2023年4月16日日曜日

組織常在型免疫細胞の機能と薬物送達学

自己免疫疾患などの免疫系の直接的な疾患以外で
癌や循環器、各臓器の組織的な劣化による疾患においても
免疫機能を巧みに利用した治療が考えられます。
免疫機能は神経系と同様に
絶妙なバランスによって
身体の健康維持、ホメオスタシスに関わっているため
免疫機能を治療に生かす場合には
そうしたバランスを考慮する事は欠かせません。
1つの軸としては
エフェクター免疫細胞による攻撃性と
制御型免疫細胞による抑制があります。
これらがアクセルとブレーキとしてそれぞれ働き
免疫機能の均衡状態が得られてます。
神経系などと同様に
身体は外界、体内様々な環境の変化があり
それにより擾乱を受けていますから、
こうしたバランスは常に波の足し合わせの中で
揺らいでいると考えられます。
それは健康な人でもおそらくそうです。
これは動的平衡状態とも言い換えることもできます。
しかし、
癌などにおいて急速に組織が発達したり、
長い時間かけて大きくなったりすると、
そうしたバランスの中で対応しきれなくなり、
治療が必要になるという事も考えられます。
そうした場合、
手術による除去、抗がん剤による化学療法、
あるいは放射線療法が必要になります。
その間ももちろん免疫系は働いていますが、
治療が奏功をしめし、
癌細胞が極めて小さくなった状態で、
免疫系がうまく特異的に、多面的働くようになれば、
小さな癌細胞を消滅させたり、
再発の予防にもつながると考えられます。
一般的に治療を施すと、
免疫細胞にも影響を与える為、
その一部の資源となる
胸腺が損傷を受けると言われています(3)。
胸腺は感染症、敗血症、拒絶反応、腫瘍縮小治療などにおいて
非常に損傷を受けやすく、感受性が高いと言われています(3)。
従って、
治療の後、身体が損傷を受けたり、
あるいは回復の後、長期的な見守りが必要な場合には
獲得免疫系のリソースである胸腺の機能を
どの様に守るか、回復させるかが一つの鍵となります。
下述するCAR-T細胞治療には
胸腺と深く関わりがあるT細胞の機能が重要になりますが、
白血病などの血液性癌細胞と競合し、闘った後、
その患者さんの予後を決める要因として、
まだあまり着目されていませんが、
胸腺の機能も重要かもしれません。
また、樹状細胞、単球、NK細胞のような自然免疫系と比べ、
T細胞のような獲得免疫系はダメージを受けた後の
回復が遅いとされています(3)。
その回復に関わる胸腺機能をどのように維持、回復させるかは
付随的にT細胞の回復、維持にも関わると想定されます。
別の観点では
胸腺は視床下部-下垂体-副腎軸と同じように
神経系と密接に相互作用するため
ストレスなどによって影響を受けるとされています。
ストレスと関わる様々な神経伝達物質が
胸腺の機能に影響を与えると考えられており(31)、
機能維持のためには、日常生活が大切ですが、
病気の治療後に不安を抱えないように
周りのサポートも大切ということです。
それが胸腺などを通じた免疫機能にも影響を与えます。
--
そのような急性期を超えた患者さんの予後に関して、
がんサバイバーシップという考え方があります。
急性期の治療を終えた後の患者さんの人生について考え
生活の質やウェルビーイングをどのように向上させる
ことができるか?を考えます。
その時に医療、福祉などによる管理維持もありますが、
体内の大事な機能として
上述したことを含めた
免疫機能による長期的な見守りがあります。
但し、注意が必要です。
このような事はおそらく想定されますが(18)、
がんサバイバーシップが適用範囲となる
癌の治療などにおける免疫療法は
臨床で広く適用されるようになってまだ日が浅いので
このような5年、10年に及ぶ大規模な調査は
様々な癌種においてまだ行われていません。
現状までわかっている事は
Kathryn M. Cappell(敬称略)らによって
CAR-T細胞治療に絞って総括されています(9)。
小規模ではありますが、
細胞の機能まで深く追求した研究があります(19)。
それによれば、
白血病のCAR-T免疫療法の10年にわたる追跡調査で
CD4+CAR-T細胞が細胞傷害性を示し
機能的な活性と増殖を続けて
白血病に対する長期的な回復、監視に貢献した
とされています(19)。
一方、
対象患者が100人を超えるフェーズⅡの臨床研究でも
3年以上の追跡調査で、B細胞リンパ腫に対する
CAR-T細胞治療において、
39%の患者さんにおいて完全寛解が維持された
とされています(20)。
子どもを対象とした臨床研究では
微小残存病変によって再発のリスクが変化する
といわれています(21)。
従って、急性期の治療の段階で
完全に癌細胞を消滅させる事は
長期的なお子さんの健康のために重要です。
この微小残存病変のレベルと白血病の再発の関係は
一般的に示されていることです(22)。
しかし、癌の再発のリスクは様々な要因が関わり、
単純(一義的)に示す事はできません(9)。
悪性腫瘍のタイプ、癌の種類、場所、
他の治療との組み合わせ(化学療法など)、
CAR-T細胞のレベル(濃度、総数)などによっても
当然変わります(9)。
また、CAR-T細胞によってB細胞を標的化した場合は
副作用として当然、B細胞の減少が
長期的に起こる事があります(9)。
下述するように
B細胞は液性免疫で重要な働きをするだけではなく、
リンパ節や3次リンパ様組織で濾胞として形成され、
それらの組織形成に欠かせないものです。
もし、そのB細胞が減少している状態で
組織常在型の癌組織が発展したら、
その寛解に関わると考えられる
3次リンパ様組織の形成に影響を与える可能性もあります。
--
免疫細胞を標的として特異的な薬物送達を実現する場合、
循環型の免疫細胞と組織常在型の免疫細胞。
これらどちらか、両方を巧みに利用する
方略が考えられます(4)。
循環型の場合には循環器を移動する能力を獲得していますから
その走化性を利用して、標的部位まで
遊離薬物やそれを内包するナノ粒子を輸送してもらう
という事が考えられます。
一方、
組織常在型の場合にはすでに標的部位に
免疫細胞が存在しているので、
その免疫細胞の表現型を利用して、
そこに直接、ナノ粒子や遊離薬物を送達させる事を考えます。
組織常在型の免疫細胞は
その組織特異的な遺伝子発現を持っているため(1)
薬物がアクセスできる結合部位が特異的に存在している
可能性があります。
皮膚のケースでは
多層化した組織ごとに常在する免疫細胞に変化があるので(1)
その特徴を細かくつかめば、
より細かい標的化が可能になるかもしれません。
--
このように免疫機能を薬物送達の為
利用する場合には少なくとも免疫機能に影響を与える事から
それが正にも、負にも働く可能性があります。
従って、免疫機能に与える影響を
治療する疾患を視野に入れながらよく考える必要があります。
また、冒頭で述べた様に
免疫機能は治療した後も長く記憶され、
その後の患者さんの生活の質に関わる
可能性があると考えられることから
そうした長期間の軌跡についても考慮する必要があります。
一方で、免疫細胞を標的とした薬物送達では
任意の時空間での薬物放出を実現できる可能性がある
だけではなく、
免疫細胞そのものに働きかける事ができます。
例えば、組織常在、記憶型のCD8+T細胞は
見守り機能、警告機能があり(28)、
その環境下においてサイトカインなどを放出する事によって
自然免疫系である樹状細胞やNK細胞の活性化、
あるいは液性免疫であるB細胞に影響を与えます(28)。
下述するように
腫瘍組織や感染症の影響を受けている局所では
免疫機能の中枢であると考えられる
3次リンパ様組織や免疫細胞の凝集領域などが
重要であると考えられます。
その部分の組織常在型のT細胞に
人為的に薬物によって働きかける事は
T細胞やB細胞だけではなく
樹状細胞、NK細胞などの多様な免疫系に影響を
与える事になる可能性も十分に想定されます。
強いエフェクター機能が必要である腫瘍組織の場合は、
T細胞だけではなく、B細胞、NK細胞、樹状細胞
あるいはマクロファージなど
様々な免疫細胞によって多面的に
その機能が発現される事が想定されるため
効果的な治療につながる可能性があります。
子どもなども含めて、
人、動物、植物などの生物は
常に微生物やウィルスなどに暴露されています。
呼吸器、皮膚、消化器などは
そういった病原体への暴露の程度が高い部位です。
そうした部位には粘膜があるケースもありますが、
表層に多種多様な免疫細胞が常在しているとされています。
例えば、
皮膚に一度、組織常在、記憶型のT細胞が定着すると
そのT細胞の病原体に対する交差性は非常に高く、
異なる病原体でも脅威にさらされたときには
アラーム機能を発現することができます(29)。
それによって、臓器レベルのより広範な
免疫反応を誘発する事が出来き、
そうした脅威に対する防御システムが確立されます。
特に重篤な疾患のない健康な人でも
上述した消化器、呼吸器、皮膚などの
暴露が高い器官では
組織常在型の免疫細胞の形成のバランスが
非常に重要であると想定されます。
皮膚の組織常在型免疫細胞はクリームなどによって
直接的にアプローチできるので、
特異的薬剤送達においては非常に利点があります。
免疫細胞は体全体で精緻に連結しているという事を考えると
皮膚の常在型免疫細胞を起点として
身体全体の免疫システムを強固なものにしていく
という観点もあるかもしれません。
但し、安易に人、(実験用ではない)動物に行う事には
警鐘を鳴らす必要性も一方ではあります。
--
例えば、癌などにおいては
浸潤している免疫細胞の数や質によって
奏功の可能性や予後の質に影響すると考えられます。
その癌組織に浸潤している組織常在型の免疫細胞があり、
それらはこれらの要因に関わるとされています(5)。
その時に当然免疫チェックポイントの活性有無での
免疫細胞の質も関係しますが、同様に量も関係します。
そうした場合、その組織内での
組織常在型の免疫細胞の軌跡や増殖(26)について
考える事が重要になります。
そこに定着する前にはリンパ節で抗原認識し
組織特異的な常在性を手に入れるとあります(1)。
また、同様に抗原によって
常在型免疫細胞は増殖すると言われています(6)。
従って、抗原が一つ重要なカギを握っています。
その抗原特異的な免疫反応を駆動するのがリンパ節で、
癌組織や炎症部位などの本来リンパ節を含まない組織に
自己組織化される3次リンパ様組織を理解する事は
組織常在型の免疫細胞の形質を掴むうえで重要です(8)。
--
組織常在型の免疫細胞を詳しく調べる事は
これを利用した特異的薬物送達においても重要ですが、
循環器からの情報が制限的であり、
組織を都度サンプリングする必要があるため
その点で難しさがあるとされています(1)。
違うアプローチとして、
多能性幹細胞技術を使って
組織常在型の免疫細胞を作り出すことができるかもしれませんが、
細かい表現型において
実態の再現性を実現するかどうかは不明です。
--
免疫系は自然免疫系と獲得免疫系の2種類に分類され
それぞれ特異的な性質を持っていますが、
それぞれの細胞種に対して、
上述したような組織常在性と循環型があると考えられます。
上述したT細胞は獲得免疫系であり、
主に異常な細胞やウィルスなどの外敵から
身を守るために機能するものですが、
自然免疫系であるマクロファージは
そういった機能がある一方で、
組織の健全な成長や修復などに関わっているとされています(2)。
細胞は入れ替わるので、
身体の全ての組織で安定性を得るシステムが必要です。
その一つの大切な機能として、
マクロファージがそれぞれの組織に寄り添って
組織学的な恒常性に貢献しています。
上述したようにこのような場所特異性は
特異的薬物送達に利用する事ができますが、
それと同時に組織学的な治療を兼ね備える機会がある
ということです。
例えば、癌組織では血管生成を抑える必要があり、
それを標的化することは考えられてきました(7)。
その血管生成は組織常在型のマクロファージとも関わっており(2)、
そのマクロファージを標的化する事によって
血管生成を制御することができるかもしれません。
あるいは、
小児がんに罹ったお子さんのアフターケアでは
成長ホルモンなどの内分泌系の継続的な管理が必要になります。
成長が阻害されるとその後の生活の質に影響があるからです。
このような成長ホルモンの他に
組織常在型のマクロファージも組織の成長に関わる事から(2)、
そのマクロファージの機能を調べ、
もし、異常があるのであれば
それに介入する機会があるということです。
これは内分泌系ホルモンと異なるアプローチになるので
より多元的な管理につながる可能性があります。
その時にその組織常在型のマクロファージへの
薬物の特異的送達の技術があれば、
より効果的に医療介入できるかもしれません。
--
このような組織常在型の免疫細胞は
数としては循環型を上まわるとも言われています(1)。
従って、自己抗原を認識するようになると
自己免疫疾患に関わり、
それが組織に常在している事によって
その組織の炎症などにより直接的に関わる可能性もあります。
従って、薬物によって特異的に
組織常在型の免疫細胞に送達させることができる
医療工学技術を確立する事が
自己免疫疾患の効果的な治療につながる可能性は
十分に考えられます。
--
上述した3次リンパ様組織は
B細胞-T細胞の相互作用(8)や
(おそらく)病変部位のストレスによって
免疫機能が亢進され、
そうではない部位に比べて高密度で
自己組織化されると想定されます(8)。
3次リンパ様組織は2次リンパ節とは異なり、
組織としての区画を持たない不完全な組織で、
有害な抗原や炎症性物質などに暴露しやすい環境にあり、
また、免疫細胞の塊でもあります。
従って、
組織常在型の免疫細胞は散在しているものと
3次リンパ様構造のように塊として局在化しているものがある
と想定されます。
癌の場合は必ずしもそうではないですが、
3次リンパ様組織があることで
よい奏功を得やすいということがあります(8,10)。
一方、自己免疫疾患や組織の炎症の場合は
この組織は悪化させる傾向にあります(8)。
この科学的事実は、
免疫細胞のバランスの最適点にあるのかもしれません。
腫瘍組織ではより高い免疫エフェクター機能の需要が強く、
自己免疫疾患や組織の炎症では
制御型免疫機能の需要が強いと想定されます。
事実として腫瘍組織において、
3次リンパ様組織のB細胞が制御型の形質が
強い傾向にあると予後が悪い傾向にあります(10)。
今述べた様に、
3次リンパ様組織にも制御型免疫細胞はありますが(14)、
上述したように病変部位に高密度で存在し、
組織的に区画が存在せず、
その環境に暴露されやすいことから
制御型、抗炎症性の表現型よりも
エフェクター、炎症性のサイトカインなどの
影響を色濃く反映した組織になっている可能性があります。
そうすると癌では奏功を示しますが、
自己免疫疾患や炎症組織では悪化するという事の
臨床的事実を(一部)合理的に説明できることになります。
--
この3次リンパ様構造は免疫細胞の塊であり
かつ露出しているため、
それを薬物送達の為の標的として巧みに利用することができます。
その3次リンパ節は癌組織と同様に
栄養、免疫細胞、サイトカインなどを
供給し続ける必要があるため、
リンパ管を含む循環器の周りや表層に形成しやすいと
考えられます(8,10)。
このように、
血管やリンパ管などの循環器と接触して
形成されているのであれば(8)、
循環器からの標的化も可能になります。
組織常在型の免疫細胞と3次リンパ様構造の免疫細胞が
類似する表現型を有しているのであれば、
それを標的化した時には
自然と3次リンパ様組織に高く
薬物が誘導されるような薬物動態になるかもしれません。
また、
3次リンパ様構造には
通常の腫瘍組織にはあまり存在していない
B細胞が塊になって存在しています(10)。
濾胞性B細胞、胚中心が
B細胞によって形成されています。
今述べた様にB細胞は腫瘍組織にはあまりないわけですから
循環器やリンパ組織のB細胞と表現型の違う
3次リンパ様組織特異的なB細胞の表現型を見つければ
高い確率で腫瘍組織に偏在している
免疫細胞の塊である3次リンパ様組織に
作用させたい薬物を送達させる事ができる可能性があります。
--
3次リンパ様組織は腫瘍組織の中では
いわば、免疫組織の中枢、巣です。
3次リンパ様組織がどのような細胞種の構成になっていて
また、どのような極性を持っているかは
その環境によって異なる可能性があります(8)。
腫瘍組織において
免疫チェックポイントなどによる治療効果や
腫瘍組織と免疫機能の競合の中で
腫瘍をより小さい形で安定化、平衡化させるためには
制御型よりもエフェクター機能が高い
3次リンパ様組織が好ましいかもしれません。
そうしたコントロールを
3次リンパ様組織に特異的に薬物を送達させる事によって
できる可能性があります。
Elizabeth Rotrosen(敬称略)らが述べているように
組織常在型の免疫細胞は循環型を上まわるとされています。
その組織常在型の多くが3次リンパ様組織にあるのであれば、
そこに対して特異的に薬効を与える事は
免疫的に大きな影響があると考えて自然です。
従って、
3次リンパ様組織に対する特異的薬物送達を実現する事。
また、その中でB細胞を標的の選択肢として
着目する事は大きな意義があります。
--
3次リンパ様組織は上述したように密度があり、
例えば、変異の数(Mutation budern)が多いと
一般的にその密度が上がるとも言われています(8)。
癌細胞にどれだけ免疫細胞が浸潤しているか?
これについて度々議論されます。
それに対する免疫療法の効果も評価されます。
もし、腫瘍細胞に対して
どれくらい3次リンパ様組織が占めるか?
この体積比率が重要である(10)のならば、
3次リンパ様組織がどのように核形成され、
ある一定の大きさまで成長し、成熟するのか?
そのプロセスを考える意義が生じます。
なぜなら、核形成、成長、成熟のプロセスが明らかになれば
それに適した条件になるように
薬物を含め介入する機会が生まれるからです。
それを紐解くことは非常に複雑ですが
結晶成長の一般的概念から
少し違った観点で情報提示したいと思います。
--
結晶成長では基本的に核形成して
ある閾値となる大きさまで結晶として成長するまでにおいて、
成長を駆動するため高エネルギーが必要で、
そこから安定的な成長に入るとそれが小さくなり、
やがて大きくなると競合する条件があれば、
またエネルギー需要が大きくなり、
成長がストップするというサイクルが考えられます。
例えば、
上空で雲が形成されるときには
氷の結晶はある大きさまでにしかなりません。
それは核形成と成長がストップする間に
(動的)安定状態、エネルギーポケットが
存在する事を意味します。
核形成して特定の大きさまで成長するためには
平衡状態でその物質が系の中で
最大密度で存在できる飽和状態を超えた
過飽和の状態を作り出す必要があります(11,12)。
気相、液相から固体となる結晶を生み出すためには
連続的に分子を供給する必要があり、
その分子が高密度、圧縮されて供給されれば
過飽和になる確率が上がります。
しかし、合成の為の温度、圧力などの条件があるため
どれくらいの過飽和度で核形成が成立するかは
材料物性や環境(合成条件)によって異なります。
また、結晶成長基板があり、
ダングリングボンド(有機化学では残基)や
ステップ(微傾斜)などが存在すると、
分子がそこで固定されるため、
分子密度が上がりやすくなり、
核形成のための臨界的な過飽和度が得られやすくなります。
一方で、
核形成が至るところで起きる事は島状成長をして
結果として層厚のバラつきが大きい
凹凸のある膜形成が生じる事につながります。
薄膜も含めて、層厚のバラつきが少ない
2次元成長を実現するためには、
微傾斜基板などで典型的に示されるように
表面に規則的にステップ(段差)を作って、
そこで連続的に層状に成長させ(ステップフロー成長)、
それ以外のテラスの部分は
パッシベーション(不動態化、表面安定化処理)する事が好ましいです。
いずれにしても分子による核形成の場合には
過飽和度を高くとれば、その確率が高まるという事です。
また、気体から固体に成長する場合には
化学ポテンシャルの変化が大きいため、
エントロピーの低い、規則的な結晶は得られにくいですが、
液体から固体の場合にはその変化が小さいため
エントロピーの低い、規則的な結晶が得られやすいとされています。
規則的な結晶は分子の並びの不規則性を示す
貫通転移や点欠陥などが少ない
非常に質のよい結晶を示します。
また、その変化が時間的にゆっくりであればなお好ましいです。
従って、一般的には結晶の成長速度を小さくすることが
質の良い結晶を合成する上で好ましいとされています。
--
このような結晶成長の概念(の少なくとも一部)は
下述するように様々な条件が異なりますが、
オルガノイドを含めた組織の成長、
あるいは腫瘍組織の成長、
その中の3次リンパ様組織の成長にあてはめる事が
できるのではないか?と考えています。
今述べた様に
分子から結晶成長させる場合と
細胞が成長する場合で明確に異なる点は
細胞は分解され、死滅する事と、
細胞は分化、増殖、融合する事ができる
栄養を送り続けなければならない
ということです。
もし、組織の成長が主に
細胞の増殖によって起こるのであれば、
当てはめられるモデルは少なくはなります。
従来から明らかな様に
〇増殖速度
〇細胞成熟(10)
〇組織、細胞間の密着性(16,30)
〇免疫細胞同士の相互作用(8,10)
〇細胞の寿命
〇補体システム(17)
〇高内皮細静脈(high endothelial venules)(8,15)
〇ケモカイン、サイトカイン(30)
〇抗原認識性(10,30)
少なくともこれらの要因が
直接的かつ/もしくは間接的に
T細胞を含めた組織常在型免疫細胞の組織化に
関わると想定されます。
ここで問題にしている
3次リンパ様組織ではB細胞が重要な働きをしています。
それが塊、核となって組織が形成されています。
従って、その初期の核形成の時点で
B細胞がどのように濾胞として集まり核形成するか?
あるいは分裂して濾胞として核形成するか?
それについて考える事は重要かもしれません。
前述したように
腫瘍組織において3次リンパ様組織の体積比率が大きくなれば、
おそらく癌細胞と免疫細胞の競合の中で
腫瘍組織はより小さいところで安定化すると考えられるし、
あるいは腫瘍組織が化学療法などの治療を施さなくても
消滅する可能性すらあります。
3次リンパ様組織の形成、構成、極性をどのように
局所的に制御するか?
これについて考える事は
少なくとも癌の治療において極めて重要になると考えられます。
このように体内で自己組織化させて、
その特性を制御するという考え方以外にも、
すでに3次リンパ様組織を体外で作製し、
それを体内に投与するアイデアは示されています(10)。
--
上述したように分子細胞生物学的観点で
組織常在型免疫細胞の形成過程を追跡する事は重要です。
興味深いことに
組織常在型免疫細胞は組織の吸着性、放出性の
表現型のバランスの中で吸着しやすいそれが
残ると当然されていますが(30)、
それを駆動するシグナルは
場所特異的かもしれないとされています(30)。
この事は組織常在型免疫細胞を
病変部位や組織特異的に形成する事を制御する上で
1つの重要なヒントになる可能性があります。
--
さらに組織常在型の免疫細胞が
どのような軌跡で定在性を手に入れるのか?
その前駆状態を段階的に理解する事は非常に重要です。
モデルは複数ありますが、
その分岐点となる重要な部分は
組織常在性表現型を手に入れる段階が
循環型形質を手に入れる前か後か?
そこにあります(30)。
例えば、循環型の後であった場合には
それとの相互作用性が高くなると考えられるため
定在するといっても移動性の形質は
比較的高く残っている可能性もあります。
このような細胞の分化過程を理解する事によって
3次リンパ様組織の形成にとって
好ましい(あるいは好ましくない)条件とは何か?
これをより深く理解する事にもつながります。
--
腫瘍組織も3次リンパ様組織も
あるいは臓器などにおいても、
ある特定の大きさまでしか大きくなりません。
それは単純には
成長を駆動する因子と抑制する因子のバランスによって
決まると考える事ができます。
抑制する因子としては周辺環境との競合もありますが、
Notch信号などの生理機能も働いている可能性もあります(13)。
3次リンパ様組織の核形成をしやすくすることは
その密度に関わると考えられますが、
大きさも重要な因子です。
それを考える際において、
組織における成長を駆動する因子と抑制する因子を
整理して考える事は、
より大きな3次リンパ様組織を制御して生成できるように
医療介入できる事に繋がるかもしれません。
--
上述したように胸腺は様々な生体内のシグナルに対して
感受性が高く、ストレスが罹った時に
損傷を受けやすい器官であると考えられます。
従って、その機能をどう回復させるか?
これを考える事が特にT細胞などの
獲得免疫系の機能を保つ上で重要になります。
とりわけ、感染症、炎症、癌などに罹患した
患者さんの回復後の予後に関わると想定されます。
胸腺にも組織常在型の免疫細胞があり、
自然免疫系のNK細胞やマクロファージがあります(23,24)。
これらの自然免疫系は
組織の恒常性、回復、維持に関わっているため(23,24)、
この細胞が存在しやすい環境を薬物によって補助する事で
胸腺の機能維持につながる可能性があります。
3次リンパ様組織の成長、
今述べた組織常在型の免疫細胞も含めて
その増殖機序を掴み、制御できる技術を開発する事は
いずれにしても重要です(26)。
一方、薬物送達学の観点では、
組織常在型の免疫細胞は
特異的な表面受容体を有している事から(23)、
それを標的として薬物を送達させる事によって
その薬物に胸腺の回復機能を持たせるだけではなく、
元々回復機能を有している自然免疫系の細胞の
機能を高めるようにする事で
胸腺の回復につながる可能性があります。
こういった考え方は
肝臓、肺、心臓、脳(25)、腸、腎臓など
あらゆる臓器で適用できる可能性があります。
今挙げた脳の場合は
血液脳関門に中枢神経系に独自に存在する
マイクログリア、星状膠細胞などの
免疫様の機能を持つ細胞以外の
体内に存在する免疫細胞に対して
一定のブロック機能があります。
従って、多様な免疫細胞がどこで
神経系に影響を与え、その中枢となる器官は
どこにあるか証拠を得る事は重要です。
免疫系の一つのハブはリンパ節ですが、
脳神経と関わりの深いリンパ節は頸部にあるとされています(25)。
また流入領域リンパ節は髄膜にもあるとされています(25,27)。
そのようなブロック機能がありながらも、
マイクログリアや星状膠細胞は
中枢神経系以外に存在する多様な免疫細胞と
相互作用し、その機能に影響を与えています(25)。
髄膜、脈略叢など境界となる組織がありますから、
そこでの相互作用を精緻に理解する事が重要になります。
また、これらの境界部分は
循環器から中枢神経系に入る門ですから、
そこに存在する組織常在型の免疫細胞は
その門番役として働くと考えられます。
例えば、脳に走化性をもつ悪性のウィルス、細菌は
多くありますし、新型コロナウィルス感染症でも
倦怠感など神経様の後遺症が出るケースも多くあります。
また、免疫系と神経系の相互作用を理解する事は
免疫治療によって生じた神経系の副作用を理解する
事にもつながるかもしれません。
従って、境界部分の免疫系についての
研究、分析、考察、創案を様々な視点で行う事は
極めて重要になるかもしれません。
その一つとして、
薬物送達学の観点で概要的に考えると、
これらのように位置を特定する事は重要であり、
(例えば)リンパ節、及び構成される免疫細胞などを含めて
特有の表現型を調べることで、
その位置に有効に薬剤を送達させるための
いくつかの創造的なアイデアにつながるはずです。

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