発展途上国の患者さんも含めて
最先端の安全性の高い薬剤を安価で届けるためには
薬剤にかかる費用を劇的に抑える必要があります。
ここ10年で薬剤開発にかかる必要は莫大に増えており、
その中で限られた薬剤しか承認されない事は
大きな課題となっています(1)。
--
その背景にあるのが、
動物モデルと人のモデルで整合しない事や(1)、
人同士も個人差があることが挙げられます。
一般的に
共通的に人に対して一定の効果があり
安全性において許容範囲に含まれる薬剤を開発する事は
容易ではありません。
--
過去、試験管や動物モデルで
積み重ねられた基礎医学に基づいた効果的な薬剤も多く、
その中で承認に至らなかったものも多くあると思います。
しかし、その財産は完全には捨てず
利用価値はあると思っています。
例えば、
薬剤送達のモデル、評価、効率が人のケースで上がることで
そうした薬剤の整合性、効果、適用可能性も
変わってくる可能性があります。
従って、
薬剤送達学をより臨床応用につながるように
実用的に生かせるようにする事は
過去開発された薬剤や
近年の(mRNAなどの)技術(2)を生かすうえで
非常に重要になります。
--
しかしながら、
複雑な人の身体、自然相手に行う事ですから
コンピューターモデルだけで予測する事は難しく、
発見的問題解決的なアプローチも重要になります。
例えば、
薬剤スクリーニングは一般的に行われますが、
Luke H. Rhym(敬称略)らが示すような
ナノ粒子の生体内の薬剤キャリアスクリーニングは
薬物送達学の発展で欠かせない事です(2)。
結果から新たな理論構築へつながる事も多くあるからです。
治験のルールを改定する必要があるかもしれないですが、
こうした薬剤キャリアスクリーニングを
薬剤を入れないで行う安全な形で
人の体内で行う事が将来的にできるか?
このような視点があります。
あるいは
動物に対する人遺伝子改変技術、
人由来のiPS細胞などを使ったオルガノイド(1)、
これらで薬剤キャリアスクリーニングを行う事ができるか?
そのような事も
Luke H. Rhym(敬称略)らの研究、報告(2)の
延長線上にあると考えられます。
--
薬剤開発は薬剤キャリアを含めて考えると
開発する要素が増える為、
さらなる開発資金が必要になります。
従って、一つの団体で行う事が難しく、
近年進められている治験プログラムを有効に進める
取り組みもを含めて、
役割分担と共同研究開発、協業が大切になると思われます。
(参考文献)
(1)
Anna Loewa, James J. Feng & Sarah Hedtrich
Human disease models in drug development
Nature Reviews Bioengineering (2023)
(2)
Luke H. Rhym, Rajith S. Manan, Antonius Koller, Georgina Stephanie & Daniel G. Anderson
Peptide-encoding mRNA barcodes for the high-throughput in vivo screening of libraries of lipid nanoparticles for mRNA delivery
Nature Biomedical Engineering (2023)
登録:
コメントの投稿 (Atom)

0 コメント:
コメントを投稿