します。
侵襲性肺炎球菌疾患とは2つのタイプがあります。
肺炎球菌が組織に入り脳やせき髄の周りの脳脊髄液などに
浸入する事で肺炎球菌によって惹起された髄膜炎を引き起こすことです。
もう一つは肺炎連鎖球菌菌血症です。
これは血液の中に進入することによって生じます。
つまり、侵襲性肺炎球菌疾患とは肺炎の有無に関わらず
肺のバリア組織を突き抜けて血液や脳脊髄液など
身体の循環器内に侵入する事によって生じる症状です。
これは肺、脳だけの疾患に留まらず、
循環器が全身を巡っていることを考慮すると
より深刻な疾患につながる可能性が示唆されます(80)。
一方で
CT画像など画像診断で確認できる肺炎のリスクに関しては
リスクの低減の割合は6-29%でした。
従って、肺炎連鎖球菌の循環器への浸入のリスクに比べて
肺炎のリスクに関しては効果が低いという事です。
-
これを踏まえて日本から子供を持つ親御さんに向けて書かれている
情報を元に科学的な情報にアクセスし、精査しながら
より正確だと考えられる情報提供をいたします。
「ワクチンで子どもを守る!小児用肺炎球菌ワクチン(13価)」
このウェブページを参照します。
2013年11月から
従来の7価ワクチン(PCV7 :7種類の肺炎球菌に予防効果があるワクチン)が
13価ワクチン(PCV13:13種類の肺炎球菌に予防効果があるワクチン)
に切り替わりました。
接種時期、接種回数についてはこのウェブページを参照ください。
但し、6歳以上は接種不可となっています。
6歳以上になると肺炎連鎖球菌に対するリスクが下がるからですが、
これに対する信頼性ある情報にはたどり着けていません。
-
細菌性髄膜炎はかかった子どもの半数以上が0歳の新生児です。
病気が重いだけでなく早期診断が難しく、
抗生物質(抗菌剤)が効かない菌も多いので、
必ず生後2か月からヒブワクチンと同時接種で受けましょうとあります。
ここでヒブワクチンと同時接種について考えます。
ヒブワクチンは、インフルエンザ菌b型(Hib)による
感染症を予防するワクチンです。
ヒブは、咳やくしゃみなどで感染し、
髄膜炎、喉頭蓋炎、敗血症などの重症な感染症を引き起こします。
ヒブワクチンと肺炎球菌ワクチンの同時接種が
肺炎に対してどのように効果があったか?
ボツワナで2010年から2012年の間に行われたワクチン接種に対する
治験、評価(ポストピリオド)の報告があります(81)。
ワクチン接種を終えて、半年から2年2か月程度の間では
肺炎による入院が48%、肺炎による死亡が50%減少したとあります。
これは2重盲検試験による比較ではなく、
ワクチン接種しなかった時期と接種した時期との
時期がずれた状態での相対的な比較になります。
この効果は1年あたり、6-22%減少します。
ここで日本のウェブページの情報を参照すると
これらのワクチン接種は1回ではなく、複数回行います。
従って、ワクチンの効果が持続される可能性があります。
また、科学的な証拠はありませんが、
ブースター効果もある可能性があります。
小児用肺炎球菌ワクチンはWHO(世界保健機関)が
最重要ワクチンの一つとして、
すべての国で、定期接種にすべきだと勧告しているものです。
日本では、2013年度から定期接種になりました。
親御さんが心配なのはワクチンの安全性です。
(ヒブワクチンの副反応)
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)から出される情報は
多くの科学的文献に基づいて出力されます。
従って、世界の中で最も信頼性の高い情報の一つです。
このCDCの情報によると
通常はワクチン副反応は軽いとされています。
赤み、腫れ、熱り、接種箇所の痛み、発熱
これらが挙げられています。
それ以外には食欲の低下、眠気などがありますが、
いずれも一時的なものです。
(小児用肺炎球菌ワクチン)
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)の情報によると
共通的な副反応は
眠気、食欲の低下、接種部位の腫れ、発熱、頭痛です。
これらは1,2日間続きますが、一時的なものです。
しかしながら、非常にまれなケースでは
アナフィラキシー性のアレルギー反応が起こる事があります。
これはどのようなワクチンでも生じうることです。
従って、ワクチンの接種の際には
このような非常に希少な事態に備えて
通常は接種後、一定時間病院で待機となります。
一方で、日本においては
日本人のデータを参照する事も重要です。
日本のウェブページでは
接種後に、受けた子どもの約10%に38度以上の熱が出ます。
ほとんどは何もしないでも1日で治まりますが、
顔色や機嫌が悪い場合は受診してくださいとあります。
また接種したところが赤くなったり、
しこりができたりすることもあります。
このような記載があります。
-
では、なぜ、新生児ではインフルエンザや肺炎連鎖球菌が
血液内に侵入するリスクが高く、
それらに対する防御性を補助的に得るために
ワクチン接種が必要なのでしょうか?
それはおそらく肺胞のバリア機能の不完全性にあると想定されます。
ウサギのケースになりますが、
生まれたばかりのウサギでは
肺のバリア組織が非常に薄いことが確認されています(81)
なぜかというと、子宮から分娩されて外界に出た時に
呼吸器の機能が大きく変化しますが、
組織はそれほど急速には成熟しないという事です。
腎臓のネフロン数のように比較的早い臓器もありますが、
肺に関しては、成熟するまで
生後、一定の時間がかかる可能性があります。
特に肺炎よりも、
呼吸器を通じて細菌が弱いバリア機能を超えて
血液や脳脊髄液内に入る事を防ぐ必要があります。
その為にはワクチンによる予防的な処置が必要です。
--

<<肺炎と自然免疫>>(92)
(要約)(92)
肺は免疫学的に特徴的な環境を持ちます。
この記事の上述した章で述べた
扁桃腺を含む口腔、鼻腔、耳をはじめ
皮膚、目、食道、胃、腸などと同様に
肺は環境への暴露性の高い器官であるため
日々、多数の病原体にさらされます。
日常的に接触がある細菌、ウィルス、菌類などの一部は
上述したように人の健康を脅かす病原体ですが、
それに対して、適切に排除するシステムを恒常的に築いておく必要があります。
また、産業発展に伴い大気中には
微粒子状物質(PM2.5など)、窒素酸化物(NOx)に代表されるように
環境的に厳密に管理されている国であっても
様々な汚染物質が基準値を上回らない程度には存在します。
その汚染物質に対して適切に肺組織が反応することは
それぞれの人の自らの防御システムによる感染症への予防において重要です。
上述した病原体を排除するシステムや汚染物質に対する防御反応を
可能にする体の機序の一つは免疫システムです。
特に初期の防御に当たる免疫システムは
NK細胞、マクロファージ、単球、樹状細胞、好中球などの自然免疫系統です。
Filiz T. Korkmaz(敬称略)らは
肺の組織学的な観点を含めた自然免疫系について総括されています(92)。
この総括の中心的な焦点として肺炎が含まれます。
組織学的な観点の中では肺のバリア機能についても触れます。
消化器などと同様に循環器の中に
細菌、ウィルス、菌が入ると血管の炎症や
重度の場合には敗血症、
新生児の場合には細菌性髄膜炎、菌血症につながります。
Filiz T. Korkmaz(敬称略)らがFig.1に示すように
①サーファクタント層
②タイプ1、タイプ2 肺細胞(Pneumocyte)
③線維芽、細胞外マトリックス層
④血管内皮層
少なくともこれらの複数の層がバリア層として働きます。
これらの中で自然免疫細胞が機能します。
従って、基本的な考え方としては壊死性腸炎などと同じように
これらを含むバリア層の健全性をいかに構築するか?
また肺胞は肺の構造単位であり肺全体で総計約3~6億個あるので
この点については腎臓の構造単位であるネフロンと同じような考え方になります。
すなわち、肺炎を考えるうえで統計的な考え方も重要になります。
なぜなら、腎臓の機能を考える際には
異常が出ているネフロンの割合において
その腎臓病であるかどうかの基準があり、その重篤度も決定されます。
肺の場合はCTなどで肺の硬化が白い像として観測されます。
その白い像の肺面積(体積)に対する相対的な大きさによって
肺炎の重篤度が腎臓と同じように決定されます。
従って、上述した肺炎を組織学的に考えていくときには
一つの肺胞に対しての組織学的な観点を含む局所的な病理と
それを拡張した形での病理について考える必要性もあります。
肺胞をネフロンと同じように数億個あるうち、
どの程度に異常が出るか?といった統計的な考え方は
少なくとも一般的ではないようです。
それよりも肺の健康状態においては
CTによる画像的な領域の判断が一般的です(121,122)。
サーファクタントにおいて重要な機序は
後に詳しく述べますが、
サーファクタントはタイプ2の上皮細胞から分泌され、
組織常在型の肺胞マクロファージによって消化されます。
身体の中のタンパク質や脂質の代謝回転があります。
これによって古い劣化した材料は消化され、
新しい機能的な材料が生み出されます。
人が食べ物を摂って、糞尿として排出するように
細かいところでは栄養素の代謝回転があります。
そうしたことは局所的にみれば、
肺胞のサーファクタントでも生じており、
分泌と消化の重要な機序が存在します。
肺においてはデッドスペースにあるムチンなどの液体成分と
機能的スペースにある肺胞のサーファクタントの
少なくとも物質的な違いを理解する必要があります。
現時点ではデッドスペースの方が明らかに水分量が多いと理解しています。
これらは共に再表層にある膜であり、
病原体に対する呼吸器の防御機能の初動に当たる部分です。
サーファクタントの代謝回転について理解する事は
呼吸器においてリスクのある
年少の子どもや高齢の方を防御する事にもつながります。
また、新型コロナウィルス感染症や
毎年、少なくとも日本で生じるインフルエンザ感染症の流行時など
大きく、もしくは中程度の公衆衛生の問題が生じている場合において
サーファクタントの代謝回転を多元的に理解する事は大切です。
この理解から、どのような治療的な創案、草案が生まれるか?
様々な領域の専門家の意見が待たれます。
-
肺には上述したバリア機能のほかに
肺を守る抗菌性を持つたんぱく質と
病原体や損傷を受けた組織を認識して正常化させるシステムもあります。
これらを実現するためには白血球の働きが重要になります。
例えば、マクロファージ、好中球、NK細胞などです。
また肺の間質細胞は病原体や損傷などの体の異常な信号を受けて
上述した抗菌、高ウィルス、創傷治癒などに関連する自然免疫細胞と
相互作用(Cross-talk)することが知られています(93)。
--
(背景、疫学)
肺炎は健康を脅かすものとして主要なものです。
新型コロナウィルス感染症のパンデミック前の2019年においても
世界で250万人の人が1年間で亡くなっています。
そのうち83万人程度(1/3)が5歳以下で
5歳以下の子供の死因の最も頻繁なものと推計されています(94)。
ただ、1990年から2019年にかけて肺炎で亡くなる人は減少傾向にあり
特に5歳以下の子供は1990年の220万人比べて60%以上減少しています(94)。
疫学的なリスクとしては5-14歳までが一番低く、
70歳以上の人が肺炎で亡くなるケースは
この30年、世界的な公衆衛生のレベルが向上しているにもかかわず増加傾向にあります。
これは70歳以上の高齢者の世界の人口が増えていることが関係しているかもしれません。
5歳以下の子供の肺炎で亡くなるケースが
ここ30年で半分以下と劇的に変わっていることは
公衆衛生の改善や医療介入によって
さらにこの数を減らせる可能性を示唆するものかもしれません。
それを暗示するもう一つの疫学的事実としては
5-14歳までで救命できなかった人は
全世界で1年間で10万人を下回ることです。
肺炎で命を落とす人が最も少ない年齢層です。
ただ、こうしたリスクは
その年に流行した感染症の規模、毒性などの影響も受けると考えられます。
2020年から流行した新型コロナウィルスをはじめ、
インフルエンザは呼吸器系のウィルスであり
肺炎を引き起こすことがあります。
また、5歳以下の若い子供においては
RSウイルス感染症が肺炎を引き起こすことがあります。
--
肺炎は軽症から重症など重篤度に開きがあります。
重症になると
〇敗血症
〇ショック
〇菌血(症)
〇急性呼吸窮迫症候群(ARDS)
〇多臓器システム不全
これらなどを引き起こすことがあります。
これらの多くは上述したように肺炎によって
多層からなるバリア組織の一部が破壊され
呼吸器から病原体が血液に侵入し、
それによって免疫系が異常を引き起こし、
それが全身に回り、体の中枢部を含めた様々な箇所で異常が生じます。
肺炎はグラム陽性、グラム陰性の細菌、ウィルス、菌類など
様々な微生物が原因とあります(95)。
肺炎に導くための因果は多岐にわたりますが、
重篤な肺炎の主な決定因子は免疫系の不全によります。
自然免疫系は発達前の子供のころから備えられたものであり、
獲得免疫系を持たない植物にも存在しています(96)。
従って、太古から大切に受け継がれてきたものです。
胎児などにも存在し、生を受けてから迅速に形成される自然免疫系は
胚形成時に関連する遺伝子にエンコードされているからです。
獲得免疫系のように特定の抗原の刺激によって
遺伝子的な改変を必要としないことも
その遺伝子が不変的に引き継がれやすい要因でもあります。
自然免疫系は保存された分子パターンを認識し、
早期の防御メカニズムを惹起させます。
例えば、リンパ球の中の自然免疫系であるNK細胞は
ウィルス、がんなどの脅威にさらされた時の初期応答として機能します。
これらの自然免疫系統は獲得免疫系が発達している場合には
警告信号を出し、獲得免疫系と協力して
系統的な免疫システムを働かせます。
これらのシステムは
〇物理的なバリア機能
〇パターン認識メカニズム
〇細胞攻撃性
〇抗菌たんぱく質の産生
〇サイトカイン信号の産生
これらなどの機能を有します。
--
(組織学的なバリア機能)
平均的な人の肺は1日当たり11,000Lの空気を吸い込みます。
例えば、空気中に1×10^3 virus / Lのウィルスがいるとすると(99)
1日当たりおおよそ1×10^7個のウィルスを吸い込むことになります。
ウィルスだけではなく、微小粒子状物質、花粉、NOxなど
窒素、酸素、二酸化炭素以外の様々な物質が空気中に漂っていて
それを生物を含め、人は呼吸によって継続的に体内に取り込んでいます。
少なくとも血液中にそれらの物質が高濃度で入ると
体内で様々な問題が生じるため、消化器などと同様に
呼吸器、それに含まれる肺胞には多層にわたるバリア組織が存在します。
(参考文献(92) Figure 1参照)
それらのバリア組織を細かくみていくと
初めに表面を覆う表面エネルギーの小さな安定層である
サーファクタント層が存在します。
このサーファクタントの機能は
〇空気と液体の界面での表面張力を下げ、呼吸の終わりの組織の破壊を防ぐ
〇病原体を死滅させ、最初のバリア層として病原体濃度を低下させる
〇免疫システムを改変する
これらなどがあります(97)。
その下に広がる上皮組織は細胞同士が密着接合や接着結合によって
強靭な組織を築いています。
これらの結合は一つではありません。
例えば、
密着接合にかかわるカドヘリンは約数万個/um2も存在する
と言われています。
(参考文献(123) TABLE1参照)
また、これらの結合は細胞内外で骨格となるたんぱく質と結合します。
これらもバリア機能に貢献していると考えられます。
しかしながら、これらの物質を破壊するような炎症反応が生じると
段階的に組織の健全性は失われ、漸次的に病原体濃度を激減させる
バリア層の最も重要な機能の一つを低下させることになります。
この機能を低下させる物質、病原体としては
〇肺炎球菌(pneumolysin)
〇リポ多糖(lipopolysaccharide)
これらがあります。
リポ多糖はTLR4などを介してinflamasomeを惹起する機序もあります(98,124)。
そのような炎症経路に従い、バリア組織が段階的に破壊される可能性があります。
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線毛細胞(ciliate cell)と杯細胞(Goblet cell)は
上気道において組織学的に協調して働き、
大気中に含まれる様々な有害物質から身を防御するために必須の役割を果たします。
Filiz T. Korkmaz(敬称略)らがFigure 1に示すように
気道は線毛細胞(ciliate cell)と杯細胞(Goblet cell)のほかに
基底細胞(Basal cell)とクラブ細胞(Club cell)からなり、
これらのうち、杯細胞とクラブ細胞は上皮細胞を
様々な有害な微粒子を含む吸い込んだ空気から守るための
ムチンなどの1~2%程度の濃度で存在する粘液成分を分泌します。
従って、消化器の腸と同じように粘膜系の免疫システムが働きます。
また、線毛は「Mucociliary escalator」と呼ばれる
粘液を口腔への出口側に向かわせる機能があります。
粘液がエレベーターのように
呼吸器の深部、肺胞へ到達する方向と逆のベクトルをもつことで
粘液成分を含めてそこでトラップされた
様々な異物を外に出すシステムがあると考えられます。
この「Mucociliary escalator」機能に不全があると
肺の様々な疾患と関連があるとされてます。
例えば
〇嚢胞性線維症(Cystic fibrosis (CF) )
〇原発性線毛運動障害(primary ciliary dyskinesia (PCD))
〇慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease (COPD))
これらです。
これらの疾患がある状態では下に詳述する
呼吸器の表面を覆う粘膜が異常に厚膜化する事が確認されています(125)。
Mason Weupe(敬称略)らがFigure 2に示すように(125)
粘膜層のムチンのレベルが適度に小さく
粘性が低い状態が好ましいと考えられます。
なぜなら、そのような粘度の低い液体は
より小さな力で速い流れを生みやすいからです。
口腔、鼻腔の出口の方向に素早く病原体を放出させる事が重要です。
肺にはFigure 1に示すように(126)、
伝導エリアと呼吸エリアがあります。
肺を植物の木に例えると
細いものを含めて枝の部分が伝導エリアで
この部分がガスの交換を行いません。
植物の葉に当たる部分が呼吸エリアで丸い部屋を形成し、
その末端部で毛細血管などに対してガス交換を行います。
呼吸エリアは空気中の病原体や微粒子などが入ると
デリケートなため組織がダメージを受けてしまいます。
従って、それまでの枝の伝導エリアで確実に
酸素など必要なガス以外は逆流させて外に出す必要があります。
上述した「Mucociliary escalator」機能は
気管、気管支の組織の表面を覆う液体層を逆流させるものです。
その層で病原体や微粒子を線毛や様々なたんぱく質でトラップし
それをキャリアとして外に出す機能です。
従って、この機能を守る事は
呼吸器の健康においては非常に重要になります。
実際に通常の粘膜の97%は「水」です。
1%が塩で、1%が下述するムチンです。
このような流れの一つの源泉は表面の線毛です。
線毛細胞の髪の毛の太さの1/10程度の線毛が
互いに「連携(Talk to each other)」して動くことで
粘膜層のおおおそ97%が水の層に逆方向の流れが生じます(126)。
この線毛の機能を守るためには
気道から水分を表層に取り込む必要があります。
この時に上皮組織の細胞はナトリウムイオンを取り込んで、
塩化物イオンを放出します。
この交換に不全が出ると上皮細胞上の液層厚が薄くなります。
そうすると呼吸器の機能に不全が生じると考えられます。
(参考文献(127) Figure 1より)
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このような物質をエレベートさせる機能のほかに
「Cough reflex」と呼ばれる咳の反射機能があり、
この反射神経は咳に関する受容体が刺激されることで働きます。
咳をすることで、気道の空気層を口腔から外に向かって押し出し、
体外へ有害な物質を出すことが出来ます。
前述した線毛細胞は粘膜に存在する有害物質と
上皮組織の距離をとって、組織内へ浸潤しないようにする
幾何学的な機序に基づく機能もあると考えられます。
この粘膜層には上で詳述したように
成分のうち1~2%程度ですが、
その少量の中におおよそ200種類以上のたんぱく質が含まれます。
その中で主成分となっているのがムチン(mucin 5AC and 5B)です。
これは上述したように杯細胞、粘膜下腺から分泌されます。
粘膜と線毛に基づく有害物質のクリアランス
「mucociliary clearance」は
吸い込んだ粒子の90%以上を除去する能力があります。
このような粘膜と線毛に基づく有害物質のクリアランスシステムが
新生児、乳児、小児でどのようになっているかは
調べる限り明らかではありません。
呼吸器の一般的な事は以上、詳述しましたが、
冒頭で述べた様に世界の5歳以下の子供の死因の1位は
呼吸器の疾患によるものです。
これは子どもにとって脅威である感染症の
パンデミック(世界的流行)が生じていないときの疫学的調査であり、
その状況下ですでに最もリスクが高い疾患となっています。
想定している心配がほとんどのケースで当てはまらなかった
ということが最も好ましい事ですが、
この記事では最悪のケースを想定して
優先度を上げて詳述しているということです。
一般的な呼吸器の機能については
組織学、流体力学、(表面)物理化学、
細胞生物学、(粘膜)免疫学、循環器学、微生物学など
様々な観点で考える事は
肺炎だけに限らない先天性疾患を含めた呼吸器の疾患に
適用できるため、そこは省略しないということになります。
ただ、この記事の焦点の最も中心的、コアな部分は
「子供」の呼吸機能の健康について考えることです。
特に新生児は最もリスクが高いと考えられることから、
限られた情報の中にあっても
そこについて推測も含めて詳しく考えていくということは
この記事の最大の目的という事になります。
-
新生児は特にデッドスペースが小さいと言われています。
このデットスペースについて詳しく考えます。
上述した呼吸器を植物の木に例えて
アナトミカル(解剖的な)観点でイメージした場合には
木が逆さに生えているイメージです。
デットスペースの定義は呼吸器の内、
空気の交換を行わない空間の事なので、
上述したように丸い末端部の部屋である肺胞は
逆さに生える植物の葉の部分であり、
機能的スペースと仮に定義します。
一方で、それ以外の空気交換を行わない
「Conducting area」つまり「伝導部分」は
その葉に空気を送る「枝」の部分になります。
この枝の部分がいわゆる「デッドスペース」です。
これが新生児の場合、大人に比べて
かなり体積が小さい、狭いといわれています。
距離も小さければ、枝の径も小さいです。
基本的に流量が一定の場合は断面積と平均流速が反比例します。
また、境界層という概念があり、
壁面では基本的には流速がゼロとなります(128)。
そこから指数関数的に流速は大きくなりますが(128)、
径が極端に小さいと全体に占める境界層の割合が大きくなるため
同じ体積流量を実現するためにはその差分を考える必要があるため
中央の流速がより速くなってしまいます。
実際にはデッドスペースの上皮組織の細胞の上には線毛があり
実際の配管のような平坦な壁面になっていないことから
このような単純な流体力学のモデルは当てはめる事はできませんが、
少なくとも肺胞までの導線の径が小さいということは
特別な考察が必要であるという事は申し上げることができます。
但し、デッドスペースが小さいことそのものが
問題であるかどうかはわかりません。
例えば、呼吸機能に障害のある子どもでは
健康な子供に比べて、デッドスペースが大きくなっている
と報告されています(129)。
デットスペースというのはある程度の精度で
単位時間当たりガス交換できる体積流量を示すものなので
新生児に対して人工呼吸を行う際の
適切な流量設定などに影響を与えます(129)。
そのデットスペースそのものよりも
小さい子供でも病院を出れば、
大人と同じ空気を吸う事になります。
それはそれで成長の上でとても大切なことです。
しかし、同時に同じ濃度で含まれる
(適正基準内の)有害物質を吸う事になります。
単位時間当たりに吸い込む量は異なっても、
有害物質を含む割合は同じなわけですから、
デットスペースが小さい事、
その中で導線の径が小さい事が
物理的に有害物質に対する防御に対して
どのような影響があるか?という事を考える事が肝要です。
実際に同じ条件で中央の流速が早くなるのであれば、
肺胞に到達する確率が高くなる可能性もありますが、
一方で、断面積に対する液層の割合が径が小さいことで大きければ、
それは大人に対して、防御という事で有利ということにもなります。
気道の湿度については
高ければ、菌の繁殖を促してしまうし、
低ければ、粘膜層の水分の蒸発を誘発する可能性があります。
従って、人工呼吸器で大量の空気を流すときには
気道の湿度にも注意を払う必要があります。
実際に新生児のケースではないですが、
人工呼吸を行う際の加湿の方法、レベルについて
述べられた報告があります(130)。
下述するように新生児においては
線毛の機能が非常に重要な可能性があります。
この線毛が機能的に働くためには
ムチン、水分子、(Na, Cl)イオンが適切なバランスで
水和していることが重要です(131,132)。
従って、新生児は呼吸補助を行う確率が高いですから、
その最適な方法については検討の余地があるかもしれません。
これは臨床に関わる事なので非常に重要な事です。
一方で現場の経験がないので正確な事はいえませんが、
可能性としてはあります(133,134)。
この記事では「なぜ、それが重要か」。
それについて示す事が必要であるということです。
-
Richard J. B. Francis(敬称略)らの
マウスの生後数週間の短期の縦断研究では
上気道の多くを占める線毛細胞の数は出生後、
時間に比例して成長していきました。
特に生まれて間もない時に特徴的だったのが
すでに存在する線毛細胞が揺れる振動数が優位に高かったことです(100)。
これにより、おそらく生まれたばかりのマウスでは
デットスペースの「Mucociliary escalator」機能が
相対的に高まっている状態であると考えられます。
なぜなら、線毛の動きがその流れのトリガーとなるからです。
赤ちゃんの時には呼吸の様式が母親の体内と外界で大きく異なる事から
一気に呼吸器への負担が高まる事になります。
組織は急激にはその構造を変えられませんから、
何らかの補償的機序が働く必要があります。
その補償的機序の一つが線毛の速い動きかもしれません。
これは人のケースで当てはまるかどうかはわかりませんが、
マウスと同様の補償的機序を持っている可能性があります。
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粘膜のタンパク質成分の主成分はムチンですが、
そのサブタイプであるムチン5Bが欠乏すると
マクロファージの機能やIL-23産生を低下させ、
粘膜による病原体除去能力を低下させると考えられます(101)。
従って、
〇嚢胞性線維症(Cystic fibrosis (CF) )
〇原発性線毛運動障害(primary ciliary dyskinesia (PCD))
〇慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease (COPD))
これらの肺疾患に診られるような
ムチンの過形成も問題ですが、
全く分泌しない事も大きな問題につながります。
そのムチンはいくつかのサブタイプがあり、
そのうちの一つであるムチン5ACは
〇インフルエンザウィルス
〇レオウィルス
〇アデノウィルス
〇ロタウィルス
これらのウィルスが細胞感染の際に利用するシアル酸(102)と結合することで
これらウィルスの細胞感染能力を低下させると考えられています(103)。
つまり、細胞感染受容体に蓋をするということです。
しかしながら、ムチン5ACが恒常的に高い状態にあると
炎症、気道の過反応性、それに伴う喘息などと関連がある
と考えられています(104)。
これは上述したように粘性が高まると
粘膜層のエスカレーター機能が低くなることと関連します。
ムチン1は上皮細胞、免疫細胞の細胞膜上に発現する
膜貫通たんぱく質でトール様受容体と相互作用することで
炎症性信号を低下させる免疫調整作用があると報告されています(105-108)。
ムチンに加えて
気道の表面にある液体成分には病原体の即時的な防御機構を手助けする
たんぱく質である免疫グロブリンが含まれています。
ただし、この免疫グロブリンがより有効的に働くためには
事前に同じ病原体に暴露された経験による獲得免疫系の発展が必要です。
気道の上皮下にある形質細胞は分泌性免疫グロブリンA(s-IgA)を発現します。
これはIgAの2量体構造で糖たんぱく質と結合している分泌型抗体です。
このうち、糖たんぱく質は「分泌成分(Secretory component)」と呼ばれます。
これらの複合体がどのような結合状態になっているかは
J M Woof(敬称略)らがFigure.1に示しています(109)。
IgA抗体のY字型の根本に当たるFcドメインの先で
巻きつくように糖たんぱく質からなる分泌成分が架橋、結合しています。
(参考文献(109) Figure.1e参照)
このs-IgAは上皮組織下のB細胞(および形質細胞)から発現されます。
それがIgG受容体(polymetric Ig receptor(pIgR))と結合し、
上皮細胞に取り込まれ、そのまま気道側の粘膜層に放出されます(110)。
(参考文献(110) Figure.6参照)
このs-IgA抗体は構造多様性を持つFabドメインの認識を通じて
抗原特異的な性質を持ちます。
このような抗原特異的な構造は病原体に対する記憶型の防御反応に貢献します。
実際に、呼吸器の病原体として知られる
インフルエンザや肺炎レンサ球菌で特異的なs-IgA抗体が
粘膜層に分泌されています(111-114)。
s-IgAは糖たんぱく質と複合体を形成しています。
これらは複合体としても単体としても病原体を払いのける性質があります。
IgA抗体は糖たんぱく質を巻き込む性質があり、
他のクラスの抗体と比べて病原体を中和させる能力が高いとされています。
例えば、重鎖Cα3のN459D位置のグリコシル化、
つまり分泌物質が結合することが中和能力を高めるとされています(115)。
この効果はウィルス種、微生物種を問わず、共通的に働くとされています(116)。
このような非特異的な抗病原体能力は
既存のバクテリアやIL-8抑制などの宿主の免疫調整などと
相互作用することによっても生じます。
また、粘膜成分には
グラム陰性の細菌の細胞壁を分解する成分も含まれています。
例えば、
ラクトフェリンやリゾチームなどがそれにあたります。
このリゾチームはグラム陰性だけではなくグラム陽性の病原体に対しても
肺を含む呼吸器の免疫的な防御に貢献します(117,118)。
その他、免疫防御に貢献する粘膜に含まれる成分としては
〇C-reactive protein
〇Serum amyloid proteins
〇Pentraxin 3
これらが挙げられています(119)
例えば、C-reactiveタンパク質は細胞表面のたんぱく質への
補体(C1q)の結合を仲介し、
それによってマクロファージによる食作用を誘導します(120)。
(参考文献(120) FIGURE 1参照)
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肺胞の特徴的な抗生物質に肺胞サーファクタントがあります。
このサーファクタントは肺胞上皮組織に周期的に形成される
タイプ2上皮細胞です。
これが表面張力を下げる働きがあります。
つまり、表層の表面エネルギーを下げ、
サーファクタントが上皮細胞上に一定の層厚で
濡れ性がよく、均一に形成されやすいことを示します。
言い換えれば、隙間の無い層ができるということです。
それによって上皮細胞が肺胞の内腔に対して
露出する表面積を減らす事が可能になります。
このようなサーファクタントの表面特性は
単に細菌などに対する防御性を高めるだけではなく、
ガスの交換において表層をオープンにするという役目もあります(155)。
このサーファクタントは主に脂質とタンパク質から成ります(155)。
そのうちタンパク質成分の一部として
サーファクタントタンパク質AとDが存在します。
これらの物質が協調的に働き
病原体の取り込み、凝集、受容体を通す干渉を通じて、
これらの病原体の分解、クリアランスを促進します。
今述べた、凝集の機序は、
サーファクタントタンパク質が同種の多量体を形成し、
それぞれの構造体に対して病原体が結合する事で
結果的にその多量体において複数の病原体が捕獲されることになります。
それによって病原体が凝集され、
効率的なクリアランスが可能になります(156)。
(参考文献(156) FIGURE.3)
マクロファージなどの自然免疫細胞は
元々サーファクタントのタンパク質を分解する働きがあります。
従って、病原体が結合したサーファクタントタンパク質に対して
細胞内に取り込む食作用が働きます(156)。
サーファクタントタンパク質は
マクロファージ、好中球、樹状細胞などの自然免疫細胞、
あるいはT細胞の獲得免疫細胞と多様に相互作用し、
基本的にはそれらの活性を下げ、炎症を抑える効果があります(156)。
(参考文献(156) FIGURE.2)
従って、免疫系の亢進、抑制のバランスの内
ブレーキとなる抑制系の機能を持ちながら、
病原体をクリアランスする事を促進する機能があります。
従って、サーファクタントの機能は
肺胞の組織を守るうえで非常に重要であると考えられます。
上述したサーファクタントタンパク質の中において
そのサブタイプであるA,B,C,Dの中で
サーファクタントタンパク質Dは免疫機能との相関性が強く、
肺炎などが生じ、肺胞に負荷がかかっている時には
その分泌量が増える事が
血液中に漏れ出したサーファクタントタンパク質Dの
血中濃度を分析することで確認されています(157)。
これによってマクロファージの活性が高まる傾向にあります。
--
<パターン認識受容体>
自然免疫細胞は病原体侵入や組織損傷を受けた時の
免疫学的な初動の機能を持ち、迅速に応答します。
その時間は数分から数時間です。
自然免疫細胞は遺伝子的に保持された細胞であり、
太古から植物なども含めて、生物に広く形成されており、
それは人においても同様です。
あらゆる年齢層で存在し、
受精後、早い段階で形成される免疫系です。
2020年の年初から世界的な流行が始まった
新型コロナウィルス感染症においても
自然免疫系は暴露した後、迅速に働く免疫系です。
一方で、獲得免疫の一種である
液性免疫は人ライノウィルスタイプ2では
そのウィルス抗原暴露後、
抗体価が上がるまでには1-2週間かかると報告されています。
最大で5週間程度かかります(159)。
抗原特異的な抗体を出すためには
2次リンパ節の胚中心反応を含めて、
細胞のクラススイッチ、形質細胞への分化が必要です。
その体の中の多段的な免疫学的手続きに時間を要します。
また、獲得免疫系において
大人レベルの能力を得るまで
生後15年以上はかかると想定されています。
(参考文献(160) Figure 1)
従って、年少の子どもにおいては
自然免疫系の機能の理解は重要になります。
それに依存する割合が高い可能性があるからです。
自然免疫系には病原体や組織損傷を認識するシステムがあります。
〇Pathogen-associated  molecular  patterns  (PAMPs)
〇Damage-associated molecular  patterns  (DAMPs) 
〇Cognate  pattern recognition  receptors  (PRRs) 
これらの受容体です。
-
トール様受容体は自然免疫系が持つ代表的な
分子、パターン認識受容体の一つです。
トール様受容体にはいくつかのサブタイプがありますが、
グラム陰性の細菌の細胞膜あるリポ多糖
(lipopolysaccharide)。
これを広範に認識する働きがあります(161)。
トール様受容体はそのサブタイプによって
どのような物質を認識するかは異なります。
物質との結合後、活性化された際に生じる細胞内経路は
少なくともある程度共通の部分があります。
いくつかの段階を経て、
細胞核内の遺伝子に働きかけ、
インターフェロンや炎症性のサイトカインを放出する機序があります。
(参考文献(162) Figure 1)
例えば、この章で扱う肺炎の原因となる
肺炎連鎖球菌に対するトール様受容体の働きに関しては、
上述したTLR4とMyD88が連携して働きます。
このどちらの物質が欠けても
肺炎連鎖球菌を認識し、抗菌作用を惹起する事は難しくなります(163)。
他方で、TLRに対して負の制御因子であるTIR8をノックアウトすると
細菌除去能力が向上したことが示されています。
その時には肺において白血球による食作用が高まっていることが確認されています(42)。
ただし、どのサブタイプのTLR、病原体に対しても
TLRアゴニストはそのクリアランス、肺炎の軽症化を導くわけではありません。
例えば、マウスのケースで
TLR3を抑制するとマクロファージ活性が向上し、
生存率が向上したという報告があります(185)。
--
細菌やウィルスなどの病原体に対する
身体の耐性を高めるためには
その侵入が呼吸器を通して生じた場合においても、
それらの数を増やさないように体が防御反応を示す必要があります。
その細菌やウィルスの生活環(Life cycle)において
細胞内の環境が必要で、RNAやDNAのコピーが必要な場合、
その機会を与えないために細胞への感染を防ぐ働きが一つ重要です。
そのような方略で増殖を防ぐ手段の一つはワクチン接種です。
もう一つ、大切な手段があります。
それは細菌やウィルスに反応して
抗菌作用を持つ物質の分泌を促すことです。
例えば、タイプ1インターフェロンが挙げられます。
上述したトール様受容体(TLR)はそうした機能があります。
さらに他の手段としては
ウィルスや細菌が細胞内に侵入したら、
その細胞ごとプログラムされた形で細胞死させ、
それら病原体のコピーの機会を奪うということです。
このようなプログラム化された細胞死は
〇Pyroptosis
〇Apoptosis
〇Necroptosis
これらがあります。
このような多手段の細胞死プログラムを並列して
誘導するプロセスを「PANoptosome」と呼びます(164)。
このPANoptosomeの一つの主要な役割を果たすのが
この段落で述べるNOD-like受容体です。
このNOD様受容体はToll様受容体のように
細胞外にドメインを持つ受容体ではなく、
細胞質で細菌の細胞感染に伴って生じた信号を受け取り、
細胞死プログラムを誘導します。
(参考文献(165) Figure 1より)
この章の中心的な内容である肺炎に関しては、
これに罹患している人は
このNLRC4というサブタイプの発現が高まっている事が確認されています。
従って、Nod様受容体によるPANoptosomeの作動は
肺炎のケースで一定関連があると推測することができます。
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RIG-Ⅰ様受容体もNOD-like受容体と同様に細胞質で働きます。
この受容体はウィルスや細菌のRNAを検出して、
ミトコンドリアなどと協働しながら、
最終的に細胞核の遺伝子に働き、
インターフェロン信号を誘導します(166)。
このときウィルスのRNAも認識しますが、
同時に宿主のRNAも認識します(166)。
このインターフェロンの産生は
RIG-1-MAVS複合体(参考文献(166) Fig.2c参照)を
細胞内に含む組織常在型の肺胞マクロファージでも起こります。
それによってマクロファージの前駆体である
単球を引き寄せます(168)。
肺胞が損傷して、マクロファージの需要が高い状態においては
単球の前駆体としての機能が高まり、
少なくともその一部が肺胞マクロファージに分化します(167)。
--
ウィルス、グラム陰性細菌、グラム陽性細菌の
エンベロープ膜の中には増殖のもととなるDNAやRNAなどの核酸が含まれます。
細胞感染し、細胞質内に放出されると複製圧が働きますが、
自然免疫系の細胞質にはこのようなDNA、RNAを検出する受容体ががあります。
これは総称として「DNA-sensing receptors」と呼ばれます。
この受容体は
〇AIM2-like receptors
〇cGAS
〇IFI16
これらがあります。
これらの物質がDNAを検出すると特定の細胞内経路を惹起させます。
〇Inflammasome activation(IL-1β, IL-18)
〇IRF-3 activation
〇NF-κB activation
これらの活性により細胞核のDNAに働きかけ
上述したような抗菌、抗ウィルス性を持つ
タイプ1インターフェロン、IL-6、TNFの活性が高まります(186)。
これらの細菌の核酸を検出する受容体は
肺炎の原因になる肺炎連鎖球菌に対しても効果があり、
肺炎を防止する効果があります(187)。
新型コロナウィルス感染症で重篤な肺炎にかかる人は
タイプ1インターフェロンの反応が遅いことが示されています(188)。
上述したようなRIG-1-like receptorや
この段落で述べたDNA-sensing receptorは
初期応答に関与する自然免疫系の細胞質内に発現され、
細胞核のDNAを介してタイプ1インターフェロンを惹起させます。
インターフェロンの反応が遅い人は、
ウィルスや細菌に対する、自然免疫系のこれらの受容体の
感受性が低いことが示される可能性があります。
同様にC-type lectin receptorのサブタイプのうち
主にマクロファージに発現されるMincleは
肺炎球菌をはじめ様々な病原体を検出し、
肺炎球菌に対しては肺炎を防止する効果があります。
このMincleも他の自然免疫系の病原体認識受容体と同様に
細胞内経路を介して、抗病原体性を有しますが、
このMincleに関しては細胞質ではなくて細胞膜上に発現されています。
(参考文献(50) Figure 2参照)
上述したサブタイプの内、cGASがあります
これは細胞質に存在し
細胞内シグナルを発動させる際において
共因子としてSTING経路を必要とします(169)。
このcGASはグラム陰性、グラム陽性両方の細菌を検出できます。
肺炎連鎖球菌も検出します。
従って、この機能が低下していると
肺胞の浮腫やマクロファージの細胞死、
それによる細菌濃度の上昇が生じる可能性があります(170)。
このcGASは細胞膜上に発現している
TLR(トール様受容体)に誘導された細胞内経路と連携して、
細胞核でインターフェロンエンコード遺伝子に作用し、
上述したパターン認識受容体と同様に
インターフェロン分泌を誘導します(171)。
(参考文献(171) Fig.4参照)
従って、パターン認識受容体は
複数の種類の受容体が連携して、
細胞内で共同的に働く信号を惹起し、
最終的に抗菌性を持つインターフェロン信号の亢進を実現します。
--
C-type lectin receptorsは
細胞膜直下の
Dectin-2, MGL, Langerin, DC-SIGN, Mincleなどに対して
数種類のサブタイプが細胞外側で結合します。
それぞれの組み合わせが
異なるタイプの細菌を細胞膜上で検出します。
例えば、
肺胞で重要な役割を果たす単球、マクロファージの
細胞膜直下に形成されるMincleにC-type lectin receptorsが結合し、
肺炎球菌に対して認識します(172)。
(参考文献(172) Figure 1)
このC-type lectin recptorは細胞内の複数の経路を経て
最終的に細胞核で
遺伝子p50 ,p65に作用し、NF-κBの遺伝子を刺激します。
それによってTNFαやIL-1の分泌などを促します(173)。
(参考文献(173) Figure 1参照)
このC-type lectin receptorは異種的なスーパーファミリーで
17のサブタイプに分類されます。
上述したようにそのタイプによって
検出できる細菌と膜貫通タンパク質として結合する
細胞質側の物質は異なります。
ただ、ほとんどのC-type lectin receptorsの特性は
明らかになっていない状況です。
--
呼吸器の感染症やそれに伴う
疾患の病理の理解や治療のためには
自然免疫系としては
肺胞に常在するマクロファージの機能を理解する事が重要です。
スカベンジャー受容体(Scavenger receptors)は
C-type lectin receptortと同様に異種性を持つ受容体です。
Jack Gudgeon(敬称略)らがFIGURE 1に示すように
このスカベンジャー受容体は
クラスAからクラスLまで、12クラス存在し、
ここで明記されている数において16種類あります。
これらは補体と連携して
細菌が結合した時に食作用を誘導する
オプソニン化を促進します(174)。
また、スカベンジャー受容体は
細胞外での病原体の認識はトール様受容体に委ねて
それを共受容体として引き付ける事で
炎症性シグナルカスケードを細胞内で生じさせます(175)。
スカベンジャーは
邦訳すると「掃除する」という意味ですが、
文字通り、細菌の食作用を促すことによって
細胞内で分解させる機能を多様に有しています。
--
身体は循環器の中の血液成分がコアと想定した場合、
身体の外側からその中心に向かう際に
幾重にも張り巡らされたバリア機能があります。
そうしたバリア機能は
粘膜性、液性のものや
隙間が微小な構造的なものだけではなく、
分泌物質や細胞なども含まれます。
その多段的なバリア機能の中で初動にあたるのが
自然免疫系であると上で述べましたが、
そのような細胞は「見張り細胞(Sentinel cell)」といえます。
その見張りの細胞は
①マクロファージ(Macrophages)
・Kupffer cells - in the liver
・Langerhans cells - in the skin and mucosa (*these are a form of dendritic cells)
・Alveolar macrophages - in the lungs
・Microglia - in the brain
②樹状細胞(Dendritic cells)
③肥満細胞(Mast cells)
④Specialized T cells
これらが挙げられています(176)。
マクロファージは主に病原体を消化する作用があります。
樹状細胞は抗原認識して獲得免疫系統に働かけます。
こうした細胞は免疫系の初動を担います。
その点で「見張り役」といえます。
この節では
「肺胞のマクロファージ(Alveolar macrophages)」
これについて述べます。
--
肺胞のマクロファージは病原体や有害物質が
気管支などのデッドスペースを超えて到達した物質を
分解させる初動となる細胞です。
従って、肺胞マクロファージは
上皮細胞よりも内腔側に存在する事があります。
Calum C. Bain(敬称略)らがFig.1に示すように(177)
肺胞のマクロファージはタイプ2上皮細胞と結合して機能を発揮します。
このタイプ2上皮細胞はFig,1からわかるように
大部分を占めるものではなく、
周期的に少ない割合で存在するものです。
この肺胞マクロファージは上述したように
肺胞の最表層にあるサーファクタントを消化する働きがあります(178-180)。
一方で、肺胞マクロファージに近接した
タイプ2上皮細胞はサーファクタントを分泌する機能があります。
これらの事実から、両者細胞は
サーファクタントの代謝回転、恒常性に寄与していると考えられます。
例えば、細胞表面に発現されている受容体でも
その物質が細胞内に取り込まれ、オートファジーによって消化され
また、一部がリサイクルされるという代謝回転(Turnover)があります。
このような物質の回転は
体を構成する物質が経時的に変化する限り生じうることです。
なぜなら、身体の機能をある程度の揺らぎ以内に収める必要があるからです。
これは一般的にホメオスタシス(恒常性)と定義されます。
そのためには物質の交換、入れ替え、リフレッシュが必要になります。
それらを実現するために
その物質の取り込み、産生、分解、排出といった
サイクルを回す必要があります。
肺胞の最表層にあるサーファクタントに関して
上述したタイプ2上皮細胞は産生する機序があり、
一方で肺胞マクロファージは分解します。
肺胞のサーファクタントの寿命は長いと言われています。
何を基準にして長いという判断かは不明瞭ですが、
その絶対的な値は18秒であるという報告があります(181)。
従って、人のライフスパン(80-100年)よりも顕著に短い時間です。
1日と比べても十分に短い寿命です。
従って、サーファクタントを構成する
脂質やタンパク質は頻繁に交換が起こっている
ということになります。
従って、サーファクタントの代謝回転の健全性を維持し、
恒常性を守る事は肺胞の持続的な機能を保持する事につながります。
肺胞マクロファージやタイプ2上皮細胞は
それを実現させるための重要な因子、要素であり
その機能の健全性を維持する事は非常に重要になります。
肺胞マクロファージは
病原体や有害物質を食作用によって取り込む機序がありますが、
それにも限界があります。
その負荷がある閾値以上大きくなり、排出限界点を超えると
肺胞マクロファージは
サイトカインやケモカインを放出し、
他の免疫細胞に助けを求めます、
それで引き付けられた好中球などが
協働的に働き、より強い抗菌性を発揮します(182)。
--
広範な病原体を体内から除去する手段はいくつかあります。
上述したように細胞内に取り込むことも一つですが、
〇一酸化窒素(NO)
〇過酸化水素(H2O2)
〇活性酸素種
これらを生成することで可能になります(189,190)。
これらの物質分解性の高い化合物は
肺の内皮細胞や免疫細胞内で合成され分泌されます。
(NO(191), H2O2(192), ROS(193))

(参考文献(92)~)


//細菌性、無菌性髄膜炎//
<概要>(82)
髄膜炎は髄膜、くも膜下腔の炎症です。
それらはより内側の組織である脳の皮質や柔組織に影響を及ぼします。
特に新生児は肺の組織が十分に発達していない事から
肺炎連鎖球菌やインフルエンザなどの微生物の
肺胞から循環器への浸入のリスクが高いため
日常生活の中でそれらが髄膜のくも膜下腔には
脳脊髄液が流れていますが、
その領域に微生物が回る、
かつ、あるいは免疫系の炎症反応が生じることで
炎症が生じるリスクがあります。
これは日常生活で生じる髄膜炎であることから
「Community-acquired bacterial meningitis」と呼ばれます。
病院などの侵襲的な処置によって
生じる髄膜炎と対比して考えられます。 
人工呼吸器などによる肺炎と同じ分類の考え方になります。
すなわち肺炎も日常生活の中で生じるものと
病院内の処置の中で生じるものがあるということです。
治療やワクチンの発展にも関わらず、
地域感染型の細菌性髄膜炎は
世界の感染症疾患の最も重要な疾患の一つです。
上述した肺炎連鎖球菌、髄膜炎菌は
髄膜炎を引き起こす最も共通的な微生物であり、
高い死亡率と罹患率に関連します。
これらの有機体を標的とするワクチンは
インフルエンザタイプB髄膜炎を標的としたワクチン(ヒブワクチン)。
これと類似する形で設計されてきました、
これは国で定めれた標準的な定期接種ワクチンに組み込まれています。
但し、そのレベルは国によって異なります。
実験的、遺伝子的に関連した研究は
細菌性髄膜炎の病理についての私たちの知識を向上させてきました。
早期の抗菌薬による治療は臨床症状を改善させます。
しかしながら、
微生物の血清型の分布のシフトを含めた薬剤抵抗性の高まりによって
新しいワクチンや治療戦略の発展が必要とされています。
免疫調整薬であるコルチコステロイドは微生物種に依存しますが、
高所得国において利益をもたらすとみなされています。
新しいワクチンによる改善が進んでいます。
例えば、肺炎連鎖球菌のワクチンでは
今現在では13価のワクチンが主流ですが、
2021年までには20種類のセロタイプについて作用する
20価の肺炎連鎖球菌ワクチンが開発され(83)、
2023年1月には米国食品医薬品局(FDA)は
生後6週間から17歳までの小児向けの優先審査を指定しています(84)
--
<序論、背景>(82)
脳に張り巡らさされている血管は
Diederik van de Beek(敬称略)らがFigure.1に示すように(82)
比較的太い血管が脳の大脳新皮質の最外周の
頭蓋骨の内側に張り巡らされていて、
そこから脳の深部の方向に枝分かれして延びていきます。
但し、実際の脳の血管の経路は複雑で
脊髄から束になった太い動脈が延び、
内側から放射状に延びる形状がシミュレートされています(151,152)。
いずれにしてもFigure.1の拡大図のように
脳血管と脳の実質、柔組織、皮質の間には
脳脊髄液が流れるスペースが存在します。
細菌性脳髄膜炎の場合には
血中へのウィルスを含め病原体の侵入が推定され、
それが脳へ回り、血液-脳脊髄液のバリア組織を通過して
より脳の実質側に近い領域に進入すると考えられています(82)。
炎症として命名されている「髄膜(Meninges)」は
Dura mater, The arachnoid mater, The pia mater。
これらの主に3つからなる組織要素があり、
順に外側から形成される複数の層となります。
髄膜の機能は大脳新皮質だけではなく、脊髄などを含めた
脳のあらゆる部分において機械的損傷から保護する働きもあります。
この部位に細菌により惹起された炎症反応によって
組織的な損傷を受けると、
環境の様々な機械的ストレスに対して脆弱になる事が考えられます。
例えば、外傷による怪我や病原体への大量の暴露など
緊急事態を除いて、考えられる日常的なストレスとして
脳内に張り巡らされた血管の中膜の平滑筋の運動があります。
頭蓋内血管は脳の血液に対する需要に応じて
心臓から上側に重力に逆らって、運び込む必要があります。
この時に必要なエネルギーの一部は
平滑筋の収縮、緩和を通じた血管径の変化によって生まれます。
その体積変化は血管の周りに存在する
髄膜に対する周期的な機械的ストレスとなります。
これは血液が流れ続ける限り、
日常的に生じる機械的ストレスです。
従って、少なくともこの機械的ストレスから
脳の実質、柔組織を守る必要がありますが、
そうした耐性が細菌性髄膜炎で生じる組織の損傷によって
低下する事が懸念されます。
実際に細菌性髄膜炎において出血が
生じる事は報告されています(183)。
出血が生じることは決して少ない割合ではなく、
細菌性髄膜炎と(軽症を含めた)出血の併存は
全体の77%に及ぶと解剖によって明らかにされています(184)。
出血が生じたお子さんの予後は不良の傾向があります(184)。
下述する敗血症の蘇生処置の一つの項目となっている
血管活性薬の投与は検討の余地があります。
ダメージを受けた血管に対する治療は
敗血症と細菌性髄膜炎で一部共通化できる可能性があります。
-
髄膜炎の主な症状
頭痛(87%)、嘔吐(74%)、首の凝り(83%)、
発疹(26%)、38℃以上発熱(77%)、
収縮期血圧 ave 144±33
「※但し、696人の年齢は50歳(±20)。
つまりこの症状の統計は子どものものではない。」
これらを呈し、髄液細胞増加症が脳脊髄液内で確認されます(154)。
髄膜炎の炎症に伴って、
通常髄膜によって保護されている皮質や柔組織の関与により
行動の変化、局所的な神経症状、意識レベルの低下。
これらなどを引き起こすことがあります。
-
(疫学)(82)
Haemophilus influenzae type b (Hib)は
細菌性髄膜炎を引き起こす事がある細菌です。
conjugate Hib vaccineの効果に関して
2重盲検試験で調べた臨床報告にはたどり着けていませんが、
元々、Hibによる細菌性髄膜炎が多かった
チリ、ウルグアイ、ガンビアでは
Hibワクチン接種の効果は顕著であったとされています。
(参考文献(82) Box,1より)
細菌性髄膜炎が病因となる細菌を特定した形で
どれくらいの頻度で生じているかという事は
少なくともアフリカでは明らかではありません。
診断のツールが不足しているからです。
一方で、高所得国である
ヨーロッパ、アメリカ、オーストラリアでは
年間に10万人あたり1-3人であると報告されています(217)。
日本では侵襲性髄膜炎菌感染症は
0歳から5歳までと15歳から20歳までが多いですが、
子どもに顕著に多いという特徴はなく
大人でも多く発症します。
20歳以下の青年、子どもに限定すると
日本では2013年から2017年の4.5年間で
総計で27人です。
15歳以下の死亡例はなく、15歳以上で2人でした(215)。
但し、これは髄膜炎菌に限定されます。
肺炎連鎖球菌や
ヘモフィラス・インフルエンザ菌タイプBは
含まれているかどうかは定かではありません。
15歳以下の細菌性髄膜炎は
インフルエンザ菌が55%であり、肺炎球菌性が19.5%でした。
肺炎球菌性髄膜炎で2.9人/10万人なので(216)、
欧米諸国に比べてトータルとしての
細菌性髄膜炎のケースは多いと推測されます。
無菌性髄膜炎では
〇インフルエンザウィルス
〇コロナウィルス(1998年時の論文を参照)(※)
(※)2020年以降に流行した新型コロナウィルスは含まれない。
これらなど毎年流行する感染症や
日常的な風邪とも関連のあるウィルスも含まれます。
(NIID 国立感染症研究所 無菌性髄膜炎とは 表参照)
ただ、国立感染症研究所や国外の現在の認識は一致しています。
ウィルス性の髄膜炎は細菌性に比べて
経過は良好であることが多いとされています。
細菌性の髄膜炎のケースにおいて
東アジアである日本がヨーロッパ、アメリカよりも多いことが
少なくとも頭に残ります。
これは温暖湿潤な気候など
地理的、気候的な事が関係しているのか?
あるいは可住領域人口密度などが関係しているのか?
また、細菌性、無菌性髄膜炎が免疫機能を通じて
干渉することがあるのかどうか?
そういった可能性も脳裏をかすめます。
日本は風邪をひくケースが多いからです。
実際にリスク因子としてはHIV感染など免疫的に不全が出ている場合には
肺炎球菌などで髄膜炎に罹患するリスクが8倍高くなる
という報告もあります(218)。
例えば、日本で季節の変わり目など
免疫系に負担がかかりやすい時に細菌に感染して
それによって髄膜炎を発症しやすくなるという事はあるかどうか?
そういったことも考慮の範囲になりそうです。



(参考文献(82)~)

//敗血症//
<一般的な敗血症、敗血性ショック>(136)
(要約)
敗血症は細菌やウィルスの循環器の侵入による
制御不能な全身性の炎症、免疫反応であると考えられています。
それによって臓器の損傷を引き起こします。
死亡率は低下していますが、
最も重篤な敗血症の分類に当たる、敗血性ショックは
異常な乳酸値の高まり(hyperlactataemia)、
それと同時に起こる低血圧を呈します。
低血圧なので血管を収縮させる昇圧剤による治療が必要ですが、
病院内の死亡率は30-50%に当たります。
早くに診断がつき、適切な治療を受ければ
今や敗血症もすぐに命を脅かすような疾患ではなくなっていますが、
救命が実現されても、長期的な身体への悪影響は免れないとされています。
持続する炎症、免疫抑制、臓器損傷、組織の衰弱など
多岐にわたる体への悪影響が考えられます。
その様な長期的な影響は体細胞からなる身体だけではなく
脳、それに伴う認知機能にも影響を与えます。
身体と脳の連携に関わる実行機能障害も生じることがあります。
上述したように現在示されている最適な治療を受ければ、
病院内での急性期の死亡確率を下げることができますが、
免疫調整を行う薬物による結果は今のところ良好ではありません。
今のところ敗血症の予期や臨床結果を予測する
効果的なバイオマーカーは見つかっていません。
敗血症に対する治療は単純ではないため、
臨床効果の改善は徐々に起こる可能性はあるが、
急激に改善する可能性は低いかもしれないとされています。
--
<小児の敗血症>(137,138)
敗血症の分類の中で敗血性ショックの前段階にあたる
重篤な敗血症(Severe sepsis)は
小児に限らず一般的な定義としては
臓器損傷、収縮期血圧90以下、乳酸4mmol以上と定義されます。
これが継続すれば、敗血症ショックとなります(139)。
PICU(小児集中治療室)に入る疾患の原因は
〇呼吸器ウイルス(呼吸器合胞体ウイルス、インフルエンザ、アデノウイルス、パラインフルエンザ、ヒトメタニューモウイルス)
〇重度の呼吸困難を伴う喘息
〇重篤な感染症
〇糖尿病の合併症
〇自動車事故などによる重傷
〇ガンマグロブリン不応性川崎病
〇髄膜炎
〇肺炎
これらとされており、ほとんどがウィルスや細菌による疾患で
その中でも呼吸器に関わるものが多いです。
従って、肺炎、細菌性(脳)髄膜炎、(この章で述べる)敗血症は
子どもの特に急性期の命のかかわる重大な疾患であり、
それらの疾患の最新の情報にアクセスし、
様々な専門性を持つ専門家、医療スタッフが集まり、
引き継がれてきたエビデンス、最新のエビデンス、
仮説に基づいた考察などの多岐にわたる内容について
議論、情報共有するという事は基礎の一つです。
PICUで労働されている方々が
最も目にすると考えられる症状が感染性の疾患に関するものであり
PICUの8%の子どもは重篤な敗血症を持つといわれています。
世界で1年間で450万人の子どもが亡くなっていると
推計されています(140-142)。
上の一般的な敗血症の免疫学的な不全に加えて、
重要な事実は、死亡した子どもの1/3は
発症してから72時間以内であるとされています。
死因を支配するものは呼吸器、神経の疾患です(143)。
ここで気づかれた方はいるでしょうか?
上述した肺炎は呼吸器の疾患です。
神経系は細菌性(脳)髄膜炎とおそらく関係があります。
つまり、敗血症は循環器内に細菌やウィルスが侵入する事が
引き金となって生じますが、
そのような細菌、ウィルスは往々にして
呼吸器から吸入される呼吸器系感染症であり、
同時に肺炎や細菌性髄膜炎を伴なう事があるということです。
これらは密接につながっていて、
この記事では章として切り離しましたが、
実際は独立して考える事ができないものかもしれません。
これらの連携を包括的に述べた報告はまだ多くはありませんが、
実際に「Pneumonia-associatted spetic shock」
これについての報告もあります(144)。
上述した呼吸器や脳神経系の保護、治療についての重要性だけではなく、
72時間以内に死亡するケースが33%あるとされているので、
早く診断をつけて、適切な治療を施す必要があります(138)。
子どもの敗血症の治療に関しては2020年に定められた
Surviving Sepsis Campaign International Guidelines for the Management of Septic Shock and Sepsis-Associated Organ Dysfunction in Children.
このように命名されたガイドラインが存在します(145,146)。
ここで示される重要な事は
敗血症は段階があり、
上で述べたような低血圧、高乳酸濃度、多臓器不全などの
代表的な症状があり、それを示すと重症に分類され、
これが続くと敗血性ショックであるとされています。
そのスクリーニング、選別を早期に実現し、
できればそれが判別された15分以内に
蘇生のためのプランを作成し、
蘇生処置(Resuscitation)を実施するということです(138)。
この小児に行われる蘇生処置として
検討される処置としては主に3つです(149,150)。
--
①静脈内輸液(Intravenous fluids)
晶質液(crystalloid fluid)を
初期3時間以内に30 mL/kg投与します。
晶質液(crystalloid fluid)とは、
細胞外液として世界中で広く用いられている液体です
生理食塩水、乳酸加リンゲル液、乳酸加酢酸リンゲル液、
Plasma-Lyteなどがあります。
--
②血管活性薬(Vasoactive agents)
血管活性薬は、ショックや敗血症の治療に使用されます。
ショックでは、血管収縮、心筋抑制、全身血行動態の改善を
目的として使用されます。敗血症の初期段階では、
ドーパミンとノルエピネフリンなどの血管収縮薬が
最も一般的に使用されます(147)。
--
③抗生物質(Antibiotics)
子どもがヘルスアシスタント(健康管理の為の医療的補助)を
必要としてから1時間以内に投与を検討します。
抗生物質による治療は重要です(148)。
--

これらの以外の一般的な管理として
呼吸数、血圧、体温などのバイタルサインの安定化があります。
--
子どもの敗血症を見つけるのは難しいとされています。
熱性の感染症は子どもに共通してみられます。
また敗血症特異的な臨床症状の特定が難しいです。
子どもは重症となるショックまで
敗血症に耐える身体の容量を持っています。
従って、重症になって初めて見つかる事も多くあります(137)。
敗血症の臨床結果は
どれくらい早く診断し、治療を開始するかの
タイムラインに強く依存します。
上述した①静脈内輸液、②血管活性薬、③抗生物質の治療で
できるだけ早期に見つけ、処置する必要があります。
現状として、医療設備の整った高所得国でも
敗血症による死亡例の減少は見られません(314)。
--
(敗血症の定義)(137)
子どもの敗血症の定義は2005年の会議によって制定された
the 2005 International Pediatric Sepsis 
Consensus Conferenceに基づきます。
(参考文献(137) Table 1参照)
大人に対しては2016年に新しい定義がされましたが、
それを子どもに適用できるかは議論の余地があります。
定義の分類としては
重篤な感染症という軸は変わりませんが、
それによって影響を受ける組織、臓器が
心臓血管系か、それ以外かで分類されます。
--
(敗血症の分別、診断、体調維持)(137)
小児の敗血症の早期の診断、それによる適時の治療を
実現するためには高いレベルの注意、気づきが必要です。
国際的なガイドラインで示された
スクリーニング、診断、全身マネイジメントの中に
乳酸塩の血中濃度があります。
通常は高くても1.5 mmol/l(hyperlactatemia)程度に
しかなりませんが、
敗血症の場合は2 mmol/L 以上になります(315)。
この乳酸塩はEnterococciなど組織や免疫機能に影響を与える
細菌が糖などの代謝生成物として生成するものです。
従って、乳酸塩の上昇は
こうしたDysbiosisを示す細菌叢から
血中に放出されたものも含まれると疑う余地があります。
また、逆に言うと
敗血症の病理を考えるにあたり、
細菌叢を含めた乳酸塩の過剰な放出が重要である
ということを示唆するものです。
乳酸塩は数あるバイオマーカーのうち
すでにガイドラインに含められているものであるからです。
ここからは考察を含む調査になります。
小児の敗血症の診断が難しいのは
医師が臨床症状を確認するにあたり、
敗血症特有のそれがなく、多様であり、
初期の頃には明確な信号が現れにくいケースがあるからです。
しかし、敗血症は細菌、ウィルスの血管内の侵入によって
生じると考えられることから、
それらが放出する分泌物質や
それらに反応する免疫系のバイオマーカーを探すことが
重要になる可能性があります。
細菌、ウィルスの特定そのものは
一種類に限定されない事から難しい可能性がありますが、
上述した乳酸塩などある程度、
血管系に悪影響を高い確率で引き起こす共通的な
バイオマーカーを多角的に調べる事で
初期の診断に役立つ可能性はあります。
例えば、
C-reactive protein (CRP)
Procalcitonin (PCT)
IL-18
CD64
sFAS
sVCAM-1
PERSEVERE
これらが挙げられています(316,317)。
これらの他に、
full blood count
procalcitonin
platelet count
clotting screen
renal and liver function tests, 
blood culture
これらなどが挙げられています(318,319)。
-
初期の体調維持、マネイジメントとしては
酸素補充を含めた呼吸の安定化が挙げられます。
その他、体温、心拍、血圧などもモニターされるかもしれません。
等張液を投与して血管内の液体量を補う
輸液療法などが検討されることもあります(320)。
また、候補となるバイオマーカーも上述したように多岐にわたり、
それらの数字データと敗血症の確率を分析するにあたり
AI(人工知能)による診断も検討余地があります(321)。


//新生児粘膜免疫学を考察する因子//
<<背景>>
現時点で確実に言える事としては
新生児は肺胞の数が大人に比べて少ない事と
気管支の径が小さい事です。
可能性がある事として
ムチンを形成する杯細胞が未成熟で
粘膜の粘性が低く、層厚が薄い可能性があるということです。
これについてはエビデンスはなく推測になります。
もう一つは繊毛の動きですが、
マウスのケースで振動数が速かった(100)という報告があります。
ただ、人のケースではわかりません。
これを明らかにすることは気道では手続き上難しいかもしれません。
物理的に考えられる事としては
線毛のような一定方向に動く構造物が液体中にあった場合
その流体の動きは粘性が小さいほうが抵抗なく受けやすい。
これについては整合性はありそうです。
線毛の動きが仮にマウスと同様に速いとなると
気道の粘膜の逆流が速いという可能性はります。
赤ちゃんには鼻毛が生えていないケースもあり
入り口でのフィルターが効きにくいという事はあるかもしれません。
もう一つは冒頭で述べた肺胞の数が少ないことで
肺にダメージが入った時に数が少ないので
一定数肺胞が機能しなくなった時の影響が大きい。
これについても言えそうです。
気道の粘膜がどのようなバランスで形成されるか?
それについてはある程度時間をかけて調べる必要がありますが、
現時点で、訂正できることとしては
「水和反応」ではなく「水和」です。
つまり、タンパク質と水がイオンを通じて
「なじんでいるか?」それについて考える事です。
その水の供給は環境からではなくて
血液から上皮細胞を通じて供給される水が主である
ということです。
一方で、下述する気道の湿度については
高いと細菌の繁殖の恐れがあるためにリスクがありますが、
逆に低いことも水の蒸発やウィルスの活動を上げてしまうため
リスクがありそうです。
現時点で全てにおいて正確な事を申し上げる事はできませんが、
気道の粘膜や肺胞のサーファクタントの健全性を維持する事は
それらが組織の最上層にあるので重要である。
これについてはほぼ確実に言えそうなことです。
実際に集中医療ではバイタルの中に呼吸があります。
小児集中治療の場合には呼吸器の感染症が多い中で
状況によって変化しやすい(回転率の高い)
最表層の状態を考える事は極めて重要です。
「Neonatal mucosal immunology (新生児粘膜免疫学)」
これについて追究する事は
新生児、小児集中治療の改善に貢献できる可能性がありますが、
現時点で報告を確認する限り、
どちらかというと手に入る情報においては
免疫学にかなり近接しています。
つまり、免疫細胞について詳しく書かれています。
一方で、新生児、小児の未発達の気道の粘膜、
肺のサーファクタント、
それらの構造(大きさや数)などについては詳しく書かれていません。
しかし、「粘膜」「免疫学」という以上、
粘膜についても詳しく考える必要があります。
この時には粘膜については
ムチンなどのタンパク質、Na、Clイオン、
それに対して水がどのように混和しているか?
その力のバランスについても考える必要があります。
また、線毛の動きは粘膜の粘性によって支配されるのか?
それとも上皮組織で交換される
水やイオンの動きに連動して決まるのか?
それについて少なくとも私は理解できていません。
--
新生児免疫学を
組織、発達的な観点で考える為の要因を整理し、
現時点でわかっている事を以下、明記します。
(1)腸の組織の違い
N Torow(敬称略)らがFigure 1に示すように(226)、
子どもの腸は腺窩(せんこう)が少ない、
つまり穴が少なく、組織が直線的であります。
エネルギー最小の法則から、
基本的に表面エネルギーが最小になるように系が調整されるので
波打つ組織に液性の粘膜が形成されるときには
それに沿うように表面積を多くとるのではなく、
表面積を下げるために表面はより直線になります。
結果として穴は粘膜で満たされることになります。
そうすると穴の部分の粘膜厚が顕著に多くなり、
その下には新生児で不足している抗菌物質を出す、
Paneth cellsがあります。
従って、大人の腸はかなり頑強に守られていると言えます。
それは腺窩や粘膜が貢献しています。
しかし、新生児の腸は病原体に対してオープンで
つまり、組織構造の内腔に対する露出が大きく、
悪影響を受けやすい状態になっています。
従って、授乳などを通じて
組織を守る善玉細菌やIgA抗体などを受け取って
補助的に消化器を守る必要があります。
一方で、常識的に知られている事として、
大人のように様々な食べ物を食べられないというのがあります。
これは上述した組織学的に未成熟である事と
免疫学的にもそうであることが
少なくとも一部関連しています。
--
(2)免疫系の違い
新生児の免疫系は獲得免疫系の成熟が遅れているので
基本的に自然免疫系とナイーブなリンパ球、
あるいは制御型免疫系に頼る事になります。
従って、自然免疫系の作用がより重要になります。
あるいはIgAなど直接獲得免疫系が放出する抗体を
受け取ることが重要になります。
IgA抗体は交差性が高いので、
それを授乳によって断続的に受け取る事は意味のある事です。
--
(3)呼吸器系の組織の違い
新生児の肺胞は大きさは大人とそれほど相違がない
といわれていますが、その数が異なります。
Dallas M. Hyde(敬称略)らがアカゲザルのケースで調べた結果によると
Fig.3に示されるように生まれたばかりの頃は
その数はほとんどないか、かなり少ないです(256)。
その数が大人になるまで継続的に増加していくという事です。
もう一つは気管支の径です。
1歳以下の子どもでは気管支(LMB)の径が3-5mmです(257)。
一方、大人は12-13mm程度です(258)。
従って、少なくとも1/2以下の径しかありません。
一方で、粘膜の層厚は粘膜の粘性によって
ある程度決まってきます。
粘膜の粘性が低ければ、層厚は薄くなります。
しかしながら、
杯細胞(goblet cells)と呼ばれるムチンを形成する
細胞が新生児では未発達の可能性があります。
これは腸で調べられていますが、気管でも同じかもしれません(226)。
ムチンは粘性を上げる物質の為
その濃度が低いことで粘性が低く、
新生児の粘膜は薄い可能性があります。
それによって消化器、呼吸器の上皮細胞は
病原体や有害物質の影響を受けやすい可能性があります。
しかしながら、
「Mucociliary escalator」と呼ばれる
気管や気管支で形成される粘膜層を
線毛によって逆流させる機序があります。
この逆流速度は粘性が低いほうが上がるはずなので、
線毛の動きが同じであれば、
この機能は大人に比べて高い可能性があります。
実際に新生児の線毛がマウスのケースで速く動いていた
事が示されています(100)。
従って、新生児の粘膜免疫学におけるデッドスペース
つまり気管、気管支の粘膜の機能を考えるためには
以下のことが重要です。
ムチンの形成が杯細胞形成の未熟性によって少ないため
粘膜の層厚が薄いことが想定されます。
一方で、その粘膜を逆流させる機能は
粘性が低いことで高まりやすいです。
そうすると新生児ではより線毛の機能を維持することが大切です。
また、線毛は一定割合、
周りから力(水圧、重力)を受ける事になります。
これらは線毛の機能に影響を与える可能性があります。
しかし、線毛の動きに対して粘膜の流速の変化が大きくなると
線毛の根元の流体の速度と先端の速度の差が大きくなります。
先端の速度が相対的に速くなると
ベルヌーイの定理から線毛を上側に引っ張る力(揚力)が
生じる可能性があります。
そうすると押さえつけられる力に対して抗力が生まれるので
線毛は比較的構造的に延びた状態で
先端をダイナミックに振る事ができます。
一般的に線毛の動かす機械的な力は
細胞内の化学的力を変換しているとされています(302)。
具体的にはATPを加水分解して得られるエネルギーを
運動(機械的)エネルギーに変える運動タンパク質である
ダイニン(Dynein)(302)が関わっています。
しかし、水力学も関わっていると総括されています(302)。
この水力学の一部に当たる部分が
上述した線毛の先端部と線毛の毛根部の
粘膜の流速の差で生じ揚力であると推定します。


//子供、青年期の肥満//
(要約)(228)
子どもと青年の肥満率は経済的な所得に関わらず
世界全体で高く、近年、低中所得国を中心に上がってきてます。
肥満がどのように生じるか?
それについて明らかにすることは
様々な事が関連するので容易ではありません。
それぞれの未成年の身体の中で実際に起こっていること以外の
側面を除いた、身体の中の系統だけを考える場合においても
その複雑性が単純化されることはありません。
視床下部-下垂体-副腎軸をはじめとする脳神経や
それらに作用し、食欲に関わる内分泌系である
グレリンやレプチンなどの物質も関わります。
また、すでにどれだけ身体が大きくなっているか?
脂肪細胞も含めて、身体にあるリザーバーも影響を与えます。
運動など身体の活動量も影響を与えます。
上述したグレリンやレプチンに対する
身体、神経の感受性もその一部です。
肥満はいくつかの疾患を誘導します。併存させます。
Ⅱ型糖尿病、脂肪肝、うつなどが代表的な疾患です。
治療のためには肥満に対する社会的な汚名を拭い去り(stigma-free)、
その人の尊厳を大切にした(Respectful)様式で
家族をベースとした介入が必要です。
具体的には、食事、運動、坐臥(sedentary)、睡眠。
これらの行動様式に関与する必要があります。
年長の子どもである青年に対しては特に
薬剤や肥満手術を使った補助療法が価値を持ちます。
--
(序章)(228)
子どもにとって特に呼吸器の感染症は
常に環境に存在する(最悪の場合、生存の)脅威です。
2020年から世界的に流行した新型コロナウィルス感染症は
世界で数十億人が感染したと言われています。
子どもの多くも感染しました。
しかしながら、幸運にも症状は軽かったといわれています(229)。
ただ、全ての子どものそれが当てはまったわけではありません。
この章で扱う未成年の肥満状態は
新型コロナウィルス感染症のリスクを有意に上げました(230)。
(オッズ比 3.07 95% CI 2.66-3.54)
また、コロナ禍では社会的距離(Social distance)が
感染の制御のため必要で、野外活動が制限されました。
それによって運動の機会が減り、
子どもの肥満率が増えたと報告されています(231)。
上述したように子どもの肥満は様々な因子によって増加します。
食事や運動も当然、その主要因子に含まれます。
一方で、生まれる前の子宮内で
環境からどのようなストレスを受け取ったかも影響を与えます(232)。
--
(疫学)(228)
世界保健機関は肥満を以下のように定義しています。
「健康にリスクがある程度の異常な脂肪蓄積」です(233)。
従って、軽度の肥満の基準は
一般的にBMI25以上ですが、
身長に対する体重の関係は筋肉量によっても変わるため
その数字だけで定義できるものではありません。
また、男性と女性で若干、その基準が変わるかもしれません。
1975年から2016年にかけて、
世界のあらゆる地域の5-19歳の子供において
肥満率が上昇している事が1億人を超える調査で明らかになっています(234)。
その増加率は女性よりも男性の方が顕著です。
日本に関しては女性の子どもの肥満率が
同じ高所得国の女性の子どもと比べて顕著に低いことが明かになっています。
肥満に関わる要素は
運動、経済、政治、社会、文化、
様々な要因が関わります。食習慣ももちろん要因の一つです。
このような肥満は単に食生活、運動、その他、外的な環境によるものだけではなく
生まれながらに生じた問題によって起こることもあります。
実際に胎児の時の成長不良や
それに伴って、低体重で生まれると
逆に成長中に脂肪組織が相対的に多くなり、
成長後にⅡ型糖尿病など代謝疾患に罹りやすくなります。
同時に、肥満を呈する確率が増加します(235)。
また、そうした胎内の環境は
その母親の健康状態によっても影響を受けます。
母親が肥満の場合、胎児(子ども)に対して
免疫(炎症性)、細菌叢、遺伝子(特に神経系)、
ドーパミン、セロトニン信号。
これらの異常に関わります(236)。
小さい頃に肥満を経験すると青年になっても
肥満になりやすい体質になります。
ドイツの研究では3歳の時点で肥満だった子どもの
約90%が青年になっても過体重か肥満だったと報告されてます(237)。
肥満は大人になってから生じる事も多いですが、
青年期にすでに肥満であると
大人になっても継続的に肥満であるケースが増えます。
仮に一度、標準体重に戻ったとしても
また、肥満を再発するケースも多くなります。
実際に青年期にすでに肥満であった人の80%が
大人になってからも(30歳の時点)肥満であったとされています(238)。
従って、それぞれの人のライフスパンの中で
肥満の発症を考えるときには
より低年齢で肥満になる事をまずは防ぐ必要があります。
年少の子どもは遺伝性や胎内環境の悪化などによって
生じているケースもあります。
青年の頃にも大人と少なくとも同程度に生じる
精神疾患と肥満の関連はあると報告されています(239,240)。
逆に日本の場合は、社会的評判などと関連して
特に女性においては「痩せすぎ」問題が強く謳われています。
これにより摂食障害にかかるリスクが懸念されます。
Natalie B. Lister(敬称略)らがFig.1のマップで示すように
日本の女性は肥満率は極めて低いのですが、
それは決して好ましい「だけ」の結果を示すものではなく、
その裏には「痩せすぎ」という問題が孕んでいます。

//新生児、小児の液体需要//(291)
一般的に体の水分量は年齢に従って減少していきます。
新生児、小児は大人よりも40%以上、
身体の水分量が多いと言われています。
新生児、小児の健康、治療を考えるにあたり、
ベースとして身体の水分量が多いことを認識し、
その水分がどのように健全な身体の機能と関わっているか?
それを知ることが一つ重要です。
新生児は大人に比べて液体の需要が高いです。
その理由は
(1)体重に対する表面積の高さ
(2)高い代謝率
(3)皮膚の浸透性の高さ
(4)腎臓の濃縮力の低さ
(5)身体の脂肪の低さ
これらです。
(1)(3)は体から蒸発する水の量が多いことも関連します。
単位時間あたり、体重当たりの水分量を
大人に比べて多く失う可能性があるので、
その分、こまめな水分補給が必要という事です。
新生児、小児集中医療では脱水を防ぐために
静脈から水分、電解質補給などが行われるとされています。
新生児の水分量の管理(脱水、水分過剰)は
大人に比べて厳密に行う必要があります。
大人では水分の調節を腎臓による濃縮、排尿によって
行う事ができますが、
その腎臓の機能が新生児では未成熟であるためです。
しかし、この腎臓の機能は生後1年間で急速に上昇し、
1年後には大人の90%に達するという報告もあります(292,293)。
(2)の代謝率の高さは様々な因子が交絡するため、
一つ一つ段階的な説明が必要です。
新生児、小児を含め、人の健康においては
体温を適正に保つことが重要です。
医療のバイタルでも「体温」が一つの項目になっています。
水は温まりにくく、冷めにくい性質があります。
従って、海洋の近くにある地域は
その前の季節の影響を残存しやすい傾向にあります。
1日のサイクルでも同じです。
それは水には蓄熱の効果があるからです。
新生児、小児の水分量が多いことは
お子さんの体温をより容易に維持するために貢献しているはずです。
体温が上がると、一般的に代謝効率が上がります。
身体がどんどん成長していっている子どもにとっては
代謝効率が上がる事は好ましいです。
その為には体温をより楽に維持する必要があります。
従って、蓄熱効果のある水が必要です。
但し、注意として当然、水分過多には注意が必要ですし、
乳児であれば、授乳があるので
母乳に含まれる水分は考慮されるべきです。
ここでの目的はあくまで一般的に
子どもはなぜ身体の水分量が多くて、
それがどのような機能にリンクしているかを考える事にあります。
もう一つ重要なのは(5)の脂肪組織の少なさです。
脂肪組織は水分量が10%と低く、
逆に筋肉は70%程度が水分です。
従って、一般的に大人では筋肉量が多い男性の方が
女性よりも水分量は多くなります。
赤ちゃんが脂肪が少ないことは
水分量が少なくて済む脂肪組織が少ないため、
より多くの細胞が水を必要としているということです。


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